レビュー
2つの吹き出し口から広範囲に風を当てて効率よく乾かす

大風量に頼らない! シャープ「プラズマクラスタードレープフロードライヤー」は速乾性も使い勝手も◎

ドライヤーには速乾性を重要視する声が多く、近年のドライヤー市場は、「大風量で速く乾く」がトレンド。そんな中、まったく違うアプローチで速乾性の高さをうたっているのが、シャープ「プラズマクラスタードレープフロードライヤー IB-WX1」(以下、ドレープフロードライヤー)です。そのアプローチとは、2つの吹き出し口から広範囲に風を当て、比較的少ない風量で速乾を実現するというもの。実際に使って、その速乾性や使用感をレポートします。

左右2つの吹き出し口から、効率よく風を届けます

左右2つの吹き出し口から、効率よく風を届けます

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2つの吹き出し口と「センシングドライモード」で、速く・賢く乾かすドライヤー

ドレープフロードライヤーの大きな特徴は2つ。ひとつは、2つの吹き出し口から風を広範囲に当てることで速く乾かすこと。もうひとつは、髪へのダメージが抑えられる温度に風温を自動コントロールする「センシングドライモード」を搭載していることです。もちろん従来機同様、シャープ独自の「プラズマクラスター」による静電気除去とうるおい効果も期待できます。最大風量は1.1m3/分、最高温度は95℃です。

本体のサイズは233(高さ)×88(幅)×132(奥行)mmで、重さは約610g。コンパクトとは言えませんが、ノズルのないデザインは重心を支えやすいので、重くて使いづらいということはありません。コードの長さは1.7mで、消費電力は1,200W

ノズルのないドライヤーは使用中、手と頭部の距離が一般的な(ノズルのある)ドライヤーよりも近いので、操作がしやすいです

ドレープフロードライヤーの運転モードは、高温(最高90℃)の風で早く髪を乾かす「スピーディードライモード(HOT)」、距離に応じて温度を自動切り換える「センシングドライモード(SENSING)」、温風と冷風を交互に送風し、髪にツヤを与える「ビューティーモード(BEAUTY)」、地肌に最適とされる約50℃での風で頭皮ケアにも適した「地肌ドライモード(SCALP)」の4種類。風量は3段階で調整可能です。

モードと風量はボタンで設定。風温によって色が変わる温度LEDも搭載しています

モードと風量はボタンで設定。風温によって色が変わる温度LEDも搭載しています

温度LEDは風温が低いと青系に、高くなると赤系の色に変化します。髪を乾かしながらでも、暗いところでもスムーズに風温が確認できるのは何かと安心

風量は持ち手部分の風量表示部の点灯具合で確認できます。写真は最小風量時

風量は持ち手部分の風量表示部の点灯具合で確認できます。写真は最小風量時

最大風量約1.1m3/分でも、広範囲に風を当てて効率よく乾かす

前述の通り、ドレープフロードライヤーの最大風量は約1.1m3/分です。大風量ドライヤーの代名詞、ダイソン「Dyson Supersonic」の最大風量が2.4m3/分、高級ドライヤーの中では風量が少ないパナソニック「ナノケア」でも最大風量は1.3m3/分あるので、かなり少なめと言っていいでしょう。一般的に、風量が多いほど、風温が高いほど速乾性は高くなる傾向にあります。「速乾性は期待できないのでは」と思いながら、実際に大風量のドライヤーと乾くまでの時間を比べてみました。

今回は、ドレープフロードライヤーの「スピーディードライモード」と、風量2.4m3/分、温度約100℃のドライヤー(以下、大風量ドライヤー)で、それぞれ入浴後タオルドライをした状態から完全に乾くまでの時間を測定し、比較しました。

結果は、大風量ドライヤーと比べて20秒ほど時間がかかるものの、ドレープフロードライヤーでも、セミロングの髪を5分20秒ほどで乾かすことができました。これは、最大風量約1.1m3/分というスペックからは想像していなかったスピード。「ドレープフロードライヤー」は十分、「速乾性の高いドライヤー」と呼べると思います。また、風量が少なめで風温も高くないので、使用感はほかのドライヤーに比べて髪や頭皮にやさしい印象でした。この使用感で、ここまでスピーディーに乾かせるのはうれしいです。ただし、使用中の音は大風量ドライヤーと同等か、それ以上という印象でした。

