シャオミは2023年9月27日、スマートフォンやタブレット、スマートバンドなど、この秋冬の新製品群を発表した。スマートフォンではハイエンド向けの「Xiaomi 13Tシリーズ」が早くも登場するほか、コストパフォーマンスにすぐれる「Redmi 12 5G」もラインアップ。日本初登場のスマートテレビやロボット掃除機も注目の存在だ。各製品の特徴を紹介しよう。
スマートフォン、タブレット、スマートバンド、スマートテレビ、ロボット掃除機の新製品が登場
「Xiaomi 13T Pro」と「Xiaomi 13T」の2機種は、「Xiaomi 13Tシリーズ」としてグローバルで発表されたハイエンド向けのAndroidスマートフォン。日本市場にもいち早く投入される。
「Xiaomi 13Tシリーズ」の2機種は共通の外観デザインを採用(画像は「Xiaomi 13T Pro」)
両機種とも約6.7インチの有機ELディスプレイを搭載し、外観デザインはほぼ共通。ディスプレイは2712×1220ドットの1.5K解像度に対応し、リフレッシュレートは最大144Hzで、ピークは2600ニト。滑らかな動きでゲームを楽しめるスペックを備える。
ハイエンドモデルらしくメインカメラは高性能で、両機種ともに、1/1.28インチの大型センサー(ソニー製IMX707)を採用する広角カメラ(約5000万画素)、超広角カメラ(約1200万画素)、光学2倍ズーム対応の望遠カメラ(約5000万画素)のトリプルカメラ仕様。光や色彩の変化、物体の動きを認識して画像を最適化する「Xiaomi Imaging Engine」搭載している。広いダイナミックレンジで記録する10 bit Log撮影や8K動画撮影、ウルトラナイトモード撮影なども可能だ。
広角カメラ、超広角カメラ、光学2倍ズーム対応の望遠カメラのトリプルカメラを採用
両機種の違いは、バッテリー性能と基本スペック。バッテリー容量は両機種とも5000mAhで同じだが、上位モデルの「Xiaomi 13T Pro」は120Wの超急速充電に対応し、同梱の専用充電器を使用した場合に19分で100%の充電が可能だ。「Xiaomi 13T」は67W対応で、別売の専用充電器を使用した場合に15分で50%の充電が行える。
基本スペックでは、「Xiaomi 13T Pro」はMediaTekの新しいフラッグシップSoC「Dimensity 9200+」を採用。「Dimensity 9200+」は、「Dimensity 9000」と比べてCPUが20%、GPUが32%の性能向上を果たしつつ、電力消費を抑えたのが特徴だ。「Xiaomi 13T」は「Dimensity 8200-Ultra」を採用する。両機種とも、5000平方ミリメートルの大型ベイパーチャンバー(金属製冷却素材)を搭載し、冷却性能を強化した。
メモリー/ストレージの容量は、「Xiaomi 13T Pro」が12GB/256GB、「Xiaomi 13T」が8GB/256GB。microSDメモリーカードの利用には非対応だ。
カラーバリエーションは両機種共通で、ブラック、メドウグリーン、アルパインブルーの3色。ブラックとメドウは背面がガラス仕上げで、アルパインブルーは手触りのよいヴィーガンレザーを採用している。
このほか、IP68の防水・防塵に対応。FeliCa対応でおサイフケータイも利用できる。
カラーバリエーションはブラック、メドウグリーン、アルパインブルーの3色
ブラック、メドウグリーンはガラス仕上げで光沢感がある
アルパインブルーはヴィーガンレザーを採用
両機種とも2023年12月上旬以降の発売予定。上位モデルの「Xiaomi 13T Pro」はソフトバンクが、「Xiaomi 13T」はau/UQ mobileが取り扱う。「Xiaomi 13T Pro」はオープンマーケット版(SIMフリー版)も用意される。
「Redmi 12 5G」は、必要十分なスペックを搭載する5G対応Androidスマートフォンのエントリーモデルだ。
6.8インチの液晶ディスプレイを採用する「Redmi 12 5G」
