KDDIグループのCATV事業社であるジュピターテレコムは、2020年9月15日、MVNOサービス「J:COM MOBILE」の大幅リニューアルを9月17日より実施すると発表した。同社のCATVサービスエリアのユーザーに限られていたサービスをすべてのユーザーに開放するとともに、料金プランの実質値下げや、大容量プランと組み合わせれば実質無料となる「iPhone SE (第2世代)」を用意するなど、かなり意欲的なリニューアルとなっている。
※本記事中の価格は税別かつ「長期契約」で統一している
ジュピターテレコムのMVNOサービス「J:COM MOBILE」は、原則的に、同社が運営するCATVサービス「J:COM」のユーザー向けのサービスとして2015年から提供されてきた。ところが今回、このユーザーの制約を撤廃し、Web直販サイト上の手続きで誰もが加入できるサービスへとリニューアルされることが発表された。
このリニューアルに際して、料金プランの見直しも行われる。月額料金980円の最安プランでは、月間通信容量を0.5GBから1GBに、月額2,980円(契約当初12か月間は月額1,980円)のプランでは月間通信容量を3GBから5GBにそれぞれ増量。月額3,980円(契約当初12か月間は2,980円)で月間通信容量10GBのプランと、月額4,980円(契約当初12か月間は3,980円)で月間通信容量20GBのプランについては、通信容量超過後の通信速度制限が200Kbpsから1Mbpsへスピードアップされる。
リニューアル後の各プランの料金表。最安のプランは月間通信容量1GBで月額料金が1,000円を下回るという格安なものだ
低容量の2プランでは、料金を据え置きつつ、通信容量の上限が0.5GBから1GBへ、3GBから5GBへそれぞれ増量される
大容量の2プランは、通信容量超過後の速度制限が200Kbpsから1Mbpsにスピードアップする
なお各プランとも、使い切らなかったデータ通信容量は、翌月までの繰り越せるようになる。また、無料で利用できる公衆Wi-Fiサービスは、現在全国約6万局で展開している「Wi2 300」サービスを使用したWi-Fiスポットに加え、10月1日から新たに「au Wi-Fi」も利用できるようになり、全国約10万スポットに拡大される。
無料のWi-Fiサービスは、10月1日より現状の約6万スポットから約10万スポットに拡大される
今回のサービスリニューアルのもうひとつの目玉は、アップルの「iPhone SE(第2世代)」の64GB(50,400円)、128GB(57,600円)、256GB(67,200円)の各モデルの取り扱いが開始されることだ。「J:COM MOBILE」では、独自の端末購入プログラムである「スマホmoreプログラム」を実施しており、「iPhone SE(第2世代)」もその対象機種となる。これは、端末を48回の分割払いで購入し、24か月目以降に端末を返却したうえでJ:COMの発売する端末へ機種変更を行った場合に、残債が免除されるというもので、この場合、実質的に半額で購入できる。しかも、機種変更で買い換える端末についても独自の割引が適用されるうえに、プログラム料はかからず、手続きも不要だ。
また、10GBと20GBの各料金プランで契約した場合、「スマホmoreプログラム」とは別に、月額1,050円×48か月(総額50,400円)の「端末割」が適用される。これにより、50,400円の64GBモデルであれば端末料金の全額が相殺され、実質無料で利用できる計算となる。
従来「iPhone 7」のみだったiPhoneの取り扱いラインアップに、最新の「iPhone SE(第2世代)」の64GB、128GB、256GBの各モデルが加わる
「iPhone SE(第2世代)」の端末代金一覧。一括払いの端末料金は64GBモデルで50,400円、128GBモデルは57,600円、256GBモデルは67,200円で、24回払いか48回払いを選ぶことができる
「iPhone SE(第2世代)」の端末料金と各プランを組み合わせた場合の料金表。64GBモデルと10GBまたは20GBプランの組み合わせなら、端末料金は実質無料になる
FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。