特別企画
Wi-Fiルーター選びからスマートスピーカーを使うポイントまで

まずは“接続”から! 自宅のスマートホーム化で重要なWi-Fi/ネットワーク設定の基礎知識

この企画は、スマートホーム化した筆者・鴻池宅をモデルケースに、IoT家電がもたらすQoLの向上を体感検証していくシリーズである。連載2回目となる今回は、IoT家電の導入に際して必須と言える「自宅のWi-Fi接続設定」に焦点を当てよう。特に苦手意識を持つ人にとって理解の助けとなるよう、ホームネットワークにまつわる基礎の基礎を解説する。

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第1回:IoT家電でQoLはどう上がる? 自宅のスマートホーム化で知っておくべき基本を解説

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スマートホームの第一歩は「接続」から!

実のところ、筆者も過去にいろいろな勉強をしてきた中で「最初にそこがわかっていたら、もっと簡単に理解できたのに!」という後悔は多い。自宅のネットワーク設定もそんな部分がある。この記事をきっかけに、多くの人が自宅のスマートホーム化へ第一歩を踏み出し、挫折することなくスムーズにIoTライフを送る一助になれば幸いだ。

また、IoT家電とは切っても切り離せない「Amazon Alexa」「Googleアシスタント」といった音声操作デバイスおよびネット非対応家電のスマートリモコンについても簡単に触れたい。スマートホームの第一歩は「接続」から。基本を押さえてスムーズにIoT家電を導入しよう!

Wi-FiとIoT家電! 接続方式の種類を解説

Wi-Fi接続設定をするのが好き……という人はあまりいないだろう。PCやスマホを使うときに、SSIDを選んで長いパスワード(暗号キー)を入力する作業は面倒なもの。基本的に、必要だからやる作業である。

SSIDを選んでパスワードを入力して……。ネットワーク機器を使うならどうしてもやらざるを得ないWi-Fi接続設定

SSIDを選んでパスワードを入力して……。ネットワーク機器を使うならどうしてもやらざるを得ないWi-Fi接続設定

IoT家電においては、このWi-Fi接続設定が最初の高いハードルとなる。普段からネットワーク機器の操作にそこまで慣れ親しんでいないユーザーが、家電製品の設定のためにWi-Fiに接する場合、「よくわからない新しい分野」と映るだろう。

また、PCやスマホの操作でWi-Fiを日常的に使いこなしている人でも、家電製品にはスマホのように広くて高精細な「表示画面」がないケースが多いし、さらに操作方法もバラバラなので、取扱説明書を読まないと設定方法がわからないケースが多々あるのだ。

そこでまずは、後々の理解がしやすくなるネットワークの基礎の基礎、つまり、家電製品における無線LAN/Wi-Fi設定の代表的な接続パターンを把握しておこう。どのような接続方式があり、それぞれがどのような特徴なのか理解できれば、自身で家電を追加する際、余裕を持って対応できるはずだ。

▼1. 実は簡単! WPSボタン式

Wi-Fi接続設定を簡単にするための規格「WPS」のうち、便利なのがボタン式である。Wi-Fiルーター/アクセスポイント側(以降、Wi-Fiルーターを記す)と、接続する家電の両方がこのWPSに対応していると、両者のWPSボタンを押すだけで接続設定が完了するという規格だ。なお家電製品の場合、WPS専用ボタンが付いておらず、本体に搭載された何らかのスイッチを長押しするなどの特別な操作でWPS待機状態にするケースが多い。

Wi-Fiルーターに搭載されているWPSボタン。なお、WPSのほかに「AOSS」や「らくらくスタート」など、メーカーや製品によって呼称が異なる場合があるが、基本的には同様の機能だ

Wi-Fiルーターに搭載されているWPSボタン。なお、WPSのほかに「AOSS」や「らくらくスタート」など、メーカーや製品によって呼称が異なる場合があるが、基本的には同様の機能だ

注意すべきは、Wi-Fiルーターや家電製品ごとに、WPS待機にする操作方法が異なること。ボタンがあっても、モノによって押す時間はまちまちで、長く押しすぎると違う機能が発動してしまうケースもある。しかし、取説を読んでココさえ突破すれば、後が非常に楽になるので、苦手意識のある人も頑張って完了してほしい。

なお余談だが、家電製品によってはネットワーク接続方法がWPSのみというケースもある。もし所有するWi-Fiルーターが年代物でWPSに非対応の場合は、先んじて買い替えすることを強く推奨する。最新のWi-FiルーターはWPS機能が標準的に搭載され、価格も手ごろになっているので、あれこれ悩むよりも買い換えるのが合理的だ。

