携帯電話が主流となった現代においても、家族や親戚など身近な人との連絡手段として、または重要書類に記載するための信用情報として、固定電話やFAXの需要は残り続けています。また最新モデルでは、自動応答や通話録音など防犯対策に注力した製品が多く、増え続ける詐欺や勧誘などの迷惑電話を抑止するという意味で、再注目されています。そこでここでは、最新の電話機・FAXの選び方をやさしく解説するとともに、おすすめのモデル11製品を厳選してご紹介します。
現在、各電話機メーカーが力を入れて取り組んでいるのが、勧誘電話や振り込め詐欺などの「迷惑電話防止」機能です。ほとんどの製品に、電話をかけてきた相手に自動で警告メッセージを流したり、通話内容を録音したりする機能が備わっています。また、機種によっては、女性の声を男性のような低い声に変える「ボイスチェンジ」機能や、通話途中にチャイム音を鳴らして電話を切るタイミングを作るなど、さまざまな工夫が見られます。特定の番号を拒否できる「自動着信拒否」も多くのモデルが採用していますが、有料の「ナンバーディスプレイ契約」(着信番号や登録名をディスプレイ表示する)が必要になるケースがほとんどです。
電話機には、FAXが使える「家庭用FAX機」と、電話機能のみのシンプルな製品があります。最近は、スマートフォンの普及で家庭用FAXの需要が減ってきているので、家庭用FAX機は、パナソニックなど一部のメーカーに限られています。たまにしかFAXを使わないのであれば、プリンターの複合機を選択する方法もあります。家庭用FAX機を選ぶ場合は、「見てから印刷」や「ペーパーレス」に対応したモデルだと、印刷コストを抑えられるのでおすすめ。また、上位モデルの中には、スマホやタブレットなどにデータを転送できるモデルも存在します。
通話を録音したり、電話帳のバックアップを保存したりするなら、SDメモリーカードに対応したモデルがおすすめ。通話内容やFAXデータをSDメモリーカードに保存しておき、後でパソコンに取り出せるので活用の幅が広がります。本体メモリーに記録できる場合もありますが、残せるのは数件で、古いものから上書きされてしまうケースがほとんどなので、何時間も記録を残せるSDメモリーカードのほうが安心です。また、同じメーカーのモデルであれば、電話帳データをそのまま引き継げるメリットも。
電話機の受話器には、コードレスと有線の2タイプがあります。コードレスであれば、受話器を持ったまま移動して好きな場所で話すことができるほか、電話を取り次ぐときもスムーズ。有線は、受話器がカールコードでつながったタイプで、取り回しのよさはコードレスに比べて落ちますが、充電を気にせず話せることや電波障害を受けにくいこと、比較的安価に購入できるというメリットがあります。
ディスプレイの見やすさも選ぶうえで重要なポイントです。今は親機・子機ともに液晶画面を搭載したモデルが主流ですが、表示方法は「漢字表記」と「カナ表記」の2タイプがあります。一般的に、上位モデルであるほど「漢字表記」を採用しているケースが多く、スマホと同じような感覚で使えるのでおすすめ。いっぽうで、下位モデルは「カナ表記」が多いですが、電話がかかってくる頻度が少ない場合は、こちらでも問題ないでしょう。ただし、ナンバーディスプレイに対応していないと、そもそも登録名を表示できない場合があるので注意してください。
電話機から離れて家事をすることの多い人や、文字が見えにくいご高齢の人が利用する場合は、発信元の名前を音声で知らせてくれる「読み上げ機能」搭載モデルがおすすめ。あらかじめ、電話帳に電話番号を登録しておく必要がありますが、わざわざディスプレイを見なくても、誰からの着信かすぐにわかるので便利です。
ここでは、主なメーカー別におすすめの電話機・FAXをご紹介します。価格.comで人気のモデルが揃っていますので、ぜひチェックしてみてください。
