シャープは2023年5月9日、ハイエンドスマートフォンの新モデル「AQUOS R8」をNTTドコモより同年7月下旬以降に発売すると発表した。「Snapdragon 8 Gen 2」やライカ監修カメラを搭載しつつ、価格を抑えた“効率型ハイエンド”というコンセプトを掲げた製品だ。その特徴に迫ろう。
最新のSoC「Snapdragon 8 Gen 2」を搭載しつつ、性能にメリハリを付けることで価格を抑えた“効率型ハイエンド”というユニークなコンセプトを掲げている
「AQUOS R8」は、「AQUOS」シリーズに加わった新しいハイエンドモデルだ。本機と同時に発表された「AQUOS R8 pro」が、妥協を排して可能な限りの高性能を追求しているのに対して、本機は、ハイエンドスマートフォンに求められるスムーズな動作を追求するいっぽうで、カメラなどの性能を抑え、価格とのバランスを重視した製品となっている。
搭載される有機ディスプレイ「Pro IGZO OLED」は「AQUOS R8 pro」よりもひと回り小さな6.4インチサイズで、解像度も2340×1080のフルHD+表示に抑えられている。重量も、このクラスとしてはかなり軽い170g台(詳細な数値は計測中)だ。なお、ディスプレイは1〜240Hz(残像低減機能付き)の可変リフレッシュレート、約10億色の色表示、Dolby Vision、約50%のブルーライト削減といった「AQUOS R8 pro」の特徴を受け継いでおり、解像度以外の性能は決して低いものではない。
ボディは、米国国防総省の調達基準「MIL-STD-810H」の耐衝撃、防水、高温、低温に対応したタフネス仕様。機能面では、FeliCaポートを備えるが、ワイヤレス充電ポートには対応していない。
通信機能についても、nanoSIMカードとeSIMを組み合わせたデュアルSIMである点は「AQUOS R8 pro」と同じだが、5Gのミリ波には非対応となっており、コストの削減が図られている。
フルHD+表示に対応する約6.4インチのPro IGZO OLEDディスプレイを搭載する
ボディはMIL規格のタフネス性能を備えている
搭載されるSoCは、「AQUOS R8 pro」と同じ「Snapdragon 8 Gen 2」。カメラのフレームを放熱に使う「サーモマネジメントシステム」や、SoCの駆動を細かく制御することで発熱を抑える機能も同じく搭載されている。8GBのメモリーはLPDDR5X規格に、256GBのストレージはUFS4.0規格に対応し、いずれも最新の規格に準拠している。プリインストールされるOSはAndroid 13で、発売後最高で3回のバージョンアップと5年間のセキュリティセキュリティアップデートの配布を行う方針を明らかにしている。
「AQUOS R8 pro」よりも簡素化されている部分もあるが、SoC、メモリー、ストレージといった速度に直結する部分については最新の規格を採用している
「AQUOS R8 pro」との違いが大きいのはカメラだ。メインカメラは約5030万画素の広角カメラ(35mm換算の焦点距離は23mm)と約1300万画素の超広角カメラ(35mm換算焦点距離は17mm)のデュアルカメラ。広角カメラはセンサーサイズ1/1.55インチで、レンズにはライカ監修の「ヘクトール」を使用している。HDR処理を「AQUOS R7」と比較して約40%の高速化を実現するなど、レスポンスの向上が図られているほか、全面位相差オートフォーカスや瞳AFに対応するなど機能面でも「AQUOS R8 pro」と共通するものが多い。
メインカメラは広角カメラ(標準カメラ)と超広角カメラの組み合わせ。広角カメラはライカ監修の「ヘクトール」レンズを採用している
価格などの情報は、判明次第本記事にてレポートを行う。
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