筆者宅にあるWPS対応設備の具体例として、家電とは少々異なるが「給湯器」を紹介しよう。以下の画像は、筆者宅のガス給湯器のリモコン、大阪ガス「台所リモコン 238-R409」である。

筆者が住むマンションの設備として、WPS方式でWi-Fi接続し、スマートフォンと連携できるガス給湯器が最初から設置されていた

筆者が住むマンションの設備として、WPS方式でWi-Fi接続し、スマートフォンと連携できるガス給湯器が最初から設置されていた

ガス給湯器のリモコンのフタを開くと、わざわざWi-Fi接続できることが記載されていて、非常に親切。この記載がなければ、気付かないユーザーも多いだろう。取説はネット検索するとPDF版が見つかり、操作方法もわかりやすくて感心した(余談ながら、一般的な家電製品よりも一枚上手の印象ですらあった)。WPS操作後から接続確立までの所要時間も非常に短く、音声案内もあり、設定しながら一切不安を感じなかったのもポイントだ(手動設定も可能)。

▼2.スマホアプリ+BluetoothによるWi-Fi接続情報を共有

こちらは、対応する家電製品が限られるものの、条件さえ揃えば非常に簡単な方法である。IoT家電の専用アプリをインストールしたスマホと、対象の家電をBluetooth(BLE)で接続し、スマホ画面上でWi-FiルーターのSSID選択とパスワード入力を行うというもの。使い慣れたスマホの画面でSSIDとパスワードを視認して操作できるのでやりやすい。

特にAndroid端末(Android 10以降)の場合は、端末が接続中のルーターのWi-Fi情報(SSIDとパスワード)を家電側と共有できるので手間がかからない。いっぽう、日本国内でユーザーが多いiPhoneは、OSの仕様上、Wi-Fiの接続情報を家電側と共有できないので、SSIDの選択とパスワード入力を手動で行う必要がある。

たとえばGoogleのキャストデバイス「Chromecast」は、スマホアプリ「Google Home」で接続設定を行う。新しめのAndroidスマホ(Android 10以降)では、BluetoothでChromecastを見つけ、スマホに保存しているWi-Fiパスワードが使用できるので、接続も非常に簡単だ(Android旧バーション、iPhone/iOSではパスワードを手動で入力する必要がある)

たとえばGoogleのキャストデバイス「Chromecast」は、スマホアプリ「Google Home」で接続設定を行う。新しめのAndroidスマホ(Android 10以降)では、BluetoothでChromecastを見つけ、スマホに保存しているWi-Fiパスワードが使用できるので、接続も非常に簡単だ(Android旧バーション、iPhone/iOSではパスワードを手動で入力する必要がある)

ただ、この方法は簡単なのだが、実際にやってみると接続がうまくできないケースも多々あり、「状況によって実行できるかどうか異なる」という複雑さが理解を妨げているようだ。上述のような事情を頭に入れながら、利用するといいだろう。

▼3. 手動(スマホでパスワードを手動入力)

そして最後に、古典的とも言える基本形。いったん家電を操作してWi-Fiアクセスポイント(親)化してから、そこにスマホやPCなどの情報端末をクライアント(子)として接続し、スマホ画面上でSSIDの選択やパスワードを手動入力する方法だ。元々こういったWi-Fi設定作業をよく知る人にとっては、最も基本的でわかりやすい方法だと思う。

しかし、慣れてない人にとっては概念の理解がしづらく、また家電ごとに操作方法、スマホ側の操作方法も異なるなど難解に感じられてしまう面もある。しかし、上述のWPSのような自動接続方法がうまく行かなかった場合、この方法で解決できることもあるので、できればしっかり覚えておこう。

運命の分かれ道。Wi-Fiルーター選びのポイント

今後、家電製品のIoT化は当然加速していくだろうし、一度スマートホーム化したらIoT家電の接続台数はどんどん増えるだろう。それらを束ねるハブ、肝心要の存在が「Wi-Fiルーター」である。一度稼働させ、接続端末が増えてくると、Wi-Fiルーターの買い替えや置き換えは複雑になりがち。将来、いらぬ苦労をしないためにも、ユーザー自身がIoT化初期段階で、将来を見越して適切な製品を選ぶのが重要となる。そこで、Wi-Fiルーター選びの関連キーワードを整理しよう。

▼Wi-Fi 6

Wi-Fiの最新規格。正式名称は「IEEE 802.11 ax」。従来の「Wi-Fi 5」(IEEE 802.11 ac)と比べて、OFDMA通信(同時接続機能)が加わったのが画期的。多数の家電を接続しても、順番待ちが発生しないので、通信の体感速度が向上する。現時点でWi-Fi 6に対応している家電製品は少ないのだが、パソコンやスマートフォンでは対応機器が増えており、今Wi-Fiルーターを購入するなら、将来を見越してWi-Fi 6対応品を選ぶのがよい。

