レビュー

おいしくて楽しくてお酒がすすむ! 串焼きも網焼きもできるイワタニ「炉ばた焼器 炙りやII」

人目や時間を気にすることなく、自分のペースでゆっくり楽しめる家飲み。市販のお総菜をおつまみにするのもいいけれど、目の前で焼き鳥などを焼きながらお酒が飲めたら最高! ということで、イワタニ「炉ばた焼器 炙りやII」(以下、炙りやII)をおともに家飲みしてみました。

輻射熱で間接的に焼くから、中までしっかり加熱できて焦げにくい

「炉ばた焼器 炙りやII」は、卓上で焼き物を楽しめるカセットボンベ式のグリル。網焼きと串焼きができる構造となっており、焼き鳥や焼肉、海鮮焼きなど幅広い調理が楽しめます。直火で焼くのではなく、炎口部の上にある輻射板をガス火で熱し、その輻射板から出る輻射熱で食材を加熱する仕組みとなっているため、食材の表面だけ真っ黒に焦げて中は火が通っていないという事態になりにくのもポイント。また、カセットボンベを使用するタイプなので、電源コードが届く位置にコンセントがあるかを確認したり、使用中に電源コードに引っかかるといったわずらわしさもありません。

網焼きをするスタイル。「焼き網」を装着して使用します。サイズは約409(幅)×214(奥行)×134(高さ)mmで、重さは約2.4kg。ちなみに、本体カラーがブラックに変更されて「II」になりました

網焼きをするスタイル。「焼き網」を装着して使用します。サイズは約409(幅)×214(奥行)×134(高さ)mmで、重さは約2.4kg。ちなみに、本体カラーがブラックに変更されて「II」になりました

「焼き網」を取り外してステーを立ち上げると、串焼きスタイルに! ステーの幅は、串の長さに合わせて3段階で切り替えられるようになっています

「焼き網」を取り外してステーを立ち上げると、串焼きスタイルに! ステーの幅は、串の長さに合わせて3段階で切り替えられるようになっています

本体内部に炎口部を装備。U字型のパーツにある複数の穴からガス火が出ます

本体内部に炎口部を装備。U字型のパーツにある複数の穴からガス火が出ます

炎口部の上に山型の輻射板を取り付けた、この状態が通常スタイル。輻射板をガス火で赤熱させ、輻射熱で食材を加熱します

炎口部の上に山型の輻射板を取り付けた、この状態が通常スタイル。輻射板をガス火で赤熱させ、輻射熱で食材を加熱します

カセットボンベの取り付け部には、ボンベ内の圧力が高まると自動でボンベを離脱させて消火する圧力感知安全装置や、燃焼による気化熱で火力が落ちるのを防ぐヒートパネルを装備。なお、使用できるカセットボンベは「イワタニカセットガス」と記されたもののみとなります。連続燃焼時間は約90分(気温20〜25℃時に強火連続燃焼でカセットボンベを使い切るまでの実測値)

カセットボンベの取り付け部には、ボンベ内の圧力が高まると自動でボンベを離脱させて消火する圧力感知安全装置や、燃焼による気化熱で火力が落ちるのを防ぐヒートパネルを装備。なお、使用できるカセットボンベは「イワタニカセットガス」と記されたもののみとなります。連続燃焼時間は約90分(気温20〜25℃時に強火連続燃焼でカセットボンベを使い切るまでの実測値)

自分でクルクル回しながら焼き鳥を焼くのが楽しい!

