料理のあたため、食材の解凍、ちょっと手の込んだ調理まで、家庭のキッチンライフをサポートしてくれる便利な家電、オーブンレンジ。高機能に進化を遂げているそのトレンドから製品選びのポイント、そして価格.comで販売されている注目モデルを紹介します。
電子レンジは、大きく「単機能電子レンジ」と「オーブンレンジ」の2種類に分かれます。また、オーブン機能が使える製品としては、「ガスオーブン」と「コンベクションオーブン」もあげられます。
マイクロ波という波長の短い電波を使い、食材を内部からあたためるのが電子レンジの基本機能。シンプルにこの「あたため機能」だけが付いているのが単機能タイプの電子レンジです。「料理をあたためられればOK! 複雑な調理機能はいらいない」という人にうってつけ。
上述のあたため機能に加え、ヒーターなどの熱源を使ったオーブン調理やグリル調理もできる高機能な製品がオーブンレンジと呼ばれるもの。このオーブン機能の進化が近年のトレンドのひとつで、最近は過熱水蒸気を使って調理を行うスチームオーブンレンジも登場しています。
そのほかに、オーブン機能が使える製品として、ガスオーブンやコンベクションオーブンがあります。ガスオーブンは、ガスが燃焼させた熱風で食材を加熱するもの。電気と比べて加熱が早く、なかにはガスオーブンに電子レンジ機能を合わせた製品もあります。コンベクションオーブンは、庫内にファンを搭載するタイプのオーブントースターで、ファンが庫内に熱風を循環させることで食材をムラなく加熱するのが特徴。
ここからは、実際に電子レンジを選ぶ際のポイントを、ざっと紹介していきましょう。
まず上述のとおり、電子レンジ製品は大きく分けて、あたため機能に特化した「単機能電子レンジ」と、オーブン調理機能も付いた「オーブンレンジ」があります。ひとり暮らしで簡単なあたため機能だけを求める場合は手軽な「単機能電子レンジ」、1台で焼き物調理まで幅広く行いたい場合は「オーブンレンジ」といったように、生活環境・用途に合わせて選びましょう。
続いて重要なのは、「庫内容量」。世帯人数にあわせて最適なサイズを選択しましょう。一般的に、ひとり暮らしは20L以下、2人世帯は20〜25L、3〜4人世帯は26〜29L、4人以上の世帯は30L以上が最適サイズと言われます。
また、「庫内構造」の確認も忘れずに! ターンテーブルが付いたタイプのほか、最近はターンテーブルのないフラットな庫内タイプも人気。フラットタイプの製品では、付属のネットやトレイを使って2段調理ができるものも増えています。
従来からあるターンテーブルが付いたタイプ。あたため中に食材をセットしたターンテーブルが回転して、ムラなくあたためられるようにしています
ターンテーブルのないフラットな庫内タイプ。サイズの大きい容器もあたためやすいのがポイント
最近のトレンドとしては、オーブンレンジが持つ高性能な調理機能に注目。庫内にスチームを噴射する「スチーム調理」や、100℃以上の水蒸気を発生させて表面を焼く「過熱水蒸気調理」に対応する高機能モデルが登場しおり、いずれも、油を使わずヘルシーに食材を加熱できる「ノンフライ調理」が可能で、家庭で作れる料理のレパートリーが広がります。
また、庫内に温度センサーや重量センサーを搭載し、自動的に食材の種類と量を認識して、最適な加熱を行う自動調理機能を備えたモデルも多数登場。焼き調理と蒸し調理など、方法が異なる調理を同時に行える製品もあり、より便利に進化しているのです。
庫内に赤外線センサーと重量センサーを搭載し、2段調理ができる日立「ヘルシーシェフ」
これらの高性能な調理機能は高級機に多く搭載されていましたが、最近は普及価格帯のモデルにも搭載されるようになってきました。ライフスタイルに合わせて、最適な調理機能を持つ製品を選んでみてはいかがでしょうか。
価格.comで販売されている電子レンジ・オーブンレンジ製品の中から、調理の幅が広がる多機能なモデルを中心に、注目の7製品を紹介します。
最高300度の2段オーブンや1,000Wの大火力での加熱はもちろん、過熱水蒸気で食材の脂や塩分を落とすヘルシーな調理も可能と多機能な本機ですが、特にこだわりが感じられるのが、肉の料理です。レンジ・オーブン・過熱水蒸気・グリルを自動で制御して焼き上げる「熱風旨み焼き」を搭載しており、肉の種類や形状を選択すれば、後はオーブンレンジにおまかせ。レンジ加熱で素早く食材の温度を上げ、オーブンと過熱水蒸気の熱風で焼き、グリルで一気に加熱して表面を香ばしく焼き上げることで、食材の表面をこんがり、中はジューシーに調理します。
