レビュー

Victus初のゲーミングデスクトップPC「Victus 15L Desktop」レビュー。高コスパで入門機としては優秀

日本HPのゲーミングPCブランド「Victus」に、初のデスクトップPCとなる「Victus 15L Desktop」が登場しました。シンプルなデザインの真っ白な本体に、AMDのCPUとビデオカード(非搭載モデルもあり)を搭載した、エントリークラスのゲーミングデスクトップPCです。2022年6月30日時点の価格.com最安価格はビデオカードを搭載しないグラフィックレスモデルが87,000円、ビデオカードを搭載するモデルが154,000円。ゲーミングデスクトップPCとしては比較的手ごろな価格の「Victus 15L Desktop」を詳しくチェックしていきましょう。

ミニタワー型のゲーミングデスクトップPC「Victus 15L Desktop」

ミニタワー型のゲーミングデスクトップPC「Victus 15L Desktop」

ゲーム色控えめのシンプルでコンパクトな筐体

日本HPの「Victus」は、2021年に発表されたゲーミングPCの新ブランドです。同社のゲーミングPCと言えば「OMEN」ブランドが有名ですが、新ブランドの「Victus」は「OMEN」よりも性能や価格は控えめで、カジュアルゲーマーやこれからゲームをはじめる人をターゲットとしています。そんな「Victus」の第1弾モデルは、コストパフォーマンスにすぐれたゲーミングノートPC「Victus 16」で価格.com上でも人気です。今回取り上げる「Victus 15L Desktop」は、「Victus」初のゲーミングデスクトップPCで、「Victus 16」と同様、コスパの高さが魅力と言えます。

コスパについてはスペックを見ながらチェックしていくとして、まずは筐体から見ていきましょう。ゲーミングデスクトップPCというと、透明なサイドパネルからライティングされたクーラーなど内部のパーツを見られるものが多いですが、「Victus 15L Desktop」は「セラミックホワイト」という真っ白な筐体で、横から内部を見ることはできません。至ってシンプルな筐体ですが、前面の「V」のロゴ部分は好みの色にライティングできます。ド派手なデザインが好みの人には物足りないかもしれませんが、これからゲームをはじめる人やライトゲーマーには十分な遊び心ではないでしょうか?

前面のVのロゴは、「インフィニティーミラー」と呼ばれる特殊な加工が施されており、あわせ鏡のように光りの線が奥に向かって何本も見えます

前面のVのロゴは、「インフィニティーミラー」と呼ばれる特殊な加工が施されており、あわせ鏡のように光りの線が奥に向かって何本も見えます

「OMEN Gaming Hub」というゲーム関連ソフトで、ロゴ部分の色をカスタマイズできます

「OMEN Gaming Hub」というゲーム関連ソフトで、ロゴ部分の色をカスタマイズできます

本体サイズは約155(幅)×297.3(奥行)×337(高さ)mm、重量は約6.31kg。久しぶりに、ミニタワー型のデスクトップPCを自宅に設置してみましたが、意外とコンパクトで取り回しがしやすかったです。フルタワー型より置き場所を取らないのはもちろんですが、広めでテーブルであれば、テーブルの上に置いて使ってみるのもありだと思います。

正面には、USBポートなど外部インターフェイスが一列に配置されています。凹凸などはなく、シンプルなデザイン。

正面には、USBポートなど外部インターフェイスが一列に配置されています。凹凸などはなく、シンプルなデザイン。

右側面には「VICTUS」のロゴマークが配置されています

右側面には「VICTUS」のロゴマークが配置されています

左側面には冷却用に小さな穴がいくつも空いています

左側面には冷却用に小さな穴がいくつも空いています

幅が155mm、高さが337mmとコンパクトなので、24型のディスプレイと並べても大きく見えることはありません

幅が155mm、高さが337mmとコンパクトなので、24型のディスプレイと並べても大きく見えることはありません

外部インターフェイスは充実、内部の拡張性は控えめ

外部インターフェイスは、前面と背面に搭載されています。前面にはUSB Type-A(5Gbps)×2、USB Type-A(10Gbps)×2、USB Type-C(5Gbps)×1、ヘッドホン出力/マイク入力を搭載。背面には、USB 2.0 Type-A×4、ライン出力/ライン入力/マイク入力、有線LAN(1000BASE-T)を備えます。前面の外部インターフェイスが豊富なので、いろいろなゲーミングギアを簡単に接続できるでしょう。

前面に一列に並んだ外部インターフェイス

前面に一列に並んだ外部インターフェイス

背面には映像出力や有線LANなどが配置されています

背面には映像出力や有線LANなどが配置されています

映像出力はビデオカードを搭載しないグラフィックレスモデルがHDMIとアナログRGBを、Radeon RX 6600XT搭載モデルがHDMI2.1とDisplayPort 1.4a×3を搭載しています(上の写真はRadeon RX 6600XT搭載モデル)。4K/120Hz表示対応のディスプレイと組み合わせたいという人は、Radeon RX 6600XT搭載モデルを選びたいところ。

内部拡張スロットの空きも、モデルによって異なります。グラフィックレスモデルは、ビデオカードを搭載しないため、PCI Express x16、PCI Express x14が1基ずつ空いてます。いっぽう、Radeon RX 6600XT搭載モデルはPCI Express x14が1基だけ空いています。

3.5インチのドライブベイは、グラフィックレスモデルのみひとつ空いています。Radeon RX 6600XT搭載モデルは、はじめから2TB HDDが搭載されているので空きはありません。ミニタワー型ということもありますが、ターゲットがライトゲーマーなので、拡張性やカスタマイズ性は控えめと言えます。内部には簡単にアクセスできるので、メンテナンスはしやすそうです。