さっそく、串焼きを試してみましょう。ちなみに、炙りやIIで調理する際には、本体下部にある「しる受けトレー」に水を入ておく必要があります。

食材から落ちる油脂による引火を防ぐため、「しる受けトレー」に水を入れておきます

食材から落ちる油脂による引火を防ぐため、「しる受けトレー」に水を入れておきます

まずは、炙りやIIをひと目見たときからやってみたかった、焼き鳥にトライ。生の鶏肉を用意して手作りしてみました。串打ちするのが楽しくてねぎまも作ってしまったので、一緒に焼いてみましょう。なお、炙りやIIの火力は2,000kcal/h。それほど高火力ではありませんが、同社のホットプレート「焼き上手さんα」(1,800kcal/h)を使った価格.comマガジン編集部スタッフによると、立ち上がりの早さや火力に不満はなかったそうです。数値的には、炙りやIIのほうが若干高いものの、輻射板を赤熱させて加熱する仕組みがどのように影響するのか気になるところ。

ステーにある凹みに串を並べます。最大7本並べられますが、今回は6本にしました。竹串が短めだったので、ステーの幅はもっとも狭い状態に調節しています

ステーにある凹みに串を並べます。最大7本並べられますが、今回は6本にしました。竹串が短めだったので、ステーの幅はもっとも狭い状態に調節しています

着火はつまみを回すだけ。火力調節も、このつまみで行います。初めて使うので適切な火力がわからないため、とりあえず強火で加熱スタート

着火はつまみを回すだけ。火力調節も、このつまみで行います。初めて使うので適切な火力がわからないため、とりあえず強火で加熱スタート

強火で3分ほど置いておいたら竹串が焦げてしまい、触ると折れてしまいました。これでは串をひっくり返せないので、やり直します

強火で3分ほど置いておいたら竹串が焦げてしまい、触ると折れてしまいました。これでは串をひっくり返せないので、やり直します

再度挑戦。準備しておいたもも串とねぎまの数が残り4本だったので、あるだけ焼きます。火力は、竹串が焦げないよう弱火にしてみました

再度挑戦。準備しておいたもも串とねぎまの数が残り4本だったので、あるだけ焼きます。火力は、竹串が焦げないよう弱火にしてみました

輻射板があるため本体上部から火力はチェックできませんが、側面にある窓から確認可能。見やすさは上々なので、火力調整はしやすかったです

輻射板があるため本体上部から火力はチェックできませんが、側面にある窓から確認可能。見やすさは上々なので、火力調整はしやすかったです

弱火でじっくり焼いていると、約5分経過したあたりから鶏肉から脂が落ち始めました。脂が落ちたときに煙が立ち、一瞬炎が上がることがあったので、調理中は目を離さないようにしましょう

弱火でじっくり焼いていると、約5分経過したあたりから鶏肉から脂が落ち始めました。脂が落ちたときに煙が立ち、一瞬炎が上がることがあったので、調理中は目を離さないようにしましょう

竹串が焦げないように、焼き鳥はひんぱんにひっくり返しながら調理しました。輻射熱で加熱される仕組みですが、やはりガス火が出るところに近いほうが火の通りが早いため、中央部の焼き上がりスピードは遅め。場所を入れ替えながら調理するのは手間でしたが、お店で作られる焼き鳥もひっくり返したり、焼け具合を見ながら調整されているはずなので、だんだん“やっている感”にハマっていきます

竹串が焦げないように、焼き鳥はひんぱんにひっくり返しながら調理しました。輻射熱で加熱される仕組みですが、やはりガス火が出るところに近いほうが火の通りが早いため、中央部の焼き上がりスピードは遅め。場所を入れ替えながら調理するのは手間でしたが、お店で作られる焼き鳥もひっくり返したり、焼け具合を見ながら調整されているはずなので、だんだん“やっている感”にハマっていきます

トータル15分で焼き鳥が焼き上がりました。端と中央で若干焼き上がりは違うものの、表面はカリッとしています。弱火でゆっくり焼いたことで加熱時間が長くなったため、鶏肉が硬くなったのではないかと心配していましたが、中はふんわり&ジューシー。ねぎの甘みも引き出され、旨みが凝縮された本格的な焼き上がりでした。ニオイをつまみにビールを飲みつつ焼いていましたが、焼き鳥の脂とビールの相性よすぎる……。もう1本、ビールを飲んじゃおう

