PCパーツ探訪記

AMD「Ryzen 7000」シリーズ全4モデルをベンチマークで徹底検証【後編】

AMD「Ryzen 7000」シリーズ全4モデルをベンチマークで徹底検証(後編)

2022年9月、2年弱の歳月を経て待望の最新世代AMD「Ryzen 7000」シリーズが発売された。そこで今回は、「Ryzen 9 7950X」「Ryzen 9 7900X」「Ryzen 7 7700X」「Ryzen 5 7600X」の最新世代全4モデルを、ベンチマークテストを中心に徹底検証。スペックの解説や基本的なベンチマークプログラムによる検証は、『AMD「Ryzen 7000」シリーズ全4モデルをベンチマークで徹底検証(前編)』で行っているため、初見の方はそちらをまず参照してほしい。そしてこの後編では、クリエイティブ作業や実際のゲームを利用したベンチマークプログラムをテスト。より実践的な観点から、「Ryzen 7000」シリーズの真価を見極めていく。

前編の基礎チェックで明らかになった長所と短所

まずは、『AMD「Ryzen 7000」シリーズ全4モデルをベンチマークで徹底検証(前編)』で確認できたことから、駆け足で振り返っておこう。「Ryzen 7000」シリーズの進化ポイントは、プロセスルールを5nmに絞った新開発の「Zen 4」マイクロアーキテクチャーを採用したうえ、動作クロックを前世代から最大で800MHz引き上げていることだ。それに加えてCPUソケットを、最大230Wの電力供給を可能にするSocket AM5に刷新し、TDP(ベースとなる熱設計電力)とPPT(電力リミット)を大幅アップ。さらに最大温度も95℃にまで高めており、処理性能で先を行くインテル製CPUに追いすがるべく、最大限のパフォーマンスを引き出す仕様にまとめてきている。

今回チェックした「Ryzen 9 7950X」「Ryzen 9 7900X」「Ryzen 7 7700X」「Ryzen 5 7600X」。いずれも形状は同様で、入り組んだヒートスプレッダの形状が目を引く

今回チェックした「Ryzen 9 7950X」「Ryzen 9 7900X」「Ryzen 7 7700X」「Ryzen 5 7600X」。いずれも形状は同様で、入り組んだヒートスプレッダの形状が目を引く

「Ryzen 7000」シリーズ全4モデルと、比較モデルとして使用した前世代「Ryzen 7 5800X3D」の主な仕様。「Ryzen 7000」シリーズはコア数とスレッド数は据え置きながら、全体的に限界近くまで出力を上げてきている印象が強い。また、DDR5メモリーに対応したこともポイントだ

「Ryzen 7000」シリーズ全4モデルと、比較モデルとして使用した前世代「Ryzen 7 5800X3D」の主な仕様。「Ryzen 7000」シリーズはコア数とスレッド数は据え置きながら、全体的に限界近くまで出力を上げてきている印象が強い。また、DDR5メモリーに対応したこともポイントだ

こうした仕様向上の成果は、前編で実施した基本的なベンチマークプログラムでも確認できた。「Sandra 2021」や「CINEBENCH R23」のマルチコア性能では、とりわけコア数/スレッド数にすぐれる上位モデルの伸びが顕著であったし、6コア/12スレッドの「Ryzen 5 7600X」でも、8コア/16スレッドの前世代「Ryzen 7 5800X3D」に匹敵。前世代からの確かな成長が実証された。いっぽうで、「CINEBENCH R23」のシングルコア性能では、「Ryzen 7000」シリーズ全4モデルのスコアが、ほぼ横並び。多コア/多スレッドCPUでは往々にしてシングルコア性能が伸び悩むものだが、最上位モデルの「Ryzen 9 7950X」が、「Ryzen 9 7900X」と「Ryzen 7 7700X」に負けてしまうなど、伸び悩みの程度が甚だしい。こうしたシングルコア性能が大きく影響する「PCMark10」や「3DMark」でも4モデルにさしたる差がつかず、今ひとつ煮え切らない側面も垣間見えた。

