レビュー
「睡眠」機能を使うなら「Series 6」、お得な「SE」

最新Apple Watchを買うなら「Series 6」と「SE」どっちを選ぶ?

アップルが9月に発売した「Apple Watch Series 6」と「Apple Watch SE」。どちらを選ぶか迷っている人もいるのではないだろうか。そんな人のために2機種に違いをじっくりとチェックしていきたい。

左がApple Watch Series 6、右がApple Watch SE。どちらもケースサイズは44mmで見た目はほぼ同じ

左がApple Watch Series 6、右がApple Watch SE。どちらもケースサイズは44mmで見た目はほぼ同じ

価格はApple Watch Series 6が42,800円(税別)から、Apple Watch SEが29,800円(税別)から(アップルストア価格)。2モデルの価格差は13,000円だ。

2モデルともケースの大きさは44mmと40mmの2種類。それぞれGPSモデルとApple Watchだけで電話をかけたり、メッセージを受信したりできるGPS+Cellularモデルが用意されている。なお、GPS+Cellularモデルが使えるのは、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクのいわゆる大手3キャリアのみ。現時点でMVNOでは使えないことは覚えておこう。

Apple Watchの基本情報をおさらい

はじめにApple Watchの基本情報を整理しておこう。

Apple WatchとはiPhoneとペアリングして利用する腕時計型の端末。時刻がわかるのはもちろん、電話を受けたり、メッセージを確認したり、マップを確認したり、実に多くのことができる。iPhoneをポケットから出さずに、手元のApple Watchだけで各種通知を確認できるのは非常に便利だ。

Apple Watchを利用するためにはiPhoneが必要。文字盤の変更やコンプリケーションのカスタマイズはペアリングしたiPhoneからでもできる

Apple Watchを利用するためにはiPhoneが必要。文字盤の変更やコンプリケーションのカスタマイズはペアリングしたiPhoneからでもできる

Apple Watchはスポーツや健康のためのよき相棒にもなってくれる。歩数や消費カロリー、心拍数などを記録できるので活動量計として利用可能。ウォーキングやランニング、サイクリングといった基本的な運動だけでなく、ヨガやダンス、縄跳び、遊びといったさまざまなワークアウトの各種データを記録できる。50メートルの耐水性能があるので、水泳中でも身につけられる。

Apple Watchには豊富なワークアウトが用意されており、消費カロリーや距離などを記録できる。写真はバスケットボール

Apple Watchには豊富なワークアウトが用意されており、消費カロリーや距離などを記録できる。写真はバスケットボール

音楽の再生ももちろんできるので、Apple Watchとイヤホンを持って音楽を聴きながらランニングするといった使い方も可能だ。「Apple Pay」に対応しているので、喉がかわいたら、コンビニなどで飲み物を買うこともできる。Suicaを登録しておけば、ジョギングで遠くまで走りすぎて家に帰る体力が尽きても、電車に乗って帰れる。

「AirPods Pro」ともペアリングできるので、このセットだけでランニングに出かけることもできる

「AirPods Pro」ともペアリングできるので、このセットだけでランニングに出かけることもできる

「Apple Pay」にも対応。iPhoneを出さずとも電車に乗ったり、コンビニで買い物したりできる

「Apple Pay」にも対応。iPhoneを出さずとも電車に乗ったり、コンビニで買い物したりできる

GPSモデルは近くにiPhoneがないと、電話を受けたりすることはできない。いっぽう、GPS+Cellularモデルなら、近くにiPhoneがなくても単体で電話をかけたり、メッセージを送ったりできる。月額料金はNTTドコモが550円、KDDIとソフトバンクが350円だ。

なお、アップルは2030年までに製品、サプライチェーンのすべてをカーボンニュートラルにする目標を掲げている。その一環として新しいApple Watchには電源アダプターが同梱されない。iPhone用のものを流用するなど、家に余っているものを使うことになる。もちろん、アップルストアなどで純正の電源アダプターを別途購入することも可能だ。

