コロナ禍で「おうちご飯」の需要が高まり、自宅で簡単においしい料理を作れる調理家電の人気が上がっています。そこで今回は、「できるだけラクする」をモットーに日々の家事をこなすズボラ主婦の筆者が、とにかくラクに料理が作れるようになる調理家電情報をまとめてみました。「おうちご飯を充実させる、ほったらかし調理家電」としてご紹介したいと思います。
できるだけラクして食事の準備をしたいズボラ主婦の味方、ほったらかし調理家電。主に、マイコン制御によって食材の自動調理モードを搭載する、高機能な調理家電がそれに当たります。ズボラ主婦目線で見たその魅力は大きく2点、「手軽さ」と「時短」です。
食材を切って、お鍋に入れて、火にかけて、そのまま付きっきりで火加減や味の調整をする……料理は面倒くさいものです。そんな、普段の調理で当たり前にかかる手間を省略できるのが、ほったらかし調理家電最大のポイント! 主に後半の、火にかけたあと付きっきりになるのを省略できます。
つまり、食材をカットして調味料と一緒に家電の中にセットし、調理スタートのスイッチを入れる。たったこれだけの手順で、あとは家電が自動で加熱して料理を仕上げてくれるのです。これが、ほったらかし調理家電の基本。炊飯器感覚で、スイッチを入れたら終わりです。火の番でお鍋に付きっきりにならなくてよいというのが、とにかくラク。料理に向かう心構えのハードルがぐんと下がります。
シャープの「ヘルシオ」は、自動で肉のあぶり焼きが作れちゃいます。絶妙な火加減調整を、すべてオーブンレンジがやってくれる!
これは製品によるのですが、ほったらかし調理家電を使うことにより、普段よりも調理時間を短縮できる場合があります。圧力調理ができる「自動圧力鍋」や、ハイパワーの火力に対応する「高機能オーブントースター」など、一気に食材に火を通せる製品がそれに当たります。
近年人気の電気圧力鍋は、簡単&時短でおいしいおかずが作れることが魅力。カレーも短時間でじっくり煮込んだようなおいしさに!
調理の手順が簡単なだけではなく、料理ができあがるまでが早い「時短」のキーワードはとてつもなく魅力的。ズボラ主婦としては、調理に取りかかる時間を短縮できるのは大変ありがたいものです。
それでは以下より、そんな便利なほったらかし調理家電を、3つの人気カテゴリーに分けて代表製品と共にご紹介していきましょう。
近年、ほったらかし調理家電界でとにかく注目されているのが、自動調理鍋です。その特徴は、カットした食材と味付け用の調味料を鍋に入れたら、あとはフタを閉めてボタンを押すだけで料理が完成すること。基本的に「鍋」なので、メニューは煮込み料理や汁物などがメインになりますが、多くの製品が豚の角煮などの和食からカレーなどの洋食まで、幅広いおかず作りに対応します。予約調理ができる製品も多くあります。
また、本来であれば料理上級者でないと難しい「無水調理」や「低温調理」が行えるモデルも多いんです。ズボラ主婦としては、普段なら面倒くさくてトライしないような本格派のおかずも、自動調理鍋を使えば簡単に作れるので、使ってみたら思っていたより料理の幅が広がっちゃったなんてことも。なお、圧力調理に対応する製品は電気圧力鍋とも呼ばれ、「簡単さ」に加え、圧力調理のおかげで「時短」を両立するのもうれしいです。
自動調理鍋といえば真っ先に名前があがるのが、シャープの大ヒット製品「ヘルシオ ホットクック」シリーズではないでしょうか? 無水調理ができて、とにかく簡単においしいおかずが作れます。なお、圧力調理に対応しているわけではないので、時短という観点ではちょっと弱いのですが、ホットクックはフタの裏に付いた「まぜ技ユニット」で調理中に具材を自動でかき混ぜてくれるので、本当にすべておまかせで調理してくれるのが強みです。予約調理も可能。
最新モデルの「KN-HW24G」(2.4L)と「KN-HW16G」(1.6L)は、本体の横幅サイズが従来よりコンパクトになって、キッチンにも置きやすくなりました。さらに、なんと食材のすりつぶしにも対応して、ポテトサラダの下ごしらえまでできるように!「前からホットクックが欲しいと思っていたけれど、ついに買いどきが来たか……!」と思った人も多いのでは?