こうした足踏みの背景にあるのは、「Ryzen 7000」シリーズのシビアな温度特性だ。特に上位3モデルは高負荷をかけるとただちに最大温度の95℃に張り付き、ブーストに制限がかかってしまう。今回、280mmの大型ラジエーターを備えた簡易水冷のCPUクーラーを使用したが、それでもシングルコア性能が伸びきらないとなれば、もはや「Ryzen 7000」シリーズの抱える弱点と言うほかない。シングルコア性能はクリエイティブ作業やゲームにも大きく関わってくるため、こうした特性にも注目しながら、ここから後編のベンチマーク結果を確認していこう。

今回の検証環境も、以下のとおり前編と同様だ。なお、「Trident Z5 neo F5-6000J3038F16GX2-TZ5N」をDDR5-5200で動作するよう設定したほかは、UEFIの基本的な設定はデフォルトのAutoのままとした。また、「Windows 11」のコントロールパネル内の電源オプションは「バランス」、設定アプリ内の電源モードは「最適なパフォーマンス」に設定している。

「Ryzen 7000」シリーズ全4モデルと、比較用の「Ryzen 7 5800X3D」の検証で使用したパーツリスト

「Ryzen 7000」シリーズ全4モデルと、比較用の「Ryzen 7 5800X3D」の検証で使用したパーツリスト

明暗がくっきり分かれたクリエイティブ系ベンチマーク

PugetBench for Photoshop

まずは、「Photoshop」を実際に自動操作することで画像編集性能を測定する「PugetBench for Photoshop」をテストした。その結果は、上位3モデルが最下位モデルの「Ryzen 5 7600X」に及ばないという厳しいもの。「Photoshop」のように長い歴史を持つ伝統的なプログラムでは、シングルコアをベースとした処理が中心になってくるため、マルチコアがうまく活用されにくい。こうした背景から、4モデルで大差のないシングルコア性能が如実に反映される形となった。しかも痛ましいことに、本来はシングルコア性能で劣るはずの「Ryzen 7 5800X3D」にさえ、上位2モデルが負けてしまっている。このことは、「Ryzen 7000」シリーズが備えているはずの本来のシングルコア性能さえ、画像編集では十分に発揮されにくいことを意味しそうだ。

「PugetBench for Photoshop」では、上位モデルほどスコアが低くなる傾向が顕著に見られた。ただし、最もパフォーマンスの高かった「Ryzen 5 7600X」の1211というスコアは、同クラスのCPUとしては秀逸だ

「PugetBench for Photoshop」では、上位モデルほどスコアが低くなる傾向が顕著に見られた。ただし、最もパフォーマンスの高かった「Ryzen 5 7600X」の1211というスコアは、同クラスのCPUとしては秀逸だ

PugetBench for DaVinci Resolve

続いて、動画編集性能を測る「PugetBench for DaVinci Resolve」をテスト。このプログラムもまた、実際に動画編集プログラムの「DaVinci Resolve」を自動操作して、その処理速度をスコア化するものだ。「Photoshop」ほど伝統的なプログラムではないため、処理によってはマルチコアが比較的活用される形にはなるが、シングルコアベースの処理も少なくない。そのため、全体的に上位モデルがささやかながらスコアを伸ばす格好となった。気になるのは、最上位モデルの「Ryzen 9 7950X」が不自然にスコアを落としてしまっていること。とりわけ発熱しやすい「Ryzen 9 7950X」では、高負荷のかかる動画編集において、サーマルスロットリング(温度制限)によるパフォーマンス低下が露骨に大きくなるのだろう。

「PugetBench for DaVinci Resolve」のベンチマーク結果。「Ryzen 9 7950X」の伸び悩みこそ気になるが、上位モデルになるほど比較的良好なスコアをマークできている

「PugetBench for DaVinci Resolve」のベンチマーク結果。「Ryzen 9 7950X」の伸び悩みこそ気になるが、上位モデルになるほど比較的良好なスコアをマークできている

