レビュー
コンパクトなのにAC300W、PD60W、DC120W出力に対応

アウトドアで大活躍! 手軽に持ち運びできるRAVPowerの小型ポータブル電源「RP-PB187」

RAVPowerの小型ポータブル電源「RP-PB187」。市場想定価格は29,999円前後(税込)

RAVPowerの小型ポータブル電源「RP-PB187」。市場想定価格は29,999円前後(税込)

夏といえばアウトドアの季節、自然に触れる季節。コロナ禍で不要不急の外出ははばかられる状況だが、いわゆる「三密」から遠いアウトドアは事情が違う。もちろん、キャンプ場など人が集まる施設では感染防止対策が必要となるが、家の中で鬱々としているよりは気も晴れ晴れとするはずだ。

そんなアウトドアにおける必須アイテムのひとつが「ポータブル電源」。キャンプであればテントやタープ、調理器具がまず思い浮かぶところだが、ふだんコンセントにつないで利用している家電を屋外で使えるポータブル電源の活用範囲は驚くほど広い。照明器具、扇風機、コーヒーメーカー...可能なら冷蔵庫をつないでビールを冷やしたいし、空いた時間に仕事をこなせるようPCの電源にも使いたい。車載バッテリーを使う手もあるが、アウトドアでのバッテリーあがりは恐怖そのもの、やはり独立した電源がいい。

2ポート最大300WのAC出力

RAVPowerのポータブル電源「RP-PB187」は、そんなニーズにピタリとはまる1台だ。70,200mAhという定格容量と、単体250W/2ポート最大300Wの出力に対応したACコンセント(110V/60Hz)の装備は、家電を屋外で使うニーズを満たすにはひとまず十分。

PC/スマートフォン系製品向けには、USB PDポートの用意がある。ポート数は1つのみだが出力は最大60W(20V/3A)、MacBookシリーズを充電できるほどにはパワフルだ。入力にも使用できるため、付属のACアダプターを使わずに他のUSB PD充電器からチャージすることもできる。

DC電源も入力・出力の両方に対応。センタープラスで12V-24V/3-4.4Aの範囲であれば、付属品(15V/4A)以外のACアダプターでも充電できるし、最大120W(12V/10A)の出力にも対応するからDC 12Vの車載冷蔵庫も動かすことができる。

USBポート×3(5V/3A×1、5V/2.4A×2)とUSB PD対応Type-C×1が用意される

USBポート×3(5V/3A×1、5V/2.4A×2)とUSB PD対応Type-C×1が用意される

DC入力は最大60W(12V-24V/3-4.4A)、出力は最大120W(12V/10A)

DC入力は最大60W(12V-24V/3-4.4A)、出力は最大120W(12V/10A)

質感は上々。側面の大部分は樹脂製だが、ハンドルはシリコン製で滑りにくくするための配慮があり、支持部をシルバーにすることでデザイン上のアクセントとしている。USBやDCなどのポート周りに見られるシボ状の模様は、端子を着脱するときの傷が残らないようにするための配慮だろう。サイズは13(幅)×13(高さ)×18(奥行)cmの重量約2.5kg、ランチジャーを思わせる外観だ。

ハンドルは回転すれば収納するときジャマにならない

ハンドルは回転すれば収納するときジャマにならない

屋外への持ち出しに関しても万全だ。付属のキャリーポーチは布製のしっかりした造りで、両サイドにはポケットと上部に取っ手が付く。内部には間仕切りが用意されているため、ACアダプターやUSB Type-Cケーブルなどのアクセサリーを入れても整然としている。着脱可能なキャリーベルトも用意されるので、両手が荷物でふさがっている状況でも持ち運びやすい。

本体および付属品一式

本体および付属品一式

MacBook Pro 13インチを4回充電

ポータブル電源を選ぶときのチェックポイントとしてあげられるのは、バッテリー容量と入出力の種類(AC/DC/USB)、そして「出力波形」だ。

バッテリーからの出力は直流(DC)のため、家電で使用される交流(AC)に変換するときにはインバーター装置を経由するが、大半の家電製品は波形が滑らかに上下する「正弦波」を前提に設計されているため、凸凹状の直線的な波形(矩形波/修正正弦波)で利用すると動作しないか、最悪の場合故障の原因となる。もちろん正弦波のほうがベター、PCなど精密機器を利用する可能性があるなら正弦波一択だ。

この点をRAVPower広報に問い合わせたところ、「正弦波」との回答が。なぜかスペック表に記載はないが、正弦波であれば利用範囲は俄然広がる。温度調整可能な電気暖房器具(位相制御式/トライアックを使用している製品)は矩形波/修正正弦波では動作しないが、正弦波であればイケる。

コンセント横にあるボタンを長押ししてAC出力を有効にしたあと、消費電力最大34Wのサーキュレーターを接続したところ、特に問題なし。30分経過しても順調に風を送り出している。しかし、電気アンカ(最大60W)で試したところ、3分ほど経過したところ自動的に電源オフされてしまった(AC出力時に点灯する白いLEDが消える)。

なお、RP-PB187は1分間通電がない状態が続くとAC出力がオフになる仕様で、電源オフはサーモスタットが働き一時的に消費電力がゼロになったことが原因と考えられる。試しに、となりのコンセントでサーキュレーターを動かしたところ、電気アンカも電源オンの状態を維持できた。

AC出力は単体250W/2ポート最大300W

AC出力は単体250W/2ポート最大300W

続いてはType-Cケーブル(USB PD)でMacBook Pro(13インチ、2019、Two Thunderbolt 3 port/完全充電時の容量4756mAh)の充電を試したところ、しっかり60Wで出力されていた(macOSの「システム情報」で確認)。約1時間で5%から80%まで充電されたため、十分実戦で活用できる。RP-PB187が満充電のとき、MacBook Poを5%から80%の充電を4回繰り返せたほどパワフルなため、「移動オフィスのPC用電源」としても活用できそうだ。

MacBook Pro 13インチは4回フル充電できた

MacBook Pro 13インチは4回フル充電できた

コスパ良好、デザインも◯

RP-PB187は定格容量70,200mAh/252.7Wh、AC出力は単体250W/2ポート最大300Wと、大容量・大出力とまではいかないまでも、軽いフットワークで使えるポータブル電源だ。基本的にはアウトドアユースを目的とした製品だが、やや縦長の四方がカーブした立方体というデザインは可愛気がありつつもシンプル、ヘビーデューティーな傾向が強い既存製品とはだいぶ印象が異なる。

側面にはLEDライトが内蔵されている。アウトドアはもちろん、防災用の非常電源としても使えそうだ

側面にはLEDライトが内蔵されている。アウトドアはもちろん、防災用の非常電源としても使えそうだ

気になった点があるとすれば、本体を充電しているときのファンの音だ。静音タイプとは言い難く、何か接触しているのかカラカラと異音も聞こえる。より大容量でもファンレスのポータブル電源が珍しくない現在、なんとかならなかったのかと思ってしまう。

とはいえ、2万円台でこのスペックはかなりのコストパフォーマンス。ドライヤーや電気調理器は使えなくても、正弦波でUSB PD対応は譲れないという向きには頃合いのチョイスとなりそうだ。

海上 忍

海上 忍

IT/AVコラムニスト、AV機器アワード「VGP」審査員。macOSやLinuxなどUNIX系OSに精通し、執筆やアプリ開発で四半世紀以上の経験を持つ。最近はAI/IoT/クラウド方面にも興味津々。

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