レビュー
エアコンを併用したり、扇風機と比較したり、衣類乾燥の“気になる”こともあれこれ調査

1年中カラッとさせたいならハイブリッド式除湿機!パナソニックの好敵手、シャープ「CV-NH140」を試す

部屋干しニーズの高まりにより、衣類乾燥機の用途として通年で使われることが多くなった除湿機。大きく分けると、「コンプレッサー式」「デシカント式」「ハイブリッド式」という3つの除湿方式がありますが、暑い時期も寒い時期も快適で安定した除湿性能を望むならハイブリッド式が最有力となるでしょう。とはいえ、ハイブリッド式除湿機はこれまでパナソニックしか選択肢がない状況。今回は、その市場に参入したシャープ初のハイブリッド式「CV-NH140」を使ってみました。衣類乾燥運転の実力をチェックするとともに、「除湿機と扇風機はどちらのほうが洗濯物を早く乾かせる?」や「除湿機とエアコンを併用したら洗濯物は早く乾く?」など、筆者が前々から気になっていたことも検証したので参考にしてみてください!

「CV-NH140」のこだわりは安全性に配慮したヒーター

市場で販売されている除湿機は、大半がエアコンのような仕組みで除湿する「コンプレッサー式」と、乾燥剤に吸着させた水分をヒーターで温めた温風で気化させる「デシカント式」となっています。どちらの除湿方式にもメリット・デメリットがありますが、ヒーターを使わないコンプレッサー式は電気代が抑えられるものの、本体サイズや動作音が大きくなりやすく、室温が低い場所や時期では能力が低下しやすくなるのが特徴。いっぽう、デシカント式はヒーターを使用するため、室温が低くても除湿能力は低下しにくく、動作音も比較的小さめですが、消費電力は高めで、室温も上昇しやすくなります。

一般的に、コンプレッサー式は冬場に弱く、デシカント式は電気代が高めで、夏場に使うと室温が上がるため、快適性が損なわれやすいと言われています

一般的に、コンプレッサー式は冬場に弱く、デシカント式は電気代が高めで、夏場に使うと室温が上がるため、快適性が損なわれやすいと言われています

そんな2つの除湿方式の不得意とするところをカバーできるのが「ハイブリッド式」。コンプレッサー式とデシカント式を組み合わせた構造となっており、室温に応じて2つの除湿方式をバランスよく併用することで1年中安定した除湿性能を確保します。ただ、ハイブリッド式の除湿機市場はパナソニックの独擅場。そこに2021年4月に参入したのが、シャープ「CV-NH140」なのです。

価格.comでハイブリッド式除湿機を絞り込むと、シャープ「CV-NH140」以外はすべてパナソニック製

価格.comでハイブリッド式除湿機を絞り込むと、シャープ「CV-NH140」以外はすべてパナソニック製

シャープとしては初めてのハイブリッド式を採用した除湿機「CV-NH140」。サイズは365(幅)×235(奥行)×645(高さ)mmで、定格除湿能力(60Hz)は13L/日。16〜33畳(60Hz)の部屋に適応します

シャープとしては初めてのハイブリッド式を採用した除湿機「CV-NH140」。サイズは365(幅)×235(奥行)×645(高さ)mmで、定格除湿能力(60Hz)は13L/日。16〜33畳(60Hz)の部屋に適応します

ハイブリッド式はコンプレッサー式とデシカント式の構造を1台に集約しているため、本体サイズは大きくなりがち。CV-NH140に近しい除湿能力(10L/日)を有するパナソニック「F-YHUX120」のサイズも370(幅)×225(奥行)×583(高さ)mmなので、CV-NH140はハイブリッド式としては一般的なサイズと言えるでしょう

ハイブリッド式はコンプレッサー式とデシカント式の構造を1台に集約しているため、本体サイズは大きくなりがち。CV-NH140に近しい除湿能力(10L/日)を有するパナソニック「F-YHUX120」のサイズも370(幅)×225(奥行)×583(高さ)mmなので、CV-NH140はハイブリッド式としては一般的なサイズと言えるでしょう

