新製品レポート
スキンケアシステム「Optune」の予想以上の完成度に驚き

「自分に今必要な化粧品」を自宅で調合! 資生堂のIoT肌ケアマシンのお試しイベントに潜入

女性の肌は非常にデリケート。そのため、化粧品売り場に行けば同ブランド内に「オイリー肌用」「乾燥肌用」「混合肌用」など、肌に合わせたラインが用意されていることが多いです。とはいえ、肌の状態は非常に変わりやすいため「昨日は乾燥肌だったのに、雨の今日はオイリー肌」といったことも頻繁に起こります。そんな女性の救世主になるかもしれないのが、「使うたびに『今必要な化粧品』を調合する」という、資生堂ジャパンが現在開発中のスキンケアシステム「Optune(オプチューン)」β版(※)です。その無料お試しイベントが、2018年6月23、24日の2日間、二子玉川の蔦屋家電にて開催。筆者も気になるこの製品のイベントに参加してみました。
※ソフトウェアなどを本格展開する前のバージョン

本当に「今」この瞬間に必要な化粧品

「Optune」は、「今の自分に最適」な美容液と乳液を供給するスキンケアシステム。最大の特徴は、肌をチェックし、今必要な化粧品を調合してくれること。今までも、肌チェックをして自分にだけに最適な化粧水などを調合してくれるブランドはありました。しかし、ほとんどが化粧品カウンターで肌チェックを受け、次回来店時に自分用の化粧品を受け取るというもの。そのため、肌チェックと化粧品の受け取りには数日、あるいは数週間の時間差が発生します。「Optune」の画期的な点は、肌チェックと化粧品の調合が自宅でできること。肌チェックをしたその場で最適な化粧品が調合されるので、まさに「今この瞬間」の肌に合わせた化粧品が使えるのです。今回、蔦屋家電で開催されたイベントでは、肌チェックから実際に化粧品が供給されるまでの一連の手順を実際に体験することができました。

「Optune」を使うのに必要となるのは、化粧品を調合するための本体機器「Optune zero」と、本体にセットする化粧品の元となる美容液もしくは乳液が入ったカートリッジ「Optune Shot」、そして肌チェックに使用する専用アプリをインストールしたスマートフォンの3つ。ちなみに、現在のところ専用アプリはiOSのみの対応となっています。

「Optune zero」本体とスマートフォンアプリのセット。本体内部に5本の「Optune Shot」が内蔵されています

「Optune zero」本体とスマートフォンアプリのセット。本体内部に5本の「Optune Shot」が内蔵されています

本体背面に電源ボタンとACアダプター用の端子を配置。充電式なので、充電後はコードレスで利用できます

本体背面に電源ボタンとACアダプター用の端子を配置。充電式なので、充電後はコードレスで利用できます

本体上部を開いた「Optune Shot」セット部。「Optune Shot」のカートリッジ色とセット部のプリント色が対応しているので、挿入場所に迷いません

複数の美容液から「自分用」の3本を選択

化粧品は、美容液3種類と乳液2種類の全5種類を、一度にセット可能です。アプリを使って調合が可能なのは美容液のみで、3種類の美容液を肌の状態に合わせて量を調整します。ちなみに、美容液のあとに使用する乳液は「朝用」と「夜用」の2種類。朝用はSPF20 PA++のUVカット性能があり日中の紫外線をカット。夜用は1日のダメージを整える成分が配合されているそうです。この乳液は自動調合には対応していません。

イベントで用意されていた「Optune Shot」はこの5本。左から3本は美容液、残りは朝用と夜用の乳液

イベントで用意されていた「Optune Shot」はこの5本。左から3本は美容液、残りは朝用と夜用の乳液

「Optune Shot」を挿入すると、「Optune zero」の抽出口から決められた量が出てくる仕組みです

「Optune Shot」を挿入すると、「Optune zero」の抽出口から決められた量が出てくる仕組みです

ところで、最初に説明を受けた際に「調合可能といいつつ、美容液は3種類しかないのか」と感じた筆者でしたが、実は「一度にセットできるのが3種類」というだけ。「Optune」を最初に利用する時に肌の状態を撮影する必要があり、この肌写真のデータと複数の質問からユーザーに最適な3本の美容液が送られてくるのだそう。残念ながら美容液の種類の総数は非公開だそうですが、調合できるパターンはなんと1,000パターン以上というだから驚きです。

ちなみに、この「送られてくる美容液を選択する」ルーチンは、美容液を補充するたびに発生するそう。美容液のカートリッジは約1〜2か月で消費されるため、だいたい2か月ごとに美容液の再選択を行うことになります。このため、肌質が変わったり、季節の変わり目で必要な成分が変わったりといった変化にも十分対応できるといいます。

カートリッジの残りが少なくなるとアラートが表示されるほか、本体とアプリ両方で各カートリッジの残量をチェックすることも可能です

実際に「Optune」を使ってみた!

