レビュー

ゲームの振動が脳に伝わる!? PS5対応「Razer Kaira Pro HyperSpeed」でブルブル没入感が超アップ

家庭用ゲーム機で遊ぶ際にヘッドセットを装着していますか? ヘッドセットを利用すればボイスチャットの質が向上するうえ、音の方向も把握しやすくなるため、FPSなどのゲームを有利に進められます。

今回レビューする「Razer Kaira Pro HyperSpeed for PlayStation 5」(以下、Razer Kaira Pro HyperSpeed)は2.4GHzの低遅延ワイヤレス接続に対応した上位モデルで、かつ音声信号をリアルタイムに振動に変換する触覚技術「Razer HyperSense」を採用。ゲームへの臨場感と没入感をさらに高めてくれる注目製品です。本製品の実機を借用したので、使い勝手やゲーム体験などをレビューしていきましょう。

Razer「Razer Kaira Pro HyperSpeed」の希望小売価格は32,980円(税込)※スタンドは撮影用に筆者が用意したものです

Razer「Razer Kaira Pro HyperSpeed」の希望小売価格は32,980円(税込)※スタンドは撮影用に筆者が用意したものです

ゲーム内の音から自然でリアルな触覚を生成する「Razer HyperSense」を採用

「Razer Kaira Pro HyperSpeed」はPlayStation公式ライセンスを取得したPS5およびPC向けのゲーミングヘッドセット。USB Type-Cワイヤレスドングル経由のワイヤレス接続「Razer HyperSpeed Wireless」と、Bluetooth接続をサポート。PS5、PS4、PC、モバイル機器との接続に対応しており、特に「Razer HyperSpeed Wireless」接続時には低遅延でのゲームプレイが可能です。

また、USB Type-CワイヤレスドングルでPS5/PS4、PCと接続しつつ、Bluetooth経由でモバイル機器とペアリングすれば、Bluetoothデバイスからの通話に自動的に応答したのち、通話終了後にはゲームの音声に切り替えられます。

本製品の最大の特徴は触覚技術「Razer HyperSense」です。音声信号を20〜200Hzの広い周波数範囲からリアルタイムに振動に変換する触覚技術により、ゲーム内の音などから自然でリアルな触覚を生成します。加えて、ハウジングごとに「Loflet L5触覚ドライバー」が組み込まれており、正確な位置情報を得られるともうたわれています。

ヘッドセットとしての基本スペックも充実。チタンコートのダイヤフラムが用いられた「Razer TriForceチタン50mmドライバー」を搭載することにより、高/中/低の音域を個別に調整可能で、豊かなフルレンジのサウンドを実現しています。

また、取り外し可能な「Razer HyperClearスーパーカーディオイドマイク」に加えて、ヘッドセット本体にもマイクを内蔵。周囲のノイズを低減してクリアな音声で会話したい場合はスーパーカーディオイドマイク、外出先などで気軽に音声通話したい場合は内蔵マイクと使い分けられるわけです。

バッテリー容量は非公表ですが、側面のライティングと振動機能使用時に最大11時間、不使用時に最大30時間のバッテリー駆動時間を備えているとのことです。

Razer製品と言えば黒と緑のパッケージがおなじみですが、本製品はPlayStation公式ライセンス商品ということで白と青のデザインを採用

Razer製品と言えば黒と緑のパッケージがおなじみですが、本製品はPlayStation公式ライセンス商品ということで白と青のデザインを採用

パッケージには、本体、Razer HyperClearスーパーカーディオイドマイク、USB Type-A – USB Type-C充電ケーブル、USB Type-Cワイヤレスドングルが付属

パッケージには、本体、Razer HyperClearスーパーカーディオイドマイク、USB Type-A – USB Type-C充電ケーブル、USB Type-Cワイヤレスドングルが付属

