選び方・特集

《2023年》iPhoneはどれを買えばいい? あなたにオススメのモデルはコレ

ここ数年、iPhoneの価格は徐々に高騰しています。同時にラインアップも増えていて、Apple Store(オンライン)では8機種が用意されています。久しぶりに機種を変更するというiPhoneユーザーにとっては、どれを選ぶのがベストなのか判断が難しいところがあります。

そこで本記事では、現行のiPhoneのラインアップと特徴を整理。各機種がどんな人にオススメできるのかをまとめます。

2023年春のラインアップを確認

2023年4月時点におい、iPhoneシリーズの最新ナンバリングは「14」です。ただし、Apple Store(オンライン)では旧世代モデルも取り扱われているため、ラインアップとしては以下の8モデルが並びます。

iPhone 14 Pro Max:2022年9月発売、6.7インチ、A16 Bionic搭載
iPhone 14 Pro:2022年9月発売、6.1インチ、A16 Bionic搭載
iPhone 14:2022年9月発売、6.1インチ、A15 Bionic(5コアGPU)搭載
iPhone 14 Plus:2022年10月発売、6.7インチ、A15 Bioinc(5コアGPU)搭載
iPhone 13:2021年9月発売、6.1インチ、A15 Bionic(4コアGPU)搭載
iPhone 13 mini:2021年9月発売、5.4インチ、A15 Bionic(4コアGPU)搭載
iPhone 12:2020年10月発売、6.1インチ、A14 Bionic搭載
iPhone SE(第3世代):2022年3月発売、4.7インチ、A15 Bionic(4コアGPU)搭載

旧世代モデルに当たる「iPhone 13」「iPhone 12」シリーズは、「iPhone 14」と同様に「Pro/Pro Max」がラインアップされていましたが、新世代モデルの登場とともに姿を消しました。各キャリアでは、まだ取り扱われているモデルもありますが、本記事ではApple Store(オンライン)にラインアップされているモデルに絞って解説します。

とにかく安く購入したいなら「iPhone SE(第3世代)」

現行のラインアップの中で最も安く入手できるのが「iPhone SE(第3世代)」です。価格は、64GBモデルの62,800円(税込。以下同)から。搭載するチップセットもA15 Bionic(4コアGPU版)なので、処理性能の面での不安は一切ありません。現行ラインアップのなかで唯一、生体認証でTouch IDを利用できるという点も、指紋認証にこだわりのある人ならばメリットになるでしょう。

「iPhone SE(第3世代)」

「iPhone SE(第3世代)」

ただし、画面サイズは4.7インチと小さく、バッテリー持ちも最大15時間と短め。背面カメラの構成も1200万画素のメインカメラのみ。暗所でも明るく撮れる「ナイトモード」にも非対応です。一度、「iPhone X(テン)」シリーズ以降のiPhoneを使ったことがある人ならば、「安いのは魅力だけど、SEはちょっと……」と感じるかもしれません。

いっぽう、「iPhone 7」などの旧モデルを長年使い続けてきた人が、OSアップデートのサポート終了をきっかけに新モデルに乗り換えるならば、慣れ親しんだスタイルを継続できる選択肢として魅力です。子どもや親に初めてiPhoneを持たせる際にも有力候補になるでしょう。

新デザインでは「iPhone 12」が最も安価

Face IDによる顔認証を採用した新世代デザインの機種としては、併売されている過去モデルの「iPhone 12」が最も安価です。画面サイズも6.1インチで、最新世代の「iPhone 14」と変わりません。搭載するチップセットはA14 Bionicと最も古いですが、処理性能としての不安要素はほぼありません。カメラもメインカメラと超広角カメラを使い分けられるので、普段使いやSNS投稿用ならば十分に楽しめます。

「iPhone 12」

「iPhone 12」

ただし、ストレージの最小構成はこちらも64GBから。64GBモデルを選べば92,800円ですが、OSアップデート時の容量不足は必至です。動画撮影や写真撮影、アプリなどを楽しむうえでは、外部ストレージの活用が欠かせません。そういう意味で、実は64GBモデルはガジェットに精通した玄人向け。+7000円〜かかりますが、なるべく128GBモデル(99,800円)以上を選択することをおすすめします。

コスパを考えると「iPhone 13」が魅力

「iPhone 13」以降になると、ストレージの最小構成が128GB〜に上がります。価格は107,800円からで、少し上がったように思えるかもしれませんが、先述した「iPhone 12」の128GBモデル(99,800円)と比べると、差は8,000円しかありません。