Apple Watch Series 6のパッケージ。電源アダプターがない分、化粧箱がコンパクトになっている

Apple Watch Series 6のパッケージ。電源アダプターがない分、化粧箱がコンパクトになっている

「Series 6」と「SE」の違い

前置きが長くなったが、ここまで説明してきた機能はApple Watch Series 6とApple Watch SEの両方で利用できる。つまり、どちらを選んでもApple Watchのベースとなる機能は十分に使えるということだ。

では2モデルで何が違うのかを見ていこう。

1.ケースやカラーのバリエーション

まず、機能ではないが、ケースの素材とカラーバリエーションが異なる。Apple Watch Series 6は100%再生アルミニウム、ステンレススチール、チタニウムの3種類から選べるのに対して、Apple Watch SEは100%アルミニウムの1種類。カラーもApple Watch Series 6のほうが豊富だ。アルミニウムが5色、ステンレススチールが3色、チタニウムが2色から選べる。Apple Watch SEの選択肢はシルバー、スペースグレイ、ゴールドの3色だ。

2.血中酸素ウェルネスセンサーと電気心拍センサー

機能面では、Apple Watch Series 6だけに搭載されるものとして、血中酸素ウェルネスセンサー/アプリと電気心拍センサーがある。血中酸素ウェルネスセンサー/アプリは、血中酸素濃度で自分の体の状態がわかるという機能。医療用ではなく、あくまで健康維持やコンディションチェック用だが、コロナ禍で“健康”はホットなワードなので、気になる人は多いだろう。電気心拍センサーは心電図を表示したり、不規則な心拍を検知した場合に通知したりしてくれる機能。ただ、日本で使うには医療機器として承認・認証が必要となり、現時点で利用できない。

15秒で血中酸素濃度がわかる血中酸素ウェルネスアプリ

15秒で血中酸素濃度がわかる血中酸素ウェルネスアプリ

外観はほとんど同じ2モデルだが、センサーが埋め込まれた裏側の見た目は大きく違う。左がApple Watch Series 6、右がApple Watch

外観はほとんど同じ2モデルだが、センサーが埋め込まれた裏側の見た目は大きく違う。左がApple Watch Series 6、右がApple Watch SE

3.常時表示のRetinaディスプレイ

Apple Watch Series 6には、「Apple Watch Series 5」で採用された常時表示のRetinaディスプレイが搭載されている。画面が真っ黒のスリープ状態にならないという機能だ。非搭載のApple Watch SEでも腕を上げるとパッと画面が付くので不便ではない。それでも常時表示のほうが、さっと時刻を確認できて便利だし、腕時計らしい見た目だ。

左がApple Watch Series 6、右がApple Watch SE。常時表示のRetinaディスプレイを備えるApple Watch Series 6は画面が黒くなることがない。個人情報などは消えるようになっているので、ほかの人に大事な情報が見られる心配はない

左がApple Watch Series 6、右がApple Watch SE。常時表示のRetinaディスプレイを備えるApple Watch Series 6は画面が黒くなることがない。個人情報などは消えるようになっているので、ほかの人に大事な情報が見られる心配はない

4.SiP

Apple Watchの頭脳であるSiPも違う。Apple Watch Series 6は最新の「S6」、Apple Watch SEは1世代前の「S5」だ。S6のほうが20%高速というが、実際の使い勝手や操作に対するレスポンスや画面の切り替わりで大きな差は体感できない。1、2年使って、OSのバージョンアップを繰り替えしていけば、体感的な差は大きくなるかもしれない。

また、S6は充電制御の改良で充電時間が短くなっている。充電時間はApple Watch Series 6は1.5時間、Apple Watch SEは2.5時間。1日1回の充電が基本のApple Watchだが、「睡眠」機能を使うと睡眠中に充電できない。1.5時間の短時間で充電できるのはうれしい機能強化と言える。

そのほか、細かな点としては、Wi-FiがApple Watch Series 6は2.4GHzと5GHzに対応しているのに対して、Apple Watch SEは2.4GHzのみのサポートとなっている。