パッケージだけでなく本体のカラーリングもPS5に合わせています

パッケージだけでなく本体のカラーリングもPS5に合わせています

公式ライセンスを取得しているので、PlayStationのロゴが左右側面にさりげなく配置されています

公式ライセンスを取得しているので、PlayStationのロゴが左右側面にさりげなく配置されています

ハウジング表面のロゴは「Razer Chroma RGB」に対応。エフェクトやカラーは後述のモバイル向けアプリから変更可能です

ハウジング表面のロゴは「Razer Chroma RGB」に対応。エフェクトやカラーは後述のモバイル向けアプリから変更可能です

右ハウジングには、USB Type-CワイヤレスドングルとBluetoothの接続を切り替える「Razer SmartSwitch/EQボタン」、マイクが拾う声の音量を調節する側音ホイール、振動の強弱を調節する「Razer HyperSenseボタン」を配置

右ハウジングには、USB Type-CワイヤレスドングルとBluetoothの接続を切り替える「Razer SmartSwitch/EQボタン」、マイクが拾う声の音量を調節する側音ホイール、振動の強弱を調節する「Razer HyperSenseボタン」を配置

左ハウジングにはマイクポート、充電ポート、電源ボタン、ステータスインジケーター、音量調節ホイール、マイクミュートスイッチを用意

左ハウジングにはマイクポート、充電ポート、電源ボタン、ステータスインジケーター、音量調節ホイール、マイクミュートスイッチを用意

イヤーパッドは滑りのよい布製で、汗がべたつきにくくなっています

イヤーパッドは滑りのよい布製で、汗がべたつきにくくなっています

自動調整ヘッドバンドにはやわらかなクッションを内蔵。長時間装着しても頭頂部に負担がかかりにくいです

自動調整ヘッドバンドにはやわらかなクッションを内蔵。長時間装着しても頭頂部に負担がかかりにくいです

スライダーは実測37mm。9段階で調整が可能

スライダーは実測37mm。9段階で調整が可能

USB Type-A – USB Type-C充電ケーブルの長さは実測140cm。充電専用で有線ヘッドセットとしては機能しません

USB Type-A – USB Type-C充電ケーブルの長さは実測140cm。充電専用で有線ヘッドセットとしては機能しません

USB Type-Cワイヤレスドングルの端子は片側に寄っています。デバイスに挿したときに、両側の端子をふさいでしまわないようにするための仕様です

USB Type-Cワイヤレスドングルの端子は片側に寄っています。デバイスに挿したときに、両側の端子をふさいでしまわないようにするための仕様です

本体とマイクの合計重量は実測343.5gでした

本体とマイクの合計重量は実測343.5gでした

USB Type-Cワイヤレスドングル接続時にセットアップ作業は不要

本製品をUSB Type-Cワイヤレスドングル経由でPS5/PS4、PCで利用する際にはセットアップ作業は特に必要ありません。PS5/PS4、PCのUSB Type-C端子に接続すれば、自動的にサウンドのマイクの入力機器、音声の出力機器が「Razer Kaira Pro HyperSpeed」に切り替わります。なお、USB Type-A端子にワイヤレスドングルを接続する際には、Type-C to Type-Aの変換アダプターが必要です。

ワイヤレスドングルは挿すだけでOK。ソフトウェアのインストールは不要です

ワイヤレスドングルは挿すだけでOK。ソフトウェアのインストールは不要です

ワイヤレスドングルを装着するとマイクの入力機器、音声の出力機器が自動的に切り替わります

ワイヤレスドングルを装着するとマイクの入力機器、音声の出力機器が自動的に切り替わります

PS5は「3Dオーディオを調整」という項目で音が聞こえる高さを設定できますが、筆者はデフォルトの設定で特に違和感はなかったです

PS5は「3Dオーディオを調整」という項目で音が聞こえる高さを設定できますが、筆者はデフォルトの設定で特に違和感はなかったです

ただし、細かいカスタマイズやファームウェアアップデートを行うには、スマートフォン用の専用アプリ「Razer Audio」を使用する必要があります。イコライザーのプリセット切り替えや、「Razer HyperSense」の強さは右ハウジングのボタンで切り替えられますが、ライティング「Chroma効果」のカスタマイズ、着信拒否のオン・オフ、イコライザーの周波数別設定、Bluetooth接続時の低遅延モード「ゲーミングモード」の有効化などは「Razer Audio」でなければ設定できません。本製品を最大限に活用するためには必須アプリと言えます。

