レビュー
ASUSの最新ハイエンドスマホが登場

ASUS「ZenFone 7」レビュー。フリップカメラに大容量5000mAhバッテリー搭載

ASUS JAPANは、2020年10月21日、最新スマートフォン「ZenFone 7」および「ZenFone 7 Pro」を発表しました。発売日は10月23日。希望小売価格は「ZenFone 7」が85,800円(税別)、「ZenFone 7 Pro」が99,800円(税別)です。発売前に「ZenFone 7」を試すことができたので、そのレビューをお届けします。

ASUSの最新スマホ「ZenFone 7」をレビュー

ASUSの最新スマホ「ZenFone 7」をレビュー

「ZenFone 7 Pro」と「ZenFone 7」の違い

レビューを行う前に、簡単に「ZenFone 7 Pro」と「ZenFone 7」の違いについて解説しましょう。主な違いは、CPU(SoC)とストレージ容量、そしてカメラの光学手ブレ補正機能の有無にあります。

「ZenFone 7 Pro」と「ZenFone 7」の主な違い

「ZenFone 7 Pro」と「ZenFone 7」の主な違い

上記スペックシートの赤文字の部分が、「ZenFone 7 Pro」が「ZenFone 7」よりも上回っている個所になります。ひとつ目の違いは、「ZenFone 7 Pro」がSoCに「Snapdragon 865 Plus」を採用しているのに対して、「ZenFone 7」は「Snapdragon 865」である点。「Snapdragon 865 Plus」は「Snapdragon 865」と比較して、CPUとGPUの性能が最大10%以上高いとされており、「ZenFone 7 Pro」のほうが処理性能は高いと言えます。ただし、「Snapdragon 865」も、ほかのメーカーのハイエンドスマートフォンに採用される最新モデルであり、十分な処理性能を備えています。

次に、ストレージ容量。「ZenFone 7 Pro」は256GBで、「ZenFone 7」は128GBと、大きな差が設けられており、アプリや写真などのファイルを本体に多く保存する人は要チェックのポイントです。

あとは、6400万画素のメインカメラにOIS(光学式手ブレ補正機能)が搭載されているか否かだけです。ディスプレイや本体サイズ、重量に関しては、両モデルの間で違いはありません。

「ZenFone 7」外観レビュー

ここからは、基本モデルの「ZenFone 7」のレビューをお届けします。本機は、6.67インチ(フルHD 2400×1080)の有機ELディスプレイを備えるスマートフォン。ディスプレイのアスペクト比が20:9とワイドなのも特徴です。コントラスト比は100000:1、輝度は最大1000nitsと、日差しが強い屋外でもくっきりと見やすくなっています。

6.67インチの有機ELディスプレイ。DCI-P3の110%をカバーする広い色域を実現しており、写真や映像などの色再現の精度が非常に高いのが特徴です。リッチなディスプレイと言って差し支えないでしょう

20:9とアスペクト比がワイドなため、普通に表示すると映画などは画面の両端に黒帯が入ることも。コンテンツが対応していれば全画面表示に切り替えられますが、その場合は上下の映像が切れてしまいます

20:9とアスペクト比がワイドなため、普通に表示すると映画などは画面の両端に黒帯が入ることも。コンテンツが対応していれば全画面表示に切り替えられますが、その場合は上下の映像が切れてしまいます

また、ディスプレイはリフレッシュレートが90Hzで、Webブラウジングの通常使用から、映画やゲームなどエンタメ系コンテンツの利用時でもスムーズな視聴体験が可能です。ただし、60Hzのリフレッシュレートと比べて劇的に変わるというわけではなく、若干動きが滑らかになる程度というイメージです。

60Hzのディスプレイと比べると、滑らかさが少しアップし、残像感も少なくなる

60Hzのディスプレイと比べると、滑らかさが少しアップし、残像感も少なくなる

ディスプレイは前面のギリギリまで広がりますが、インカメラやノッチはどこにも見当たりません。これは本機最大の特徴である「フリップカメラ」により実現されています。フリップカメラは、背面のメインカメラが回転して、フロントカメラとして利用できるカメラのギミックのことです。

このフリップカメラにより、前面にカメラを備える必要がなく、ノッチなしでスッキリとしたデザインのディスプレイを実現しているというわけです。

最大180°回転するフリップカメラ。詳細は後述のカメラのレビューで解説します

最大180°回転するフリップカメラ。詳細は後述のカメラのレビューで解説します

本体重量は約235gと、手で持つとずっしりとした重量感がありますが、やはりゲームをプレイしたり、動画を見たりする場合は、6.67インチの大きな画面は迫力がありますし、何より見やすいです。昨今は、コンパクトなスマートフォンも人気ですが、スマートフォンでエンタメを多く楽しむ人には、大画面のほうが使いやすいでしょう。ノッチなしの「ZenFone 7」は、そういった人に刺さるのではないでしょうか。

