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新しい「ルンバ j7+」は散らかった床でも動きやすい! ケーブルやペットのフンも識別&回避

アイロボットジャパンは、ロボット掃除機「ルンバ」シリーズの最新モデル「j7+」と「j7」の日本発売を発表しました。いずれも、発売開始は2022年2月10日を予定しています。その特徴は、最新のOSとナビゲーションシステムにより、掃除をしながらリアルタイムで障害物を認識する機能がより強化されたこと。これによって、周囲にある障害物を効率的に回避し、散らかった床でもスイスイと走行しやすくなりました。なお、本モデルは海外では2021年秋に発売されており、今回、満を持して日本市場に投入される形です。

「ルンバ史上最高の賢さ」をうたうj7+/j7

まずは、j7+/j7の基本情報を見ていきましょう。それぞれ、2019年に発売された従来モデル「i7+」「i7」の後継機にあたります。2モデルの違いはゴミ自動収集機能の有無のみで、ロボット掃除機本体は同じものなので、ここでは上位モデルの「j7+」(ゴミ自動収集機能搭載クリーンベース付き)をフィーチャーしてご紹介していきましょう。

j7+は自動ゴミ収集機能を備えるクリーンベース(充電台)付いた上位モデルで、公式オンラインストア価格は129,800円(税込)。j7は自動ゴミ収集機能なしのロボット掃除機単体製品で、同99,800円(税込)となります

j7+は自動ゴミ収集機能を備えるクリーンベース(充電台)付いた上位モデルで、公式オンラインストア価格は129,800円(税込)。j7は自動ゴミ収集機能なしのロボット掃除機単体製品で、同99,800円(税込)となります

ご存じの通り、ルンバシリーズの特徴は、本体に搭載するカメラや高精度センサーを使った自動走行。ルンバ自身が掃除をしながら室内の状況を検知して、掃除ルートをスムーズに走ります。j7+は、新しいカメラによる画像認識機能「Precision Visionナビゲーション」と、最新のOS「iRobot Genius 3.0」を搭載するのが最大のポイントとなります。また、Wi-Fiにも対応しており、スマートスピーカーとの連携も行えるなど、IoT家電としての使い勝手もあります。

実は、j7+本体に採用される「エッジクリーニングブラシ」「デュアルアクションブラシ」などの清掃パーツや全体のサイズなどは、従来モデル「i7+」や「i3+」の設計をそのまま踏襲しています。すでに高いレベルで完成され、世界中で評価を得ているルンバシリーズの基本設計を、j7+でも引き継いだということ。ただ、上述の通り、新しいカメラとソフトウェアが大幅刷新されたことで、使い勝手が大きく進化しているのがトピックとなります。

従来モデルのi7+(左)とj7+(右)を比較。新しいj7+のほうは、運転ボタンとホームボタンがひとつにまとめられ、天面デザインが非常にシンプルに。また、ブラックとグラファイトをあしらったスタイリッシュなカラーリングで、指紋がつきにくいマット加工とするなど、全体的にデザイン性がブラッシュアップされています

従来モデルのi7+(左)とj7+(右)を比較。新しいj7+のほうは、運転ボタンとホームボタンがひとつにまとめられ、天面デザインが非常にシンプルに。また、ブラックとグラファイトをあしらったスタイリッシュなカラーリングで、指紋がつきにくいマット加工とするなど、全体的にデザイン性がブラッシュアップされています

しかし、搭載パーツは従来を引き継いでいるので、裏面を見るとほとんど差がありません。壁際のゴミをかき出す「エッジクリーニングブラシ」や、カーペットなどのゴミをしっかり吸引する2本の「デュアルアクションブラシ」など、物理的なパーツ類は従来と同じ。水洗いに対応するダストボックスなども、i7+やi3+と同じです

しかし、搭載パーツは従来を引き継いでいるので、裏面を見るとほとんど差がありません。壁際のゴミをかき出す「エッジクリーニングブラシ」や、カーペットなどのゴミをしっかり吸引する2本の「デュアルアクションブラシ」など、物理的なパーツ類は従来と同じ。水洗いに対応するダストボックスなども、i7+やi3+と同じです

▼ルンバ初のフロントカメラ設計! 障害物を画像から認識するナビシステム

では、j7+ならではの特徴を見ていきましょう。まず大きいのは、ルンバで初めてフロント側にカメラを搭載する設計となっていること。そして、これに合わせた新しいナビゲーションシステム「Precision Vision ナビゲーション」を搭載しています。