▼メッシュWi-Fi

Wi-Fiルーターの電波は到達距離が限られる。家が広くてWi-Fiルーター1台でカバーできない場合、現在は「Wi-Fi中継器を追加する」または「メッシュWi-Fiに乗り換える」のどちらかを選ぶとよいだろう。なお、中継器は比較的安価ながら、中継によって接続スピードが落ちるので、可能ならメッシュWi-Fiにするのがおすすめだ。

メッシュWi-Fiとは、Wi-Fiルーター複数機を互いにネットワーク接続することで、より広いエリアをカバーできるWi-Fiネットワークを構築するというもの。現在は原則的に同じメーカーの製品同士を使って行うという縛りがあるものの、子機を増やしやすく、通信時は実効速度が速い経路を自動選択する仕組みが備わっているのも特徴だ。ユーザーは、接続先のWi-Fiルーターやアクセスポイントの選択を気にすることなく、安定した高速接続が期待できる。家が広い場合、今は必要なくとも将来を考えて、早い段階での導入を検討するのもいいだろう。

Wi-Fi 6対応かつメッシュWi-Fiに対応したWi-Fiルーター、ASUS「RT-AX3000」

Wi-Fi 6対応かつメッシュWi-Fiに対応したWi-Fiルーター、ASUS「RT-AX3000」

実践! 筆者宅のWi-Fi設定をレポート

ここからは実例として、筆者・鴻池宅のスマートホーム化にあたり、実際どのようにWi-Fi設定を行ったかレポートしよう。我が家は都会型マンションで、広さは60m2弱とコンパクト。さすがにメッシュWi-Fiとは無縁そうなので、Wi-FiルーターにはWi-Fi 6対応の売れ筋モデル、バッファロー「AirStation WSR-5400AX6」を選択した。

鴻池宅で使用しているWi-Fi 6対応のWi-Fiルーター、バッファロー「AirStation WSR-5400AX6」

鴻池宅で使用しているWi-Fi 6対応のWi-Fiルーター、バッファロー「AirStation WSR-5400AX6」

施工済みの有線LAN端子位置の問題で、Wi-Fiルーターは宅内の端の端に設置することになった。しかし、実際にスマホで接続スピードを確認すると、距離が最も遠くまた電波の入りづらそうなバスルーム内でも、ルーター至近時と遜色ない350Mbpsの速度が出ていた。これならまったく問題なさそうだ。

次に、すぐに接続できる手持ちのネットワーク機器/IoT家電製品をザックリ確認してみる。パソコンやスマホなども含め、今までに買いためた小物も入れると、すでにかなりの数になっていた。

<こんなにあった鴻池家のネットワーク接続機器/IoT家電>
・パソコン(3台)
・スマホ(3台)
・テレビ
・Blu-rayレコーダー
・FAX機(受信内容をPDF化してメールで送信している)
・テレビ接続用映像デバイス(Amazon Fire TV Stick、Chromecast)
・音声アシスタント機器(Amazon Echo Show、Amazon Echo Dot)
・ネットワークカメラ
・RATOC スマートリモコン(2台)
・スマート照明
・体組成計
・給湯器

今まで買いためた小物ガジェットもたくさん

今まで買いためた小物ガジェットもたくさん

▼まずはパソコンをWi-Fi接続設定

まずは仕事でも必要なPCからWi-Fi接続設定を行った。3台中2台はWPSで難なく接続できたが、約4年前に購入したノートPCだけうまく行かない。一覧で表示されるはずのSSIDがなぜか見えないのだ。試行錯誤を約2時間繰り返し、結局、Wi-Fiのドライバーを手動更新することで解決した。ネットで調べてみると、Wi-Fi 6対応ルーター導入時によくあるトラブルのようなので、覚えておくとよいだろう。

▼テレビとレコーダーは有線LAN接続

テレビとレコーダーは、設置場所がルーターに近いので有線LANで接続した。両機器とも、接続設定で「有線LAN」を選ぶだけで接続は完了する。テレビは4Kの映像配信サービスに対応しているので、安定性や接続スピードの面でもやはり「有線」が安心だ。

