ASUSは、2023年4月14日にゲーミングスマホの最新モデル「ROG Phone 7」をグローバルで発表した。クアルコムの最新SoC「Snapdragon 8 Gen 2」など基本スペックは現行モデルで最強クラスを実現。加えて、冷却性能やディスプレイ、カメラ機能においても強化されており、ゲーム向けの超ハイエンドスマホにパワーアップしている。
最新ゲーミングスマホ「ROG Phone 7」(左、右)と「ROG Phone 7 Ultimate」(中央)が登場
ラインアップは、標準モデルの「ROG Phone 7」と、背面にミニディスプレイを搭載する「ROG Phone 7 Ultimate」の2モデル。なお、日本市場への投入は明らかにされていないが、例年どおりであれば、日本でも発売されるはずだ。
ゲーミングスマホとしてもハイエンドスマホとしてもトップクラスの性能を誇る「ROG Phone 7」の特徴はなんと言ってもパフォーマンス。搭載するSoC「Snapdragon 8 Gen 2」は、2023年に発売されるハイエンドスマホに搭載予定であり、その中でも「ROG Phone 7」は比較的早い時期に登場する。この時期に「Snapdragon 8 Gen 2」を体験できる数少ないスマホだ。
「Snapdragon 8 Gen 2」は、先代の「Snapdragon 8 Gen 1」と比較してCPUが15%、GPUが20%、電力効率がパワーアップ。最新のゲームがサクサク動作するうえに、長時間のプレイにより対応しやすくなった。
「Snapdragon 8 Gen 2」をいち早く体験できる「ROG Phone 7」
メモリーは最大16GB、ストレージ容量は最大512GB。双方ともにモバイル向けとしてはトップクラスのLPDDR5X(メモリー)、UFS4.0(ストレージ)という最新仕様となっており、特にストレージの転送速度はUFS3.0と比べて約2倍向上したという。
同社調べにはなるが、ベンチマークアプリ「Antutu Benchmark」のスコアは1360082(Xモード時)。「GeekBench」は5756と、Androidスマホの中でも最高クラスの結果をたたき出した。
冷却システムは、新しいベイパーチャンバーとグラファイトシートによりしっかりと強化されている。ゲーム「原神」を60HZで30分プレイした際には、平均60FPSを維持しながらも、ディスプレイ表面の温度が最大42.8度、背面の温度が最大40.6度を記録。これは、ほかのAndroidスマートフォンと比べて優秀な値だったとのことだ。
なお、上位モデル「ROG Phone 7 Ultimate」は、本体上部から空気を取り込み排出する「AeroActive Portal」という独自機構を搭載。原神を「ROG Phone 7」と同条件でプレイした際には、ディスプレイ表面の温度が最大36.5度、背面の温度が最大35.7度と、「ROG Phone 7」よりさらに冷却性能がアップしている。
「ROG Phone 7 Ultimate」は表示するコンテンツをカスタマイズできるミニディスプレイを背面に搭載
横向き時の端末上部に設置された「AeroActive Portal」により、冷却性能は標準モデル「ROG Phone 7」より高くなっている
また、長時間ゲームを遊ぶ際の外付けクーラー「AeroActive Cooler 7」も用意。ペルチェ素子やファンを使った外付けクーラーで、背面の温度を25℃ほど下げられる。加えて、スピーカー2基とサブウーハー1基を搭載することで2.1chサウンドを実現。より強度の高い低音を楽しめるという。
外付けクーラー「AeroActive Cooler 7」を装着すると、冷却性能が大きく向上。スピーカーを搭載しているので、デスクなどに設置してBluetoothスピーカー代わりにも使えそうだ
ゲームを遊ぶうえで決して外せないディスプレイに関しても、リフレッシュレート最大165Hz、輝度最大1500nit、タッチサンプリングレート720Hz、タッチレイテンシー23msの有機ELディスプレイと非常に高性能だ。FPSやTPS、音ゲーでは高速、高精度な操作が行える。また、操作は本体上部に設置されている「エアトリガー」というボタンでも可能だ。
加えて、本機のディスプレイにはHDRとSDR表示を自動で切り替える機能(2023年第一四半期のアップデートで対応予定)、レイトレーシング機能(対応ゲームで利用可)を備えている。
そのほか、サウンド面では、12×16mmのデュアルスピーカーと3.5mmのヘッドホンジャックを搭載。ハイレゾオーディオ、Qaualcomm aptX Adaptiveなどもサポートする。バッテリー容量は6000mAh(3000mAh×2)。メインカメラは、5000万画素の広角カメラ、1300万画素の超広角カメラ、マクロカメラのトリプルカメラ構成。前面には3200万画素の広角カメラが搭載される。
「ROG Phone 7」には、先述の「AeroActive Cooler 7」に加えて、専用ケース「Aero Case」、「AeroActive Cooler 7」着用時の専用ケース「AERO CASE AeroActive Cooler Ver.」、ガラス製スクリーンプロテクター、強度の高い専用ケース「DevilCase Bumper」などが用意される。既存のアクセサリー、「ROG Phone 6」向けの「AeroActive Cooler 7」やゲームパッド「Kunai 3」も利用可能だ。
最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。