「Windows 10」への無償アップグレード期間が残り100日を切った。日本マイクロソフトは2016年4月27日に都内で記者発表会を開催し、Windows 7/8.1からWindows 10への無償アップグレード期間が2016年7月29日に終了するのに伴い、アップグレードを促進するための施策を発表した。ユーザーからの問い合わせに対応する相談窓口の人員を拡充するほか、アップグレード関連の情報を積極的に発信していく。
Windows 10の無償アップグレード期限が2016年7月29日で終了する。無償アップグレード期間の終了日を告知するために全国10都市以上を回るキャラバンカーと日本マイクロソフトの平野拓也社長
Windows 10は、Windowsの最後のメジャーバージョンアップとして、昨年2015年7月29日に提供を開始。1年間限定で、Windows 7/8.1ユーザーなら無償でアップグレードできる施策を実施し、Windows史上最速のペースで普及してきた。現在、世界で2億7000万台以上のデバイスで稼働しているという。国内で市販されているパソコンの90%がWindows 10を搭載したモデルで、今後もパソコンメーカーからさまざまなモデルが発売される見込みだ。
今回の施策は、アップグレードをしていないWindows 7/8.1ユーザーに向け、Windows 10へのアップグレードを促すのが狙い。同社の平野拓也社長は、「自社の調査で63%のユーザーが、無償アップグレード期間がいつ終わるのかをわかっていなかった。アップグレード期間の終了時期とWindows 10の価値を改めて伝えていきたい」と語った。
具体的には、電話やオンラインチャットでユーザーからの問い合わせに対応する「Answer Deskサポート」の人員を2.5倍に増やし、土曜、日曜、祝日も10時から18時まで相談に応じる(祝日は電話のみで、7月末まで対応)。アップグレード前に確認すべき項目や、手順を詳しく紹介するWebサイト「Windows 10アップグレードガイド」(https://aka.ms/wup)の情報もリニューアルする。
また、全国10都市以上で体験会を開催し、無償アップグレード期間の終了日の周知と、Windows 10の使いやすさや安全性を訴求する。さらに、毎月10日を「Windows 10の日」とし、周辺機器メーカーやソフトメーカーと協力し、さまざまな情報をWebサイトやソーシャルメディアを通じて発信するという。
平野社長は個人的な希望と前置きした上で、「年末までにインストールベースで、Windows 7を抜きたい」と目標を語った。
Answer Deskサポートは祝日も電話での相談を受け付けているので、5月の大型連休中も利用できる
毎月10日は「Windows 10の日」として、周辺機器メーカーやソフトメーカーと連携してさまざまな情報を発信する
同社は、Windows 10への無償アップグレードを実施するために、これまでも互換性や関連情報の発信に力を入れてきた。互換性に関しては、米国本社の互換性を担当するチームが日本に1か月間滞在し、日本独自のサービスや周辺機器との互換性をチェックし、問題があった場合には対応してきた。
もちろん、すぐにWindows 10へアップグレードする必要はなく、アップグレードの通知が表示されても、画面を閉じればアップグレードのスケジュールは設定されない。互換性に不安がある場合は、ソフトや周辺機器の対応状況を確認してアップグレードするかどうかを判断するといいだろう。なお、同社によると、7月29日の何時まで無償でアップグレードできるのかは現時点で未定ということなので、遅くても前日の28日までにはアップグレードを済ませておくと安心だ。無償アップグレード期間の延期は、現時点では「ない」(平野社長)としている。
Windows 7/8.1ユーザーは。Windows 10への無償アップグレード期間が7月29日で終了してしまうことを忘れずに覚えておきたい。
アップグレードの通知が表示されても、慌てずに対応したい。アップグレードするスケジュールの設定や変更、スケジュールを設定しない、ということもできる。アップグレードするタイミングはユーザーが自由に選べるが、無償でアップグレードできるのは7月29日までだ
ガジェットとインターネットが好きでこの世界に入り、はやいもので20年。特技は言い間違いで、歯ブラシをお風呂、運動会を学芸会、スプーンを箸と言ってしまいます。お風呂とサウナが好きです!