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ビジネスに、家庭内映画館に! 超小型レーザープロジェクター「Smart Beam Laser」がステキ

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小型プロジェクターは、確実に需要が見込めそうな割には、今ひとつブレイクの兆しがない分野のひとつだ。現在も手のひらに乗る程度のプロジェクターは数多くあるが、どれも解像度が低く、バッテリー駆動では輝度も望めない。

そんな中、小型ながらレーザーを使って投影するマイクロプロジェクターが登場した。光源にレーザーを使うプロジェクターは2013年頃から実用化されているが、LEDやハロゲンランプを使ったものよりも省電力で明るい。特に今年に入ってから、カシオやエプソン、ソニーらがビジネス向けプロジェクターで大量のラインナップを投入しており、プロジェクターの世代交代が行なわれようとしている。

もうひとつレーザープロジェクター最大の特徴は、ピント合わせが必要ないことだ。原理的にはレーザービームを高速に動かして、点と線によって面を描画するので、投影先までの距離は関係ないのである。単純に離れれば大きく、暗くなるだけだ。つまり、パッと置いてすぐ使えるのが、レーザープロジェクターのいいところなのである。

この特徴を最大に活かせるのが、レーザー光源のマイクロプロジェクターというわけである。今回ご紹介するSmart Beam Laserは、韓国SKテレコムが開発し、国内ではタイセイテック株式会社が販売するものだ。すでに多くのネットショップで販売が始まっており、どんなものか気になっている人も多いだろう。

現物は5.5cm四方のキューブ型で、重量は195g。マイクロプロジェクターは薄型のものが主流で、確かに持ち運びを考えれば薄いほうが鞄には入れやすい。だがSmart Beam Laserは1辺が5.5cm程度なので、どうにか鞄には入れられるサイズだ。

SKテレコムの「Smart Beam Laser」

SKテレコムの「Smart Beam Laser」

投射方式はレーザー光源によるLCOSで、明るさは100ルーメン。解像度は720Pでアスペクト比は16:9だ。投影サイズとしては20インチ〜100インチとなっている。スピーカーも内蔵しており、バッテリーによる駆動時間はおよそ2時間。microUSB端子から給電しながら動かすこともできる。

ボタンは上部に電源ボタンしかなく、これの長押し、2度押しなどで操作する。非常にシンプルかつ明快だ。

操作は電源ボタンのみ

操作は電源ボタンのみ

壁や天井どこでも映画館

これぐらい小さいと、利用目的としては割とリリーフ的な使い方となる。がっつりしたプレゼンなら普通にデータプロジェクターを使うべきだが、ちょっとパソコンやスマホにあるデータをみんなに見せたい、だけど小さい画面をおっさん同士顔くっつけながら見るのはヤだ、という場合に、鞄からさっと取り出してポンと設置、ホワイトボードに投射してサクッとミーティングをこなす、そういう使い方ができるわけである。

どこにでも気軽に置ける

どこにでも気軽に置ける

接続方法としては、普通にmicroHDMIによる有線接続のほか、ワイヤレス接続もできる。iPhone/iPadならAirPlayで、AndroidならMiracastで接続する。製品の性質からすれば、ワイヤレス接続がオススメだ。

iPhoneの場合はWi-Fiで本機とつながることになるため、同時にWi-Fiのネット接続が使えない。ただDLNAには対応しているので、直接接続ではなく間にモバイルルーターをかますことで、AirPlayによるディスプレイ接続とWi-Fiネット接続が併用できるようになる。AndroidのMiracastの場合は、Wi-Fiネット接続と併用できる。

明るさ的には、A4サイズぐらいに投影するのであれば、特に照明を消したりする必要もなく見ることができる。それ以上になると、照明を落としたほうが見やすいだろうが、普通のプロジェクターでもそれぐらいのことはやるはずだ。それよりもこのサイズでそこそこの明るさが出ることを評価したい。

ちょっとした白い壁があればどこでも映画館に

ちょっとした白い壁があればどこでも映画館に

ちょっと残念なのは、底部に三脚穴がないので、ちょっと仰角を付けて投影したいときにミニ三脚が使えないことだろう。投影中は置きっ放しになるので、なんらかの固定治具が欲しいところだ。

もう1点、筆者所有のスマートフォンでMiracast接続した場合は、Netflixやhuluといった商用コンテンツのストリーミングサービスの映像は投影することができなかった。iPhoneのAirPlayでは投影できるので、AndroidではスマートフォンによってHDCP対応に差があるのだろう。

キューブ型の必然性があるのか疑問もないわけではないが、モノとしての作りも良く、デザインもなかなかいい。価格的にもこなれており、ようやく小型プロジェクターでも納得できる商品が出てきた。今後このジャンルは要注目である。

小寺信良

小寺信良

AV機器評論家/コラムニスト。デジタル機器、放送、ITなどのメディアを独自の視点で分析するコラムで人気。メルマガ「小寺・西田の金曜ランチビュッフェ」も配信中。

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2017.8.23 更新
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