▼その他家電はWPS接続! 一部、接続が困難なものもあった

そのほかの家電製品の多くはWPSに対応していたので、本体のボタンを押すなどして設定が可能となったが、製品によっては、接続が確立するまで30秒程度待たされて心配になるケースもあった。なお、ネットワークカメラだけは手動方式のみの対応で、WPSが普及する中では少々面倒に感じたが、製品が3,000円と低価格な製品だったので、ここは我慢のしどころであろう。そのほか、古めの家電リモコンと体組成計は、新しいルーターとうまく接続できなかった。暗号化方式など心当たりはあるので、今後、最善策を考えようと思う。

結果的に、Wi-Fi接続設定は面倒ではあるものの、新しめの家電製品はおおむねWPSで自動接続することができ、そこまで大きなトラブルはなかった。今後も、調理機器、掃除機、洗濯機、冷蔵庫など揃えたいIoT家電の候補はたくさんある。AmazonやGoogle系のガジェットも新しいものがいろいろ登場するに違いないので、夢は無限だ(接続設定も無限に続く……)。

IoT家電を選ぶ際の覚悟について(アプリ操作はメーカー縛り)

IoT家電の操作は原則的に、スマホから専用アプリで行うのが基本となる。しかし、複数のメーカー製品を使っていると、操作時にアプリの切り替えが面倒だ。メーカーが同じ場合、ひとつのアプリで多数の家電を操作できることが多いので、利便性を考えると、同じメーカーで家電を揃えたくなる。しかし、こうなると自由に家電が選べなくなり、本末転倒になりかねない。

この「メーカー縛り」を脱する方法が、「Amazon Alexa」や「Googleアシスタント」といったAIアシスタント機能を搭載するスマートスピーカーの活用である。細かな設定や操作はできなくとも、家電製品の機能オン/オフや基本操作くらいなら音声で可能になる。つまり、スマートスピーカーで機能をオン/オフし、あとは各家電を自動運転させるという感覚で使えば、メーカー縛りはなくなり、製品選びが自由にできる。

最近は、ディスプレイ搭載型からコンパクトなものまで多種多様なスマートスピーカーが登場している

最近は、ディスプレイ搭載型からコンパクトなものまで多種多様なスマートスピーカーが登場している

ここでお気づきと思うが、機能をオンしたらあとは放っておけるように、自動運転機能が使える家電製品を選ぶのが重要である。エアコンならAIによる自動運転、テレビなら周囲の明るさやコンテンツに応じた自動映像調整など、なるべく操作を行う必要のない製品を選ぶのも、IoT家電時代における製品選びのポイントと言えそうだ。

スマートスピーカーを使う場合の心得(スキル/マクロ)

「スマートスピーカー」は言葉の響きこそスマートだが、設定は結構複雑で面倒だったりする。スマートスピーカーを使ううえで概念として押さえておきたいのは、そこに搭載されるAIアシスタント側が用意する機能と、家電メーカー側が用意する機能、大きく2種類が存在するということだ。

詳細は、今後の連載で取り上げる製品ごとに解説したいと思うが、AIアシスタント側が用意する機能を用いると、音声操作を起動するためのウェイクワードに続いて、比較的短い発話で操作ができる。ただし、カバーできる家電製品の種類や、できる操作には限りがある。いっぽう、家電メーカー側が用意する機能は、ウェイクワードに続いて各家電メーカーが指定する言葉を発することでひとつ深い階層に入り込み、それから命令、と発話が長くなるが、家電製品特有の詳細な操作が可能になる。

近年は、AIアシスタント側が用意する機能の操作できる範囲が広がってきているので、そこまで複雑な本体機能を利用しないのであれば、家電メーカー側が用意する機能は使わなくても済む可能性がある。

▼Amazon Alexaの場合
・AIアシスタント側が用意する機能:スマートホームスキル
・家電メーカー側が用意する機能:カスタムスキル

▼Googleアシスタントの場合
・AIアシスタント側が用意する機能:スマートホーム(Direct Actions)
・家電メーカー側が用意する機能:カスタム(Conversational Actions)

カスタムスキルの簡単な具体例として、鴻池宅の「床暖房」を紹介したい。Alexaスピーカーから音声操作で電源オン/オフができるのだが、スマートホームスキルに対応しておらず、カスタムスキルで使用することになる。発話は、「Alexa、ガスリモコンで、床暖房をつける」といった具合。「ガスリモコン」が抜けると機能しない。ほかに床暖房らしき機器もないのだが、融通が利かない。スマート……なはずが……。

ちなみに、Alexaアプリで「定型アクション」として、「アレクサ、床暖房」と話して「ガスリモコンスキル」が起動するように設定しておくと、「ガスリモコン」と話す必要なく、「ガスリモコン」と対話形式で操作をすることはできる。スマートとは言い難いが、「床暖房」は覚えていても、「ガスリモコン」という名称を忘れてしまうことは多々あるだろう。そうした際の解決策になるかもしれない。