電源は500W ATX電源(80PLUS Gold)です。Radeon RX 6600XTよりも上のグレードのビデオカードを搭載する場合は、より大容量の電源が必要になるので、グラフィックレスモデルを選んで自分でビデオカードを搭載しようという人は、ビデオカード選びには注意しましょう。

ネジをひとつ外せばサイドパネルを外して、内部にアクセスできます

ネジをひとつ外せばサイドパネルを外して、内部にアクセスできます

CPUは空冷。メモリーはDDR4-3200MHzで2スロットが埋まっています

CPUは空冷。メモリーはDDR4-3200MHzで2スロットが埋まっています

Radeon RX 6600XTのビデオカードはなかなかの大きさ。500Wの電源は下部に配置されています

Radeon RX 6600XTのビデオカードはなかなかの大きさ。500Wの電源は下部に配置されています

フルHD環境ならさまざまなゲームを快適に楽しめる

最後にスペックをチェックしていきましょう。前述の通り、グラフィックレスエディションとRadeon RX 6600XT搭載モデルの2機種がラインアップされおり、今回はRadeon RX 6600 XTを搭載したモデルを試しています。

CPUはどちらもAMDの「Ryzen 5 5600G」。6コア/12スレッド、クロック周波数は3.9GHz〜4.4GHz。7コアGPUのRadeon Graphicsを内蔵したGPUです。TDPは65W。AMDのGPU内蔵デスクトップ用CPUとしては、「Radeon 5 5700G」「Radeon 5 5700GE」に次ぐ上から3番目のCPUです。メモリーはDDR4-3200MHzで、8GB×2の16GB。ストレージは512GB SSDで、Radeon RX 6600XT搭載モデルは2TB HDDがはじめから搭載されています。

CPU性能を測定する定番ベンチマークプログラム「CINEBENCH R23」の結果。ゲーミングデスクトップPCとしてはエントリークラスですが、Ryzen 5 5600Gの性能はワンランク上のミドルクラスと言えるスコアです

CPU性能を測定する定番ベンチマークプログラム「CINEBENCH R23」の結果。ゲーミングデスクトップPCとしてはエントリークラスですが、Ryzen 5 5600Gの性能はワンランク上のミドルクラスと言えるスコアです

Radeon RX 6600XTはNVIDIAの「GeForce RTX 3060」と比較されることのあるAMDのミドルクラスのGPUです。定番ベンチマークプログラム「3D Mark Professional」の結果は以下の通り。「GeForce RTX 3060」のデータが手元になく、「GeForce RTX 3060」より少し上のグレードである「GeForce RTX 3060 Ti」の結果と比べると、DirectX12用の「Time Spy」では少し劣るものの、DirectX11用の「Fire Strike」系ではその差は小さくなりました。

「3D Mark Professional」の結果その1

「3D Mark Professional」の結果その1

「3D Mark Professional」の結果その2

「3D Mark Professional」の結果その2

Radeon RX 6600XT(Victus 15L Desktop)
Time Spy:8989
Time Spy Extreme:4135
Port Royal:4372
Fire Strike:23297
Fire Strike Extreme:11779
Fire Strike Ultra:6341

GeForce RTX 3060 Ti(比較用、他社製のゲーミングデスクトップPC)
Time Spy:11578
Time Spy Extreme:5622
Port Royal:6638
Fire Strike:24554
Fire Strike Extreme:13168
Fire Strike Ultra:7099

実際にいくつかゲームを遊んでみました。バトルロイヤルゲーム「フォートナイト」では、フルHD環境では120fps以上出ました(レンダリングモードはDirectX 12)。WQHD環境では80fps前後とフルHD環境よりもfpsは落ちましたが、問題なくプレイできました。ヘビー級のタイトルとして、オープンワールドRPG「サイバーパンク2077」も遊んでみました。画質設定を「ウルトラ」で試したところ、フルHD環境では幅はありますが、60fps前後と快適にプレイできるレベルでした。Radeon RX 6600XTはミドルクラスのGPUですが、フルHD環境であればいろいろなゲームを快適に楽しめる実力を備えていると言えそうです。

ちなみに、Radeon RX 6600XT搭載のビデオカードの価格.com最安価格は5万円台〜7万円台といったところです。グラフィックレスモデルとの価格差は67,000円で、2TB HDDの有無を含めて考えると妥当な価格と言えるのではないでしょうか。

まとめ

以上、「Victus 15L Desktop」をレビューしてきましたが、本モデルを選ぶメリットとして、「動作音が静か」「コスパが高い」という2点を挙げたいと思います。これまで何十台ものゲーミングノートPCを試してみましたが、ゲーミングノートPCはゲームを長時間プレイするとファンが盛大に回転し、どうしても動作音がします。それに対して、「Victus 15L Desktop」は長時間プレイしても動作音が静かでした。ゲームを長時間プレイするなら、やっぱりデスクトップPCのほうがいいと改めて感じました。

価格に関しては、今回試したRadeon RX 6600XT搭載モデルは、価格.com上では同GPUを搭載したモデルとしては最安です。本モデルの次に安いモデルの価格.com最安価格は176,500円なので、本モデルのほうが約2万円安いです(2022年6月30日時点)。Radeon RX 6600XTはミドルクラスGPUとして高いパフォーマンスを発揮してくれるので、フルHD環境でいろいろなゲームを楽しみたいというユーザーにはピッタリです。性能や機能は必要十分なので、ゲーミングデスクトップPCの入門機としては優秀なモデルと言えるでしょう。ライトゲーマーにとってはシンプルなデザインもうれしいのではないでしょうか。高コスパなゲーミングデスクトップPCを探している人や、これからゲームをはじめる人は、「Victus 15L Desktop」をぜひチェックしてみてください。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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