食材の重さと温度をはかる独自の「Wスキャン」を採用しているのも特徴です。重さは庫内底面の重量センサーで、表面温度は8眼赤外線センサーではかり、加熱のパワーや時間を自動で調節。冷凍ごはんと冷蔵野菜炒めなど、状態や分量が違う2品でも、まとめて適温にあたためることができます。全265種のオートメニューや操作しやすい5インチのカラータッチ液晶など、使いやすさもバッチリ。
●「ヘルシーシェフ MRO-W10A」のスペック
・タイプ:スチームオーブンレンジ
・サイズ:497(幅)×442(奥行ハンドル含む)×500(高さ)mm
・庫内容量:30L
・最大レンジ出力:1,000W
・庫内構造:庫内フラット
・センサー:重量センサー、センター赤外線センサー、温度センサー
・オートメニュー数:265
・脱臭機能:○
・2段オーブン:○
・スチーム:タンク式
・過熱水蒸気調理:○
・ノンフライ調理:○
名前のとおり石窯をイメージして庫内の天井をドーム型にした本機は、350度という業界最高のオーブン温度を実現。予熱も約5分で200度まで達するほどスピーディで、丸みを帯びた庫内は熱の対流もよく、ムラを抑えて食材を焼き上げます。また、高火力を生かして、下味を付けて冷凍した食材を凍ったまま調理できる「冷凍から焼き物」調理を搭載。食材を下ごしらえしておけば、忙しい日でも解凍の手間を省いて手軽に料理できます。
食材や分量に合わせて火加減を自動調節する「石窯おまかせ焼き」も便利な機能。角皿に食材を並べ、メインの食材を選んでスタートするだけで、食材に合った温度と時間で調理が完成します。過熱水蒸気調理にも対応し、時短で作れるレシピも豊富。
●「石窯ドーム ER-XD7000」のスペック
・タイプ:スチームオーブンレンジ
・サイズ:498(幅)×399(奥行ハンドル含む)×314(高さ)mm
・庫内容量:30L
・最大レンジ出力:1000W
・庫内構造:庫内フラット
・センサ−:ねらって赤外線センサー、1024ポイント赤外線センサー、温度センサー
・オートメニュー数:490
・脱臭機能:○
・2段オーブン:○
・スチーム:タンク式
・過熱水蒸気調理:○
・ノンフライ調理:○
本機もレンジ、オーブン、グリル、過熱水蒸気調理など、さまざまな自動調理が行えますが、注目は独自の「ヒートグリル皿」です。皿の裏面の発熱体フェライトがマイクロ波を吸収して最高230℃まで上昇するため、ハンバーグやトーストなど食材をひっくり返さなくても裏面までしっかり焼き上がるのが特徴。
また、食材の温度を判別する高精細の64眼スピードセンサーを搭載しているので、自動で火加減調整しながらの加熱調理もお手の物。パスタやシチューなど下ごしらえした食材を耐熱ガラス製ボウルに入れて調理する「ワンボウル調理」や、下ごしらえして冷凍した食材を解凍せずにそのまま焼き上げる「凍ったままグリル」など、忙しいときでも手軽に料理ができる機能も搭載しています。
●「ビストロ NE-UBS10A」のスペック
・タイプ:スチームオーブンレンジ
・サイズ:494(幅)×486(奥行ハンドル含む)×370(高さ)mm
・庫内容量:30L
・最大レンジ出力:1000W
・庫内構造:庫内フラット
・センサー:高精細・64眼スピードセンサー
・オートメニュー数:333
・脱臭機能:○
・2段オーブン:○
・スチーム:タンク式
・過熱水蒸気調理:○
・ノンフライ調理:○
過熱水蒸気を使った調理を広めたウォーターオーブン「ヘルシオ」。そのいちばんの特徴は、レンジやヒーター加熱を組み合わせることなく、ウォーターヒート技術によって最初から最後まで過熱水蒸気だけで食材を調理することです。最高温度300℃の高温の過熱水蒸気で食材を焼くため、表面はこんがりと、中はジューシーに調理。さらに、油分や塩分をカットしてヘルシーに仕上がるのも大きな魅力です。