CV-NH140の構造は、コンプレッサー式で使われるコンプレッサーや冷却器、放熱器と、デシカント式で使われる乾燥剤やヒーターをどちらも搭載するという一般的なハイブリッド式除湿機と同じもの。ただ、CV-NH140はヒーターに、主流な「ニクロムヒーター」ではなく、「PTCセラミックヒーター」を採用したのがポイント。PTCセラミックヒーターは目標温度を超えないように制御できるため、赤熱状態や過度の温度上昇を防ぐことができ、ニクロムヒーターより安全性が高いのだそう。

梅雨時期や夏場はコンプレッサー式で除湿し、室温が下がる冬場はデシカント式を併用して除湿能力を維持します

梅雨時期や夏場はコンプレッサー式で除湿し、室温が下がる冬場はデシカント式を併用して除湿能力を維持します

デシカント式除湿機に使われていることの多いニクロムヒーターは目標温度を超えてしまうこともあるため、安全性をより高められるように、目標設定付近で温度をキープできるPTCセラミックヒーターを採用。除湿機は人がいない場所や時間に長時間使用することが多いので、安全面に配慮したそうです

デシカント式除湿機に使われていることの多いニクロムヒーターは目標温度を超えてしまうこともあるため、安全性をより高められるように、目標設定付近で温度をキープできるPTCセラミックヒーターを採用。除湿機は人がいない場所や時間に長時間使用することが多いので、安全面に配慮したそうです

CV-NH140に搭載されている運転方式は、一般的な「除湿」のほか、部屋干しをサポートする「衣類乾燥」や衣服に付着したニオイを「プラズマクラスター25000」で消臭する「衣類消臭」の3種類。衣類乾燥運転時にプラズマクラスターイオンを放出することもできるので、生乾き臭を防ぐのに役立ちます。

「除湿」「衣類乾燥」「衣類消臭」の3つの運転方式のほか、運転音を控えめにしたり、素早く乾かすといった「モード」の選択、ルーバーの角度やスイングの動き方の切り替え、タイマー設定、プラズマクラスターイオンのオン/オフが主な機能として完備されています

「除湿」「衣類乾燥」「衣類消臭」の3つの運転方式のほか、運転音を控えめにしたり、素早く乾かすといった「モード」の選択、ルーバーの角度やスイングの動き方の切り替え、タイマー設定、プラズマクラスターイオンのオン/オフが主な機能として完備されています

「CV-NH140」の衣類乾燥運転をチェック!

除湿機の衣類乾燥運転は、部屋の湿気を除湿しつつ、乾いた風を洗濯物に当てることで効率よく乾かすという仕組みとなっているため、除湿能力だけでなく、送風範囲や送風の仕方も重要。CV-NH140は上下に動くルーバーと左右に可動するルーバーを備えており、この2つのルーバーの角度や動き方を組み合わせることで幅広い干し方に対応します。

「上下ルーバー」と「左右ルーバー」の2種類を装備しています。どちらもスイング/固定を設定可能。左右ルーバーが開く状態(ワイド)にすると約165cmの幅に送風でき、中央に寄せる状態(スポット)にすると一定個所に集中して送風できます

「上下ルーバー」と「左右ルーバー」の2種類を装備しています。どちらもスイング/固定を設定可能。左右ルーバーが開く状態(ワイド)にすると約165cmの幅に送風でき、中央に寄せる状態(スポット)にすると一定個所に集中して送風できます

上下ルーバーの動く範囲は、「下向」「前方」「上向」「広角」の4パターンで設定可能(下の動画参照)。好みの角度で上下ルーバーを止めることもできます。

上下左右にルーバーを調節することで、幅のある干し方や2段干し、床置き干しにも対応

上下左右にルーバーを調節することで、幅のある干し方や2段干し、床置き干しにも対応

この上下ルーバーの動きに加え、左右ルーバーの動きが組み合わさると風の動きが複雑になります。下の動画は、もっとも送風範囲が広い「広角(上下ルーバー)×ワイド(左右ルーバー)」でスイングさせた様子ですが、スズランテープが前後だけでない不規則なゆらめき方をしています。

送風の様子を見る限り、洗濯物の間を効率よく風が通ってよく乾きそうな予感がします。さっそく、衣類乾燥運転を行うべく、検証する部屋に本体を移動。ハイブリッド式除湿機とコンプレッサー式除湿機はコンプレッサーを搭載しているため本体重量が重めで、移動に苦労しそうな印象がありますが、キャスターが装備されていれば、同じ階での移動はそれほど大変ではありません。CV-NH140にも当然ながらキャスターが付いているので、寝室までラクに移動できました。

