レビュー
昨年大ヒットした「パーソナルクーラー」がリニューアル

「ここひえ」新旧比較! 新モデルはより涼しく、より使いやすく進化

ユーザーひとりのまわりだけを冷やす「パーソナルクーラー」として昨年ヒットした「ここひえ」が、2020年モデルの「ここひえ R2」(ショップジャパン)として新登場。なんでも、2019年モデル(以下、前モデル)ユーザーの声を反映した「改良」がいくつか行われているとのこと。ここでは、その性能や使い勝手をチェックしたいと思います。

<前モデルのレビューはこちら>
ショップジャパンの冷風扇「ここひえ」なら真夏も快適に過ごせそう

「ここひえ R2」のリニューアルポイントは4つ!

検証の前に、まずは「ここひえ」について解説を。同機は「冷風扇」カテゴリーに入る製品で、水が蒸発する時にまわりの空気の熱を奪う「気化熱現象」を利用して冷えた空気を作ります。本体内の気化フィルターがタンクの水を吸い上げ、ファンによる風がフィルターを通過する際に気化熱で空気(風)を冷却。それを放出することで、扇風機以上の涼感が得られるわけです。

冷風扇はエアコンと違い、冷えすぎや冷房による乾燥を抑制できるのが特徴。また、フィルターに風を通すだけなので、エアコンより圧倒的に省エネです。ただし、冷房効率はエアコンよりかなり低く、部屋全体を冷やすのには不向き。窓を閉め切った部屋で長時間使うと湿度が上がるため、逆に蒸し暑く感じられるデメリットもあります。どちらかというと、窓を開けた状態で使用し、部屋全体でなく人に風を当てて涼しさを提供する製品と言えます。

前モデルは、そうした冷風扇の機能を持ちつつ、圧倒的なコンパクトさと簡単な操作性が高評価を受けました。今年発売された「ここひえ R2」では、以下の4つのリニューアルが行われています。

(1)風量が約116%にアップ!
(2)給水タンク容量が1.6倍に増量
(3)取っ手が付いてより持ち運びしやすくなった
(4)1・2・4時間の切タイマーを新搭載

今回の検証にあたり、前モデルも借りることができたので、4つのリニューアルポイントを中心に、新旧2モデルの比較も交えながらチェックをしていきましょう。

前モデル(左)の本体サイズは、168(幅)×173(高さ)×173(奥行き)mm。重さは約1.015kgです。いっぽう、「ここひえ R2」(右)は、176(幅)×181(高さ)×173(奥行き)mm、重さが約1.03kg。わずかに大型化しているとはいえ、見た目の差はほぼありません

「強」モードだけでなく「弱」モードでも風量がアップしていて何気に便利!

「ここひえ R2」は前モデルと同様、風力を3段で切り替えることができます。まずは、その風力の違いを比較しました。

吹出口にはブラインド形状のルーバーを付属。吹出口左のレバーを動かすことで、風の向きを上下に変えられます。今回は、ルーバーを最大まで上向きにしてテストしました

まずは「ここひえ R2」をテスト。本体上部に黒い糸を貼り付け、風で浮き上がる糸の高さを測ってみます。計測結果は下の写真の通り。風に当たった体感では、弱・中・強とかなり均等に風力がアップしていく印象でした。

風量「弱」では高さ6cm近くまで、風量「中」では高さ12cmまで、風量「強」で高さ22cmまで糸が浮き上がりました

前モデルでも同じテストを行いました。「弱」での風力は「ここひえ R2」より弱く、「中」では「ここひえ R2」より風力が強め。「強」では「ここひえ R2」よりやや風力弱め、という結果になりました。筆者は前モデルの「弱」モードでの風力に物足りなさを感じていたので、「ここひえ R2」になり、弱モードでもより涼しさを感じられるようになったのはポイントが高いです。

風量「弱」では高さ4cm程度、風量「中」では高さ16cm近くまで到達。「中」の風量は「ここひえ R2」より大きいようです。風量「強」で高さ20cmまで糸が浮き上がりました。新モデルでは約22cmまで糸が浮いたので、新モデルの「風量16%アップ」というアナウンスともほぼ符合しています

両モデルをしばらく使ってみた体感では、「強」運転では、「ここひえ R2」のほうが前モデルよりわずかに涼しい印象でした。また、身体の涼しさを感じる範囲も、「ここひえ R2」のほうがやや広い印象を受けました。

濡らした気化フィルターを凍らせて使用すれば、より涼しく!

