レビュー
掃除機がけの始まりから終わりまでムダな動きをなくした新モデル

アルミフレームの掃除機って、おしゃれ! 使いやすさにこだわったエレクトロラックス「Pure Q9」


スウェーデンの家電メーカー「エレクトロラックス」が、ハンディ型掃除機にもなるユニットが一体化した「エルゴラピード」シリーズバッテリーやモーターなどが搭載されている部分を上下に移動できる「Pure F9」に次ぐ、新たなコードレススティック掃除機を発表。2020年6月19日に発売されたばかりの新モデル「Pure Q9」を使ってみました

フレームだけのデザインが目を惹く新モデル

新モデル「Pure Q9」は製品名に「Pure」が付いているので、重心を上下に動かせる「Pure F9」と同じシリーズなのかと思いきや、完全な新シリーズなのだそう。「エルゴラピード」シリーズと同じように本体内にハンディ型掃除機として使える「ハンドユニット」を備えた構造としながらも、本体をプラスチックでおおわず、アルミフレームを基調とした独特なデザインとなっています。素材自体の重量はプラスチックよりアルミのほうが重いのですが、加工などを工夫することで、Pure Q9の重量(本体+ハンドユニット+ヘッド)は、エルゴラピードシリーズの最上位機「エルゴラピード・パワープロ プラス」より400g軽い2.9kgを実現しました。重量差はわずかではあるものの、コードレススティック掃除機の場合、本体の重さは持ち手の負担となるため、軽くなるのは間違いなくいいこと。Pure Q9は、ハンディ型掃除機にもなる構造や人や掃除機がけ中に重さを感じづらい下重心スタイルといったエレクトロラックス製コードレススティック掃除機の特徴を生かしつつ、インテリア性と使いやすさをこれまで以上に高めたモデルなのです。

左が新モデル「Pure Q9」で、右がエルゴラピードシリーズの最上位機「エルゴラピード・パワープロ プラス」。本体にハンドユニットを組み込んだ構造は同じですが、Pure Q9のほうがエレガントで高級感が増した印象です

フレームのみのデザインは“軽そうなイメージ”にも貢献。プラスチックでおおわれてはいませんが、強度はしっかり担保しているそうです。サイズは256(幅)×155(奥行)×1,097(長さ)mm

掃除機自体のインテリア性が高いので、充電ステーションに設置し、充電している姿もおしゃれ。バッテリー残量がゼロの状態から満充電まで約4時間かかります

サテンホワイト(PQ92-3BWF)、マホガニーブロンズ(PQ92-3EMF)、インディゴブルー(PQ92-3OBF)の3色がラインアップされています。各モデルはカラーが異なるだけでなく、付属品にも差があるので注意が必要。今回は、付属品すべてが同梱されるサテンホワイトを使用します

使いやすさにこだわった新機構を採用

Pure Q9は、エルゴラピードシリーズをベースにデザインを変えただけのように思われるかもしれませんが、使い勝手を向上させる工夫がいくつも施されています。そもそもコードレススティック掃除機は出しっ放しにしておくスタイルが一般的で、掃除機が必要になった時に、収納場所から取り出す手間も電源コードを差すわずらわしさもなく、サッと使えるのが大きな魅力。この点においては既存モデルでも問題なく行えますが、Pure Q9は充電ステーションをなるべくフラットにすることで、掃除機がけスタート時と終了後の動作がよりスムーズになりました。これは文章で説明するだけでは伝わらないので、実際に充電ステーションに戻す様子を下の動画でご覧ください。

▼Pure Q9を充電ステーションに戻す様子

掃除機をすべらせるようにして充電ステーションに載せ、そのまま押せばセット完了。上の動画を見る限りでは特別な仕組みはないように感じますが、エルゴラピードシリーズと見比べると動きが違うことがわかるはずです(下の動画参照)。

▼エルゴラピード・パワープロ プラスを充電ステーションに戻す様子

エルゴラピードシリーズは充電ステーションに引っかけてから設置しなければならないため、掃除機を持ち上げて下ろさなくてはなりません。正直、今まではこの方法でも手間や負担はなかったのですが、押し引きするだけで着脱できるPure Q9を体験すると、上下の移動がないほうが動線にムダがなくなり、さらにラクになるのだと感じました。

エルゴラピードシリーズの充電ステーションは土台も少し厚みがあるため、掃除機をスライドさせて載せることはできません。かつ、充電ステーション上部に掃除機を引っかけてセットしなければならないので、充電ステーションに戻す、もしくは取り出す際には掃除機を持ち上げる動作が必要です