手で持つと、特にフリップカメラを備える上部に重さを感じます

手で持つと、特にフリップカメラを備える上部に重さを感じます

なお、「ZenFone 7」はフリップカメラによる顔認証と、本体側面のセンサーによる指紋認証に対応。背面に指紋認証センサーはなく、全体的にスッキリとしたシンプルなデザインです。カラバリはオーロラブラックとパステルホワイトの2種類を用意。試用したオーロラブラックは、背面の沈むような黒が特徴で、光の当たり具合でうっすらとエメラルド色に反射します。

本体右側面には電源ボタンを兼ね備える指紋認証センサー(左)と音量調節ボタン(右)を搭載

本体右側面には電源ボタンを兼ね備える指紋認証センサー(左)と音量調節ボタン(右)を搭載

本体下部にはUSB Type-Cポートとスピーカーを備えます。なお、スピーカーはもう1基本体上部に内蔵されており、ステレオ再生に対応します

本体下部にはUSB Type-Cポートとスピーカーを備えます。なお、スピーカーはもう1基本体上部に内蔵されており、ステレオ再生に対応します

オーロラブラックは、光の当たり具合によりエメラルド色に反射。うっすらと浮かび上がるASUSのロゴがかっこいい

オーロラブラックは、光の当たり具合によりエメラルド色に反射。うっすらと浮かび上がるASUSのロゴがかっこいい

フリップカメラが生み出す特別なスマホカメラ体験

「ZenFone 7」のカメラは、6400万画素の広角カメラ、1200万画素の超広角カメラ、800万画素の望遠カメラで構成されるトリプルカメラ仕様です。そして、180°回転する機構を備えるフリップカメラというシステムにより、3つのカメラをフロントカメラとしても利用できるのが最大の特徴です。

フリップカメラ自体は従来機「ZenFone 6」でも搭載されていましたが、内蔵のモーターが改良され、より早く、より強い耐久性を備えると言います。メーカー公式の指標にはなるものの、最大200,000回のフリップに耐えられるとのことで、これなら次の買い換え時期までは問題なく使えそうです。

左が格納時。右が180°回転したときのフリップカメラ。回転中はジーッというモーター音が聞こえます

左が格納時。右が180°回転したときのフリップカメラ。回転中はジーッというモーター音が聞こえます

カメラアプリの画面(上)の右にフリップカメラのアイコンが表示されており、これをタップすると約135°、90°、45°の向きにカメラを調節可能。一番下のアイコンは格納に対応

カメラアプリの画面(上)の右にフリップカメラのアイコンが表示されており、これをタップすると約135°、90°、45°の向きにカメラを調節可能。一番下のアイコンは格納に対応

撮影モードをセルフィーに切り替えると180°回転します

撮影モードをセルフィーに切り替えると180°回転します

筆者の場合、フリップカメラは目線の低い子どもを撮影するときに便利でした。子どもの目線に会わせるには、しゃがんでカメラを構えて画面を確認する必要があるのですが、フリップカメラは立ったままでも子どもの目線にカメラ位置を調節でき、かつ、シャッターボタンも縦向き時より圧倒的に押しやすく、撮影時の煩わしさから解放されます。また、動き回る被写体などを追いかけながら動画を撮影する際にも便利でした。

少しわかりにくいですが、カメラを90°回転させると、画面を上に向けたまま撮影(左)できます。右が作例です(広角カメラ)。スマホが縦向きではないので画面が操作しやすい&しゃがむ必要がないのも楽です

少しわかりにくいですが、カメラを90°回転させると、画面を上に向けたまま撮影(左)できます。右が作例です(広角カメラ)。スマホが縦向きではないので画面が操作しやすい&しゃがむ必要がないのも楽です

このフリップカメラは、今までのスマートフォンでは撮影するのが難しかったアングルでの撮影が可能になるため、何か新しい発見があるかもと撮影するのが楽しくなる、そんなカメラです。

通常、セルフィーを撮影するフロントカメラはどうしてもメインカメラよりも画質などが落ちてしまいますが、フリップカメラであれば、メインカメラと同じクオリティの写真を撮れるのがうれしいですね。切り替え(回転)にかかる時間もそこまでかからず、思ったよりスムーズに撮影が行えました。