POV-Ray

3DCGのレンダリング性能のチェックには、レイトレーシングプログラム「POV-Ray」(v3.7)に付属するベンチマークを使用した。マルチコア処理を行う「All CPU」では、コア数/スレッド数に応じた順当な成績を示してみせ、改めて上位モデルのマルチコア性能の高さを実証。いっぽう、シングルコア処理を行う「One CPU」での差はほとんど見られない。いずれの結果も、同じレンダリング系ベンチマークプログラム「CINEBENCH R23」の結果と、スコアの比率も含めてほぼ一致するものであり、「Ryzen 7000」シリーズ全4モデルが本来備えるポテンシャルに近いと考えられる。こういったレンダリングなどのシンプルな処理では、実力を安定して発揮しやすそうだ。

「POV-Ray」のベンチマーク結果。「All CPU」での上位モデルの伸びは見事だが、やはり「One CPU」では僅差に留まった

「POV-Ray」のベンチマーク結果。「All CPU」での上位モデルの伸びは見事だが、やはり「One CPU」では僅差に留まった

Blender Benchmark

今回のベンチマークテストで最も目覚ましい成果を見せてくれたのは、3DCGモデリングプログラム「Blender」を利用する「Blender Benchmark」(v3.1)だ。「POV-Ray」と同様にレンダリング性能をチェックするものだが、とりわけ上位2モデルの伸びがすこぶるよい。「Ryzen 7000」シリーズ独特の発熱が重しになっている印象もなく、マルチコア性能が最大限に発揮されていることが示された。先日、インテルの最新CPU「第13世代Core」シリーズを検証する機会も得ているが、最上位モデルの「Ryzen 9 7950X」をこの指標に限って評価すれば、最上位モデルの「Core i9-13900K」にも負けていない。このように、マルチコアと相性のよい理想的な処理であれば、「Ryzen 7000」シリーズに宿されている本来のパフォーマンスが解き放たれるのだ。

「Blender Benchmark」では本来のポテンシャルを発揮。特に、処理が軽めの「monster」で、上位2モデルのスコアが飛躍的に伸びていることが印象的だ

「Blender Benchmark」では本来のポテンシャルを発揮。特に、処理が軽めの「monster」で、上位2モデルのスコアが飛躍的に伸びていることが印象的だ

x264 FHD Benchmark

動画のエンコード性能をチェックすべく、「x264 FHD Benchmark」(v1.0.1)もテスト。H.264形式のフルHD動画をエンコードして1秒あたりの処理フレーム数を計測するもので、マルチコアを活用する種類のタスクになるが、レンダリング系ベンチマークに比べると伸び幅は少ない。特に最上位モデルの「Ryzen 9 7950X」が今ひとつパフォーマンスを出しきれておらず、ここでもサーマルスロットリングによる出力の絞り込みが影響しているように思われる。

「x264 FHD Benchmark」では、一見すると順当な成績が示されたように思われるが、「Ryzen 7 7700X」と「Ryzen 9 7900X」の差を考慮すると、「Ryzen 9 7950X」が実力を出しきれていないことがわかる

「x264 FHD Benchmark」では、一見すると順当な成績が示されたように思われるが、「Ryzen 7 7700X」と「Ryzen 9 7900X」の差を考慮すると、「Ryzen 9 7950X」が実力を出しきれていないことがわかる

HWBOT x265 Benchmark

最新形式であるH.265の動画をエンコードして処理フレーム数を計測する「HWBOT x265 Benchmark」(v2.3)でもチェック。こちらのベンチマークではコア数/スレッド数に応じた伸びが見られ、マルチコアがよく活用されているらしい。「x264 FHD Benchmark」で表面化した「Ryzen 9 7950X」の頭打ちがないうえ、全体的なfpsも「x264 FHD Benchmark」のものを大きく上回っており、総じて理想的な処理が行われていることがうかがえる。

「HWBOT x265 Benchmark」のベンチマーク結果。「1080p」と「4K」でそれぞれ示された結果の比率を比較しても大きく変わらないため、ファイル容量(画質)がそこまで影響を与えていないこともわかる