従来のルンバは、マッピング時に、本体の天面に搭載されたカメラで上方向の位置情報を把握しつつ、目の前にある障害物については主に赤外線センサーでその位置や大きさを認識していました。それがj7+では、新しくフロントに搭載されたカメラで前方向の映像をとらえることにより、目の前にある障害物の情報をセンサー検知だけでなく“画像情報”としても記録します。

これと同時に、リアルタイムでクラウドと連携し、目の前にある障害物の画像情報をデータベースと照合し、「これは靴である」「これは電源ケーブルである」といった具合に、それが“何という種類の物体なのか”をルンバ側で識別するようになったのです。

こうして認識した障害物の種類に合わせて、j7+は効率的に障害物を回避しながら、走行を行います。たとえば靴下を検知したら、かなり近づいてその周囲を清掃してから迂回。いっぽうでペットの排泄物を検知したら、万が一j7+のブラシで巻き込んでしまうと大変ことになるので、少し離れたところで早めに方向転換するといった具合です。

ルンバ初、フロント側にカメラを搭載する設計で、前方向にある障害物の種類を把握し、同時にその障害物との距離などの情報も含めて認識します

ルンバ初、フロント側にカメラを搭載する設計で、前方向にある障害物の種類を把握し、同時にその障害物との距離などの情報も含めて認識します

従来モデルのi7+は、天面にカメラを搭載しており、フロント側には赤外線センサーのみ搭載していました

従来モデルのi7+は、天面にカメラを搭載しており、フロント側には赤外線センサーのみ搭載していました

カメラを天面に搭載するi7+よりも、フロント側に搭載するj7+のほうが、周囲を認識できる範囲が広がっています

カメラを天面に搭載するi7+よりも、フロント側に搭載するj7+のほうが、周囲を認識できる範囲が広がっています

j7+のカメラ目線で周囲の環境をとらえたイメージです。目の前にある障害物の形や距離も含めて認識します

j7+のカメラ目線で周囲の環境をとらえたイメージです。目の前にある障害物の形や距離も含めて検知し、その物体が何であるかを認識します

j7+の天面にある運転ボタンの周囲が青く光ったら、回避すべき障害物を発見したしるし。靴下のようなものであれば、かなり近づいて周囲を清掃してから迂回します

j7+の天面にある運転ボタンの周囲が青く光ったら、回避すべき障害物を発見したしるし。靴下のようなものであれば、かなり近づいて周囲を清掃してから迂回します

2月10日の発売開始時点で、j7+が回避する障害物として認識できるのは、ケーブル類(ヘッドホンのコード等)、電源ケーブル、ペットの排泄物(固形物)、靴(スリッパ)、靴下、そしてj7+自身を充電するための充電ステーション。この一覧にないものを見つけた場合は、基本はデータベースにある近い形状の障害物として認識して回避するそう。なお、近い形状も見つからなかった場合は、ただの物体として認識されるので、これまで通りその障害物にぶつかりながら周りを清掃します

2月10日の発売開始時点で、j7+が回避する障害物として認識できるのは、ケーブル類(ヘッドホンのコード等)、電源ケーブル、ペットの排泄物(固形物)、靴(スリッパ)、靴下、そしてj7+自身を充電するための充電ステーション。この一覧にないものを見つけた場合は、基本はデータベースにある近い形状の障害物として認識して回避するそう。なお、近い形状も見つからなかった場合は、ただの物体として認識されるので、これまで通りその障害物にぶつかりながら周りを清掃します

以下は、実際に散らかった床を再現した状態で、j7+を走らせている動画です。走行しながら障害物をリアルタイムで認識して、必要な場合は回避しながら進んでいるのがおわかりいただけるでしょうか?

今回のアップデートにより、床が散らかったままの部屋でj7+を走らせた場合、リアルタイムで障害物を識別して回避しながら清掃を行うので、清掃に失敗する確率を減らせるようになっています。事前に床を片付けておく手間も減らせますね。また、従来では難しかった細い家具の脚なども検知して、やさしく接触して清掃することが可能になりました。

なお、清掃中に障害物が見つかった場合、清掃終了後にアプリ上にその画像が表示され、これらの障害物に今後どのように対処すべきかを、アイロボットのクラウド上にユーザーが任意でフィードバックできます。今後、世界中のユーザーからのフィードバックが収集され、ナビゲーションシステムがブラッシュアップされていくことで、回避できる障害物の種類も増えていく予定とのことです。