ファームウェアアップデートはアプリ「Razer Audio」から行います。PS5/PS4やPCからは実行できません

ファームウェアアップデートはアプリ「Razer Audio」から行います。PS5/PS4やPCからは実行できません

ハウジング側面の「Razer SmartSwitch/EQボタン」で、イコライザーをデフォルト、増幅、低音の強化、FPS(足音強調)、カスタムと切り替えていけますが、周波数別に手動で設定するためには「Razer Audio」が必要です

ハウジング側面の「Razer SmartSwitch/EQボタン」で、イコライザーをデフォルト、増幅、低音の強化、FPS(足音強調)、カスタムと切り替えていけますが、周波数別に手動で設定するためには「Razer Audio」が必要です

「Razer HyperSense」ではくすぐったく感じるほどの強いフィードバックが得られる

さて実際に「Razer Kaira Pro HyperSpeed」を装着してゲームをプレイしてみた感想ですが、「Razer HyperSense」の振動は確かにゲームの臨場感、没入感を高めてくれますね。

振動の強度は「Razer HyperSenseボタン」でオフ/弱/中/強と切り替えられますが、強設定だと耳元がくすぐったく感じられるほどの強いフィードバックを得られます。個人的には中設定がちょうどよかったです。

実際にゲームをプレイしてみたかぎりでは低音の周波数帯の音に連動しているように感じました。今回試した「Marvel's Spider-Man: Miles Morales」で言えば、戦闘時の爆発音や車のエンジン音などで振動が強かったです。なお、PS5のコントローラーの振動はゲームのプログラムで設定されているので、Razer HyperSenseは連動しません。

PS5の3Dオーディオとは異なり、「Razer HyperSense」では高さは表現されませんが、方向は感知できるので、立体音響の効果をさらに強めてくれると感じました。Razerのゲーミングヘッドセット譲りのヘッドホンとマイクの音質も申し分ありません。低音強めのRazerの音作りは多くのゲームにぴったりだと思います。

「Marvel's Spider-Man: Miles Morales」の1シーン。PS5の3Dオーディオと「Razer HyperSense」が組み合わされることにより、ゲーム内の位置情報がより明確になります

「Marvel's Spider-Man: Miles Morales」の1シーン。PS5の3Dオーディオと「Razer HyperSense」が組み合わされることにより、ゲーム内の位置情報がより明確になります

筆者は頭囲64cmとかなり頭が大きいのですが、装着感も非常によかったです。日本製のヘッドホンでは最大限にスライダーを伸ばしても窮屈なことがありますが、「Razer Kaira Pro HyperSpeed」はスライダーを6/9段階まで伸ばせばピッタリとフィットします。つまり左右ともに3段階伸ばせる余裕があるのです。頭の形にもよるので断言はできませんが、頭囲64cmの自転車用、バイク用ヘルメットをかぶれる方であれば、本製品は快適に装着できると思われます。

今回本製品を装着したのは髪の毛が多めの時。床屋に行きたての頃であれば、もう少しスライダーを縮められますね

今回本製品を装着したのは髪の毛が多めの時。床屋に行きたての頃であれば、もう少しスライダーを縮められますね

「Razer HyperSense」の恩恵はPC、スマホ、タブレットでも受けられる

本製品は「for PlayStation 5」とうたわれていますが、触覚技術「Razer HyperSense」の振動は音声信号からリアルタイムに生成しているので、PCやBluetooth経由で接続しているスマートフォンやタブレットでも恩恵を受けられます。

ゲームプレイ時、コンテンツ視聴時に、さらなる没入感を得たいと望んでいる人に、「Razer Kaira Pro HyperSpeed」は強くおすすめできる1台です。

ジャイアン鈴木

ジャイアン鈴木

レビューした製品を高確率で買ってしまう物欲系ITライター。守備範囲はPC、スマホ、VRがメイン。ゲーム、デジタルトイも大好き。最近サバゲにはまっています。愛車はスイフトスポーツで、断然マニュアル派です。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
プレゼント
価格.comマガジン プレゼントマンデー
SPECIAL
ページトップへ戻る