本機には、冷めたおかずやお惣菜などをできたてのようによみがえらせる「ヘルシオあたため(おいしさ復元)」機能を搭載。家族の帰宅時間が異なるときでも、できたてのようなおいしさが味わえるのはうれしいポイントです。解凍に時間がかかる冷凍食品をちょどいい状態に解凍できる「食べごろ解凍」機能も新たに搭載。このほか、冷凍・冷蔵・常温など食材の状態も気にせず、好みの食材・分量を角皿に並べて調理方法を選ぶだけでおいしく仕上がる「まかせて調理」や、スマートフォンアプリと連携してメニューを検索・追加もできます。
●「ヘルシオ AX-XA30」のスペック
・タイプ:スチームオーブンレンジ
・サイズ:490(幅)×485(奥行ハンドル含む)×420(高さ)mm
・庫内容量:30L
・最大レンジ出力:1000W
・庫内構造:庫内フラット
・センサー:赤外線ムーブ・絶対湿度・温度センサー
・オートメニュー数:260
・脱臭機能:○
・2段オーブン:○
・スチーム:タンク式
・過熱水蒸気調理:○
・ノンフライ調理:○
象印が開発した初のオーブンレンジ「EVERINO」は、スチーム調理機能などは搭載せず、日常的に使用する“レンジのあたため”機能をより使いやすくすることに着目した製品です。なかでも注目のポイントは、レンジ機能からグリル機能に自動切り替える加熱機能。レンジ機能で食材の芯まで素早く熱を通した後、自動でグリル機能に切り換えて、食材の表面にこんがり焼き色を付けて仕上げる「芯までレジグリ」機能と、冷めた揚げ物を揚げたてのように衣はサクサク、中は熱々に温め直す「揚げ物サクレジ」機能を搭載しています。
このほか、あたためムラを減らす加熱方法として、ボウルに食材を入れて浮かせた状態で庫内にセットしてレンジ加熱する独自の「うきレジ」機能を採用。食材の上部と底部の温めムラを抑えて全方位から加熱調理できるだけでなく、時短効果も期待できます。
●象印「EVERINO ES-GT26」のスペック
・タイプ:オーブンレンジ
・サイズ:487(幅)×454(奥行ハンドル含む)×370(高さ)mm
・庫内容量:26L
・最大レンジ出力:1000W
・庫内構造:庫内フラット
・センサー:赤外線センサー・温度センサー
・オートメニュー数:36
・2段オーブン:×
・スチーム:×
・過熱水蒸気調理:×
・ノンフライ調理:○
高級トースターブームのきっかけとなった「BALMUDA The Toaster」を皮切りに、独自視点で新しい調理家電を展開しているバルミューダが開発したオーブンレンジは、スチームや過熱水蒸気による高性能な調理機能は搭載せず、あたため、解凍、オーブンという非常にシンプルな機能に絞っています。その最も大きなポイントは、“遊び心”。食材をあたため終わった際に鳴る「レンジのチン音」に本物のギターの音を採用しており、「ジャーン♪」とスタイリッシュな音を響かせるなど、これまでの調理家電にはないアイデアが詰まっています。また、一見オーブンレンジとは思えないようなデザイン性の高さも魅力。
●「BALMUDA The Range K04A」のスペック
・タイプ:電子オーブンレンジ
・サイズ:450(幅)×412(奥行ハンドル含む)×330(高さ)mm
・庫内容量:18L
・最大レンジ出力:800W
・庫内構造:庫内フラット
・センサー:非公開
・オートメニュー数:×
・脱臭機能:×
・2段オーブン:×
・スチーム:×
・過熱水蒸気調理:×
・ノンフライ調理:×
熱風を庫内に循環させて食材を加熱するコンベクション機能や過熱水蒸気を充満させて加熱するスチーム調理などの人気機能を搭載しながら、4万円台という手ごろな価格(2023年3月10日時点の価格.com最安価格)を実現しているのが魅力。64眼赤外線センサーで食品の温度を測定し、最適な温度と時間であたためる「自動あたため」のほか、「時短」ボタンを押すと自動で出力が上がり、温め時間を短縮するユニークな機能も備えています。
●「MS-F3002」のスペック
・タイプ:スチームオーブンレンジ
・サイズ:493(幅)×438(奥行ハンドル除く)×380(高さ)mm
・庫内容量:30L
・最大レンジ出力:1000W
・庫内構造:庫内フラット
・センサー:64眼赤外線センサー
・オートメニュー数:108
・脱臭機能:×
・スチーム:タンク式
・過熱水蒸気調理:○
・ノンフライ調理:○
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