トータル15分で焼き鳥が焼き上がりました。端と中央で若干焼き上がりは違うものの、表面はカリッとしています。弱火でゆっくり焼いたことで加熱時間が長くなったため、鶏肉が硬くなったのではないかと心配していましたが、中はふんわり&ジューシー。ねぎの甘みも引き出され、旨みが凝縮された本格的な焼き上がりでした。ニオイをつまみにビールを飲みつつ焼いていましたが、焼き鳥の脂とビールの相性よすぎる……。もう1本、ビールを飲んじゃおう

本格的な焼き鳥でお酒を楽しめて満足はしていますが、もう少しパパッと作れるものを……ということで、スーパーで購入してきた焼き鳥を温め直してみることにしました。

出来合いのねぎま(たれ)を用意。たれは焦げやすいですが、うまく焼き上がるでしょうか

出来合いのねぎま(たれ)を用意。たれは焦げやすいですが、うまく焼き上がるでしょうか

串が長めだったので、ステーの幅を最大まで広げてセット

串が長めだったので、ステーの幅を最大まで広げてセット

焼いていると、たれの香ばしい香りが漂ってきます。今回は中火で焼きましたが、竹串が焦げて折れることはなかったので、自分で焼き鳥を作るときも、このくらい太さのものを使えばよかったのかも

焼いていると、たれの香ばしい香りが漂ってきます。今回は中火で焼きましたが、竹串が焦げて折れることはなかったので、自分で焼き鳥を作るときも、このくらい太さのものを使えばよかったのかも

何度かひっくり返しながら5分で温め直せました。最初から表面に焦げ目が付いているので、直火で加熱しない炙りやIIとの相性バツグン! さらに焦げることもなく中心部までしっかり加熱され、余分な脂も落ち、電子レンジで温めるより、食感や旨みが濃い印象です。手軽なうえに短時間で完成するので、これはお酒のつまみに最高♪

何度かひっくり返しながら5分で温め直せました。最初から表面に焦げ目が付いているので、直火で加熱しない炙りやIIとの相性バツグン! さらに焦げることもなく中心部までしっかり加熱され、余分な脂も落ち、電子レンジで温めるより、食感や旨みが濃い印象です。手軽なうえに短時間で完成するので、これはお酒のつまみに最高♪

雰囲気も楽しい海鮮焼きのニオイとうまさにヤラれる

焼き鳥を堪能した翌日は、熱燗のおともに「焼き網」を使って魚介類を焼いてみました。

約280(幅)×180(長さ)mmサイズの「焼き網」には、するめいか1杯、ホタテ1枚、エビ3尾を並べられました。1〜2人くらいで使うのが、ちょうどよさそう

約280(幅)×180(長さ)mmサイズの「焼き網」には、するめいか1杯、ホタテ1枚、エビ3尾を並べられました。1〜2人くらいで使うのが、ちょうどよさそう

前述の焼き鳥のときと同様に、炎口部の近くにある食材から順に火が通っていきました。煙はほとんど出ませんでしたが、魚介類の焼けるいいニオイがヤバイ!

前述の焼き鳥のときと同様に、炎口部の近くにある食材から順に火が通っていきました。煙はほとんど出ませんでしたが、魚介類の焼けるいいニオイがヤバイ!

エビが黒色から淡い赤色に変わっていくのを目安に、熱の通り具合を確認。加熱から7分くらいですが、もう食べられます。したたる汁が食欲をそそる〜と思いつつ食べてみると、プリッと弾ける食感が! 凝縮された甘みが口の中いっぱいに広がりました

エビが黒色から淡い赤色に変わっていくのを目安に、熱の通り具合を確認。加熱から7分くらいですが、もう食べられます。したたる汁が食欲をそそる〜と思いつつ食べてみると、プリッと弾ける食感が! 凝縮された甘みが口の中いっぱいに広がりました