いっぽう、Pure Q9の充電ステーションは土台も薄いので、掃除機をスライドさせて載せることができます。掃除機背面と充電ステーションにはマグネットが装備されているため、軽く押すだけでセット完了。慣れると、掃除機のハンドルを引く、押すくらいの感覚で充電ステーションから着脱できるようになるでしょう

掃除機がけする時は掃除機のハンドルを手前に引き、そのまま床をすべらせるように動かしながら握っているところにある電源オンのスイッチを押せば、掃除機を手に取るのとほぼ同時に掃除を始めることができます

さらに、ハンドユニットの取り外しも少ない動作で行えるようになりました。エルゴラピードシリーズはボタンを押してからハンドユニットを引き出さなければなりませんが、Pure Q9はボタンを押す動作が不要に。アルミフレームとハンドユニットの間に空いたスペースに手を入れ、引っ張り出すだけで本体と分離できます。

エルゴラピードシリーズはボタンを押してからハンドユニットを取り出すという2手順が必要

エルゴラピードシリーズはボタンを押してからハンドユニットを取り出すという2手順が必要

Pure Q9はハンドユニットのハンドル部にあるスペースに手を差し込み、そのまま手前に引くだけで取り外せます(下の動画参照)

手順は少なくなったものの、エルゴラピードシリーズのようにボタンでロックを外す機構がないPure Q9はハンドユニットが本体にガッチリ組み込まれており、特に取り外す際に少々力が必要。コツをつかめばカンタンですが、最初は想像以上に力を込めなければならず、少し手こずりました。

コードレススティック掃除機としての重量はPure Q9のほうが軽いものの、ハンドユニット単体の重量はエルゴラピード・パワープロ プラスより350g重くなっています。また、上重心になったため、ハンディ型掃除機として使用していいると持ち手に重さをけっこう感じることも

掃除機がけのしやすさ、ゴミの取れ具合はどれほど?

デザインや使いやすさへのこだわりは十分感じられましたが、肝心なのは掃除機としての基本性能。ゴミをしっかりと吸い取れ、操作もしやすいかが大切です。フローリングやカーペットを中心に、掃除機がけして実力を確かめてみました。

フローリングの走行性は上々。自走のパワーはほどよい感じで、自分が動かしたいスピードで目的の場所に進めます

本体を寝かせれば、14cm以上の高さのある家具下に侵入可能に。エルゴラピードシリーズの場合、24cm以上の高さが必要なので、家具などの下を掃除することが多いならPure Q9のほうが役立つかもしれません

ヘッド前方にはLEDライトも装備されているので、陰になって暗い場所のゴミが見えやすいのも便利

ヘッド前方にはLEDライトも装備されているので、陰になって暗い場所のゴミが見えやすいのも便利

ヘッドは水平に約180°動くようになっており、手首を軽くひねるだけで向きを変えることができます

ヘッドは水平に約180°動くようになっており、手首を軽くひねるだけで向きを変えることができます

このヘッドの動き自体はエルゴラピードシリーズにも採用されていますが、Pure Q9はさらに少ない力でコントロールできる印象です

壁際を掃除機がけし、コーナーで手首をひねって方向を変え、そのまますべらせるように動かせるので移動のための歩数が減ったかも(下の動画参照)

ゴミ取れ性能も試してみましょう。フローリングに粉を撒き、1往復で吸い取れるかをチェックします。

運転モードは「通常モード」「最大モード」「低電力モード」の3つ。ハンドル近くにある「+/−」ボタンで切り替えますが、現在選択しているモードを確認する仕組みはありません。連続運転時間は通常モードが約25分、最大モードが約14分、低電力モードが約53分となっています

今回は、通常モードでテスト(下の動画参照)。フローリングの溝にも入るくらい、セスキ炭酸ソーダを撒きました

壁際にも溝にもゴミは残っておらず、1往復でキレイに除去できました

壁際にも溝にもゴミは残っておらず、1往復でキレイに除去できました

フローリング掃除で使ったヘッドは「パワープロフロアノズル」。微細なチリやホコリを掻き出す硬めの素材(ポリエステル)と、大きめのゴミをしっかりキャッチするやわらかな素材(ナイロンBCF)で構成されています

続いて、カーペットでも実力をテスト。サテンホワイト(PQ92-3BWF)モデルにはカーペット用のヘッド「ブラシロールクリーンフロアノズル」が付属しているので、交換して掃除機がけします。