取扱説明書には、「気化フィルターを濡らして冷蔵庫の冷凍室に入れて、凍らせて使う」という裏技が載っていたので、これもお試し。運転直後の効果は絶大で、吹出し口温度は3℃近くまで急降下。ただし、そんな超冷却状態が続くのは一瞬で、そこから温度がどんどん上がっていき、フィルターを凍らせずに使った時より1℃程度低い温度で安定。その状態が1時間ほど続きました。

水に濡らしたフィルターをジップロックに入れ、冷凍室で12時間冷凍

水に濡らしたフィルターをジップロックに入れ、冷凍室で12時間冷凍

気化フィルターが凍った状態のまま、本体にセット

気化フィルターが凍った状態のまま、本体にセット

吹出口の温度。写真では4.8℃になっていますが、この少し前には3℃近くまで下がっていました

吹出口の温度。写真では4.8℃になっていますが、この少し前には3℃近くまで下がっていました

室温26.6℃で、吹き出し口から50cm離れた地点での温度は22.7℃。フィルターを凍らせない場合は同条件で23.8℃だったので、気化フィルターを冷凍しない場合より1.1℃涼しい状態を持続できました。ちなみに、体感的な涼しさの差は1℃以上。これなら寝苦しい熱帯夜でも快適な眠りにつけそうです

給水タンク容量アップにより、給水1回で長時間快適に“涼める”ようになった!

次に給水タンクの容量です。前モデルが約360mlなのに対し、「ここひえ R2」は約600ml。連続冷却時間目安も、前モデルの最大8時間から最大9時間とアップしています。

ちなみに、この連続冷却時間は風量や部屋の湿度によってかなり変わり、室内温度25.5℃、平均湿度55%の環境では、前モデルは3時間半程度、「ここひえ R2」は6時間半程度でタンクが空になりました。なお、タンクが空になったあともフィルターに水分が残っている間は冷風が出続けます。

給水タンクの比較。左が前モデルのタンク、右が「ここひえ R2」のタンクで、容量の違いは一目瞭然です

給水タンクの比較。左が前モデルのタンク、右が「ここひえ R2」のタンクで、容量の違いは一目瞭然です

タンクが大型化したため、水道の蛇口から水を入れる際に水がこぼれにくくなったのも地味に大きなメリット!

タンクが大型化したため、水道の蛇口から水を入れる際に水がこぼれにくくなったのも地味に大きなメリット!

本体に取っ手が付いて部屋から部屋への移動が超スムーズ。切タイマー搭載で就寝時の利用がさらに便利に!

冒頭にも書いたように、「ここひえ」の魅力はそのコンパクトさ。重さ約1kgで、リビングやキッチン、寝室、書斎などに手軽に持ち込んで使えます。また、USB給電なので、モバイルバッテリーとつないでアウトドアで使うことも可能。

さらに「ここひえ R2」では新たに取っ手が付いて、片手で持ち運べるようになりました。前モデルを水が入った状態で持ち運ぶ際に、吸気口側が下に傾くとかなり水がこぼれていたのですが、「ここひえ R2」では片手で持っても本体を比較的水平に保ちやすく、水がこぼれにくくなったのが◎です。

本体天面の取っ手。片手で本体の水平状態をキープしながら持てます

本体天面の取っ手。片手で本体の水平状態をキープしながら持てます

「ここひえ R2」に新搭載の切タイマーは、特に就寝時の使用にオススメ。同機は扇風機と違って首振り機能がないため、睡眠中に長時間風に当たり続けることになりますが、切タイマーを使えば長時間風を浴びることで体が冷えすぎるのを防げます。風力を弱にして「そよそよ」とした冷風を顔のあたりに1〜2時間浴びるように設定すれば、身体の負担も抑えつつ、心地よく眠りにつけそうです。

切タイマーはボタンを押すごとに「1時間」→「2時間」→「4時間」→「1時間」……と切り替わります

切タイマーはボタンを押すごとに「1時間」→「2時間」→「4時間」→「1時間」……と切り替わります

運転音に関しても、弱運転ならかなり静か。ただ、中・強運転で寝室で使うと、人によってはうるさく感じるかもしれません。

シンプルな内部構造でお手入れ楽ラク。電気代も1日約1.3円と省エネ!