液晶ディスプレイは6.8インチのフルHD+(2460×1080ドット)仕様で、リフレッシュレートは最大90Hzに対応。SGSのブルーライト低減認証も取得している。
搭載するSoCはミドルレンジクラスのパフォーマンスを発揮する「Snapdragon 4 Gen 2」で、4GBのメモリーと128GBのストレージを組み合わせる。外部記録メディアとしてmicroSDメモリーカード(最大1TB)をサポート。バッテリー容量は5000mAhだ。メインカメラはピクセルビニング対応の有効約5000万画素で、約200万画素の深度センサーを組み合わせている。
メインカメラは有効約5000万画素。約200万画素の深度センサーも搭載している
ボディサイズは、約76(幅)×169(高さ)×8.2(奥行)mmで、重量は約200g。カラーバリエーションは、ミッドナイトブラック、ポーラーシルバー、スカイブルーの3色。背面はガラス素材を使用したフラットデザインでエントリーモデルとしては質感が高い。
ミッドナイトブラック、ポーラーシルバー、スカイブルーの3色から選べる
このほか、IP53の生活防水に対応。おサイフケータイも利用できる。
取り扱うのはau/UQ mobile、イオンモバイル、IIJmio、オプテージ。au/UQ mobileは2023年10月6日から、イオンモバイルなどMVNOは同年10月19日から販売を開始する。
市場想定価格は29,800円(税込)。
「Redmi Pad SE」は、コストパフォーマンスの高さで人気の11インチAndroidタブレット「Xiaomi Pad 6」の下位モデル。必要十分なスペックを持つ低価格な「みんなのエンタメ満喫タブレット」として売り出している。
人気の「Xiaomi Pad 6」の下位モデルとしてラインアップに追加された「Redmi Pad SE」
液晶ディスプレイのサイズは「Xiaomi Pad 6」と同じ11インチで、フルHD+(1920×1200ドット)の解像度に対応。リフレッシュレートは最大90Hzだ。音質面では、Dolby Atmosの対応クアッドスピーカーを搭載するのが特徴である。
性能面ではSoCに「Snapdragon 680 4G」を採用。ストレージ容量は128GB。「Xiaomi Pad 6」とは異なりmicroSDメモリーカードスロットを搭載しており、最大1TBのmicroSDXCカードを増設できる。
バッテリー容量は8000mAh。駆動時間は、動画再生で約14時間、音楽再生で約219時間、待機時間で約43日間と十分な長さだ。
最大1TBのmicroSDXCカードの増設に対応。スピーカーはDolby Atmosの対応クアッドスピーカーだ
ボディはアルミニウム合金のユニボディで質感は高い。本体サイズは167.08(幅)×255.53(高さ)×7.36(奥行)mmで、重量は約478g。11インチタブレットとしては軽量な部類だ。カラーバリエーションはグラファイトグレー、ミントグリーン、ラベンダーパープルの3色が用意される。
カラーバリエーションはグラファイトグレー、ミントグリーン、ラベンダーパープルの3色
ラインアップは、メモリー+ストレージの容量別に4GB+128GB版と6GB+128GB版の2種類。本日2023年9月27日から販売が開始されている。なお、4GB+128GB版は、Xiaomi公式サイト、Amazon.co.jp、楽天市場のみでの取り扱いなので注意されたい。
市場想定価格は4GB+128GB版が21,800円、6GB+128GB版が29,800円(いずれも税込)。
「Xiaomi Smart Band 8」は、コンパクトなベーシックスマートバンドの第8世代モデル。1.62型インチのフル有機EL(AMOLED)ディスプレイを搭載し、60Hzのリフレッシュレートに対応し、タッチやスワイプなどの操作を滑らかに行える。最大輝度は600ニトで、環境に合わせて画面の明るさレベルを自動調整する機能も備わっている。