4つのキャスターを装備。横方向にしか動かせませんが、本体を持ち上げて運ぶよりも断然ラク

4つのキャスターを装備。横方向にしか動かせませんが、本体を持ち上げて運ぶよりも断然ラク

8畳くらいの部屋(寝室)でCV-NH140を稼働し、衣類乾燥運転を行います

8畳くらいの部屋(寝室)でCV-NH140を稼働し、衣類乾燥運転を行います

【検証1】普通に干す VS ハイブリッド式除湿機

ここからは、衣類乾燥運転した結果を途中経過とともにお伝えします。CV-NH140で洗濯物を乾かすだけでは除湿機を使うメリットを感じづらいので、普通に干したパターンと乾き具合を比べてみました。ちなみに、どちらの部屋もエアコンは使用していません。

前側にデニム生地のような厚手のバッグ、ワイシャツ2枚(ポリエステル65%、綿35%のタイプと綿100%のタイプ)、Tシャツ、秋冬もののスカート、後ろ側にバスタオルとフェイスタオルを干しました。この洗濯物を乾かします

前側にデニム生地のような厚手のバッグ、ワイシャツ2枚(ポリエステル65%、綿35%のタイプと綿100%のタイプ)、Tシャツ、秋冬もののスカート、後ろ側にバスタオルとフェイスタオルを干しました。この洗濯物を乾かします

比較のため、書斎にも同じ種類の洗濯物を干しました。スタート時の室温は25.9℃、湿度は57%

比較のため、書斎にも同じ種類の洗濯物を干しました。スタート時の室温は25.9℃、湿度は57%

CV-NH140で衣類乾燥を行う寝室の室温は25.7℃で、湿度は57%と、除湿機を置いていない書斎とほぼ同じ数値です

CV-NH140で衣類乾燥を行う寝室の室温は25.7℃で、湿度は57%と、除湿機を置いていない書斎とほぼ同じ数値です

ルーバーは「広角(上下ルーバー)×ワイド(左右ルーバー)」でスイングさせ、衣類乾燥運転のモードは「標準」を選択。「標準」「速乾」「音控えめ」の3つのモードは、手動で停止しない限り、12時間稼働し続けます。なお、「エコ自動」で衣類乾燥運転すると、部屋の湿度が55%以下になる、または4時間経過すると除湿運転が停止。その後、プラズマクラスターイオンを放出する運転が始まり、洗濯物へのニオイ戻りを防ぐ「ニオイ戻り対策」機能が作動します

ルーバーは「広角(上下ルーバー)×ワイド(左右ルーバー)」でスイングさせ、衣類乾燥運転のモードは「標準」を選択。「標準」「速乾」「音控えめ」の3つのモードは、手動で停止しない限り、12時間稼働し続けます。なお、「エコ自動」で衣類乾燥運転すると、部屋の湿度が55%以下になる、または4時間経過すると除湿運転が停止。その後、プラズマクラスターイオンを放出する運転が始まり、洗濯物へのニオイ戻りを防ぐ「ニオイ戻り対策」機能が作動します

衣類乾燥運転をスタートすると、送風が後ろ側に干した洗濯物までしっかり届いていることが確認できました(下の動画)。

部屋干しをしてから1時間後の様子を見に行くと、CV-NH140で衣類乾燥運転していてもまだまだ湿っている状態。しかし、ポリエステル65%、綿35%のワイシャツは大半がすでに乾いていました。

ほかの衣類はまだ湿っていますが、ポリエステル65%、綿35%のワイシャツは襟と袖口以外の部分は乾いていました。室温は26.8℃、湿度は56%。スタート時より若干室温が上がりましたが、湿度はほぼ変わらず

ほかの衣類はまだ湿っていますが、ポリエステル65%、綿35%のワイシャツは襟と袖口以外の部分は乾いていました。室温は26.8℃、湿度は56%。スタート時より若干室温が上がりましたが、湿度はほぼ変わらず

除湿機のない部屋に干している洗濯物は、干した時と同じくらいの湿り具合。室温はスタート時より0.5℃下がりましたが、室温は17%もアップ

除湿機のない部屋に干している洗濯物は、干した時と同じくらいの湿り具合。室温はスタート時より0.5℃下がりましたが、室温は17%もアップ

次に、スタートから2時間30分後に確認してみると、CV-NH140で衣類乾燥運転しているほうは、物干しスタンドの前側の洗濯物がほぼ乾いた状態に!

