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NTTドコモ、au、ソフトバンク、サブブランド、格安SIMを徹底比較

今年のiPhoneの一番人気「iPhone 12 mini」のキャリア版とSIMフリー版、どちらがお得?

“小さなiPhone”として人気の「iPhone 12 mini」

“小さなiPhone”として人気の「iPhone 12 mini」

2020年11月13日、アップルのiPhoneシリーズ最新モデルのうち「iPhone 12 mini」「iPhone 12 Pro Max」の2モデルが発売されました。今年発表されたiPhoneは一足早く10月23日に発売されていた「iPhone 12」「iPhone 12 Pro」を含め合計4モデルのラインアップとなっており、これですべてのモデルが発売されたことになります。

このうちiPhone 12 miniは2020年モデルで最も小さい5.4型で、端末のサイズは4.0型の「iPhone SE(第1世代)」と4.7型の「iPhone SE(第2世代)」や「iPhone 8」の中間くらいとコンパクト。小型のiPhoneに根強い人気がある国内では特に注目されていて、価格.comのスマートフォン人気ランキングでも1位にランクインしています(2020年11月25日現在)。

そこで今回はiPhone 12 miniについて、NTTドコモ、au、ソフトバンクのキャリア版を購入する場合と、大手キャリアからサブブランドやMVNO(仮想移動体通信事業者)の格安SIMに乗り換えてSIMフリー版を利用する場合とで、コストがどれくらい違うのかを比較してみました。

※記事中の価格は特に断りがない限り税別です。

iPhone 12 miniの販売価格は?

まずはiPhone 12 miniの販売価格を以下の表にまとめました。

キャリア版のiPhoneは端末の返却を前提に分割払いの一部が免除されるサービス(ここでは「買い替え(返却)サービス」と呼びます)の適用を受けることができるため、サービスを利用せず全額支払う場合の支払額を「最後まで使う」、買い替え(返却)サービスを利用する場合の支払額を「2年で返却」または「2年で機種変更」として併記しています。

iPhone 12 miniの販売価格一覧

iPhone 12 miniの販売価格一覧

なお、NTTドコモ、au、ソフトバンクではMNP(携帯電話・PHS番号ポータビリティー)制度を利用して他社から乗り換えたり、対象機種をオンラインショップで購入したりした場合に本体価格を割り引くキャンペーンを展開しています。

iPhone 12 miniの場合、NTTドコモでは「5G WELCOME割」として他社から5Gへの乗り換え時に20,000円(税込22,000円)、auは「5Gスマホおトク割」として新規契約時に10,000円(税込11,000円)もしくは他社から乗り換え時に20,000円(税込22,000円)、ソフトバンクは「web割」として他社から乗り換え時にオンラインショップで購入すると19,637円(税込21,600円)もしくは機種変更時に4,800円(税込5,280円)が割り引かれます。

次に、各キャリアの買い替え(返却)サービスの詳細を以下にまとめました。3社とも回線を契約していなくてもサービスを利用できますが、auとソフトバンクは返却にくわえて指定機種への機種変更も必要となります。

iPhoneの本体価格のうちNTTドコモは最大3分の1、ソフトバンクは最大半分が免除されます。auは高額に設定されている最終回の支払分が免除される仕組みで、もしも返却せずに使い続ける場合は最終回支払分を24回に分割することが可能です(その場合の支払回数は合計47回)。返却時に端末が故障しているなどして査定条件を満たさなかった場合、20,000円(税別、NTTドコモ)または22,000円(不課税、auおよびソフトバンク)の支払いが必要になることがあります。

各キャリアの買い替え(返却)サービスとその条件

各キャリアの買い替え(返却)サービスとその条件

なお、iPhoneの販売価格や料金プラン・各サービスは11月25日時点での内容となります。

各キャリアの料金プランは?

コスト比較に移る前に、各キャリアの料金プランにおける月額料金をチェックしておきましょう。以下の表にNTTドコモ、au、ソフトバンクの5G対応機種向け料金プランと、SIMフリー版iPhoneと組み合わせる格安SIMの料金プランをまとめました。

格安SIMを提供するキャリアには、大手キャリアのサブブランドである「ワイモバイル」と「UQ mobile」、およびiPhone 12 / iPhone 12 Proのコスト比較においてMVNOの一例とした「IIJmioモバイルサービス」を選びました。

各キャリアの月額料金は通話定額オプションを利用しない前提として、auのみ2年契約をともなう価格としました。比較しやすくするために、端末補償サービスなどのオプション料金、回線数に応じた割引サービス、固定通信サービスとのセット割引などは考慮していませんが、ワイモバイルのみ新規契約の翌月から6か月間毎月700円が割り引かれる「新規割」適用時の月額料金を括弧内に記しています。

