レビュー
テレワークで使えるかも!?

10.8インチのAndroidタブレット。鬼コスパのファーウェイ「MatePad Pro」レビュー

動画鑑賞やゲームなどのエンタメ用途から、キーボードを接続してノートPC代わりに使うビジネス用途まで、幅広いシーンで活躍するタブレット。持ち運びも簡単な軽量・コンパクト設計で、昨今のキーワードとなっているテレワークにも対応でき、再び注目を集めつつあります。

そんな中、ファーウェイは10.8インチのAndroidタブレット「MatePad Pro」を2020年6月2日に発表しました。価格は、59,800円(税別)。Androidタブレットはなかなか新製品が出ない中、貴重な存在と言える「MatePad Pro」を少ない時間ではありますが、試用する機会を得たので使用感をレポートします。

10.8インチのAndroidタブレット「MatePad Pro」をレビュー

10.8インチのAndroidタブレット「MatePad Pro」をレビュー

画面占有率90%の10.8インチディスプレイ搭載の極薄ボディ

まずは、外観周りからチェックしましょう。「MatePad Pro」のディスプレイは、10.8インチとタブレット製品の中では大きい部類に入り、アップルの「iPad Pro」(11インチ)とほぼ同クラスの大きさになります。なお、「MatePad Pro」は、画面左隅のフロントカメラ周囲にパンチホールを採用することで、画面占有率90%を実現し、ベゼルも4.9mm(幅)と極細になっています。

10.8インチのディスプレイを備える「MatePad Pro」

10.8インチのディスプレイを備える「MatePad Pro」

ベゼル幅が4.9mmと極細のため、前面はほとんどディスプレイという見た目。動画や写真の閲覧時には没入感を高めてくれます

端末の左上(横向き時)にフロントカメラ分のノッチがあります。なお、フロントカメラによる顔認証に対応。指紋認証には対応していません

WQXGA(2560×1600)のディスプレイの解像度は、画素密度280PPI、輝度540nit、コントラスト比1500:1、1670万色表示と高いスペックを備えており、高精細で鮮やかな画面表示が可能です。動画や写真の閲覧だけでなく、編集などの用途にも向いています。

一眼レフカメラで撮影した写真を表示。有機ELではありませんが、明るく、かつ、コントラスト比も高いため、非常に鮮明です

本体サイズは、約246(幅)×159(高さ)×7.2(厚さ)mm、重量は約460g。ベゼルが細いため、10.8インチ液晶を搭載しながらもボディは可能な限りコンパクトなサイズに収められています。重量に関しては、さすがに片手で持ちながら操作するのは厳しいレベルですが、かばんに入れて外出先に持ち運んだりするのはまったく苦にならないレベルです。

横向きだと厳しいですが、縦向きであれば片手でも余裕のあるホールド感

横向きだと厳しいですが、縦向きであれば片手でも余裕のあるホールド感

側面には、USB Type-Cポートとファーウェイ独自のNMカードスロットを搭載。なお、スピーカーは左右(横向き時)に2基ずつ搭載されるクアッドスピーカー仕様です。

底面(縦向き時)にUSB Type-Cポートを備えます。両側に見えるのがスピーカー穴で、天面にも2基のスピーカーを搭載

背面には1300万画素(F1.4)のカメラを備えます

背面には1300万画素(F1.4)のカメラを備えます

ハイスペックな処理性能に加え、作業の効率化を行える各種機能も搭載。別売りの「M-Pencil」を使えば、さらに使いやすくなる

「MatePad Pro」の基本スペックは、CPUが「Kirin 990」、メモリーが6GB、ストレージ容量が128GB。「Kirin 990」は、同社のハイエンドスマートフォンにも採用されているチップで、外付け式のキーボード(別売り)や、スタイラスペン「M-Pencil」(別売り)にも対応します。

ベンチマークアプリ「Antutu Benchmark(8.3.6)」で測定したところ、通常時の総合スコアは415550で、電池消耗が激しくなるものの描画性能などの処理能力を一時的に高めるパフォーマンスモード時のスコアは486111と、非常に高いスコアを記録しました。これなら、一般的なビジネス作業はもちろん、ヘビーな3Dゲーム、そして画像や動画の編集も行えるでしょう。

左が通常時、右がハイパフォーマンスモードをオンにしたときのスコア

左が通常時、右がハイパフォーマンスモードをオンにしたときのスコア

バッテリー容量は7250mAhで、10V/2.25Aの急速充電に対応。また、ワイヤレス充電に対応するスマートフォンやイヤホンなどに給電する「ワイヤレス給電」にも対応します。

作業効率アップの機能としては、2つのアプリを同時に表示するマルチウィンドウに加え、ひとつのアプリを2画面に表示する「アプリマルチプライヤー」という機能が便利そうです。ただし、使用アプリがこの機能に対応している必要があり、よく使うアプリが対応しているかどうかは事前に確認する必要があります。

