初っぱなからちょっとバカっぽい発言で恥ずかしいんですが、え〜、ゆで卵っておいしくないですか?
塩をかけてもいいし、マヨをあえてもいいし。白身のプリンッとした歯応えもいいし、黄味の「ザ・滋養!」みたいなコックリとした味もいい。しかも、黄味の加熱具合で、まったく別の味わいになるのも面白い。だから、めちゃくちゃ奥深い食べ物だと思うわけです。味付け次第でパンにも白米にも合うし。
なんでこんな導入文なのかと言うと、自堕落王(ジダラキング)こと僕が、「ゆで卵作り専用マシン」を手に入れたからにほかなりません。これが、やたら簡単&手軽にゆで卵をポイポイ量産できてしまうもんで……、我が家は今、「大ゆで卵黄金時代」に突入しているわけです。
その「ゆで卵作り専用マシン」というのが、サンコーの「超高速エッグスチーマー」です。
先にも述べたとおり、これによってゆで卵がめちゃくちゃ手軽に量産可能。しかも、卓上で作れちゃうので、キッチンのコンロもふさぎません。
テーブルの上でゆで卵がすぐ作れちゃう「超高速エッグスチーマー」(サンコー)
スチーマー本体は、エッグトレーと透明フタが分解可能。あとは、蒸す用の水を計量するカップが付属します
パッと見には、まったくもって何をする装置なのか、判断しづらい感じ。そもそも、ゆで卵と言えば、鍋で沸かしたお湯の中に卵を入れてグラグラと茹でる、というのが一般的なイメージでしょう。これでどうやって卵を茹でるの?という疑問はごもっとも。
事前に計量カップの底に仕込まれた針で卵の殻に穴を開けておくと、茹で上がり時にスルッとむけやすくなります。これ、割りと重要
実のところ、このマシンでは卵を茹でるわけではありません。「エッグスチーマー」の名のとおり、蒸気で蒸し上げるんです。したがって、できあがる料理は正確に言うと、「蒸し卵」ですね。行程が異なるだけで、完成品は茹でても蒸しても完全に同じですけども。
卵をセットしたら、付属カップで水を計量します。室温に戻した卵3個、水20mlで大体「やや半熟」ぐらいの仕上がり
水を本体のヒーター(本体中央に開けられた銀色のくぼみ)に注ぎます
蒸しのメリットとして大きいのは、水がほんの少量で済むことと、調理時間が割と短くできること。茹でるとなると、鍋に水を張って沸かして、それから卵を入れて茹でて……、とそれなりに時間がかかりますが、このスチーマーを使えば、卵と水をセットしてスイッチを押すだけ。
あとは、ボタンを押し込むと調理スタート!
沸かす水も少ないので、あっという間に高温の蒸気が発生して加熱スタート。半熟ゆで卵1個であれば、わずか6分間でゆで卵が完成しちゃうんですよ。これは速い。
ただ、ひとつ把握しておいてもらいたいのは、この時間設定が「卵が常温の場合」ということ。冷蔵庫から出したばかりの冷え切った卵であれば、+2〜3分は見たほうがよさそうです。
ちなみに、蒸し時間は最初に注いだ水の量によって決まる(※)ので、「自宅の冷蔵庫から出したばかりの卵を好みの茹で加減に仕上げる水分量」は、何度かトライしてつかんでおくべきでしょう。
※:蒸し時間3分間の追加であれば、水は基本量から+10mlぐらいを追加
流水でしっかりと冷やすと、ツルッと気持ちよくむけます
そのまま食べるなら、あふれるぐらいトロトロ半熟よりも、これぐらい火が通っていたほうが個人的には好き。マイベスト茹で加減です
結局のところ、ゆで卵っていつ食ってもウマいんすよ
注いでおいた水がなくなると、ブザーが鳴って、調理完了を知らせてくれます。スイッチを再度押して加熱を止めたら、トレーを持ち上げて卵を取り出し、流水で急冷しましょう。すると、割と簡単にスルッと殻がむけるので、あとはもう好きにいただいちゃいましょう。ゆで卵、うめー。
たとえば、朝食の話をしましょう。
朝は、お弁当作りだなんだでコンロも埋まりがちだから、卵を茹でるためにひと口ぶん空けるのは難しいでしょう。何より、いちいちコンロの前に立って卵を茹でるのは面倒くさい……。
ところが、「超高速エッグスチーマー」なら、机の上で簡単にゆで卵が完成しちゃうわけです。しかも、時短にもつながるし、完成はブザーで知らせてくれるし。
食事に何か1品足りないなー、と思ったら、即ゆで卵が作れちゃうのは、とてもありがたい。そのうえ、ゆで卵は“発展性”があるのもいいんですよ。そのまま食べてもいいんだけど、さらにおいしくする工夫が施せるというか。
個人的に好きなのが、ゆで卵を潰してマヨネーズで和えたタマゴサラダ。これは、コップにゆで卵とマヨネーズを入れてフォークでかき回すだけで、驚くぐらい簡単に作れてしまいます。
コップとフォークを使えば、ゆで卵からタマゴサラダが秒で作れます。これ、スゴいラクなのでおすすめ
トーストにのせると、朝食が突然豪華になる感じ
そのまま食べてよし、生野菜と一緒にしてよし、トーストにのせてよし。どう食べたっておいしいやつですよ。ちょっと手間は増えますが、ここにタマネギのみじん切りと寿司酢あたりを混ぜれば、お手軽版タルタルソースに化けます。
いっぽう、白飯と合わせたい場合は……、やっぱり「味玉」ですよね。ゆで卵を濃縮めんつゆに1時間〜半日漬け込んでおくと、まぁ白飯がどれだけでも食べられる味玉の完成です。
ちなみに、ダイソーの「味付けたまごメーカー」を使うと、漬け汁がかなり少なく済むうえ、全体的に味が染みます。これ、なかなかの人気商品で入手困難らしいですが、それも納得の便利さ。
ダイソーの「味付けたまごメーカー」は、ゆで卵4個セットが基準。したがって、「エッグスチーマー」を2回転させる必要があります。どうせ、すぐ茹で上がるんですけど
ひと晩漬けた味玉。先から先までムラなく漬かっています
味玉だけで白飯1膳食べられちゃう。4個漬けたので、次はインスタントラーメンにのせて食べよっかな
さて、「超高速エッグスチーマー」の片付けですが、これも割と簡単です。
トレーと透明フタは普通に丸洗いOK。本体とヒーター部は、薄めた中性洗剤を浸したペーパータオルで汚れを拭き取り、あとは乾拭きしてやるだけ。基本的に、ヒーター部に少し茶色い焦げが付いたり、カルシウムが白い汚れとして残ったりもするんですが、使用後すぐに拭いちゃえばスルッときれいに掃除できます。
基本的には、サッと汚れを拭くだけで片付け完了。特に手間を感じるポイントはありませんでした
作るのも片付けるのも手間がかからず、日々の暮らしにゆで卵を取り込める。これは、なかなかいいマシンですよ。
最新機能系から雑貨系おもちゃ文具まで、何でも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は大手文房具店の企画広報として企業ノベルティの提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。