「手洗」機能や「睡眠」「機能が加わった「watchOS 7」

OSは「watchOS 7」となり、「手洗」機能や「睡眠」機能といった新機能が加わった。これらの機能はApple Watch Series 6とApple Watch SEの両方で使える。手洗機能は、位置情報を使って自宅に戻ると手洗いをするように促してくれて、手洗いをはじめると20秒のカウントがはじまるという機能(カウントの表示は15秒から)。20秒間手を洗うと親指を上げたGoodマークが表示される。新型コロナウィルスの対策として手洗いが奨励されており、手洗いを促してくれるありがたい機能だ。

睡眠機能は、睡眠習慣を整える機能。就寝時刻と起床時刻を設定し、就寝時刻の前になると、明日のスケジュールの確認やマインドフルネスのアプリ、ヨガなど寝る前にやっておくことを通知したりおすすめしたりしてくれる。Apple Watchをつけて寝ると、就寝時間(眠るために照明を消したときから寝床を出る時間)と睡眠時間(眠っている時間)を測定できる。

睡眠アプリの画面。Apple Watchを装着して寝ると、睡眠時間(濃い緑)と就寝時間(薄い緑)が表示される。薄い緑の日はApple Watchを装着せずに寝た日

睡眠アプリの画面。Apple Watchを装着して寝ると、睡眠時間(濃い緑)と就寝時間(薄い緑)が表示される。薄い緑の日はApple Watchを装着せずに寝た日

なお、睡眠中のバッテリーの減り具合は、22時から7時の9時間の睡眠で100%の状態から16%減っていた。

Apple Watchの新サービス「ファミリー共有設定」と「Fitness+」

Apple Watch Series 6とApple Watch SEと同時に発表された「ファミリー共有設定」にも注目だ。iPhoneとは別の電話番号をApple Watchに持たせられる機能で、子どもや高齢の家族の利用を想定した機能だ。電話やメッセージ、位置情報確認といったキッズケータイのようにApple Watchを使わせることができる。離れて暮らす高齢の家族なら転倒検出や緊急SOSのためにつけてもらうというのもありだ。

国内ではauが「ウォッチナンバー」でファミリー共有設定に対応。料金は各種割引後で月額350円(データ利用量1GB/月)。ただし、2年目からは1,980円(2年契約時、3人以上の「家族割りプラス」適用時)と見守り端末としては少し高い。

日本ではサービス開始が明言されていない「Fitness+」にも注目したい。Apple Watchからの測定値を取り込んで、iPhoneやiPad、Apple TVにカロリーや心拍数を表示しつつ、パーソナライズされたワークアウトを体験できるというものだ。新型コロナウィルスの影響で、自宅でYouTubeを見ながらワークアウトをするという人が増えており、そんな人にはぴったりのサービスと言える。米国などでは月額9.99ドルで年内のサービス開始を予定している。日本でも需要のあるサービスだと思われるし、「Apple One」とセットならお得な感じもする。

米国などで年内にスタートするFitness+

米国などで年内にスタートするFitness+

まとめ

Apple Watch Series 6とApple Watch SEの両方を試してみたが、使い勝手に大きな差はなく、どちらもApple Watchの便利さを存分に味わえる。機能的に見ると、血中酸素ウェルネスや電気心拍センサーが備わっているApple Watch Series 6のほうがすぐれており、より健康を意識している人に向いているだろう。また、カラーやケースの素材にこだわりたいという人もApple Watch Series 6を選びたい。

いっぽう、Apple Watch SEは29,800円(税別)から購入できる手ごろさが魅力。健康のため運動を続けたい、iPhoneの通知を手元で受け取りたいといったApple Watchの基本的な機能は利用できるので、はじめてApple Watchを購入するという人にもピッタリだ。

個人的にはApple Watch Series 6より充電時間が長いのがどうかと思っていたが、睡眠中に充電するという使い方であれば問題ない。逆に睡眠中もApple Watchを装着して睡眠の状態を把握したいという人は、充電時間の短いApple Watch Series 6を選んだほうがいいだろう。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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