レビュー
ひと月使ってわかった、プリネイルを最大限活用する方法とは

《長期レビュー》爪に写真が印刷できる「プリネイル(PriNail)」を1か月使ってみた

あまりオシャレに気をつかわない筆者ですが、唯一欠かさないのがネイルの手入れです。いくら上等な服を着ても、爪がボロボロだと所帯じみた印象になりがち。なにより、スマホ操作やキーボード入力時など、ふとした瞬間に目に入る爪が自分好みのデザインだと気分よく1日を過ごせます。

とはいえ、ネイルの維持は意外と面倒です。筆者は1か月に一度ジェルネイルを施していますが、1か月間ネイルのデザインが変更できない点も不満でした。そんな中、美容製品などで定評のある小泉成器から、爪に直接印刷ができるプリンター「PriNail KNP-N800」(以下、プリネイル)が発売されました。

プリネイル本体。サイズは約135(幅)×157(奥行き)×136(高さ)mm、重さは約1.2kgとかなり軽量コンパクト。部屋の中を持ち歩くのも負担になりません

本体正面のフタを外すと、印刷時に指をのせる「フィンガーホルダー」が格納されています。これを本体にセットすれば、本体の準備は完了

爪1本を10秒で印刷できる爪専用プリンター

プリネイルは、前述したようにネイル用のプリンター。Wi-Fiでスマートフォンと連携し、専用アプリでデザインを選択するだけで爪に直接印刷ができます。収録されているデザインは、エレガントなものからポップなものまでかなり種類が豊富。そのうえ、デザインを一部変更するといった編集も可能です。

実は、筆者が今回プリネイルを使って1番時間がかかったのがこの「デザイン」部分。指全部を異なるデザインにする場合、慣れていないと「1本1本はカワイイけれど、全体で見るとバランスが悪い」ということもあるのです。プリネイルは編集したデザインを片手(5本分)ごとにまとめて保存できるので、指全体のバランスを見ながらデザインを編集できるのが便利でした。また、デザインはスマホアプリ上でできるので、仕事帰りの電車の中でスマホでデザインを行い、帰宅後印刷するといった効率的な作業ができるのもうれしいポイントです

もちろんスマホ内にある写真を印刷することもできます。ちなみに、1本の爪の印刷にかかる時間は約10秒。ネイルサロンで頼むと数時間かかるデザインも、手軽に試せます。

デザインの自由度の高さはかなり魅力的。アプリには最初から「ピンク&レッド系」「ブルー&グリーン系」「キュート」「写真」など、さまざまなジャンルのデザインが用意されています。選択したデザインの拡大縮小やトリミング、角度の変更といった編集も可能です

もちろんスマホ内の写真も自由に配置可能。写真も大きさや角度などの変更ができます

もちろんスマホ内の写真も自由に配置可能。写真も大きさや角度などの変更ができます

初心者でもほぼ失敗なし! 精細なデザインも自由自在

さて、ここからは実際にプリネイルでネイルに印刷をしてみます。先に「爪1本を10秒で印刷できる」と書きましたが、実は印刷までにはそれなりの準備が必要です。というのも、基本的にプリネイルは白い面に印刷することを想定しています。このため、まずは爪を市販の白いマニキュアで塗る必要があるのです。さらに、白を塗り終わったらプリネイル専用の下地コート「専用プリコート」を塗ります。この専用プリコートがある程度乾けば、爪への印刷準備完了です。

プリネイル専用のプリコート(KNP-A012)。普通の使い方なら1本で約500枚ほどの爪が塗れる量です。オープン価格ですが、現在(2019年1月)の実勢価格は1,800円ほど

専用プリコートは乾くとツヤが消えるので、爪がマットな風合いになったら印刷可能になった合図です。プリコートの乾燥時間は10分程度

下準備が済んだら、あとはプリネイルのアプリからデザインを選択し、指を本体内のフィンガーホルダーに入れてプリントを開始します。プリネイルは内部カメラで指を撮影し、マニキュアで白く塗った部分を「爪」として自動的に認識。爪の大きさや位置に合わせてデザインの大きさなども自動調整して印刷してくれます。親指と小指ではかなり爪の大きさに違いがありますが、爪ごとに大きさを指定するといった手間もなく、非常に手軽です。