後ろ側の洗濯物はまだ湿っていますが、前側に干した洗濯物は、綿100%のワイシャツの襟と袖口、バッグの持ち手、CV-NH140から放出される風が当たりにくいTシャツとスカートの裏側が湿っているだけで、あとは乾きました。室温はスタート時より1.5℃高くなりましたが、湿度は5%ダウン

後ろ側の洗濯物はまだ湿っていますが、前側に干した洗濯物は、綿100%のワイシャツの襟と袖口、バッグの持ち手、CV-NH140から放出される風が当たりにくいTシャツとスカートの裏側が湿っているだけで、あとは乾きました。室温はスタート時より1.5℃高くなりましたが、湿度は5%ダウン

除湿機を使っていないほうは、ポリエステル65%、綿35%のワイシャツの襟と袖口を除く部分がかろうじて乾き始めた印象。室温はスタート時からほぼ変わらないものの、湿度が20%も高くなり、部屋に入った瞬間ムワッとして不快です

除湿機を使っていないほうは、ポリエステル65%、綿35%のワイシャツの襟と袖口を除く部分がかろうじて乾き始めた印象。室温はスタート時からほぼ変わらないものの、湿度が20%も高くなり、部屋に入った瞬間ムワッとして不快です

スタートから3時間30分後には、CV-NH140で衣類乾燥運転している洗濯物は後ろ側に干したバスタオルまで、かなり乾きました。

室温は高くなりましたが、湿度はついに50%を切って47%に。前側の洗濯物はスカートとTシャツの裾、バッグが若干濡れているくらいで、後ろ側のものはバスタオルの下のほうと裏側以外は乾いた感じがします

室温は高くなりましたが、湿度はついに50%を切って47%に。前側の洗濯物はスカートとTシャツの裾、バッグが若干濡れているくらいで、後ろ側のものはバスタオルの下のほうと裏側以外は乾いた感じがします

除湿機のない部屋は湿度が80%にまで上昇。1時間前に乾いていなかったポリエステル65%、綿35%のワイシャツの襟も乾いたような気がするのですが、湿度が高いせいで生地がしっとりしており、乾いたのか判断できません

除湿機のない部屋は湿度が80%にまで上昇。1時間前に乾いていなかったポリエステル65%、綿35%のワイシャツの襟も乾いたような気がするのですが、湿度が高いせいで生地がしっとりしており、乾いたのか判断できません

干してから3時間30分後の状態をサーモグラフィーカメラで撮影してみると、乾き具合に大きな差があることがわかります

干してから3時間30分後の状態をサーモグラフィーカメラで撮影してみると、乾き具合に大きな差があることがわかります

そして、スタートから4時間30分後。CV-NH140で衣類乾燥運転している洗濯物がすべて乾きました!

バスタオルもカラッと乾いています。スタート時から室温は2.1℃アップし、湿度は13%ダウン。湿度が50%を切ってから乾くスピードが増したように感じました

バスタオルもカラッと乾いています。スタート時から室温は2.1℃アップし、湿度は13%ダウン。湿度が50%を切ってから乾くスピードが増したように感じました

除湿機がない部屋の洗濯物は1時間前の状態から変わっていない印象。その時から思っていたのですが、湿度が80%を超えてからは、部屋に不快なニオイが漂い始めた気が……。これが洗濯物の生乾き臭につがなるのかも!?

除湿機がない部屋の洗濯物は1時間前の状態から変わっていない印象。その時から思っていたのですが、湿度が80%を超えてからは、部屋に不快なニオイが漂い始めた気が……。これが洗濯物の生乾き臭につがなるのかも!?