約4.7型の大画面液晶で、受信したFAXを画面で確認できる「見てから印刷」に対応したモデル。画像のズームができるので画面上でしっかり内容を確認できるほか、画像データをパソコンで見ることも可能です。必要なものだけプリントできるので、紙やインクフィルムを無駄にしません。子機には、約2.1型の見やすいホワイトバックライト液晶画面を搭載。また、着信に気づきやすい「着信お知らせLED」が子機の上部に採用されているので、掃除などの家事をしているときも、かかってきた電話に気づきやすくなっています。
機能面では、警察や自治体などの公的機関から収集されたデータと照合し、迷惑電話番号と一致した相手からの着信を自動で拒否する「迷惑ブロックサービス」に対応(ナンバーディスプレイサービスへの申し込みが必要)。また、SDメモリーカードに対応しているので、FAXデータや通話音声の記録が可能です。
こちらは「見てから印刷」には対応していませんが、その分価格が安くなったお手頃モデル。親機には、約3.8型の大型液晶画面、子機には「着信お知らせLED」機能を搭載しています。また、迷惑電話対策として、電話をかけてきた相手と受け取る側の双方に注意をうながす「迷惑防止」機能も搭載。電話に出ると、最新の通話が1件(最大約10分)録音されるほか、SDメモリーカードを使用すれば、録音時間と録音件数を増やすことも可能です。そのほか、ナンバーディスプレイ契約なしでも不在着信履歴を残し、着信があった「日付」と「時刻」を最大30件まで記憶します。
迷惑電話にワンタッチで対応できるコンパクトなコードレス電話機。「お名前確認」「お断り」「あんしん相談」の3つの迷惑電話対策ボタンを1か所にまとめて配置し、電話に出る前・通話中・電話の後、それぞれのシーンにあわせて選べるように工夫されています。
「お名前確認」は、相手に名前を名乗るように音声メッセージを流し、相手を確認してから電話に出ることができるもの。また、「お断り」ボタンを押すと、通話中や着信中にお断りメッセージを流して、自動的に電話を切ります。ナンバーディスプレイに契約していれば、お断り番号リストに登録されるので、次回から自動で着信拒否することもできて便利です。3つ目の「あんしん相談」は、あやしい電話を受けた後に、家族や警察などあらかじめ登録した相談先へワンタッチで発信できるボタンです。
このほか、非通知やフリーダイヤルを自動で拒否する機能や、相手の声が聞こえにくいときに、音量を一気に大きくする「音量大」ボタンなど、操作性にすぐれた機能が充実しています。
「警視庁 犯罪抑止対策本部」「大阪府警 特殊詐欺対策室」のアドバイスを受けて開発された電話機で、防犯対策として、「自動着信前警告」や「自動聞いてから応答」など12の防犯機能を搭載。着信前には、自動で通話を録音することを伝えて警告すると同時に、名前を確認する音声メッセージを流して、気づかないうちに迷惑電話を抑止する万能さ。また、ナンバーディスプレイ契約をしていれば、電話帳に登録している番号からのみ受信する「知人専用機」としての使い方もできます。
あんしんフラッシュランプを搭載しているので、番号登録者は緑色、未登録者は赤色ですぐに識別できるほか、うっかり迷惑電話に出てしまっても、メモリーに120分(1件10分まで、最大120件)の通話を自動録音するので、後から聞き直すことが可能。目立つ箇所に配置された「迷惑ストップ」ボタンを押せば、通話中や留守応答中でも音声メッセージを流して電話を切ってくれます。
なお、別売りの「緊急呼び出しボタン」と連携すれば、見守り機能として活用できるほか、液晶画面が大きく、文字がハッキリ見やすいのでご高齢の方にもぴったりなモデルです。
デザインと使いやすさにこだわって開発されたシンプルなコードレス電話機。美しいラウンドフォルムに布生地のような表面仕上げの親機(スタンド部)と、ゆるやかなカーブ形状で、文字が見やすいホワイトバックライト液晶を搭載した子機(受話器)というシンプルな造りです。
コンパクトながらも、「警告して通話録音」や「迷惑電話拒否」など、役立つ機能はしっかり搭載。親機台座の「留守」ボタンを押すと、ワンタッチで留守番設定にすることが可能ですが、留守番中にメッセージを残している相手の声をスピーカーで聞くことはできないので注意が必要です(メッセージを聞いてから電話に出るという使い方ができません)。電話帳には、よくかける相手の名前(カタカナ)と電話番号を100件まで登録可能。子機の連続通話時間は約8時間、待ち受け時間は約200時間と長めです。カラーは、ベージュ系、ホワイト系、レッド系の3色を展開。