「iPhone 13」

「iPhone 13」

いっぽうで、ひと世代分の性能差は多くあります。たとえば、「iPhone 13」はチップセットの世代がA15 Bionicに上がります。具体的には、ストリーミングビデオ再生時のバッテリー持ちが、「iPhone 12」で最大11時間だったのが、「iPhone 13」では最大15時間まで伸びます。地味な特徴ではありますが、4時間の差は大きいです。

また、撮影機能としては、静止画の仕上がりに好みのプリセットを適用できる「フォトグラフスタイル」や、背景をぼかした動画などを撮れる「シネマティックモード」などが利用できるようになります。

OSサポート期間も、少なくともひと世代分長くなると期待できます。長期運用を前提にするならば、「iPhone 12」よりも「iPhone 13」を選んだほうが総合的なコストパフォーマンスはよくなるでしょう。

手が小さい人には「iPhone 13 mini」を

「iPhone 13」シリーズとしては、コンパクトモデルの「iPhone 13 mini」も併売されています。5.4インチのディスプレイを備えつつ、標準モデルよりもひと回り小さい筐体を採用しているのがポイント。たとえば、筐体の幅を比較してみると、6.1インチの「iPhone 12/13/14」が71.5mmなのに対し、「iPhone 13 mini」は64.2mmと7.3mmほどスリムです。

「iPhone 13 mini」

「iPhone 13 mini」

6.1インチのiPhoneが大きすぎて扱いづらいと感じる人ならば、この「iPhone 13 mini」は必ずチェックしておきたい機種です。特に、miniのラインは「iPhone 14」シリーズでは廃止されましたので、こうした併売モデルは希少な選択肢だと言えます。

ちなみに、搭載するチップセットはA15 Bionic(4コアGPU)で、「iPhone 13」と同じ。利用できる撮影機能も基本的に差はありません。ストリーミングビデオ再生時のバッテリー持ちも最大13時間で、「iPhone 12」より長いです。価格は、最小構成の128GBモデルで92,800円。こちらもコストパフォーマンスの高いモデルと言えます。

動画撮影なら「iPhone 14」を要検討

これ以降の選択肢は、最新世代の「iPhone 14」シリーズになります。まず、標準モデルである「iPhone 14」は、チップセットにA15 Bionic(5コアGPU)を搭載。価格は最小構成の128GBモデルで119,800円。iPhone 13のそれと比べると、価格差は+12,000円です。

「iPhone 14」(手前)

「iPhone 14」(手前)

「iPhone 13」と比べて目立った差は少ないものの、カメラ機能の差はわかりやすい部分です。たとえば、メインカメラのF値が1.6から1.5に下がったほか、静止画としては新たに「Photonic Engine」機能をサポート。具体的な恩恵としては、低照度で撮影した際のクオリティが上がったとされています。ちなみに、インカメラがオートフォーカス対応になっているのもポイントです。

また、動画については「アクションモード」に対応。まるでジンバルを使ったようなブレの少ない映像を撮影できます。そのため、これからVlog(Video Blog)などに挑戦したいという人は、「iPhone 14」シリーズを選んだほうがメリットが大きいでしょう。

そのほか、「衝突検知機能」を備えていることや、Bluetooth 5.3をサポートしていることなども「iPhone 14」シリーズならではの特徴です(「iPhone 13」シリーズまではBluetooth 5.0)。

なお、こうした特徴の多くは、後述する「iPhone 14」シリーズの他モデルでも共通します。

動画視聴が好きなら「iPhone 14 Plus」も候補に

「iPhone 14」シリーズでは、「mini」のラインがなくなり、「Plus」が新設されました。この「iPhone 14 Plus」のディスプレイサイズは6.7インチ。最上位の「Pro Max」シリーズと同じです。ポケットに収納して携行しづらくなるなど、大型端末ゆえのデメリットが出てくるいっぽうで、メリットも多くあります。

「iPhone 14 Plus」(右)

「iPhone 14 Plus」(右)

大型画面端末ならではの体験としては、動画視聴時やゲームアプリ利用時の快適さがあげられます。たとえば、動画をピクチャーインピクチャーで表示しながらチャットやSNSを使うような操作は、「iPhone 14 Plus」の得意とするところ。ゲームアプリでは、操作中の指などで画面が覆われにくくなるといったメリットがあります。

バッテリー持ちについても、ストリーミングでのビデオ再生は最大20時間まで伸び、「iPhone 14」の最大16時間と比べて4時間も長いです。

ただし、価格は最小構成の128GBモデルでも、「iPhone 14」より+15,000円高い134,800円です。スマートフォンにそれほど高い性能を求めない人にとっては、やや手を出しにくい価格帯に入ってきます。