エビに続いてホタテも完成へ。ぐつぐつと煮立つ汁から漂う香りが最高。濃厚な旨みと絶妙な塩味に、お酒がすすみます。身も引き締まっていて、プリプリとした歯応えがたまりません

エビに続いてホタテも完成へ。ぐつぐつと煮立つ汁から漂う香りが最高。濃厚な旨みと絶妙な塩味に、お酒がすすみます。身も引き締まっていて、プリプリとした歯応えがたまりません

味付けが必要ないほど旨みが凝縮された仕上がりで、おいしい魚介類とお酒でご機嫌です。〆にごはんが食べたくなったので焼きおにぎりを作ってみましたが、これも最高でした。

焼き目が付くまで、強火で方面ごとに約7分。外がカリカリで、うまーい! 晩酌の〆の一品にぴったりです

焼き目が付くまで、強火で方面ごとに約7分。外がカリカリで、うまーい! 晩酌の〆の一品にぴったりです

お手入れは?

調理のたびに「しる受けトレー」を取り外して洗う必要があるほか、食材の真下にある輻射板や「焼き網」も外して洗浄可能。「焼き網」は長く使っていると焦げてきますが、交換用の網(CB-ABR-AMI2)が販売されているので、気になったら交換しましょう。なお、筆者は素手で作業してしまいましたが、取扱説明書によるとゴム手袋をするように記されていました。使用の際は注意しましょう。

輻射板に付いた油汚れは、中性洗剤で簡単に落とせました。サイズが小ぶりで、洗いやすいのもいい!

輻射板に付いた油汚れは、中性洗剤で簡単に落とせました。サイズが小ぶりで、洗いやすいのもいい!

まとめ

炙りやIIで焼いた食材は、直火ではなく輻射熱で焼くため、食材の表面を焦がすことなく焼き上げられ、旨みも閉じ込められていたように感じました。今回行った魚介類の網焼きや焼き鳥は、普通のホットプレートやフライパンではできない仕上がりですし、何より、串焼きでは焼き鳥屋さんっぽい気分が味わえるのが楽しい! 火傷に注意できる年齢の子どもなら、焼く工程から家族みんなでワイワイと楽しめるのではないでしょうか。もちろん、筆者のように、ひとりで焼きながらお酒を飲む際にもうってつけ。生の状態の食材を焼くところからスタートしなくても、温め直しなどにも使えるので、ちびちび飲みながら焼きたて熱々のつまみを堪能したい人はアリかもしれません。

ところで、卓上で焼きながら食べるものというと、焼肉を思い浮かべる人も多いでしょう。当然、炙りやIIでも焼肉を楽しめます。網を使っているので、余分な脂が落ちるのもいいところ。牛肉は強火で1〜2分で焼き上がり、野菜は5〜10分で食べごろになりました。このくらいの焼き上がり時間なら、ストレスなく楽しめるのではないでしょうか。最初に試した生の鶏肉から焼く焼き鳥では、細めの竹串を使ったため弱めの火力での加熱となり、少々時間がかかりましたが、串の太さや種類を工夫すればもっと短時間で焼き上げられるはず。出来合いの焼き鳥の温め直しは5分程度だったので、火力は申し分ないと言えそうです。

肉もおいしいですが、電気式のホットプレートで焼くよりも野菜が甘くて、よりおいしい印象

肉もおいしいですが、電気式のホットプレートで焼くより野菜が甘くて、よりおいしい印象

炙りやIIはアウトドア向けの製品ではありませんが、雨風の問題がない場所なら屋外でも使用可能。2022年7月27日時点の価格.com最安価格は5,831円(税込)と手ごろですし、気軽に本格的な焼き物料理を楽しめるアイテムだと思います。

有賀 瞳

有賀 瞳

大阪府生まれ、埼玉県育ち。編集プロダクション「雪か企画」に所属し、持ち前の体力で月に50本以上の記事を制作しています。休日はカフェ巡りや散歩を楽しみ、1日15km以上歩くことも。

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