番外編〜Wi-Fi非対応家電は、家電リモコンで操作(赤外線操作)

さて、IoT家電の便利さがわかってくると、Wi-Fiに対応していない家電もスマホやスマートスピーカーから操作したいと思えてくる。そうした要望に応えてくれるのが、「スマートリモコン」と呼ばれる製品だ。これは、Wi-Fiとリモコン操作(赤外線/IR方式)を橋渡しするもので、スマートフォンなどから受け取った信号を赤外線などの方式に変換して実行するというもの。付属リモコンで操作できる家電なら、ほぼ何でも操作することができる。

家電リモコンを導入すれば、Wi-Fi非対製品もスマホやスマートスピーカーから操作できるようになる

家電リモコンを導入すれば、Wi-Fi非対製品もスマホやスマートスピーカーから操作できるようになる

日本の家庭で特にスマートリモコンが活躍するのは、シーリング照明や扇風機だ。これらの製品は比較的低価格で販売されていることもあって、Wi-Fiを搭載するのが難しい(搭載している製品もある)。でもスマートに操作したい。と、こういうケースで、「スマートリモコン」が活躍するわけだ。ちなみに筆者はRATOCのスマートリモコンを愛用している。日本企業の製品であり、日本で販売されている家電製品のリモコン情報が多数登録されているので使いやすい。

さらに、赤外線リモコンすら非対応の家電を操作するために、スマートコンセントやロボットスイッチなどと呼ばれる製品もある。このあたりはガジェット的で話が長くなるので、詳細や使いこなしは、また別の機会に紹介したいと思う。

Wi-Fi設定は業者におまかせもOK?

このほか、家電製品の販売店が有償サービスとして、IoT家電の設定を請け負っているケースもある。

<例>
ノジマ あんしん出張設定サービス
ジョーシン おまかせ訪問サポート

出張費+作業費が発生し、決して安価ではないが、人件費を考えると良心的な価格設定に思える。販売店が顧客獲得のために、サービスの一部と位置付けているということではないだろうか。ただし、新しい製品を購入するたびに毎回依頼すると、かなり高額になってしまう。ちょっとした設定変更やトラブル時の対応については、できればユーザー自身が理解して設定できるようになっておくのが望ましいだろう(そもそも、こうした複雑さがあるのにスマートスピーカーやスマート家電と呼ぶのははばかられるが、利用するには現状を受け止めてユーザー側が前向きに解決しなくてはならない)。

将来こうなるといいな……(いちユーザーの希望)

今回、実際に多数のネットワーク機器/IoT家電を自宅のWi-Fiに接続してみて、Wi-Fi設定に加え、スマートスピーカーと連動するのも、会員登録やアカウントのリンクといった作業が発生し、非常に面倒くさいことを再認識した。

また、スマートスピーカーは声で操作ができると話題になったが、そのためには登録操作に加えて「できること」も把握しなくてはならないのでハードルは高い。慣れもあると思うが、結局はリモコンのほうが便利……と思うと、すべてがパーになってしまう。スマートホームを目指すいちユーザーとして、スマートスピーカーに以下のような機能があればいいと思うのだが、いかがだろうか。

・新しいIoT家電の電源がオンになったら、スマホが検知して認識し、簡単な認証操作でネットワークにつながる。
・Wi-Fiに新しい家電がつながったら、スマートスピーカーが自動で把握する。
・ユーザーがリモコン操作をしたら、スマートスピーカーが「声」で操作できることを適度に教えてくれる(一部の家電で通知機能あり)。

スマートスピーカーか、あるいはそれに代わるAIアシスタント的な存在が、IoTに詳しい家族のようにふるまってくれるようになれば、普及が加速するのではないだろうか。今や家電の取説はネットで閲覧できる時代。共通の規格ができるまでには何年も、ヘタをすれば何十年もかかりそうなので、AIが取説を読み込んで理解するような方法もいいだろう。

今回はここまで。次回予告!

さて、現在筆者はシャープのIoT対応エアコンを自宅に導入して、その機能性を実生活の中で検証中だ。IoTエアコンにより、実際にQoLは向上するのか。落とし穴はないのか。次回は、生活を通じて体感したIoTエアコンのメリットとデメリットを率直に報告したいと思う。乞うご期待!

鴻池賢三

鴻池賢三

オーディオ・ビジュアル評論家として活躍する傍ら、スマート家電グランプリ(KGP)審査員、家電製品総合アドバイザーの肩書きを持ち、家電の賢い選び方&使いこなし術を発信中。

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