カーペット掃除に使う「ブラシロールクリーンフロアノズル」には少し硬めのブラシが装備されています

カーペット掃除に使う「ブラシロールクリーンフロアノズル」には少し硬めのブラシが装備されています

ふりかけと糸をカーペットに散らし、通常モードで掃除機がけしてみましょう。ゴミが除去できたかは、下の動画でご確認ください

ふりかけを撒きすぎたのか、1往復では若干ですが取り切れていないところも。2往復したら完全にキレイに吸い取ることができたので、ゴミ取れ性能は申し分ないでしょう

ブラシロールクリーンフロアノズルは、掃除後、ブラシにからみついた髪の毛や糸などを自動で除去するブラシロールクリーン機能が搭載されているのも特徴。ヘッドにあるスイッチを足で踏むとブラシが回転し、からみついたゴミをカットし、そのまま掃除機が吸い込んでくれます。

このようにブラシに絡みついた糸や髪の毛は、ハサミでカットして取り除くのが一般的ですが……

このようにブラシにからみついた糸や髪の毛は、ハサミでカットして取り除くのが一般的ですが……

ブラシロールクリーン機能を使えば、スイッチを足で踏むだけで掃除機が絡んだものをカットし、吸い込んでくれるので、手を汚さずに済みます

エレクトロラックスのコードレススティック掃除機は以前から排気のクリーンさに定評がありますが、この点はPure Q9にも継承されています。サイクロン部でゴミと空気をしっかり分離し、ダストカップと排気口に装備されたフィルターからなるクリーンシステムで0.3〜10μmの微粒子を99.9%キャッチ。キレイな空気だけが排気されるように工夫されています。

ダストカップ上部にメッシュフィルターとマイクロフィルターを装備

ダストカップ上部にメッシュフィルターとマイクロフィルターを装備

排気口にもフィルターが装着されています

排気口にもフィルターが装着されています

これらのフィルターに加え、ダストボックスはサイクロン部を分解し、すべて水洗い可能

これらのフィルターに加え、ダストボックスはサイクロン部を分解し、すべて水洗い可能

付属品を使えばいろいろなところを掃除できるように!

床の掃除機がけだけでなく、付属のノズルを使えば隙間や高所などいろいろなところを掃除できます。ただし、マホガニーブロンズ(PQ92-3EMF)モデルはブラシロールクリーンフロアノズルとUVベッドノズル、ソフトブラシノズルが、インディゴブルー(PQ92-3OBF)モデルにはブラシロールクリーンフロアノズルとUVベッドノズル、スーパーロングノズルが付属しません。

サテンホワイト(PQ92-3BWF)モデルには前述のブラシロールクリーンフロアノズルをはじめ、写真上から順に、スーパーロングノズル、ソフトブラシノズル、ブラシノズル、すき間ノズルが付属

ブラシノズルは全モデルに付属。ハンドユニット背面に装着しておけるので、必要な時にサッと使えます

ブラシノズルは全モデルに付属。ハンドユニット背面に装着しておけるので、必要な時にサッと使えます

ハンドユニットに装着して使用するノズルがほとんどなので、高いところの掃除はできないのかな……と思っていたのですが、スーパーロングノズルを最大限まで伸ばせば天井付近にある蜘蛛の巣を吸い取ることができました

そして、サテンホワイト(PQ92-3BWF)モデルにのみ付属する「UVベッドノズル」を使えば、寝具などを掃除可能に。掃除機がけしている時にUVライトが点灯しますが、寝具から離すと消えるようになっているので、UVライトを直視する心配もなく安心です

まとめ

Pure Q9の最大の魅力は、やはり見た目のよさでしょう。初めてPure Q9を目にした価格.com編集スタッフはもれなく「フレームだけのデザインって、おしゃれですね。清潔感と高級感がある」と言うほどでした。曲線を描くアルミフレームからなるフォルムは目を惹きますし、他メーカーのコードレススティック掃除機でも筆者は見たことがないので、他人とかぶらないものが欲しい人にもうってつけだと思います。もちろん、掃除機としての基本性能も十分なもの。個人的には掃除機がけ中に方向を変える際の動かしやすさや、充電ステーションの着脱がラクになったのはかなり高評価したいポイントです。ただ、ダストボックスを洗おうと分解した時、サイクロン部を取り外すのに少々苦労するなど、改良を望みたいところもあるのは事実。カラーバリエーションと付属品の組み合わせを限定せず、好きなカラーが選べるようになるともっといいのに……とも思いますが、操作性とインテリア性を兼ね備えたPure Q9は、すでに高い知名度を持つエルゴラピードシリーズに匹敵する存在となるかもしれません。

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

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