新製品レポート
フィルターもファンも熱交換器も、エアコン内部を自動でお掃除!

凍らせて熱交換器の汚れを落とす「白くまくん」新モデルは、ファンの掃除もエアコンにおまかせ!


エアコン室内機の熱交換器を凍らせてから一気に溶かすことで熱交換器に付着した汚れを落とす「凍結洗浄」を搭載し、注目を集めた「ステンレス・クリーン 白くまくん Xシリーズ」が、よりキレイな空気を提供できるように進化し、ファンの掃除も自動で行えるようになりました。発表会で見てきた新モデル「プレミアムXシリーズ」の、こだわりの自動掃除の詳細を紹介しましょう。

ファンをブラシで掃除して凍らせて洗い流す!

エアコンのフィルターの自動お掃除機能は、いまやエントリークラス以上のモデルに搭載されており、一般的なものとなりました。しかし、フィルターを掃除しておけば、エアコン内部のキレイが保てるというわけではありません。なぜなら、フィルターだけで完全に汚れをブロックするのは難しく、フィルターを通過したホコリや油分が奥にある熱交換器やファンに付着してしまうからです。各メーカーとも汚れが付きにくいコーティングを施すなどして対策しているほか、熱交換器においては、冷房や除湿時に出る水を利用して付着した汚れを洗い流すなどしていますが、その水の量が少ないため、汚れを落としきれないこともあるのだそう。また、そもそも暖房運転時には水が発生しないので、洗浄できませんでした。そんな状況を解決すべく開発されたのが、「凍結洗浄」。熱交換器を凍らせて霜で覆い、その霜を溶かせた水で汚れを洗い流すというものです。

凍結洗浄が始まると約20分かけて熱交換器が凍り、約10分で解凍。その後、約30分かけて、カビと雑菌の繁殖を防ぐために、乾燥運転とイオン放出が行われます
※写真は2017年に発表されたモデルでの展示物

●「凍結洗浄」の詳しい仕組みが知りたい人は、前モデルの発表会レポートをチェック!

この凍結洗浄の仕組みを利用し、ファンも自動掃除できるようにしたのが、今回発表された「プレミアムXシリーズ」に搭載された「凍結洗浄 ファンロボ」。ざっくり説明すると、ファンの汚れをブラシで掻き取り、ブラシと熱交換器を凍らせて凍結洗浄することで、ファンも熱交換器もキレイにするという仕組みです。

ファンに沿うようにブラシが配置されています。室内機には余分なスペースがないため、どこにブラシを配置するか相当試行錯誤したそう

仕組みはとてもシンプルに見えますが、単純に汚れをブラシで払っているだけではありません。ブラシは可動式となっており、冷暖房時は風の流れを妨げないようにブラシが下向きの状態で静止し、掃除するタイミングになるとファンのほうにブラシが方向転換(下の動画参照)。回転するファンにブラシを当てて付着した汚れを取るのですが、普通の冷暖房の際と同じファンの回転方向では掃除したゴミが室外に放出されてしまうため、ファンを逆回転させ、通常とは異なる風の流れを作り出し、熱交換器や水受け皿に掻き取った汚れが集まるように工夫されています。あとは、掃除を終えたブラシが熱交換器に接触するように向きを変え、その状態で凍結洗浄スタート。除去されたファンの汚れは熱交換器や水受け皿に付着しているので、凍結洗浄でブラシともどもキレイに洗い流せてしまうのです。なお、凍結洗浄で洗い流された汚れはドレン水と一緒に排出されるので、お手入れの手間もありません。

ブラシはファンの奥まで入り込むほど長くはありませんが、日立がホコリの付き方を調べたところ、ファンの羽根の先端にホコリが付着しやすいことが判明。こまめに羽根の先端の汚れを取ることで、ファンのキレイは保持しやすくなるといいます

2年間掃除しなかったファンを見てみると、たしかに、先端に多くのホコリが付着していることがわかります。新品の状態から、「凍結洗浄 ファンロボ」で掃除されれば、ホコリが積もることはなさそうです

実際にファンに付いた汚れが、どのようにブラシで取り除かれるのかをスーパースローで撮影した動画が披露されました。ホコリの状況が見やすいように、「凍結洗浄 ファンロボ」が搭載された「プレミアムXシリーズ」では溜まらないほどのホコリを付着させています。

ファンの掃除にかかる時間は、わずか5秒。たった5秒ですが、ファンは800回転しており、ひとつの羽根にブラシが70回くらい当たるので短時間でもしっかり汚れが落とせるといいます

ファンの掃除を終えるとブラシは外向きになり、熱交換器に接触。これを凍結させ、解凍することで、ブラシの汚れも洗い流されます(下の動画参照)

「凍結洗浄 ファンロボ」は、汚れが多い部屋の場合、積算時間42時間で稼働(汚れが少ない部屋では、積算時間84時間となる場合も)。基本的には凍結〜解凍で30分、乾燥で1時間の計1時間30分の運転となりますが、エアコンに搭載される「くらしカメラAI」で部屋の状況を検知し、油汚れが多いと判断した際には、凍結〜解凍が2回実行されます。なお、過去にファンの自動お掃除機能を搭載したエアコンが他メーカーで発売されたこともありますが、2018年8月28日時点の現行モデルで搭載しているのは、この「プレミアムXシリーズ」のみ。ファンの掃除は基本的には業者に依頼しないとできないため、エアコン内部の清潔性にこだわるなら魅力的な機能だと思います。

「凍結洗浄 ファンロボ」を搭載しているエアコンは、汚れが原因となる能力低下によるムダな電気代がかからないため、非搭載のモデルに比べ、年間1,100円ほど電気代が抑えられるそう(冷房能力4.0kWのタイプの場合)。「凍結洗浄 ファンロボ」の稼働にかかる電気代は1回あたり7円程度と、ほとんどかかりません

「白くまくん プレミアムXシリーズ」は、6〜29畳用の11機種(市場想定価格は25〜40万円)がラインアップ。2018年10月下旬発売予定です

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

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