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価格.comの自動調理鍋カテゴリーおよび電気圧力鍋カテゴリーの両方で、上位にランクインし続けている人気の電気圧力鍋です。メインの圧力調理のほか、無水調理、70℃と85℃の2種類の低温調理、炊飯、煮込みなどに対応し、さらにカレーや角煮、黒豆といった7種類の自動調理モードも搭載する多彩さが魅力です。
実はパナソニックでは1977年から電気圧力鍋を製品化してきた歴史があり、これまでの知見を生かした最新機種としてラインアップされているのが本製品。イマドキの電気圧力鍋として求められる機能性と利便性をしっかり備えた最新モデルとなっています。
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合計65種類もの豊富な調理メニューを搭載する電気圧力鍋です。圧力調理のほか、無水調理や低温調理、蒸しものにも対応。さらに「なべモード」が付いているのが特徴で、フタを取って食卓に置けば、そのまま鍋物の鍋として使えるようになっています。ズボラ主婦的には、食卓で食材を加熱しながらそのまま食べるというスタイルがかなうのが、便利でうれしい。
なお、シリーズは3〜4人用の「KPC-MA4」と、1〜2人用の「KPC-MA2」をラインアップしており、家族構成にあわせて選べます。1〜2人用のKPC-MA2のほうはかなりコンパクトで、食卓に置きやすいのも◎。
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ティファールの「クックフォーミー」シリーズは、本体に自動調理のレシピを内蔵する電気圧力鍋。内蔵するレシピを選択すると、本体フロントのディスプレイで調理手順をナビゲートしてくれるので、それに従って材料を入れてボタンを押せば、あとはおまかせで料理が完成します。そんな手取り足取りな機能性と、圧力調理による時短がポイント。6Lの大容量で、1度に炊飯は10合、料理は6人分まで作れるので、おかずの作り置きにも便利です。
ちなみに同じティファールからは、レシピを内蔵しないシンプルな電気圧力鍋「ラクラ・クッカー プラス コンパクトCY352AJP」もラインアップされています。こちらは圧力調理のほか、蒸す、煮る、炒める、低温調理、無水調理、発酵、炊飯、カレーなど、1台で16種類の調理モードを備えるのが特徴。本体に搭載されるタッチパネル式のディスプレイから、メニューを簡単に選択して調理が行えます。
上述の通り、自動調理鍋で作る料理は煮込みなど汁物がメインになりがち。では、焼き物料理でほったらかし調理ができる家電と言えば……そう、高機能なオーブンレンジです。近年の高機能オーブンレンジは本当にすごい。
庫内に温度センサーや重量センサーを搭載しており、食材にあわせて最適な加熱を行う自動調理機能を備えています。食材を並べてセットしたら、あとは自動調理メニューを選択するだけでおいしく仕上げてくれちゃう。食材にあわせた加熱を自動でやってくれるので、普通のオーブンを使うよりもさらにラクです。それに、2種類以上のおかずをそれぞれ最適になるように同時加熱できる製品もあり、調理の手間が短縮できます。
製品によって、庫内にスチームを噴射する「スチーム調理」や、100℃以上の水蒸気を発生させて食材を焼く「過熱水蒸気調理」などに対応し、油を使わずヘルシーに食材を加熱できる「ノンフライ調理」なんかも可能。料理好きな人も使いこなしがいがあるはず。
食材の表面温度を測定するセンター赤外線センサーと、重さを測定するトリプル重量センサーを搭載するモデルで、これによって食材の状態を的確に把握し、最適な加熱を行える「Wスキャン調理」に対応しています。レンジ、オーブン、グリル、スチーム、過熱水蒸気という5つの加熱方法に対応し、さまざまな自動調理が可能。食材にあわせてそれらの加熱方法を組み合わせ、自動で最適な加熱や解凍を行ってくれます。ズボラ主婦目線では、3品同時の自動調理にも対応するのがうれしいところ。
業界最高クラスのオーブン温度350℃を実現するモデル。レンジ、オーブン、グリル、スチーム、過熱水蒸気といった調理に対応し、さまざまな自動調理が行えます。材料を並べて焼くだけでおいしいおかずが作れる自動調理機能「石窯お任せ焼き」が特徴で、庫内には「1024ポイント赤外線センサー」と「温度センサー」を装備。これによって加熱ムラを抑え、食材に合わせた温度制御で自動加熱を行う仕組みになっています。