仕事レベルでカメラを使うなら「iPhone 14 Pro」

「iPhone 14 Pro」の端末価格は149,800円(128GBモデル)から。動画撮影やApple ProRAWでの静止画撮影を見越して大容量モデルを選ぶという場合には、512GBモデルの194,800円、1TBモデルの224,800円などもチェックすることになります。ここからは、価格のハードルが上がるので、「Pro」シリーズという名前のとおり、プロフェッショナルやハイアマチュアなクリエイター向けの機材といった印象が強まります。

「iPhone 14 Pro」

「iPhone 14 Pro」

たとえば、動画撮影について、「日常の動画を撮ってSNSにシェアしたい」なら「iPhone 14」で十分です。いっぽう、「カット割を考えて、動画を撮影し、データをMacに取り込み、LUT(ルックアップテーブル)などを反映してからSNSに投稿したい」と考えるレベルならば、「iPhone 14 Pro」を選んだほうが賢明でしょう。

仕様としては、まず搭載するチップセットがA16 Bionicに変わります。テクニカルな部分では、新たに4nmプロセス技術が採用されていることがトピックですが、前世代のA15 Bionicと比べるとベンチマークスコアとしての差は10%ほどに留まります。ユーザーとしては「15」と「16」の差を意識する必要はさほどないでしょう。

むしろ他モデルと比べたときに体験の差として大きいのは、カメラとディスプレイの2点です。まず、カメラについては「Pro」シリーズならではの「望遠」や「LiDARスキャナ」が使えることが重要。たとえば、動物を少し離れたところから撮影できるなど構図や被写体の自由度が広がりますし、AR関連機能を使う用途にも向いています。なお、同世代からの仕様の変化としては、メインカメラの解像度が従来の1200万画素から4800万画素へアップしたことが見逃せません。

続いて、ディスプレイでは常時表示に対応し、ピーク輝度が1600nitに上がっているのがポイントです(「iPhone 14」や「iPhone 13 Pro」のピーク輝度は1200nit)。ちなみに、ディスプレイのリフレッシュレートが最大120Hzなのは前世代の「iPhone 13 Pro/Pro Max」から対応していた特徴。アップルはこの仕様を「ProMotionテクノロジー」の対応と表現します。

デザインについては、インカメラの配置がノッチ(画面の切り込み)から、「Dynamic Island(ダイナミックアイランド)」と呼ばれるUIと連動する横長パンチホール型に変わったのがキャッチーです。しかし、用途を考えれば、こちらはオマケのようなものです。

凝った動画編集・投稿までiPhoneで行いたいなら「iPhone 14 Pro Max」

「iPhone 14 Pro」からさらにディスプレイを6.7インチにサイズアップしたのが「iPhone 14 Pro Max」です。基本的な仕様は、大部分が「iPhone 14 Pro」と共通しています。

「iPhone 14 Pro Max」を選ぶメリットは、主に2点あります。ひとつは、バッテリー持ちが長いこと。たとえば、ストリーミングのビデオ視聴ならば、最大25時間のバッテリー持ちが期待できます。

もうひとつは、大画面を生かして画像・映像の細部までチェックしやすいことです。「iPhone 14 Pro」シリーズのカメラの仕様を生かしつつ、「iPhone 14 Pro Max」のみで映像をチェックする想定ならば、後者のほうが作業を行いやすいでしょう。

価格は164,800円(128GBモデル)〜。最大容量の1TBモデルを選ぶ場合は、239,800円まで上がります。

「認定整備済品」もチェックしてみよう

アップルは、初期不良などで返品された製品を点検・整備したうえで、「認定整備済製品」としてやや安価に販売する仕組みを提供しています。この仕組みでは、これまでMacやiPadなどが取り扱われていましたが、2023年2月にiPhoneが新たに登場。バッテリーや外装が新しいものに交換された、iPhoneの認定整備済製品が提供されるようになりました。

上位モデルのiPhoneが欲しいものの、価格を理由に二の足を踏んでいるという場合には、キャリアの端末購入プログラム以外にも、認定整備済製品を検討してみるのも手です。

実際に認定整備済製品をチェックしてみると、2023年4月中旬時点では、「iPhone 13 Pro Max(128GBモデル)」が126,800円で販売されていることなどが目に留まりました。前世代モデルとはいえ、「iPhone 13」シリーズの最上位モデルをこの価格で購入できるのは魅力的です。

なお、認定整備済品は、在庫数が限られており、購入できるかどうかは早い者勝ちで決まります。気になる製品が見つかった際には、早めの決断を心がけましょう。

価格.comマガジン編集部

価格.comマガジン編集部

パソコン・家電からカップ麺に至るまで、何でも自分で試してみないと気が済まないオタク(こだわり)集団。常にユーザー目線で製品を厳しくチェックします!

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