使い方は非常に簡単で、まず、スマートフォンで専用アプリを起動したら「肌SCAN」ボタンをタッチして撮影画面を起動。指のガイドに合わせて頬のあたりを撮影します。今回はイベント会場ということで化粧をしたままスキャンしましたが、もちろん実際は素肌でのスキャンが推奨されています。撮影は画面をタッチすると始まりますが、数秒間連射モードになるのが特徴。このため、スマートフォンをゆっくりと遠くに移動させながら撮影するのがコツだそう。これで連射した写真の中から自動的に最適な写真を選択してくれるそうです。アプリの撮影結果からは、肌の「キメ」「水分量」「皮脂」「毛穴」の状態がわかり、このデータは自動的に「Optune zero」に送信されます。

アプリ起動後に表示されるホーム画面。現在の温度や湿度などから、肌が環境から影響を受けやすい「ゆらぎ要因指数」がわかります

アプリの「肌スキャン」で肌を撮影。画面をタッチすると数秒連射モードに入るので、ゆっくりとスマートフォンを離しながら撮影する

筆者がスキャンしてもらった結果がこちら。キメは最高値ですが、皮脂の少なさに年齢を感じてしまいます

筆者がスキャンしてもらった結果がこちら。キメは最高値ですが、皮脂の少なさに年齢を感じてしまいます

会場のスマートフォンを使って肌スキャンをしたため、結果は会場のシートに記入して持ち帰ることができました

アプリからデータが送信されると、「Optune zero」には「今の気分・コンディションは?」という質問が表示されます。会場のスタッフによると、女性の肌は非常にデリケートなため、肌の調子だけでなく、気分や体調も化粧品を選ぶための重要なファクターなのだとか。ちなみに、今回は複数ユーザーが使うイベントのために表示はされませんでしたが、製品版では生理の有無も入力する仕様。肌がよりデリケートになりやすい生理時に合わせた調合も可能なのです。さらに、「Optune」はその日の天候や湿度、温度なども美容液の抽出判断材料にするそうです。

スマートフォンのアプリで肌スキャンをしたあと、本体の液晶画面には「気分」をチェックする画面が表示されます

ここまできたら、いよいよ化粧品の抽出開始。肌チェックの結果から、3つの美容液を最適な割合で混ぜて抽出してくれます。抽出する美容液の割合は「Optune zero」の液晶画面でチェック可能で、筆者の場合は「Shot for DR」という美容液の割合が1番多いのがわかります。美容液の箱をチェックしたところ「Shot for DR」は保湿と肌を整える成分が多いようです。これは皮脂が少なかったために多めに選ばれたのだと思われます。

筆者の肌に合わせた調合はこの通り。DRと呼ばれる美容液の量が多いのがわかります

筆者の肌に合わせた調合はこの通り。DRと呼ばれる美容液の量が多いのがわかります

現場にあったDRの外箱をチェックすると「CHOSEN FOR(選ばれた理由)」に「保湿、肌の調子を整える、その他」とありました

美容液が抽出可能になるとOptune zeroの下部がライトで照らされます。ここに手のひらを差し込めば自動的に美容液が落ちてくる仕組み。3種類の美容液がニュニュッと手のひらに抽出されるので、あとは手のひらで混ぜて顔に塗ります。筆者用に抽出された美容液は、皮脂が足りないと判断されたためか少々重めのリッチなテクスチャーで、ザラッとしたスクラブ感もあるのが特徴的でした。

本体下部がライトアップされたら、光にあわせて手をスリットに挿入します

本体下部がライトアップされたら、光にあわせて手をスリットに挿入します

抽出された3種類の美容液。筆者の場合は白っぽいクリームが多め。これを手のひらで混ぜて肌に塗ります

抽出された3種類の美容液。筆者の場合は白っぽいクリームが多め。これを手のひらで混ぜて肌に塗ります

美容液が終わったら、次は乳液を抽出。こちらは調合などはなく、時間に合わせて「朝用」あるいは「夜用」が出てくるようになっています。この乳液の抽出が終われば、「Optune」による一連の肌ケアは終了です。

美容液のあとは乳液が抽出されます。こちらは朝用と夜用が時間にあわせて抽出される仕組み

美容液のあとは乳液が抽出されます。こちらは朝用と夜用が時間にあわせて抽出される仕組み

予想以上の完成度に驚き!

今回初めて「Optune」を使ってみましたが、何と言っても驚いたのがその完成度です。新しいジャンルのハードウェアは、多くの場合「使いにくい」と感じる部分が多いもの。ですが、本製品は使い勝手にもかなりの配慮がしてあります。特にありがたいと感じたのが、充電式の電源。コンセントの位置を気にすることなく、どこででも利用できるため「朝は洗面所、夜はテレビを見ながらリビングで」といった使い方も可能です。また、美容液などの抽出時はセンサーが起動し、手がきちんとセットされていないと抽出が止まるなど細かな部分に使いやすさを感じます。

本体下部に配置された黒い四角形状のセンサー。きちんと手を入れないと抽出が始まらないので、美容液を無駄にこぼす心配がありません

ところで、本製品は「今必要な化粧品が即時に調合できる」点が売りですが、今回の体験会で筆者が個人的に気に入ったのが「手を差し込むだけで化粧品が出てくる」という手軽さです。化粧は毎日の作業だけに、顔を洗って濡れた手などで、化粧水や美容液、クリームに乳液といった複数のビンを触ったり、ボトルの蓋を開け閉めしたりといった面倒がないのは魅力的。「自分だけの化粧品が調合できる」というメリット以外に「化粧の手間が減る」という、筆者のようなズボラユーザー向きの製品でもあると感じました。

現在のところ、この「Optune」の本格販売時期は未定。残念ながら蔦屋家電でのイベントは終了してしまいましたが、「どうしても使いたい!」という方は、「Optune」β版の購入募集に応募してみてはいかがでしょうか。

「Optune」β版購入応募受付
(応募締め切り:2018年6月30日 23:59)

倉本 春

倉本 春

パソコン雑誌編集者からドッグカフェオーナーという、異色の経歴を経た家電ライター。家電を活用することで、いかに家事の手を抜くかに日々頭を悩ませている。

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