レンジ、オーブン、グリルのほか、調理に応じて低温のスチームから高温の過熱水蒸気まできめ細かくコントロールするスチーム機能で、さまざまな自動調理が行えるモデル。「高精細・64眼スピードセンサー」を搭載し、食材にあわせて火力を自動調整します。特にズボラ主婦目線で注目なのは、「ワンボウル」メニュー。これは、耐熱ガラス製のボウルに指定の食材を入れ、メニューを選んでスタートボタンを押すだけでおかずが1品作れるというもの。八宝菜などの中華メニューから鮭のクリーム煮といったフレンチメニューまで、多彩な「ワンボウル」レシピが搭載されています。
ヘルシオシリーズの特徴は、オーブン加熱と組み合わせることなく、“ウォーターヒート技術”によって最初から最後まで過熱水蒸気だけで食材を焼くことです。ズボラ主婦目線で推したいのは、自動調理機能「まかせて調理」です。分量や温度帯を気にせず、好みの食材を角皿にのせて調理方法を選ぶだけというズボラ感覚でOK! あとはおまかせで調理ができてしまうというすぐれモノです。2段オーブン機能に対応し、上下で主菜と副菜を同時に調理することもできます。
個人的に、オーブントースターはかなり便利なほったらかし調理家電だと思っています。耐熱容器に肉や魚、野菜などの食材を入れて加熱すれば、さまざまなグリル調理が簡単にできるからです。ヒーターで加熱するので、上述のオーブンレンジより焼き上がりまでが早いのもポイントです。
「耐熱容器に食材を入れてトースターで加熱する」という手順であれば、大体どんなトースターでもほったらかし調理家電として使えるのですが、近年はマイコン付きで多種多様な調理モードを備える高機能オーブントースターが多く開発されていることにぜひ注目。グリル調理だけではなく、煮込み料理や炊飯ができるものまで登場しているので、これらを活用するとほったらかし調理がはかどります。
銅の2〜4倍の熱伝導率を持つという素材を用いた「遠赤グラファイト」を採用する4枚焼きのオーブントースター。この遠赤グラファイトヒーターが、0.2秒の速さで一気に立ち上がり、食材に素早く火を通します。ズボラ主婦目線で注目なのは、製品を買うと標準で付属してくる調理用の「グリルパン」。このグリルパンに食材を入れてAGT-G13Aで加熱するだけで、おいしいおかずが作れます。実は本製品はマイコンモデルではないのですが、遠赤グラファイトヒーターと専用グリルパンを組み合わせることによって、さまざまな調理ができるようになっているんです。グリル調理だけではなく、なんと煮物や炊飯もできちゃいます。
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高機能オーブンレンジの項で紹介したシャープのウォーターオーブン「ヘルシオ」の技術をベースに、2枚焼き対応のオーブントースターサイズに小型化したのが、この「ヘルシオ グリエ」です。本家ヘルシオの仕組みをそのまま継承し、過熱水蒸気によって食材を焼くウォーターヒート技術を採用しているので、トーストのほかに本格的な調理にも対応。ノンフライ調理も可能でヘルシオと同じく食材の脱油もでき、ヘルシーなメニューも作れます。電子レンジ機能を省略し、トースター調理に特化したところに注目。
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コンベクションオーブンとしての機能に加えて、低温調理器・発酵食品メーカー・ドライフードメーカー・ノンオイルフライヤーといった複数の調理家電の能力を1台に集約した、超多機能なオーブントースターです。低温調理や発酵食品作り、ドライフード作り、オーブン調理、ノンフライ調理など、さまざまな調理ができちゃうマルチスペック。これだけ聞くとズボラ主婦のテキトー調理には機能が余るのではと思われるかもしれませんが、なんと本製品の実勢価格は1万円台。これだったら購入しやすいし、いつかズボラ主婦を卒業して料理大好き主婦になったときも、きっと使いこなしがいがあるんじゃないかな……なんて夢想しちゃいます。
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コロナ禍により、この1年で働き方が変化した人は多いですよね。ニューノーマル下の勤務スタイルにあわせて、これまでの家事のやり方を変えてきた人も多いのではないでしょうか。新しい生活スタイルに慣れるために、「家電にまかせられるところは頼ってラクをする」というのは、QoLを上げるひとつの策だと思うのです。まあ、ズボラ主婦の筆者は、昔からそのスタイルでやってきているのですが。というわけで、簡単に食事が作れる「ほったらかし調理家電」は、筆者のようなズボラ主婦だけではなく、多くのご家庭にとって今こそ魅力的なアイテムだと思います。ぜひチェックしてみてください。
オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。