本体はメタリック仕上げで、ストラップを簡単に着脱できるクイックリリース構造を採用。別売オプションとして8種類のストラップや、ペンダントデザインのアクセサリーなどが用意されている。
メタル質感のベゼルデザインを採用
ボディカラーとしてグラファイトブラックのほかにゴールドも用意されている
素材や形状の異なる計8種類の別売ストラップを用意する
ペンダントデザインのアクセサリーも
バッテリー駆動時間は、通常使用で最大16日間、常時オンモードで最大6日間。ロングバッテリーライフを実現しており、バッテリー切れを心配することなく使用できそうだ。さらに、約1時間でフル充電が可能な急速充電に対応するのもうれしい点だ。
機能も充実しており、200種類を超えるウォッチフェイスを用意。150種類以上のワークアウト・スポーツモードを備え、新機能の「ランニングビーンモード」では、別売オプションのランニングクリップ型のアクセサリーと組み合わせてシューレース部分に取り付けることで、統計情報とデータ分析を表示しながらより本格的なトレーニングが可能だ。
ランニングクリップ型アクセサリー(別売オプション)の使用イメージ
サイズは22.5(幅)×48(高さ)×10.99(奥行)mm(ストラップ、突出部を除く)で、重量は27g(ストラップを含む)。カラーバリエーションはグラファイトブラックとゴールドの2色から選べる。
市場想定価格は5,990円(税込)で、本日2023年9月27日から販売が開始されている。
シャオミは、グローバルでは、スマートフォンやタブレットだけでなく、スマートホーム用のデバイスも積極的に手掛けているメーカーだ。今後、日本市場にもスマートホーム関連の製品を積極的に展開していく予定で、今回、その一環として、スマートテレビとロボット掃除機の新製品を発表した。これらの製品を日本で発表・発売するのは今回が初。
スマートテレビは、Google TV内蔵でチューナーレス仕様の「Xiaomi TV A Pro」という製品だ。ラインアップは32V型/43V型/55V型/65V型の4モデル。KDDIの独占販売(全国のauの「Xiaomi TV」取扱店、au Online Shop)で、2023年10月中旬以降に登場する予定だ。
32V型/43V型/55V型/65V型の4モデルが用意される。32V型のみハイビジョンで、残りの3モデルは4Kに対応している
大きな特徴は、ユニボディのメタルフレームでベゼルレス(超狭額)デザインを採用したこと。画面占有率が高く、没入感のある映像を楽しめる。スピーカーは12Wのステレオスピーカーで、Dolby AudioとDTS-Xのデュアルデコーディングテクノロジーを採用している。
画面解像度は、32V型がハイビジョン(1366×768ドット)、43V型/55V型/65V型が4K(3840×2160ドット)。リフレッシュレートは60Hzに対応する。
市場想定価格は、32V型が32,780円、43V型が54,780円、55V型が76,780円、65V型が109,780円(いずれも税込)。
シャオミが日本国内に初めて投入するロボット掃除機
ロボット掃除機の製品名は「Xiaomi ロボット掃除機 S10」で、吸引と水拭きの2役をこなすタイプ。360度スキャンする「LDSレーザーナビゲーション」技術によって、部屋を素早く、かつくまなく掃除できるという。マッピング機能では、専用のスマートフォンアプリ「Mi Home」を介して、ゾーン分割や複数フロアのマップの作成、バーチャルウォールの設定などが可能だ。
吸引と水拭きの2役をこなす
ロボット掃除機の設定はスマートフォンアプリ「Mi Home」上で行う
吸引モードでは、ブラシレスモーターを搭載し、4000Paの吸引力を実現。モップモードでは、床の材質に合わせた3種類の水分設定を選択できる。
市場想定価格は24,800円(税込)。本日2023年9月27日から販売が開始されている。
フィルム一眼レフから始まったカメラ歴は、はや約30年。価格.comのスタッフとして300製品以上のカメラ・レンズをレビューしてきたカメラ専門家で、特にデジタル一眼カメラに深い造詣を持つ。フォトグラファーとしても活動中。