保存したデザインから印刷したい爪を選びます。爪の形に合わせた大きさに自動的に印刷するので、小指のデザインを親指に印刷することも可能です

本体に指を入れてフィンガーホルダーを押し下げ、指を固定します

本体に指を入れてフィンガーホルダーを押し下げ、指を固定します

アプリを見ながら水色のガイドに合わせて指の位置を調整。上の画面の「逆T字」に合わせて爪の中心とベース位置を決め、下画面の水色の「―」部分に爪が触れるように高さを合わせる

白い部分を自動検出し、印刷範囲が表示されます。白いマニキュアをムラなくキレイに塗るほど自動検出の精度が上がるようでした。白マニキュアに大きくムラがあったり、白以外の爪だとうまく自動範囲指定できないことも。その場合は自分で爪の範囲をなぞって指定することも可能です。この段階で指の大きさにあわせてデザインを回転させたり、大きさを変更したりといった最終調整もできます

アプリからデザインを選択し、指の位置を調整して「印刷開始」ボタンを押したら、いよいよプリント開始。プリント自体は約10秒で完了します。インクが爪からはみ出すこともありますが、印刷用のインクは水性顔料なので除光液などで簡単に落とすことができます。また、インクは落ちやすいので、最後に市販のトップコートを塗って印刷面を保護すればネイル完了です。

印刷されたネイルを見た感想は「思ったより緻密!」。細かなデザインもきちんと再現されています。ただし、爪は湾曲しているため、爪の端部分はデザインが少し間伸びするうえ、ギリギリ部分はうまく印刷されていないところもありました。とはいえ、正面から爪を見れば、特に違和感のない仕上がりです。

なかでも感動するのが写真の印刷で、小さな爪なのに細かなディテールまではっきり印刷されています。筆者は犬の写真ばかりを印刷していましたが、名刺交換などで爪を見た相手から「犬を飼っているんですか?」とよく声をかけられました。

プリネイルにあったテンプレートを印刷し、トップコートを塗ったところ。細かな線もきちんと印刷されています。ただし、横から見ると爪のギリギリ端はうまく印刷されていない部分もありました

自分で撮影した写真を印刷した直後。右の爪はインクが爪からはみ出ていますが、インクは水性のため、爪全体にトップコートを塗って乾いたあと、はみ出た部分のみウエットティッシュなどで拭くと、トップコートを塗った部分以外は簡単に落とすことができます

ベースを替えるだけで印象がガラッと変わる

基本的にプリネイルは「白いマニキュア」をベースにしますが、ひと口に白と言ってもいろいろな種類があります。そこで長期レビュー中はさまざまなマニキュアでプリントを楽しんでいました。

なかでも失敗が少なく、ニュアンスが出やすいのがパール系白マニキュア。プリネイルは透明度が高いインクを使っているためか、パール系のベースだとチラチラとした細かなラメのニュアンスを維持したままのデザインが可能なのです。また、パール系の写真を印刷したところ、和紙に印刷したようなテクスチャー感も楽しめました。

普通の白マニキュア(写真左)とパール系(写真右)のベースで印刷したところ。爪全面に印刷をしても、パールのニュアンスが残っているのがわかります

パールに印刷すると、和紙のようなニュアンス感があり、少し落ち着いた印象になりました

パールに印刷すると、和紙のようなニュアンス感があり、少し落ち着いた印象になりました

せっかくなので、超モリモリのラメマニキュアにも印刷してみました。写真ではわかりにくいですが、角度によってキラキラと光るので、幾何学模様のデザインなどならこれもアリかも?

ちなみに、こちらはメタルピンクに銀色のラメで格子柄アートを入れたジェルネイルの上に印刷したもの(上)。印刷後もメタリックな光沢が残っているのがわかります。ただし、ピンクの色が混じるので、幾何学模様(左下)だと意外と違和感はありませんが、犬の写真を使用したほう(右下)は、違和感のある仕上がりに

失敗する原因はほぼ「急ぎすぎ」

さて、非常に手軽なうえ、細かなデザインまでできるプリネイルですが、実は失敗も多くありました。失敗の理由のほとんどは「下地作りを急ぎすぎた」ことです。

プリネイルは基本的に「市販のベースコート」→「市販の白マニキュア」→「専用プリコート」→「印刷後にトップコート」と、何度も爪にコートを塗る必要があります。しかも、白のマニキュアは2度塗りしたほうが美しく塗れるため、下準備だけでも4工程が必要。さらに、マニキュアやコートは乾いてから重ね塗りしないといけないため、意外とこの準備に時間がかかります。なお、プリコートはドライヤーの弱風などで乾かすことで、多少乾きを早くすることができるそう。