また、別売りの「スマートワイヤレスキーボード」とスタイラスペン「M-Pencil」を併用すると、作業の効率がさらにアップします。試用は「M-Pencil」のみ行いましたが、筆圧4096段階に対応したこのスタイラスペンは追従性が良好で、手によるタッチ操作の代わりとして便利なほか、お絵かきなども快適です。

「M-Pencil」は六角形で、机の上などでも転がってしまうことがありません

「M-Pencil」は六角形で、机の上などでも転がってしまうことがありません

軽量で持ちやすく、ペン先がやわらかくなっているため、画面の追従性も良好

軽量で持ちやすく、ペン先がやわらかくなっているため、画面の追従性も良好

マグネットにより本体上部にピタッとひっつき、このまま充電が行えます。10分の充電で30分、1時間で10時間の使用が可能です

筆者は特にお絵かきしないため、子どもに「M-Pencil」をお絵かきアプリ「アイビスペイント」で遊ばせてみました。高度なイラストを描く場合はわかりませんが、遊びでお絵かきするくらいなら「M-Pencil」の使い勝手は良好です

アプリは「Huawei AppGallery」から入手。ビジネス系アプリは揃っているが……

本機はGMS(Google Mobile Service)を搭載していないため、Google関連のアプリは基本的に使用できません。標準ブラウザーを使ってWeb版のサービスを利用する形になります。その他のアプリは、ファーウェイの独自ストア「Huawei AppGallery」から入手することになります。

「Huawei AppGallery」は多彩なアプリが揃っていると謳われていますが、現状では必要なアプリが見つからないことが多々ありました。以前に「Mate 30 Pro 5G」をレビューしたときに比べると、「LINE」など日本産のアプリが追加されているので、今後増えていくのでしょう

タブレットということで、動画や電子書籍などエンタメ用途が想定されますが、こちらに関してはなかなか厳しい状況です。「Huawei AppGallery」から入手できる動画配信系の主要アプリは、「U-NEXT」のみで、「Netflix」「Hulu」「dTV」「Amazonプライム・ビデオ」はいずれも利用できません。

ただし、Amazonのアプリ配信プラットフォーム「Amazon アプリストア」をブラウザーからダウンロードすることで、「Amazonプライム・ビデオ」と「DAZN」はそちらからダウンロードして利用することができました。ですので、「U-NEXT」「Amazonプライム・ビデオ」「DAZN」をメインで利用する人は、問題なく使えます。前述の通り、「YouTube」は標準ブラウザーから利用できます。

電子書籍に関しては、「Kindle for Android」は「Amazon アプリストア」経由で利用可能。「楽天ブックス」のアプリは利用できませんが、Web版の「楽天ブックス」で電子書籍を閲覧することができました。ほかのサービスについては確認できていないものの、「Huawei AppGallery」では入手できないため、「Amazon アプリストア」で検索し、ここにない場合はWeb版の利用に限定されるでしょう。

いっぽう、Microsoft Officeと互換性のある「WPS Office」をプリンストールしているうえ、アプリ「Microsoft Office」が「Huawei AppGallery」から入手できるため、ビジネス用途としてはそこそこ使えるでしょう。ウェブ会議アプリ「Zoom」も利用可能です。「スマートワイヤレスキーボード」やスタイラスペン「M-Pencil」と合わせれば、自宅でのテレワークのほか、カフェなどの外出先でサクッと作業を行えます。

アプリ「Microsoft Office」が「Huawei AppGallery」からダウンロードできるため、ビジネス用途としては使えそう。ただ、メモ関連のアプリ「Evernote」は「Huawei AppGallery」にはないので、こちらを利用したい人は気をつけてください

「M-Pencil」を使ったお絵かき用途としては、アプリ「アイビスペイント」が「Huawei AppGallery」からダウンロード可能で、かつ、「M-Pencil」に最適化されています。なお、「Adobe Photoshop Sketch」や「Adobe Illustrator Draw」「pixiv Sketch」などのアプリは「Huawei AppGallery」には用意されていません。

まとめ

「MatePad Pro」は、ハードウェアとしての性能は非常に高く、「iPad Pro」(11インチ)と比べても遜色ありません。価格も5万円台(税別)と、かなりコスパにすぐれるモデルです。それだけに、タブレットのメイン用途である動画関連のアプリの利用が限定的なのは残念。ただし、ビジネス用途としては、人気どころのアプリも揃っているため、アリかな、という感じです。

10.8インチというサイズのAndroidタブレットは、ファーウェイ以外にわずかにレノボやNECが手がけていますが、どちらかと言うとミドルレンジのモデルばかりのラインアップで、アップルの「iPad Pro」に対抗できるようなハイスペックモデルは「MatePad Pro」以外に見当たりません。あとは、「Huawei AppGallery」のアプリが充実すれば、間違いなく買って損のない製品です。こればかりは、今後に期待したいところです。

なお、「MatePad Pro」のほかに、10.4インチのスタンダードモデル「MatePad」と8.0インチの「MatePad T8」も発表されました。前者は、36,182円(税別)で2020年6月12日に発売予定。後者は、13,900円(税別)で7月初旬に発売予定です。

水川悠士(編集部)

水川悠士(編集部)

最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。

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