IIJmioの「従量制プラン」は1GB単位で価格が変動(2GB以降は1GBごとに200円加算)するため、3GB〜19GBの範囲を省略しています。また、表には未記載ですが、IIJmioでは月額3,100円で20GB/月、あるいは月額5,000円で30GB/月を追加できる「大容量オプション」も提供しています。2つのオプションを同時に追加することも可能で、その場合のデータ利用量は最大で62GB/月(ファミリーシェアプランに追加)となります。

なお、iPhone 12 miniは5Gに対応していることからキャリア版を購入する場合は5G契約が必要とされています。いっぽう格安SIMで5Gサービスを提供しているのはごく一部に限られており、今回選んだワイモバイル、UQ mobile、IIJmioモバイルサービスではiPhone 12 miniと組み合わせる場合でも4Gサービスで利用することになります。

NTTドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイル、UQ mobile、IIJmioの料金プラン一覧

NTTドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイル、UQ mobile、IIJmioの料金プラン一覧

返却するまで利用する場合のコストを比較

それでは、大手キャリアのiPhoneを返却するまで(約2年間)利用する場合のコストを比較してみましょう。

以下の表に、NTTドコモ版、au版、ソフトバンク版、SIMフリー版のiPhone 12 miniをそれぞれ約2年間利用した場合の合計コストと毎月のコストをまとめました。各キャリアとも新規契約/機種変更/契約変更にともなう手数料や、他社から乗り換えた場合の割引などは考慮していません。ただし、大手キャリアからの乗り換えを想定したワイモバイルについては新規割を考慮し、適用時の価格を括弧内に記しています。

NTTドコモとソフトバンクは24か月分の合計コストと月額料金を試算しました。auの「かえトクプログラム」は前述のように高額に設定されている24回目の支払いが免除される仕組みであるため、auのみ23か月分の合計コストと月額料金を試算しています。

また、SIMフリー版はNTTドコモとソフトバンクに合わせて毎月のコストに本体価格を24等分した金額を加算した場合と、au版に合わせて毎月のコストに本体価格を23等分した金額を加算した場合の2通りを試算しました。

NTTドコモ版、ソフトバンク版のiPhone 12 miniを返却するまで利用する場合のコストと比較

NTTドコモ版、ソフトバンク版のiPhone 12 miniを返却するまで利用する場合のコストと比較

au版のiPhone 12 miniを返却するまで利用する場合のコストと比較

au版のiPhone 12 miniを返却するまで利用する場合のコストと比較

価格が一番安い64GBモデルで1か月間の通信量が1GB以下だった場合のキャリア版の毎月のコストは、NTTドコモ版(5Gギガライト)が5,370円、au版(ピタットプラン5G)が4,885円、ソフトバンク版(ミニフィットプラン)が5,807円です。

約2年で返却する場合の本体価格はau版やソフトバンク版と比べてNTTドコモ版が1万円ほど高いことと、auの「ピタットプラン5G」がソフトバンクの「ミニフィットプラン」よりも月額で1,000円安いことから、キャリア版の毎月のコストはau版が最も安くなっています。

格安SIMと組み合わせたSIMフリー版の同じモデルにおける毎月のコストを見てみると、1か月間の通信量が3GBだった場合はワイモバイル(スマホベーシックプランS)が5,797円(新規割適用時は5,097円)または5,932円(同5,232円)、UQ mobile(スマホプランS)が5,097円または5,232円、IIJmio(ミニマムスタートプラン)が4,717円または4,852円となります。

データ利用量が少ない料金プランにおいては同程度の月額料金であればSIMフリー版&格安SIMのほうが毎月より多く通信できることになりますが、本体価格が高いモデルほどキャリア版とSIMフリー版のコストの差は縮まる傾向にあります。

いっぽう、64GBモデルで1か月間に毎月7GB以上通信する場合の毎月のコストは、NTTドコモ版(5Gギガホ)が9,870円、au版(データMAX 5G)が10,385円、ソフトバンク版(メリハリプラン)が10,307円となります。

SIMフリー版の場合、サブブランドとの組み合わせではワイモバイル(スマホベーシックプランM)が6,797円(新規割適用時は6,097円)または6,932円(同6,232円)、UQ mobile(スマホプランR)が6,097円または6,232円です。

IIJmioと組み合わせる場合は中容量の選択肢が多く、毎月12GBまで(ファミリーシェアプラン)なら6,377円または6,512円で済みますし、「大容量オプション」を追加すれば毎月23GBまで(ミニマムスタートプラン+データオプション20GB)なら7,817円または7,952円、毎月33GBまで(ミニマムスタートプラン+データオプション30GB)なら9,717円または9,852円で利用可能です。