サーモグラフィーカメラで撮影すると、CV-NH140で乾かしたスカートの一部が青色になっていますが、手で触っても湿っている感じはまったくありません。除湿機を使わずに乾かした洗濯物は、この写真のとおり、ほぼ湿っている状態

サーモグラフィーカメラで撮影すると、CV-NH140で乾かしたスカートの一部が青色になっていますが、手で触っても湿っている感じはまったくありません。除湿機を使わずに乾かした洗濯物は、この写真のとおり、ほぼ湿っている状態

過去に何度も除湿機で衣類乾燥を行ったことがあるので、この結果は予想どおりでしたが、CV-NH140は送風で洗濯物がよくゆらぎ、乾いた風が全体に届きやすいのか、これまで使った除湿機の中でもかなりパフォーマンスが高いと思いました。

なお、今回の検証でCV-NH140が除湿した水は1,300ml。これだけ除湿されていれば、洗濯物が早く乾くのも当然と言えそう。ちなみに、排水タンクの容量は約3.6Lで、満水になると自動停止します

なお、今回の検証でCV-NH140が除湿した水は1,300ml。これだけ除湿されていれば、洗濯物が早く乾くのも当然と言えそう。ちなみに、排水タンクの容量は約3.6Lで、満水になると自動停止します

排水タンクにはハンドルが付いているので持ち運びやすく、フタの一部に設けられた排水口から水を捨てられるため、フタを取り外す手間もありません

排水タンクにはハンドルが付いているので持ち運びやすく、フタの一部に設けられた排水口から水を捨てられるため、フタを取り外す手間もありません

【検証2】扇風機 VS ハイブリッド式除湿機

次は、CV-NH140の衣類乾燥運転と一般的な扇風機とで乾き具合を比較してみましょう。使用した部屋やCV-NH140の設定、洗濯物の種類は「検証1」と同じ。エアコンも使用しません。前述の検証でCV-NH140を使えば4時間30分で洗濯物が乾いたことから、今回は4時間30分後にどのくらい乾いたかをチェックしました。

CV-NH140を使用する部屋の温度は25.8℃で、湿度は59%

CV-NH140を使用する部屋の温度は25.8℃で、湿度は59%

扇風機を使って乾かすほうの部屋の温度は26.5℃で、湿度は59%。若干室温が高いですが、ほぼ同じ状況でスタート

扇風機を使って乾かすほうの部屋の温度は26.5℃で、湿度は59%。若干室温が高いですが、ほぼ同じ状況でスタート

寝室でCV-NH140を、書斎で扇風機を稼働させ、4時間30分後に様子を見に行くと、CV-NH140で衣類乾燥運転した洗濯物は完全に乾いていました。しかし、扇風機の風で乾かした洗濯物は大半が湿っている状態。湿度もヤバイ高さで、不快な状況です。

室温は2.7℃上がったものの、湿度は16%ダウン。「検証1」の時とほぼ同等の変化なので、除湿性能は安定していると言えそう。洗濯物は後ろ側に干したバスタオルもきちんと乾いています

室温は2.7℃上がったものの、湿度は16%ダウン。「検証1」の時とほぼ同等の変化なので、除湿性能は安定していると言えそう。洗濯物は後ろ側に干したバスタオルもきちんと乾いています

扇風機で乾かしたほうは、前側に干した洗濯物の薄手の部分が乾いた程度。後ろ側に干したとはいえ、風はしっかり届いていたのでフェイスタオルくらいは乾くと思っていたのですが、しっとりとしていました。また、室温は26.4℃、湿度は82%と、扇風機を使っても締めきった部屋では「検証1」同様に蒸し蒸しとした状況。このまま乾かしても生乾き臭が発生しそう

扇風機で乾かしたほうは、前側に干した洗濯物の薄手の部分が乾いた程度。後ろ側に干したとはいえ、風はしっかり届いていたのでフェイスタオルくらいは乾くと思っていたのですが、しっとりとしていました。また、室温は26.4℃、湿度は82%と、扇風機を使っても締めきった部屋では「検証1」同様に蒸し蒸しとした状況。このまま乾かしても生乾き臭が発生しそう

サーモグラフィーカメラで撮影した写真で比較すると、除湿機を使った場合と扇風機を使った場合の差は明らかですが、扇風機を使うと「検証1」のように何も使わずに干した時よりは乾いている部分が多いことがわかります。扇風機などを使い、通気性をよくしてあげれば、若干は早く乾くでしょう。とはいえ、除湿機で乾かすスピードにはかなわないでしょうが……