充電台付きの子機のみで、省スペース化を実現したシンプルな電話機。相手を確認してから電話に出られる「あんしん応答」や「着信拒否」、声を変えて対応できる「ボイスチェンジ」機能など、基本的な迷惑電話機能はばっちり搭載されています。カラーはホワイトとブラックの2色を用意。
親機には約2.8型、子機には約1.8型のホワイトバックライト液晶を搭載した電話機。また、親機ダイヤルキーの文字が従来モデルよりも約20%太くなり、視認性がアップしました。そのほか、パナソニック独自の迷惑電話機能もしっかり搭載。相手を確認してから電話に出られる「あんしん応答」や、自動で迷惑電話の着信を拒否する「迷惑ブロックサービス」に対応しています(ナンバーディスプレイサービス契約が必要)。
黒を基調とした質感の高いデザインを採用し、見やすい大画面液晶を搭載したコードレス電話機。パイオニアならではの音質のよさを生かした、「はっきり大音量」が特徴です。親機や子機に搭載されている専用のボタンを押すだけで、通話中の相手の声が大きく聞き取りやすくなるため、会話中に聞き返すなどのわずらわしさを低減できます。親機には3.9型、子機には2.1型の大画面液晶を採用しており、携帯電話の11桁がしっかり表示されるのも嬉しいポイント。
迷惑電話対策も充実しており、電話帳に登録されていない番号からかかってきた場合は呼出音が鳴る前に警告する「おまかせガード」機能や、登録している番号からの着信であることを光の点滅で知らせる「あんしんランプ」機能などが使えます。また、呼び出し音を1回だけ鳴らして切る迷惑電話がかかってきたときに、呼び出し音を鳴らさないようにする「ワン切りガード」も本機種ならではの機能です。停電時には単4乾電池を使って約2時間使用可能な「簡易停電通話」機能も搭載されています。
電話帳に登録されている相手からのみ呼び出し音が鳴る「知り合い専用」機能に力を入れた電話機。わざわざ着信拒否する電話番号を1件ずつ登録する必要がないので手間がかかりません。知り合い専用以外でも、着信時に相手に対して録音する旨を警告して自動録音する「おまかせガード」や、受話器を取る前に名前を確認する「まかせて応答」に対応。0120や0800などのフリーダイヤルからの着信を鳴らさずにメッセージで自動応答する機能を使えば、勧誘電話にも出ずに済ませられます。パイオニアならではの「はっきり大音量」機能は本機種にも採用。カラーは、ホワイトとブラウンの2色から選べます。
親機が横置きデザインのオシャレなコードレス電話機。親機には、3型の大きくて読みやすいホワイトバックライト液晶画面を搭載しており、待ち受け画面は時計やカレンダーとしても活躍します(夜間にはほんのり光る「ハーフ点灯」に設定可能)。
受話子機は昔の電話機のように、受話器を上に載せるタイプ。また無接点式なので、左右どちらの向きに置いても充電される仕様が便利です。上位モデルに採用されている「おまかせガード」「まかせて応答」「0120・0800ガード」など、基本的な迷惑電話機能もしっかり搭載。カラーは、マロン、ビターブラウン、ターコイズブルーの3色から選べます。
ナンバーディスプレイ対応、留守録機能搭載と、シンプルな機能に特化した電話機。低価格モデルながらも、液晶画面が大きく、日付や時刻のほかに電話番号は16桁まで表示が可能と、使いやすく仕上がっています。暗い場所でも操作しやすい光るダイヤルバックライトを搭載。着信履歴は最大30件、発信履歴は最大10件、留守番メッセージは最大59件まで保存可能。価格.comの最安価格で3,906円(2021年12月24日時点)と、とにかく安くてコストパフォーマンスにすぐれた電話機が欲しい人にぴったりのモデルです。
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