さらに、白色のマニキュアはボタッとした質感の製品が多いため、急ぐと厚塗りになって乾きにくいうえ、ムラになりやすい製品も比較的多いです。乾きにくいので下地作りの途中でゴミが付いたり、傷が入ることもよくあります。さらに、一定以上乾いていない状態でプリネイルで印刷すると、印刷面がぐちゃっと潰れてしまうこともありました。

よくある失敗例。写真左は専用プリコートが乾く前に印刷したもの(左指)と、乾いたあとに印刷したもの(右指)の比較。写真右上は白マニキュアを一度塗りで終わらせたかったため、厚塗りにしすぎたうえ、専用プリコートも厚塗りにして印刷したもの。マニキュアが乾くと変形してドロドロになってしまいました。写真右下はもっとも多い失敗。全体的に厚塗りしすぎたため、時間とともにシワが発生してしまいました

1か月使ってわかった、プリネイルを最大限活用する方法

今回1か月ほどプリネイルを使ってみましたが、やはりネックになるのは「下準備」の面倒さ。ベースを塗ってから10分かけて乾かし、白マニキュアを塗って乾かし、2度塗りをして乾かし、プリコートを塗って乾かし……と、10本の指に下準備をすると急いでも1時間半ほどかかってしまいます。しかも、乾かす時間が短いと失敗しやすく「2時間かけたのに最初からやりなおし!」ということもあります。また、普段からマニキュアを使用している人ならわかると思いますが、ネイルのもちも長くありません。筆者は気をつけても1週間で爪の先から剥げてしまいました。

せっかく1本を10秒で印刷できる画期的な製品があるのに、数時間かけてベースを作るとなると、なかなかネイルを維持するのは難しいものです。このため、筆者は途中から白一色のジェルネイルを施し、気分によってプリネイルでデザインを替えるようになりました。除光液で落ちないハード系ジェルネイルなら、デザインに飽きたら印刷面だけ落とし、プリコートを塗って新しいデザインを印刷するだけ。これなら10本の指をデザイン交換しても、慣れれば30分かかりません。なにより、この方法だとほぼ失敗なく印刷できるうえ、ジェルネイルはマニキュアよりもツヤがあるため、仕上がりもマニキュアよりツヤツヤでキレイになりました。ただし、筆者の場合、この「ジェル→プリネイル→トップコート」の場合も、印刷部分は数日から1週間ほどで爪の先から剥げてしまいまいました。このため、長く同じデザインを続けたい場合は、印刷面の上から透明のジェルコートを重ねるのがよさそうです。

途中からは白マニキュアを塗るのが面倒で、「白のジェルネイル」の上にプリントすることに。筆者の場合、ジェルネイルは1か月はもつので、非常に手軽にプリネイルが使えるようになりました。デザインに飽きたら除光液でデザインだけ落として、すぐに新しいデザインを印刷できます

普段は派手なデザインにして、仕事によってはおとなしいワンカラーにすることもよくありました。ちなみに、ワンカラーは濃い色を選択すると爪際の印刷しにくい部分が白く目立つことも。また、写真は1回印刷した状態ですが、よく見ると微妙にプリントムラが出ることもあります。この場合は、重ねて印刷するとキレイに仕上がりました

まとめ

さて、1か月じっくり使ってみたプリネイルですが、個人的な感想は「ネイルアートが好きなら買い!」。ネイル屋で緻密なオリジナルイラストのネイルをするには、1回に数時間の時間と数万円のコストが必要です。それを考えると何度も使用できて実売6万円前後(2019年1月現在)という本製品の価格はむしろ安いと感じます。

倉本 春

倉本 春

パソコン雑誌編集者からドッグカフェオーナーという、異色の経歴を経た家電ライター。家電を活用することで、いかに家事の手を抜くかに日々頭を悩ませている。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
価格.comマガジン タイムセール
「価格.comマガジン」プレゼントマンデー
ページトップへ戻る