サーモグラフィーカメラで撮影した写真で比較すると、除湿機を使った場合と扇風機を使った場合の差は明らかですが、扇風機を使うと「検証1」のように何も使わずに干した時よりは乾いている部分が多いことがわかります。扇風機などを使い、通気性をよくしてあげれば、若干は早く乾くでしょう。とはいえ、除湿機で乾かすスピードにはかなわないでしょうが……

【検証3】扇風機+エアコン VS ハイブリッド式除湿機+エアコン

「検証2」で扇風機を使うと、何も使わない時(検証1)よりも洗濯物が早く乾くことがわかりました。ならば、エアコンの冷房運転を併用すれば除湿も同時に行われるので、もっと早く乾くのではないでしょうか。また、CV-NH140を使う部屋でもエアコンの冷房運転をオンにすれば、除湿機とエアコンのダブルの除湿でもっと早く乾かせそう! ということで、検証してみました。もちろん、使用した部屋やCV-NH140の設定、洗濯物の種類はこれまでの検証と同じ。エアコンの風が直接洗濯物に当たらないように配置しました。

CV-NH140の衣類乾燥運転+エアコンの冷房運転を行う部屋(寝室)は、エアコンの温度設定を25.5℃に設定

CV-NH140の衣類乾燥運転+エアコンの冷房運転を行う部屋(寝室)は、エアコンの温度設定を25.5℃に設定

扇風機を使用するほうの部屋のエアコンは少し古いため、冷房の効きが若干悪く、寝室にあるエアコンと同じ設定温度では1℃ほど高い室温となってしまいます。なので、こちらは冷房運転の温度を24℃に設定しました

扇風機を使用するほうの部屋のエアコンは少し古いため、冷房の効きが若干悪く、寝室にあるエアコンと同じ設定温度では1℃ほど高い室温となってしまいます。なので、こちらは冷房運転の温度を24℃に設定しました

CV-NH140の除湿とエアコンの除湿で、これまでよりも早く乾くと予想した筆者。ひとまず、スタートから2時間後の様子を見に行くと、CV-NH140+エアコンを稼働させている部屋の洗濯物はすでにかなり乾いていました。

CV-NH140+エアコンの部屋の洗濯物は、後ろ側のバスタオルも上のほうは乾いている状態。除湿機を使うと排熱で室温は上昇してしまいますが、エアコンの冷房運転のおかげでそれほど上昇していません。これまでの検証結果と比較すると、湿度の下がり方は1時間早い印象

CV-NH140+エアコンの部屋の洗濯物は、後ろ側のバスタオルも上のほうは乾いている状態。除湿機を使うと排熱で室温は上昇してしまいますが、エアコンの冷房運転のおかげでそれほど上昇していません。これまでの検証結果と比較すると、湿度の下がり方は1時間早い印象

扇風機+エアコンの部屋の洗濯物は、まだまだ湿った状態。かろうじてポリエステル65%、綿35%のワイシャツの薄い生地の部分が乾いたくらいです。そして、エアコンの冷房運転をオンにしているのに、湿度が85%になっていました

扇風機+エアコンの部屋の洗濯物は、まだまだ湿った状態。かろうじてポリエステル65%、綿35%のワイシャツの薄い生地の部分が乾いたくらいです。そして、エアコンの冷房運転をオンにしているのに、湿度が85%になっていました

スタートから2時間後の様子をサーモグラフィーカメラで撮影すると、「検証1」の3時間30分後に近い感じ。やはり、除湿機とエアコンを併用すると除湿スピードがアップするようです

スタートから2時間後の様子をサーモグラフィーカメラで撮影すると、「検証1」の3時間30分後に近い感じ。やはり、除湿機とエアコンを併用すると除湿スピードがアップするようです

CV-NH140+エアコンを使っている部屋の洗濯物は3時間30分くらいで乾きそうだったのですが、タイミングを逃してしまい、4時間後のチェックとなりました。これまでの検証よりも30分短い衣類乾燥時間だったにもかかわらず、洗濯物はカラッカラッな状態! これなら、きっと3時間30分でも乾いていたはず。

4時間で洗濯物が完全に乾いたCV-NH140+エアコンの部屋は、エアコンの冷房運転をオンにしているおかげで、室温は22.7℃と快適な状態。エアコンを使わなかった「検証1」と「検証2」と比べると、6℃くらい低い室温です