ただし、データ利用量はワイモバイルが毎月14GBまで(スマホベーシックプランR)、UQ mobileが毎月10GBまでしか用意されておらず、これ以上通信するには低速通信(どちらも最大1Mbps)で乗り切るか、あるいはデータ利用量の追加購入が必要です。IIJmioも毎月36GBまで(ライトスタートプラン+データオプション30GB)のプラン構成では10,337円または10,472円となるため、これ以上データ利用量が必要であればキャリア版のほうがお得と言えます。

iPhone 12 miniを最後まで使う場合のランニングコストを比較

次に、キャリア版のiPhoneを返却せずに使い続ける場合のコストを比べてみましょう。期間は大手キャリアの分割払い回数(NTTドコモは36回、auは47回、ソフトバンクは48回)に合わせています。

●NTTドコモ版とSIMフリー版を比較

最初にNTTドコモ版とSIMフリー版のiPhone 12 miniをそれぞれ3年間利用し続ける場合のコストを試算してみました。SIMフリー版の毎月のコストには本体価格を36等分した金額を分割払い相当の価格としてくわえています。

NTTドコモ版とSIMフリー版のiPhone 12 miniのコスト

NTTドコモ版とSIMフリー版のiPhone 12 miniのコスト

本体価格が一番安い64GBモデルでデータ利用量が毎月3GBまでの小容量プランにおける毎月のコストは、NTTドコモ版(5Gギガライトで毎月3GBまで)が6,370円、SIMフリー版と組み合わせたワイモバイル(スマホベーシックプランS)が4,758円(新規割適用時は4,058円)、UQ mobile(スマホプランS)が4,058円、IIJmio(ミニマムスタートプラン)が3,678円で、SIMフリー版のほうが毎月1,612円〜2,692円お得。3年間の合計コストにおける差額は最大96,920円です。

大容量プランにおける毎月のコストはNTTドコモ版(5Gギガホ)が9,870円で、IIJmioと組み合わせたSIMフリー版における毎月42GBまで(ファミリーシェアプラン+データオプション30GB)の10,338円に近い価格です。

本体価格が一番高い256GBモデルも同様で、データ利用量が毎月3GBまでの小容量プランにおける毎月のコストはNTTドコモ版が6,930円、ワイモバイルが5,202円(新規割適用時は4,502円)、UQ mobileが4,502円、IIJmioが4,122円。3年間の合計コストにおける差額は最大101,080円です。大容量における毎月のコストはNTTドコモ版が10,430円で、IIJmioで毎月42GBまで利用する場合の10,782円とほぼ同額になります。

●au版とSIMフリー版を比較

続いてau版とSIMフリー版のiPhone 12 miniをそれぞれ4年間利用し続ける場合のコストを試算してみました。au版は23回目までの分割払い額と24回目を24分割した際の分割払い額が異なるため、双方を記載しています。また、SIMフリー版の毎月のコストには本体価格を47等分した金額を分割払い相当の価格としてくわえています。

au版とSIMフリー版のiPhone 12 miniのコスト

au版とSIMフリー版のiPhone 12 miniのコスト

本体価格が一番安い64GBモデルでデータ利用量が毎月3〜4GBまでの小容量プランにおける毎月のコストは、au版が6,385円(ピタットプラン 5Gで毎月4GBまで、24回目以降は6,066円)、SIMフリー版と組み合わせたワイモバイル(スマホベーシックプランS)が4,271円(新規割適用時は3,571円)、UQ mobile(スマホプランS)が3,571円、IIJmioが3,391円(従量制プランで毎月4GBまで)です。4年間の合計コストにおける差額は最大133,038円です。

大容量プランにおける毎月のコストはau版が10,385円(データMAX 5G、24回目以降は10,066円)で、IIJmioと組み合わせたSIMフリー版における毎月42GBまで(ファミリーシェアプラン+データオプション30GB)の9,851円に近い価格です。

本体価格が一番高い256GBモデルも同様で、データ利用量が毎月3〜4GBまでの小容量プランにおける毎月のコストはau版が6,785円(24回目以降は6,412円)、ワイモバイルが4,612円(新規割適用時は3,912円)、UQ mobileが3,912円、IIJmioが3,732円で、4年間の合計コストにおける差額は最大134,529円です。大容量における毎月のコストはau版が10,785円(24回目以降は10,412円)で、IIJmioで毎月42GBまで利用する場合の10,192円に近い価格となります。

●ソフトバンク版とSIMフリー版を比較

最後に、ソフトバンク版とSIMフリー版のiPhone 12 miniをそれぞれ4年間利用し続ける場合のコストを試算しました。SIMフリー版の毎月のコストには本体価格を48等分した金額を分割払い相当の価格としてくわえています。