「HWBOT x265 Benchmark」のベンチマーク結果。「1080p」と「4K」でそれぞれ示された結果の比率を比較しても大きく変わらないため、ファイル容量(画質)がそこまで影響を与えていないこともわかる

ゲームベンチマークで露呈した上位モデルの弱さ

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク

ここからは、実際のゲームを使用したベンチマークテストについて見ていこう。今回は各ベンチマークで計測された平均フレームレートを比較する。まずテストしたのは、中程度の負荷がかかる定番の「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」(画質は「最高品質」に設定)だ。前編でチェックした「3DMark」では、上位モデルになるにつれて少しずつ高いスコアがマークされたが、必ずしもそうならないのが実際のゲームの恐ろしさ。「3DMark」とは反対に、高発熱の上位モデルほど平均フレームレートが低くなる傾向が見られ、4モデルのうち最も高いパフォーマンスを示したのは、最下位モデルの「Ryzen 5 7600X」なのだから驚きだ。

しかもその「Ryzen 5 7600X」よりも、前世代の「Ryzen 7 5800X3D」のほうがはるかにすぐれたfpsをマークしたのだから痛々しい。もっとも、ゲーミング向けに開発された「Ryzen 7 5800X3D」は、キャッシュの最新積層技術「AMD 3D V-Cache テクノロジー」によって、L3キャッシュを96MBも搭載した特別モデルのため、L3キャッシュをひんぱんに使用するゲームにめっぽう強い。また、「Ryzen 7000」シリーズから対応するようになったDDR5メモリーがレイテンシーの面で劣ることも、少なからず影響を与えているかもしれない。だが、それでも最新世代の「Ryzen 7000」シリーズが、前世代CPUにここまで大きく引き離されてしまうのは想定外だ。

惨憺(さんさん)たる結果となった「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」。とりわけ「1920×1080」では「Ryzen 7 5800X3D」に大敗しており、誤差という言葉で片付けるわけにはいかない

惨憺(さんさん)たる結果となった「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」。とりわけ「1920×1080」では「Ryzen 7 5800X3D」に大敗しており、誤差という言葉で片付けるわけにはいかない

ウォッチドッグス レギオン

次にチェックしたのは、非常に大きな負荷がかかる「ウォッチドッグス レギオン」(画質は「最大」に設定)のベンチマークテスト。今回は「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」のように「Ryzen 7 5800X3D」が突き抜けることはなく、「Ryzen 7000」シリーズとfpsがほぼ横並びになった。「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」を振り返っても、高負荷が強いられる「3840×2160」では各CPUのfpsに大差はない。扱うデータサイズが大きくなり、キャッシュやメモリーの差が与える影響が小さくなった結果、「Ryzen 7 5800X3D」が鳴りを潜めたとも読める。それでも「Ryzen 7000」シリーズが「Ryzen 7 5800X3D」に勝っているわけではない。そして、最も低いfpsに留まっているのは最上位モデルの「Ryzen 9 7950X」。やはりここでも、高い発熱が悪さをしているらしい。

「ウォッチドッグス レギオン」では全体的に僅差となったが、それでもなお「Ryzen 9 7950X」の伸びが悪い

「ウォッチドッグス レギオン」では全体的に僅差となったが、それでもなお「Ryzen 9 7950X」の伸びが悪い

ファークライ6

続いて、「ウォッチドッグス レギオン」ほどではないものの、高負荷のかかる「ファークライ6」(画質は「最高」に設定)のベンチマークをチェック。データサイズが小さい「1920×1080」では、やはり「Ryzen 7 5800X3D」が突き抜けたfpsを見せつけたが、そのほかは全CPUとも大差ない。ただ、これまでゲームで伸び悩んできた「Ryzen 9 7950X」が、「1920×1080」では「Ryzen 7 5800X3D」に次ぐ高いfpsをマークしていることには注目したい。タイトルによっては、必ずしも高発熱の「Ryzen 9 7950X」が不利になるというわけではなさそうだ。