4時間で洗濯物が完全に乾いたCV-NH140+エアコンの部屋は、エアコンの冷房運転をオンにしているおかげで、室温は22.7℃と快適な状態。エアコンを使わなかった「検証1」と「検証2」と比べると、6℃くらい低い室温です

サーモグラフィーカメラで撮影すると、完全に乾燥していることがわかります

サーモグラフィーカメラで撮影すると、完全に乾燥していることがわかります

いっぽう、扇風機+エアコンを稼働させた部屋の洗濯物は4時間経ってもほぼ乾いていなかったので、「検証1」と「検証2」と同様にトータル4時間30分経過するまで干しておくことにしました。扇風機の風で洗濯物が左右に寄ってしまい、風の通りが悪くなっているのが気になりますが、検証なので直さずこのまま乾かします。

エアコンを使用していたので室温は22.9℃ですが、湿度が82%と高いので快適とは言えない状況。この湿度はエアコンを使わず、扇風機だけを稼働させていた「検証2」とほぼ同じです。しかし、乾き具合は「検証2」の時よりもいい印象

エアコンを使用していたので室温は22.9℃ですが、湿度が82%と高いので快適とは言えない状況。この湿度はエアコンを使わず、扇風機だけを稼働させていた「検証2」とほぼ同じです。しかし、乾き具合は「検証2」の時よりもいい印象

「検証2」と「検証3」で4時間30分干しておいたバスタオルを計ってみると、「検証3」のほうが40g軽い数値に。扇風機だけで乾かすよりも、エアコンを併用したほうが早く乾くのは明らかですが、予想していたよりも湿度が下がらなかったので、この環境下で干しておくのは雑菌の繁殖などが気になります

「検証2」と「検証3」で4時間30分干しておいたバスタオルを計ってみると、「検証3」のほうが40g軽い数値に。扇風機だけで乾かすよりも、エアコンを併用したほうが早く乾くのは明らかですが、予想していたよりも湿度が下がらなかったので、この環境下で干しておくのは雑菌の繁殖などが気になります

エアコンの冷房運転の除湿効果で、除湿機を使わなくても扇風機だけでも素早く乾かせるのでは? と目論んだものの、いまひとつな結果でした。エアコンの除湿運転を使えばもう少し速く乾いたかもしれませんが、それでも除湿機(CV-NH140)の圧勝だったでしょう。また、エアコンの冷房運転をオンにしながら除湿機を使うと快適な温度帯の室温をキープでき、かつ、除湿機単体で衣類乾燥運転をするより速く乾かせるので、効率よく快適に部屋干ししたいなら、このような使い方もアリかもしれません。

まとめ

まず、何よりもハイブリッド式除湿機にパナソニック以外の選択肢ができたのは、非常に有意義なことだと言えるでしょう。CV-NH140には洗濯物の乾き具合を検知して、乾き終わったら自動で運転を停止する機能は搭載されていませんが、その分、センサーの誤認識によって乾きムラが残る心配もありませんし、ボタンの数が必要最小限で操作がわかりやすい印象。衣類乾燥運転を1回行えば、洗濯物が乾きそうな時間は予想できるようになりますし、「切」タイマーをセットしておけば、任意の時間に運転を停止させられるので、機械の判断に頼らず、しっかり除湿(衣類乾燥)したい人にはうってつけではないでしょうか。

「切」タイマーは1〜9時間(1時間刻み)で設定可能。前述のとおり、衣類乾燥運転で「エコ自動」モードを選択しておけば、部屋の湿度が55%未満、もしくは4時間経過すると衣類乾燥運転を終了し、「臭い戻り対策」運転に切り変わるので、衣類乾燥運転を行う時間を区切りたい人は、「切」タイマーか「エコ自動」モードを使うといいでしょう

「切」タイマーは1〜9時間(1時間刻み)で設定可能。前述のとおり、衣類乾燥運転で「エコ自動」モードを選択しておけば、部屋の湿度が55%未満、もしくは4時間経過すると衣類乾燥運転を終了し、「臭い戻り対策」運転に切り変わるので、衣類乾燥運転を行う時間を区切りたい人は、「切」タイマーか「エコ自動」モードを使うといいでしょう