「ドレープフロードライヤー」(左)は一般的なドライヤー(右)に比べて、広範囲に風を届けてているのがわかります。使用時は、2つの風がしっかり髪に当たるように使用するのが、速乾性を得やすいコツなのだそう。写真にはうまく写りませんでしたが、頭皮では2方向から風が当たっているのが感じられました

ドライヤーの近づけすぎに気づかせてくれる「センシングドライモード」

続いて、もうひとつの特徴的な機能である「センシングドライモード」について。これは、センサーによって髪とドライヤーの距離を測り、髪のダメージが抑えられる温度に自動コントロールする機能。ヘアドライ中、ドライヤーが髪に対してどの距離にあっても、髪の表面温度を約55℃以下に保つよう、風の温度を調整するというものです。「髪の表面温度を約55℃以下に」という設定ですは、髪は55℃以上になると毛髪を構成するタンパク質であるケラチンがダメージを受けると言われているため。

鏡を見ながら「センシングドライモード」を使用していて気がついたのは、自分が普段かなり髪や頭皮に近いところに送風口を持っていっているということ。普段通りに使用すると、つねに温度LEDが青系の色になっているのです。これまで、とくに髪や頭皮への負担を感じていたわけではありませんが、実際は毎日そこそこの熱ダメージを受けていたのであろうことを思うと、「使用方法を改めよう」と考えるきっかけになりました。

頭部から30pほど離すと、やっと温度LEDが赤色に。筆者は日々、この半分ほどの距離で風温100℃くらいのドライヤーを使用しています……

また、ドレープフロードライヤーの風は最高温度が95℃と高くないので、よほど頭部に近づけなければ熱すぎるということはないかもしれませんが、小さな子どもなど、自分以外の人の髪を乾かす際に、うっかりドライヤーを近づけすぎてしまうというトラブルも防げるでしょう。

なお、「センシングドライモード」は使用法によっては風温が低くなるので、「スピーディードライモード」使用時よりも、髪を乾かす時間は2分以上長くかかりました。普段は「センシングドライモード」で乾かし、より速く乾かしたい日は「スピーディードライモード」を選ぶなど、使い分けるとよいのではないでしょうか。

筆者の場合、「送風口を頭部に近づけがち=風温下がりがち」の傾向があるため、ここまで差が出たように思います。適切な距離感を意識し、風温が下がりすぎないようにすれば、もう少し差を縮められるかもしれません

まとめ

ドレープフロードライヤーを使用した感想をひと言で表すと、「新鮮」です。

温度は低めで、風の当たり方もソフト、なのにけっこう速く乾くというのは初めての感覚。髪を速く乾かすためには、とにかく大風量と強めの風圧でパワフルに! というイメージを持っていましたが、このような効率的なアプローチもあるのだなと感心しました。乾かした後の髪は、しっとりというより、さらっとした指通りのよさが印象的。プラズマクラスターイオンの効果でしょうか。さらさらな仕上がりが好みの方に向いているかと思います

「センシングドライモード」についても、自分のドライヤー使いを客観視できるという点で、非常に新鮮でした。髪や頭皮に過度な熱はよくない、ということは広く知られており、風温が低めの製品が多くのメーカーから登場していますが、これらの製品も適切に使用できなければ意味がありません。「センシングドライモード」なら、ドライヤーとの適切な距離感を逐一確認できるので、ほかのドライヤーを使用する際にも、参考になるのではないでしょうか。

価格については、「ナノケア」より高いけれど、「ダイソン」よりはお手頃という、高級ドライヤーとしてはミドル級。お手ごろ価格とは言えませんが、その性能と使用感を考えれば、妥当な価格だと思います。ちょっといいドライヤーがほしいという方は、ぜひ選択肢に加えてください。

大泉瑠梨(編集部)

大泉瑠梨(編集部)

美容・健康家電を中心に新製品レポートやレビュー記事を担当。時には体を張って製品の実力をチェックします。

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