レビュー
10月23日発売!

「iPhone 12」と「iPhone 12 Pro」を徹底レビュー! 5G、カメラ、MagSafeなど気になるポイント満載

新型コロナウイルスの影響により、いつもより発表が1か月遅れたアップルの「iPhone」。2020年10月23日に「iPhone 12」と「iPhone 12 Pro」が、11月13日に「iPhone 12 mini」と「iPhone 12 Pro Max」が発売されます。

今回は23日に発売される2モデルのファーストインプレッションをお届けします。

2020年10月23日に発売されるiPhone 12(右)とiPhone 12 Pro(左)。どちらも画面サイズは6.1インチで本体サイズも同じです

2020年10月23日に発売されるiPhone 12(右)とiPhone 12 Pro(左)。どちらも画面サイズは6.1インチで本体サイズも同じです

主力が「iPhone 12」、高性能が「Pro」

はじめに今年のiPhoneのラインアップを整理しておきましょう。「iPhone X」以降、毎年3つの新モデルが発売されてきましたが、今年は「iPhone 12 mini」が追加され、4モデルがラインアップされます(「iPhone SE」を除く)。

2016年 iPhone 7、iPhone 7 Plus
2017年 iPhone X、iPhone 8、iPhone 8 Plus
2018年 iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR
2019年 iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max
2020年 iPhone 12、iPhone 12 mini、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Max
※iPhone SEや継続販売モデルを除く

少数精鋭だったiPhoneですが、ニーズの多様化に合わせてバリエーションを増やしてきました。2017年のiPhone X以降、高額なモデルがiPhoneの主力モデルで、iPhone 8やiPhone XR、iPhone 11はスペックを抑えたエントリーモデルという位置づけでした。

それに対して今年のiPhoneは、無印のiPhone 12が主力モデル、iPhone 12 Proが文字通りプロ向けの高性能モデルとわかりやすい構成になっています。それぞれの派生モデルとして、小型のiPhone 12 mini、大画面でよりカメラ機能のすぐれたiPhone 12 Pro Maxが用意されています。

ラインアップは増えましたが、4モデルとも5Gに対応し、有機ELディスプレイにA14 Bionicチップと基本的な部分は共通化されています。無印とProの大きな違いはカメラで、無印がデュアルカメラ、Proがトリプルカメラです。カメラにこだわりたい人はProを選ぶといいでしょう。

iPhoneのスペック比較表

iPhoneのスペック比較表。価格はアップルストア価格(税別)

新鮮で懐かしい角張った新デザイン

まずは外観から見ていきましょう。デザインは「iPhone 5s」のような角張ったスタイルになりました、というか戻りました。「iPhone 6」以降は握りやすい丸みのあるフォルムだったので、印象ががらりと変わっています。新鮮に感じるいっぽう、長年iPhoneを使っているユーザーにとっては、どこか懐かしい感じがするかもしれませんね。

丸みのあるスタイルと角張ったスタイルのどちらがいいかは、意見が分かれると思います。私の周りにも、丸みのあるフォルムはすべりやすくて落としてしまいそうという人もいれば、角張っているとポケットに入れにくいなど、さまざまな意見が聞かれます。個人的には角張ってるほうが、握りやすいので、角張ったスタイルが好きです。

iPhone 12(左)とiPhone 11(右)。どちらも画面サイズは6.1インチですが、iPhone 12はベゼルが細くなり、すっきりとした印象です。重量も194gから162gと32g軽量化されています

iPhone 12(左)とiPhone 11(右)。どちらも画面サイズは6.1インチですが、iPhone 12はベゼルが細くなり、すっきりとした印象です。重量も194gから162gと32g軽量化されています

iPhone 12の角張ったフォルムと。iPhone 11の丸みのあるフォルムは、好みの分かれるところだと思います

iPhone 12の角張ったフォルムと。iPhone 11の丸みのあるフォルムは、好みの分かれるところだと思います

iPhone 12とiPhone 12 Proは、どちらも6.1インチの有機ELディスプレイを搭載しており、本体サイズも同じです。外観の違いはフレームの素材と背面の表面処理。フレームはiPhone 12がアルミニウム、iPhone 12 Proが高級感のあるステンレススチール。背面はiPhone 11シリーズと同じで、iPhone 12がつやのあるガラス、iPhone 12 Proがマット仕上げのガラスです。