また、CV-NH140は除湿運転や衣類乾燥運転が終わると、自動で内部乾燥運転が始まるようになっています(設定でオフにすることも可能)。内部乾燥運転は、本体内部の水滴を送風運転で乾燥させるというもの。90分の時間がかかりますが、カビを繁殖させないためにも、除湿運転と衣類乾燥運転終了後は、すぐに電源プラグを抜かないようにしましょう。

内部乾燥運転を単独で作動させるボタンは用意されていません。もしも、内部乾燥運転の途中で運転を停止させてしまった場合は、除湿運転か衣類乾燥運転を短時間でいいので実行し、停止すれば、内部乾燥運転が始まります

内部乾燥運転を単独で作動させるボタンは用意されていません。もしも、内部乾燥運転の途中で運転を停止させてしまった場合は、除湿運転か衣類乾燥運転を短時間でいいので実行し、停止すれば、内部乾燥運転が始まります

除湿性能に関しては、定格除湿能力(60Hz)が13L/日もあり、洗濯物にしっかりと送風もできていたので、乾くスピードも速かった印象。部屋干しの洗濯物を早く乾かすために、扇風機やサーキュレーターを使う人も多いですが、今回の検証では、湿度が高い環境下ではそれほど効率よく乾かなかったので、やはり除湿機を使うほうが快適性も高く、乾いた衣類の仕上がりも断然いいと言えます。CV-NH140の場合、もっとも消費電力の高い「速乾」モードで衣類乾燥運転したとしても、電気代(60Hz)は1時間あたり約19円(695W)程度で、毎日4時間運転させたとしても1か月にかかる電気代は約2,280円(1か月30日で計算)。衣類乾燥だけでなく、部屋やクローゼットの除湿、衣類に付着したニオイの消臭などにも使えるので、年中活躍してくれるでしょう。ちなみに、筆者の知り合いは、除湿機の風向を下向きにして衣類乾燥運転で寝具を乾燥させていると言います。夏場は寝汗などでしっとりしてしまうので、部屋の湿度とともに寝具の湿気が取れて気持ちいいのだそう。除湿機は、一度使うと手放せないようですよ。

クローゼットの中に向けて、「衣類消臭」運転でプラズマクラスターイオンを放出する使い方もアリなのでは!?

クローゼットの中に向けて、「衣類消臭」運転でプラズマクラスターイオンを放出する使い方もアリなのでは!?

今回は室温が高い時期に使用したため、当然ヒーターはオンにならず、いわゆるコンプレッサー式除湿機と同じ仕組みでCV-NH140は作動しました。それならば、コンプレッサー式除湿機で十分な気がしますが、ハイブリッド式は室温が低い時でも高い除湿性能を発揮できるのが強み。下の動画(シャープ提供)は室温10℃の部屋で、コンプレッサー式除湿機とハイブリッド式除湿機で衣類乾燥のスピードを比較したものですが、ハイブリッド式のほうが速く乾きました。室温10℃でこのくらい差が出るということは、さらに室温の低いところや時期に使用した際にはもっと大きな差が出るというわけです。

上の動画のような検証結果を見ると、ハイブリッド式除湿機が魅力的であることはわかるのですが、いざ購入しようとすると、本体サイズや価格の高さが購入時のネックになりやすいもの。確かに、CV-NH140と近い定格除湿能力の同社コンプレッサー式除湿機「CV-N120」(12 L/日、60Hz)と比べると、CV-NH140のほうが12,143円(2021年7月8日時点の価格.com最安価格)高くなってしまいます。しかし、本体サイズはそれほど変わりません。1万円強の価格差が購入時のポイントとなりそうですが、夏場だけでなく、冬場の衣類乾燥や結露対策で除湿機を使うなら、ハイブリッド式を選んだほうがお得と言えるのではないでしょうか。

CV-NH140は、市販のホースを取り付けて連続排出できるようになっているのもポイント。パナソニックのハイブリッド式除湿機にはこの機構が装備されていないので、連続排水したいならCV-NH140一択!

CV-NH140は、市販のホースを取り付けて連続排出できるようになっているのもポイント。パナソニックのハイブリッド式除湿機にはこの機構が装備されていないので、連続排水したいならCV-NH140一択!

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
価格.comマガジン プレゼントマンデー
ページトップへ戻る