セルフィーもメインカメラを使用して撮影可能。左が広角カメラ、右が超広角カメラです。セルフィーの際は、よりワイドな背景を収められる超広角カメラが便利です

セルフィーもメインカメラを使用して撮影可能。左が広角カメラ、右が超広角カメラです。セルフィーの際は、よりワイドな背景を収められる超広角カメラが便利です

広角カメラ、超広角カメラ、望遠カメラの作例は以下からご覧ください。

6400万画素の広角カメラの作例。花のビビッドな色合いや模様、そして質感もしっかりと再現。高画素のため、拡大してクロップしてもきれいな画質が保たれます

6400万画素の広角カメラの作例。花のビビッドな色合いや模様、そして質感もしっかりと再現。高画素のため、拡大してクロップしてもきれいな画質が保たれます

左が広角カメラ、右が超広角カメラの作例。超広角カメラは、広角カメラより画質が落ちるものの、明るく、かつ歪みも目立たない写真が撮影できます

左が広角カメラ、右が超広角カメラの作例。超広角カメラは、広角カメラより画質が落ちるものの、明るく、かつ歪みも目立たない写真が撮影できます

左から等倍(広角カメラ)、光学ズーム3倍、デジタルズーム12倍の作例。望遠カメラは少し暗くなりますが、光学ズーム3倍は劣化なし、デジタルズーム12倍でもある程度の画質が保たれます

左から等倍(広角カメラ)、光学ズーム3倍、デジタルズーム12倍の作例。望遠カメラは少し暗くなりますが、光学ズーム3倍は劣化なし、デジタルズーム12倍でもある程度の画質が保たれます

夜景モードを広角カメラ(左)、超広角カメラ(右)で撮り比べてみました。建物だけでなく、雲までハッキリと撮れていますが、広角カメラは赤が強く、超広角カメラは青が強く出ており、色味に違いが見られました

夜景モードを広角カメラ(左)、超広角カメラ(右)で撮り比べてみました。建物だけでなく、雲までハッキリと撮れていますが、広角カメラは赤が強く、超広角カメラは青が強く出ており、色味に違いが見られました

動画は最大8K/30fps(広角カメラ)に対応。もちろん、セルフィーの際にも8K/30fpsで撮影できます。昨今トレンドのVlogを撮影する場合にはもってこいです。ただし、手ブレ補正は電子式手ブレ補正になり、歩きながらの撮影時は上下の揺れを抑えきれないので、スマートフォン向けのジンバルをあわせて使うのがベターでしょう。

ヘビーなゲームもこなすハイスペックを支える大容量バッテリー

最後に「ZenFone 7」の基本スペックを紹介します。SoCには「Snapdragon 865」を採用し、メモリーは8GB、ストレージ容量は128GB(microSDカード最大2TB)。「Snapdragon 865」は、「Snapdragon 865 Plus」よりは性能的に劣るとは言え、通常使いから重たい処理が求められるゲームまで余裕を持ってこなせるハイエンド向けのチップセットです。

ベンチマークテストの定番アプリ「Antutu Benchmark」でテストしたところ、スコアは599960を記録しました。これは「Snapdragon 865」を搭載するスマートフォンとしては平均よりも少し高めのスコアであり、ハイエンドスマートフォンらしいキビキビとした動作が行えます。アプリの切り替えやゲームのプレイで、動作が重たくなったり強制終了されてしまったなんてことはレビュー中に起こりませんでした。基本スペックに関して不安点はないと言えます。

「Antutu Benchmark」のテスト結果

「Antutu Benchmark」のテスト結果

このハイスペックを支えるのが5000mAhのバッテリーです。スペックが高くてもバッテリーが1日持たない、ということが起こると興ざめですが、「ZenFone 7」においてはその心配はありません。もちろん、1日中ゲームをプレイする、長時間カメラを起動しっぱなしで撮影を行うなどをすれば、5000mAhでも足りませんが、いたって普通の使い方であれば、1日は十分持つでしょう。

急速充電はQuick Charge 4.0/USB PD 3.0に対応しており、最大30Wでの超高速充電が可能です(付属の充電器利用時)。

通信は、FDD-LTEがB1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/B18/B19/B20/B26/B28/B29、TD-LTEがB38/B39/B40/B41、W-CDMAがB1/B2/B3/B4/B5/B6/B8/B19、GSMが850/900/1800/1900MHzに対応。注目の5Gは、Sub-6のみの対応となり、周波数はn1/n2/n3/n5/n7/n8/n12/n20/n28/n38/n77/n78です。ドコモ、au、ソフトバンク、楽天の5G回線が利用可能となっています。

Wi-FiはIEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax(2.4GHz/5GHz)と最新のWi-Fi 6にも対応。なお、防水防塵ボディ、おサイフケータイには対応していないので、ご注意ください。

水川悠士(編集部)

水川悠士(編集部)

最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。

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