ソフトバンク版とSIMフリー版のiPhone 12 miniのコスト

ソフトバンク版とSIMフリー版のiPhone 12 miniのコスト

本体価格が一番安い64GBモデルでデータ利用量が毎月2〜3GBまでの小容量プランにおける毎月のコストは、ソフトバンク版(ミニフィットプランで毎月2GBまで)が7,807円、SIMフリー版と組み合わせたワイモバイル(スマホベーシックプランS)が4,238円(新規割適用時は3,538円)、UQ mobile(スマホプランS)が3,538円、IIJmio(従量制プランで毎月2GBまで)が2,958円で、4年間の合計コストにおける差額は最大232,750円に達します。

大容量プランにおける毎月のコストはソフトバンク版(メリハリプランで毎月50GBまで)が10,307円で、IIJmioと組み合わせたSIMフリー版における毎月42GBまで(ファミリーシェアプラン+データオプション30GB)の9,818円に近い価格です。データ利用量の差は8GBですが、メリハリプランは一部の動画配信サービスやSNSの通信が無料になるゼロレーティング機能を備えているため、使い方によってはこの差が8GBよりも大きくなる場合もあります。

本体価格が一番高い256GBモデルも同様で、データ利用量が毎月2〜3GBまでの小容量プランにおける毎月のコストはソフトバンク版が8,189円、ワイモバイルが4,572円(新規割適用時は3,872円)、UQ mobileが3,872円、IIJmioが3,292円で、4年間の合計コストにおける差額は最大235,077円です。大容量における毎月のコストはソフトバンク版(メリハリプランで毎月50GBまで)が10,689円で、IIJmioで毎月42GBまで利用する場合の10,152円とほぼ同額になります。

まとめ:2年で買い替えたい人や大容量派はキャリア版、長期間使いたい人や小容量派はSIMフリー版がお得

今年のiPhoneの中でも人気のiPhone 12 miniですが、SIMフリー版の本体価格が税別で10万円を下回るとはいえ、これまでiPhoneを定期的に買い替えてきたようなユーザーとしてはなるべく負担を抑えたいところです。旧機種を返却しなければならないものの、本体価格の3分の1〜半額を支払わずに済む買い替え(返却)サービスは現実的な選択肢と言えます。

前回比較したiPhone 12 / iPhone 12 Proと同様、大手キャリアの買い替え(返却)サービスの利用を前提としたiPhone 12 miniのコストをざっくりまとめると「必要なデータ利用量が少ない場合」はおおむねSIMフリー版とサブブランドもしくはMVNOの組み合わせがお得ですが、「必要なデータ利用量が大容量の場合」はキャリア版のほうがお得です。

サブブランドは格安SIMとしては通信品質が良好で月額料金が大手キャリアよりも安いことから人気ですが、データ利用量はワイモバイルが毎月14GBまで、UQ mobileが毎月10GBまでしか選べません(データ利用量を増量する月額500円のオプションを利用してもワイモバイルは最大17GB、UQ mobileは最大14GBまで)。2020年12月下旬以降登場する予定の新プランでも毎月20GBまでなので、より大容量を求めるユーザーは大手キャリアもしくはMVNOから選ぶことになります。

今回もMVNOの例として選んだIIJmioでは、毎月のコストが10,000円前後になる毎月33GB(ミニマムスタートプラン+データオプション30GB)〜36GBまで(ライトスタートプラン+データオプション30GB)のデータ利用量が、キャリア版のiPhone 12 miniを返却前提で利用する場合のコストに対してお得かどうかの目安となります。これ以上のデータ利用量を求めるのであれば、使い放題の「データMAX 5G」を提供するauなどキャリア版のiPhone 12 miniを選ぶのがよいでしょう。

また、大手キャリアの大容量プランや使い放題プランでは家族割も無視できません。家族が4人以上で同一のキャリアを契約している場合、各回線の割引額はNTTドコモが1,000円、auが1,000円または2,020円(料金プランにより異なる)、ソフトバンクが2,000円(ミニフィットプランは割引の対象外)です。割引後の毎月のコストは、SIMフリー版をサブブランドやMVNOの中容量プランと組み合わせる場合のコストに近づきます。

ただし、iPhoneを2年以上使うつもりであれば、SIMフリー版をサブブランドやMVNOで利用するほうがお得な場合もあります。魅力的な小型のiPhone 12 miniをなるべく長期間使い続けたいと思うユーザーは、アップルが提供するショッピングローンや下取りサービスの利用も念頭に、SIMフリー版を検討してみてはいかがでしょうか。

松村武宏

松村武宏

信州佐久からモバイル情報を発信するフリーライターであり2児の父。気になった格安SIMは自分で契約せずにはいられません。上京した日のお昼ごはんは8割くらいカレーです。

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