iPhone 12のホワイトモデル。アルミニウムのフレームは淡いピンクゴールドのようなカラーリング

iPhone 12のホワイトモデル。アルミニウムのフレームは淡いピンクゴールドのようなカラーリング

背面のガラスは光沢のある仕上がり

背面のガラスは光沢のある仕上がり

iPhone 12 Proのパシフィックブルー。フレームは光沢感のあるステンレススチール

iPhone 12 Proのパシフィックブルー。フレームは光沢感のあるステンレススチール

パシフィックブルーは紺色に近いですが、見る角度ではブラックのようにも見える落ち着いたカラーリングです。背面のガラスはマットな仕上がり

パシフィックブルーは紺色に近いですが、見る角度ではブラックのようにも見える落ち着いたカラーリングです。背面のガラスはマットな仕上がり

左がアルミニウムのiPhone 12、右がステンレススチールのiPhone 12 Pro

左がアルミニウムのiPhone 12、右がステンレススチールのiPhone 12 Pro

ユーザーにとってうれしい進化がディスプレイを保護する「セラミックシールド」。これにより、落下耐性が4倍に上がっています。完全に防ぐのは無理だとしても、落下で画面が割れる危険性を減らせるのは心強い。耐水性についてもパワーアップしており、iPhoneを3年、4年と長く使う場合にも安心して使えるようになったと言えます。

iPhone 12とiPhone 12 Proの大きな違いがカメラ

iPhoneのカメラといえば、シャッターを押すだけで高画質な写真や動画を撮影できるのが魅力です。iPhone 12ではそんなカメラ機能がますます進化しています。

前述の通り、iPhone 12とiPhone 12 Proは搭載されるカメラの数が違います。iPhone 12は超広角と広角のデュアルカメラなのに対して、iPhone 12 Proは望遠が加わったトリプルカメラです。

iPhone 12は広角カメラと超広角カメラのデュアルカメラ

iPhone 12は広角カメラと超広角カメラのデュアルカメラ

iPhone 12 Proは広角カメラ、超広角カメラ、望遠カメラのトリプルカメラ。光で対象物までの距離を測定する「LiDARスキャナ」

iPhone 12 Proは広角カメラ、超広角カメラ、望遠カメラのトリプルカメラ。光で対象物までの距離を測定する「LiDARスキャナ」も備える

超広角カメラと広角カメラのスペックはiPhone 12とiPhone 12 Proで共通です。超広角カメラは35mm判換算で13mm相当。スマートフォンとしては最広角クラスで、120°の広いエリアを写真に収められます。メインの広角カメラは35mm判換算で26mm相当。7枚構成のレンズとなり、明るさもF1.8からF1.6へ明るくなっています。これにより27%多く光を取り込めるようになり、より低照度のシーンでもノイズを抑えた写真を撮影できるようになりました。iPhone 12 Proに搭載される望遠カメラは35mm判換算で52mm相当なので、広角カメラを基準にして2倍の望遠となります。

iPhone 12/12 Proのカメラのハードウェアはそれほど進化していませんが、A14 Bionicチップのパワーを存分に生かした「コンピュテーショナルフォトグラフィ」によって、これまで撮影が難しかった暗い場所での撮影や逆光のシーンに強くなっています。

暗い場所では「ナイトモード」が以前からありましたが、1xカメラつまり広角カメラでしか使えませんでした。iPhone 12/12 Proでは、広角カメラだけでなく超広角カメラでもナイトモードが使えるようになりました。さらに、背景をぼかして人物を撮影できる「ポートレートモード」や「タイムラプス」でもナイトモードが使えます。

iPhone 12の広角カメラで撮影。ナイトモードが必要と判断すると、iPhoneが自動でナイトモードに切り換えてくれるので、ユーザーが設定をいじる必要はありません。撮影する秒数を伸ばすことはできますが、iPhoneまかせでこれだけの写真がとれます

iPhone 12の広角カメラで撮影。ナイトモードが必要と判断すると、iPhoneが自動でナイトモードに切り換えてくれるので、ユーザーが設定をいじる必要はありません。撮影する秒数を伸ばすことはできますが、iPhoneまかせでこれだけの写真がとれます

iPhone 12の超広角カメラで撮影。超広角カメラでもナイトモードを使って撮影できるようになりました

iPhone 12の超広角カメラで撮影。超広角カメラでもナイトモードを使って撮影できるようになりました

ポートレートでもナイトモードが利用できます。セーターの袖のリアル感の表現にはDeep Fusionが一役買っています

ポートレートでもナイトモードが利用できます。セーターの袖のリアル感の表現にはDeep Fusionが一役買っています

さらに、iPhone 12 Proでは暗所撮影時に「LiDARスキャナ」をピント合わせに利用し、高速なピントあわせが可能となっています。

「スマートHDR 3」もA14 Bionicチップのパワーを生かした機能です。逆光など明暗差のあるシーンでも黒潰れや白飛びせずに撮影できるというものです。新たに空を認識できるようになり、クオリティがアップしています。さらに、低光量で撮影するときに、細部を鮮明に表現するDeep Fusionも写真のクオリティをぐっと高めてくれます。