そのほかの使い勝手についても見ていきましょう。

まず、お手入れに関しては前モデル同様とても簡単。吹出口(前面パネル)の取り外しも、気化フィルターの出し入れもスムーズに行えます。吸気口のホコリ取りフィルターは、ホコリが目立ってきたら掃除機で吸引すればOK。汚れがひどい時は簡単に取り外せて、水洗いもできます。気化フィルターは防カビ抗菌仕様で、ニオイが気になる場合は水洗いも行えます。

背面の吸気口フィルターも簡単に取り外してお手入れできます

背面の吸気口フィルターも簡単に取り外してお手入れできます

ちなみに、2日以上使わない場合は、フィルターがカビないようにタンクが空の状態で半日程度強運転し、フィルターをしっかり乾かす必要があります。

ちなみに、電気代は、6畳タイプのエアコンのわずか20分の1。1日約8時間稼働した場合でも、約1.3円(1kWh=27円で計算)と、ランニングコストも文句なしです。

使い勝手がさらによくなり、夏の生活のさまざまな場面で手放せない1台に

コンパクトで操作が簡単なのに加え、より使いやすくなった「ここひえ R2」は、パーソナルユースのお手軽な冷房アイテムとして最適。エアコンが苦手な人は扇風機よりひんやりした涼風を得られますし、エアコンを高めの温度設定にし、本機を併用しても身体を冷やしすぎず夏を快適に過ごせそうです。

風量に関しては、新旧両モデルを比べてみて「たしかにアップしたかな」と思える程度で、明らかに「より快適さを実感できる」とまではいきませんでした。

しかし、給水タンクの大型化はメリット大! 1回の給水で冷却できる時間が大幅に延び、給水の手間が減るうえに、タンクの口が大きくなって水が入れやすくなり、ますますストレスなく使えるようになりました。

新たに取っ手が付いたのも地味に便利。コンパクトで手軽に使えるため、実際に複数の部屋に持ち運んで使う機会も多いのですが、取っ手が付いたことで、片手でバランスよく本体を持ち運べるようになりました。

切タイマーは、特に睡眠時に活躍しそう。締め切った部屋で「ここひえR2」を使い続けると湿度が上がり、寝苦しさが増す場合も。適当な時間に運転停止したほうが快適に眠れそうです。

ベッドサイドに設置。吹出口から枕元までの距離を30〜50cmにしたところ、弱運転でも涼しさを感じられました

ベッドサイドに設置。吹出口から枕元までの距離を30〜50cmにしたところ、弱運転でも涼しさを感じられました

この夏の使い方としては、猛暑の昼間にはエアコンと併用がオススメ。電気代も抑えつつ、うるおいのある冷房を実現できます。また、そこまで暑くない日なら、窓を開けて湿度を下げながら「ここひえ R2」を使うと、冷却効果が持続し、心地よい“涼”を取れます(室内閉め切りで冷風扇を使い続けると、湿度が上昇するにつれ水が蒸発しにくくなり、温度も下がらなくなります)。就寝時にもエアコンとうまく組み合わせることで、冷えすぎや寝室内の乾燥を防ぎつつ、快適な眠りが得られると思います。

前モデルからの買い替えを考えるほどの進化を遂げているわけではないものの、新規購入を考えている人は買って損なし。価格も7,980円(税別)とお手頃です。ちなみに、ショップジャパンでは前モデルも同時販売されていますが、こちらも価格はまったく同じ。買うなら「ここひえ R2」の一択で間違いないでしょう!

平島憲一郎

平島憲一郎

雑誌やWEB媒体において、生活家電の紹介記事やお試し記事を執筆。家電ジャンルは調理家電から掃除機、美容・健康家電など幅広くこなす。夫婦共働きのため、調理など家事も応分に担当(ただしあくまでダンナ目線)。立食いそばも好き。

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