「ファークライ6」では、「Ryzen 9 7950X」もそれなりのfpsを示してくれた。ただし、「Ryzen 7000」シリーズはほぼ横並びと言ってよい

「ファークライ6」では、「Ryzen 9 7950X」もそれなりのfpsを示してくれた。ただし、「Ryzen 7000」シリーズはほぼ横並びと言ってよい

ディビジョン2

最後にチェックしたのは、「ファークライ6」と同程度の高負荷がかかる「ディビジョン2」(画質は「ウルトラ」に設定)だ。負荷の程度から「ファークライ6」と似た結果になるかと思いきや、そうは問屋が卸さない。「Ryzen 9 7900X」「Ryzen 7 7700X」「Ryzen 5 7600X」の3モデルがいい勝負を見せる中、最上位モデルの「Ryzen 9 7950X」だけ著しくfpsを落としてしまった。いっぽう、前世代の「Ryzen 7 5800X3D」は、「1920×1080」だけでなく、「2560×1440」と「3840×2160」でも首位に立ち、そのすぐれたパフォーマンスを実証。本記事では脇役であるはずの「Ryzen 7 5800X3D」が、最後までそのゲーミング性能の高さを見せつける格好となってしまった。

「ディビジョン2」の「1920×1080」では、「Ryzen 9 7950X」がほかの3モデルより10前後も低いfpsを曝してしまった。「2560×1440」と「3840×2160」でも最下位で、ゲームに強いCPUとはとても言えない

「ディビジョン2」の「1920×1080」では、「Ryzen 9 7950X」がほかの3モデルより10前後も低いfpsを曝してしまった。「2560×1440」と「3840×2160」でも最下位で、ゲームに強いCPUとはとても言えない

レンダリングやエンコードでは輝くも、ゲームには課題が残る

前編の検証からも明らかだったように、「Ryzen 7000」シリーズの魅力やはりマルチコア性能にある。コア数とスレッド数こそ据え置きながら、最大電力と温度上限を前世代から大幅にアップさせ、動作クロックを大きく引き上げたことで、その性能が飛躍的に強まっているのは疑い得ない。とりわけマルチコア処理が有効活用されるレンダリング処理での、上位モデルの伸びは圧巻のひと言。動画のエンコードでも優秀性をしっかりと示し、全体的にクリエイティブ作業に向いたCPUであることを深く印象付けてくれた。

ただし、多コア構成と出力アップを単純に掛け合わせた力業は、看過できない弊害も生んでいる。とりわけ上位モデルでは顕著な高発熱が常に祟り、シングルコア性能の見どころはあまりない。こうしたシングルコア性能が重要になる画像編集などのクリエイティブ作業は冴えないし、動画編集性能もいまいちだ。そして何より、ゲームにおける上位モデルの惨憺たる結果が嘆かわしい。とりわけ最上位モデル「Ryzen 9 7950X」の低フレームレートは看過できるレベルでなく、仮により強力な本格水冷クーラーを使用したとしても、どこまで挽回できるか疑わしい。

ライバルのインテル製CPUでは、すでに前世代の「第12世代Core」シリーズから、パフォーマンスに特化した「Pコア」と高効率を追求した「Eコア」を組み合わせ、マルチコア性能とシングルコア性能の両立を実現している。「Ryzen 7000」シリーズは確かに着実な進化こそ見せたが、その上には限界の影が重く圧しかかっていることも確か。初代「Ryzen」に見られたような、真正面からのパワーアップとは別次元の革新が、今こそ求められているのかもしれない。

冨増寛和

冨増寛和

ライター、編集者、画家。学習院大学文学部哲学科卒業。制作会社で経験を積んだのち、コンテンツ制作会社の株式会社理感堂を設立。PC、ICT、芸術文化など、幅広い分野で書籍や記事の執筆・編集を手がける。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
プレゼント
価格.comマガジン プレゼントマンデー
SPECIAL
パソコンパーツのその他のカテゴリー
ページトップへ戻る