全体的に白っぽくなったり、極端に暗くなりがちな夕日のシーンも、スマートHDR 3の効果か、明るい夕日とくっきりとした町並みを上手に再現できていると思います

全体的に白っぽくなったり、極端に暗くなりがちな夕日のシーンも、スマートHDR 3の効果か、明るい夕日とくっきりとした町並みを上手に再現できていると思います。HDRっぽさも以前より感じなくなった印象です

動画撮影機能はHDR動画に対応し、コントラストの高い動画を撮影できるようになりました。A14 Bionicチップがグレーディング作業を行うことで、映画スタジオで使われるDolby Visionにも対応します。どちらも4K/60Pでの動画撮影には対応しますが、HDR撮影はiPhone 12が30p、iPhone 12 Proが60pと差がついています。

全機種A14 Bionicチップを搭載。5Gも全機種対応

iPhoneの頭脳であるチップは、どちらもA14 Bionicチップです。5nmプロセスルールで製造された、パワフルかつ効率的なチップです。10月の発表会では、大人気ゲーム「リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト」が、家庭用ゲーム機並みに楽しめることをアピールしていました。高速・低遅延の5GとパワフルなA14 Bionicチップを組み合わせることで、デスクトップPCのようなゲーム体験が味わえるというわけです。

ベンチマークアプリの「GeekBench 5」の結果は以下の通り。CPUのシングルコアのスコアはほぼ同じですが、マルチコアのスコアはiPhone 12 Proが400ほど高い。Computeはほとんど差がありませんでした。GeekBench 5によると、2モデルとも同じチップですが、メモリー容量がiPhone 12が4GB、iPhone 12 Proは6GBと差がつけられていることがわかります。

GeekBench 5の結果

GeekBench 5の結果

「MagSafe」にも注目です。MagSage充電器を試してみましたが、マグネットがかなり強力でしっかりと固定されます。ワイヤレス充電は充電器の上に置くため、充電中はiPhoneを使いにくいのが弱点でしたが、MagSafeを使ったワイヤレス充電ならLightningケーブルを使った充電と同じように使えます。

純正シリコンケースやクリアケースをつけながらでもワイヤレス充電が可能。カード入れなど対応アクセサリーも用意されており、MagSafeを使ったサードパーティのアクセサリーにも期待したいところです。

純正クリアケースを装着した状態に、MagSafe充電器(アップルストア価格は税別4,500円)

純正クリアケースを装着した状態に、MagSafe充電器(アップルストア価格は税別4,500円)

新しいシリコンケース(同5,500円)の内側にはMagSafe用の○があります

新しいシリコンケース(同5,500円)の内側にはMagSafe用の○があります

5Gについては、auの対応エリアで速度を測ってみたら、下り900Mbps越えと見たことのない速度が出ました。5G関連では、「5Gオート」というモードがあり、5Gが必要ない場合は4Gに切り換えて消費電力を抑えることができます。

au SHINJUKUの前に行くと……アンテナピクトの横が「5G」に!!!

au SHINJUKUの前に行くと……アンテナピクトの横が「5G」に!!!

試しに通信速度を測定してみると、ダウンロードが953Mbpsと爆速でした。これが使い放題となると生活が変わりそうです

試しに通信速度を測定してみると、ダウンロードが953Mbpsと爆速でした。これが使い放題となると生活が変わりそうです

「5Gオート」は、「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」→「音声通話とデータ」と設定の深いところで有効にできます

「5Gオート」は、「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」→「音声通話とデータ」と設定の深いところで有効にできます

国内の5Gのエリアは現時点では限定的ですが、帰宅途中に大容量の映画をダウンロードする、高画質なテレビ電話を行うなど使い方はいろいろです。1年後、2年後に5Gのエリアが広がって5Gが身近なものになっても、iPhone 12/12 Proならしっかりと5Gの恩恵を受けられます。

まとめ

iPhone 12とiPhone 12 Proで迷っている人もいると思います。カラーや仕上げの違いはありますが、機能的には望遠カメラが欲しいかどうかが大きな分かれ目になるでしょう。

ただ、これで悩みが解決できないのが今年のiPhoneです。iPhone 12の小型版であるiPhone 12 miniがあり、iPhone 12 Proの大画面モデルのiPhone 12 Pro Maxがあります。iPhone 12 miniは画面サイズが5.4インチで第2世代のiPhone SEよりも小型・軽量で気になっている人も多いと思います。バッテリー駆動時間がちょっと短いのが気になりますが、価格も7万円台からと手ごろです。

iPhone 12 Pro Maxは画面が大きいのはもちろん、望遠カメラの焦点距離が少し長く、広角カメラの性能も高い。価格もワンランク上なので、最強のiPhoneを求める人のためのモデルと言えるでしょう。

正直、4モデルが出揃ってから悩むのもありだと思います。筆者はiPhone 12 Pro Maxにしようかと思っていますが、iPhone 12 miniのサイズ感も気になっています。今回試した2モデルも画面の見やすさとサイズのバランスがとれていますし、本当に悩ましいです。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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