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注目の新料金プランの思わぬ落とし穴

NTTドコモの「ahamo」移行で注意すべきこと

NTTドコモが2021年3月に開始する新料金プラン「ahamo(アハモ)」が大きな話題を集めている。月額2,980円で通信容量20GBというシンプルで割安な料金プランなので、導入を考えている人も多いだろう。ただ、そんなahamoには、今までの格安SIMやNTTドコモの各種料金プランとは異なる注意点もある。Ahamoへの移行前に、知っておきたい注意点をまとめてみた。

VoLTE非対応の旧型端末や一部の海外製端末では音声通話ができなくなる

現在のNTTドコモは、3G、4G、そして5Gという3世代のモバイルネットワークを運用している。現在の主力は4Gで、5Gは現在エリア構築中。3Gは2026年3月31日にサービスを終了する。3Gの終了に向けた準備はすでに始まっており、新規受付はすでに終了。現在「FOMA」端末を使用しているユーザーと、4G契約でも海上エリアの一部では現在もFOMAのみのエリアが残っている(詳細:「FOMA通信となる海上エリア」)

新たに始まるahamoでは、4Gと5Gのネットワークを使い、3Gのネットワークは使用しない。そもそも新規契約が終了しているし、対応端末も少ないので、3Gが利用できないことのデメリットはほとんどない。ただし、VoLTE(ボルテ)非対応端末で音声通話を行っている場合は要注意。この場合は今でも3Gで音声通話を行っているので、ahamoでは音声通話が行えなくなる。

NTTドコモでは2014年夏ごろから端末のVoLTE対応を進めてきた。であるので、iPhoneであれば、2014年登場の「iPhone 6」世代以降がVoLTE対応となる。NTTドコモの端末であればよほど古いものでもない限り、VoLTEには対応していると言っていい。注意したいのはNTTドコモ扱いではない、SIMフリー端末だ。最近発売されたものならすべてVoLTEに対応していると言いたいところだが、TCL「TCL PLEX」や、オッポ「R15 Neo」など、比較的最近発売されたものでも海外製端末の場合、VoLTE非対応の端末は存在する。日本進出の歴史が浅い海外メーカーのSIMフリースマートフォンを使っている場合、メーカーの製品ページやサポートページなどでNTTドコモのVoLTEに対応しているかを確認しておいたほうがよいだろう。なお、NTTドコモ系のSIMカードを挿して、アンテナピクトにVoLTEの表示があれば、対応していると判断できる。

※ドコモ扱いのVoLTE対応端末の一覧表

ユーザーサポートはオンラインのみ

ahamoの月額料金の安さの理由のひとつは、サポートなどをオンライン上に特化して、ドコモショップやコールセンターを使わないなど徹底した合理化にある。そのため、基本的に、ahamoのサービスはオンライン上で自分で行うことが前提となる。そういう意味では、そこそこのITスキルが求められるので、もし、サポート面で不安があるならば、ahamoへの移行は再考したほうがいいだろう。

大量のデータ通信を行う人で、家族割引やドコモ光を利用できるなら、既存プランのほうが割安になる場合も

ahamoのサービス発表の後、NTTドコモは、既存料金プランの改定も発表している。改定後の料金だが、5G向けのデータ通信無制限プラン「5Gギガホ プレミア」が月額6,650円、4G向けで月間通信容量60GBの「ギガホ プレミア」は月額6,550円だ。これだけでは、月額2,980円のahamoと比べると2倍以上高い料金になる。ただし、家族割引の「みんなドコモ割」(2回線以上で月額500円、3回線以上で月額1,000円の割引)や、「ドコモ光セット割」(月額1,000円)、「dカードお支払割」(月額170円、「ギガホ プレミア」の場合「2年定期契約」を含む)といった各種割引が適用できるので、上記の料金から月額で最大2,170円の割引が受けられる。これにより「5Gギガホ プレミア」なら月額4,480円で、「ギガホ プレミア」でも月額4,380円で利用できる可能性もある。これでもahamoのほうが月額料金では安いが、利用できるデータ容量が多いことを考えると、多くのデータ通信を行う人で、家族割引やドコモ光が利用できるのであれば、あえてahamoに移る必要はなさそうだ。

また、月間通信容量数GB程度の低容量プランについて、NTTドコモはMVNO各社と協力するとしている、その一環として2021年4月からMNPの手数料3,000円が廃止される。ahamoの20GBという通信容量で多すぎると感じるなら、MVNO各社の動向を見てから判断しても遅くはないだろう。

大容量の「ドコモ」、高コスパの「ahamo」、低容量はMVNO各社が受け持つというのが、NTTドコモの料金戦略の基本的な考え。さほど多くのデータ通信を行わないのであれば、MVNOサービス各社が提供する格安SIMサービスの動向を見てから判断するのも手だ

大容量の「ドコモ」、高コスパの「ahamo」、低容量はMVNO各社が受け持つというのが、NTTドコモの料金戦略の基本的な考え。さほど多くのデータ通信を行わないのであれば、MVNOサービス各社が提供する格安SIMサービスの動向を見てから判断するのも手だ

ドコモメール非対応。海外ローミングのエリアが少ない

発表当初から話題になっていたが、ahamoでは@docomo.ne.jpドメインのドコモメールが利用できない。今、「iモードメール」や「ドコモメール」を利用している場合、注意が必要だ。

また、海外ローミングの対応エリアが82の国・地域となっており、NTTドコモの各プランが対応している「WORLD WING」の200以上の国・地域よりも格段に少ない。海外での利用が多そうな場合は注意が必要だ。ただし、アジアの近隣諸国や北米、西ヨーロッパなど、日本からの渡航が多そうな国・地域はおおむね含まれている。

ahamoは追加料金なしで海外ローミングを利用できる。ただし従来の「WORLD WING」よりも対応する国・地域が少ない

ahamoは追加料金なしで海外ローミングを利用できる。ただし従来の「WORLD WING」よりも対応する国・地域が少ない

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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