▼新しいOS「iRobot Genius 3.0」

もうひとつ特徴的なのが、j7+の製品化に合わせて新しくアップデートされたルンバのOS「iRobot Genius 3.0」の存在です。j7+のユーザーは、スマートフォン向けの専用アプリから各種設定や清掃指示を行うことになるわけですが、そこでユーザーが掃除を行うタイミングや室内の情報などを、清掃のたびに「iRobot Genius 3.0」が細かく学習していきます。

上述の「Precision Vision ナビゲーション」のおかげで、周囲にある障害物の情報も含めて、清掃状況を学習。そしてある程度データが蓄積されると、j7+側から、進入禁止エリアや部分清掃エリアを設定するようアプリ上で「提案」を行うのです。従来は、ユーザーが手動でエリアを登録するのが当たり前でしたが、反対にj7+のほうからユーザーに「ここを進入禁止エリアにしませんか?」とレコメンドしてくれるというわけです。

ユーザーの清掃パターンを継続して学習し続けます。データは暗号化され、アイロボットのクラウドで安全に保管されます

ユーザーの清掃パターンを継続して学習し続けます。データは暗号化され、アイロボットのクラウドで安全に保管されます

また、j7+と連携させているスマートフォンの位置情報を応用して、ユーザーが外出したことを認識したら、j7+が自動で清掃を開始する機能なども新しく搭載されています。そのほか、吸引モーターを起動せずに静かに移動する「クワイエット走行」や、ルンバを買い替えた際に間取りを記憶したマップを引き継ぐことができる「マップコピー」などの新機能も追加され、よりユーザーの生活に密着した使い勝手を実現しました。

j7+に付属するクリーンベースが横長デザインに

上述の通り、j7+のほうは自動ゴミ収集機能付きなので、紙パック式のダストステーションを搭載した充電台「クリーンベース」が付属します。既存モデルの「s9+」や「i7+」、「i3+」と同じく、掃除が完了してルンバが充電台に戻ると、本体のダストボックスに溜まったゴミをクリーンベース内の紙パックに自動で排出してくれるので、ゴミ捨ての手間が大幅に減らせます。

そして今回のj7+から、クリーンベースのデザインがブラッシュアップされ、縦長から横長形状になりました。縦のサイズが低くなったおかげで、従来の縦長デザインと比べて設置のしやすさが向上したのはうれしいところ。

S9+やi7+に付属するクリーンベース(右)は縦に長かったですが、j7+のクリーンベース(左)は紙パックとモーターの配置位置を刷新し、横長デザインに

S9+やi7+に付属するクリーンベース(右)は縦に長かったですが、j7+のクリーンベース(左)は紙パックとモーターの配置位置を刷新し、横長デザインに

内部にセットする紙パックは従来のクリーンベース用と同じものなので、ゴミを溜めておける容量は変わりません。右側がセット済みの紙パック。その左側にあるモーター部の上に、予備の紙パックをひとつしまっておくことができるようになっています

内部にセットする紙パックは従来のクリーンベース用と同じものなので、ゴミを溜めておける容量は変わりません。右側がセット済みの紙パック。その左側にあるモーター部の上に、予備の紙パックをひとつしまっておくことができるようになっています

テーブルの下など、さまざまな場所に設置しやすくなりました

テーブルの下など、さまざまな場所に設置しやすくなりました

クリーンベースのフタ部分には、レザー調のつまみを装備。細かい部分までインテリア性が配慮されています

クリーンベースのフタ部分には、レザー調のつまみを装備。細かい部分までインテリア性が配慮されています

万が一の事態に備えた「ペットオーナー安心保証」も

また、アイロボットではj7+のユーザーに向けて、「ペットオーナー安心保証(P.O.O.P.)」サービスも提供します。これは、万が一、j7+がペットのフンや吐しゃ物を避けられず清掃時に巻き込んでしまって、ロボット掃除機本体が汚れてしまうような事態が起きても、メーカー保証期間内1回までなら、無償で修理・交換することができるサービスです。

さらに同社では、今回のj7+発売を記念して、月額制でj7+を使うことができるサブスクリプションサービス「あんしん継続コース」の3か月無料キャンペーンも実施。申込期間は2022年2月2日(水)10:00〜2022年3月14日(月)23:59です。ぜひこちらも注目してみてください。

そのほか、j7+とカラーリング&デザインが統一された床ふきロボット「braava(ブラーバ)jet m6」も登場しました。機能は従来のm6と一緒で、価格も同じ76,868円(税込)となります

そのほか、j7+とカラーリング&デザインが統一された床ふきロボット「braava(ブラーバ)jet m6」も登場しました。機能は従来のm6と一緒で、価格も同じ76,868円(税込)となります

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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