レビュー

オフィスのセカンド冷蔵庫にもぴったり!家具のようなデザインの日立「Chiiil」は音も静かで使いやすい

近年は、デザインにもこだわった小型冷蔵庫がいろいろなメーカーから登場していますが、その中でも、2022年4月に発売された日立「Chiiil(チール)」は、特に、インテリアと調和する製品。キッチン以外の場所にも違和感なく設置できる外観に仕上げられ、カラーバリエーションも豊富なので、設置する部屋に合わせて家具感覚でチョイスできます。そんな「Chiiil」のある生活を体験してみました。
※今回使用した製品は試作機のため、市販の製品とは一部仕様が異なる点があります。

「Chiiil」がオフィスにやってきた!

筆者が働くオフィスには仕事で撮影したりするために普通の冷蔵庫が置いてありますが、仕事のことを気にせずに使える小型の冷蔵庫があれば便利だなと思っていました。ただ、しばしば来客があるので、冷蔵庫然としたデザインの製品を目につくところに設置するのははばかられます。また、オフィスは撮影で使うことがあるため、生活感はなるべく出したくない……。そんな要望が、「Chiiil」なら叶えられます。ドア前面にロゴなどのないすっきりとした外観はインテリア性が高く、壁際はもちろん、デスクの横に置いても違和感がありません。右開きの「R-MR7S」と左開きの「R-MR7SL」の2タイプがあり、どちらのタイプにも、ライフスタイルストアの「ACTUS(アクタス)」とコラボした10色が用意されています。

10色用意されたカラーのうち、ホワイト(左)、ノルディック(中央)、ダークグレー(右)の3色がベーシックカラー

10色用意されたカラーのうち、ホワイト(左)、ノルディック(中央)、ダークグレー(右)の3色がベーシックカラー

ベーシックカラー以外の7色は受注生産となるカスタムカラー。上段左から、グレージュ、オーク、モス、下段左から、グラファイト、トープ、ブリック、ウェンジです。単にカラーバリエーションが豊富というだけでなく、繊細な色味なのでインテリアとの相性もよさそう

ベーシックカラー以外の7色は受注生産となるカスタムカラー。上段左から、グレージュ、オーク、モス、下段左から、グラファイト、トープ、ブリック、ウェンジです。単にカラーバリエーションが豊富というだけでなく、繊細な色味なのでインテリアとの相性もよさそう

今回は、「グラファイト」カラーの右開きモデルをオフィスに設置します。一般的な冷蔵庫は放熱機構が背面に設けられているため、壁と冷蔵庫の間に一定のスペースを空ける必要がありますが、「Chiiil」は内蔵するコンプレッサーに近い本体下部から放熱する設計を採用。本体背面を壁にピッタリ付けて設置できます。

サイズは約559(幅)×420(奥行)×750(高さ)mmで、年間消費電力量は198kWh/年

サイズは約559(幅)×420(奥行)×750(高さ)mmで、年間消費電力量は198kWh/年

ドアを開いた時のサイズは約944(縦)×827(横)mm。定格内容積は73Lで、食品収納スペースの目安は56Lです。たくさんの食品をストックするというよりも、ちょっとした食品や飲料を入れておく使い方に適しているでしょう

ドアを開いた時のサイズは約944(縦)×827(横)mm。定格内容積は73Lで、食品収納スペースの目安は56Lです。たくさんの食品をストックするというよりも、ちょっとした食品や飲料を入れておく使い方に適しているでしょう

壁との間にすき間なく設置できるよう、電源コードは横に伸びる仕様を採用しています

壁との間にすき間なく設置できるよう、電源コードは横に伸びる仕様を採用しています

家具のように、本体背面を壁際にくっつけて設置できます。ただし、左右は5mm以上のすき間を空けなければなりません

家具のように、本体背面を壁際にくっつけて設置できます。ただし、左右は5mm以上のすき間を空けなければなりません

重量が約29kgありますが、2人で移動&設置できました。ちなみに、取扱説明書には運搬は2人以上で行うと記されています。また、写真では本体側面を持っていますが、本体下部の前面と後部を持って運ぶのが正しい方法なのでご注意を!

重量が約29kgありますが、2人で移動&設置できました。ちなみに、取扱説明書には運搬は2人以上で行うと記されています。また、写真では本体側面を持っていますが、本体下部の前面と後部を持って運ぶのが正しい方法なのでご注意を!

筆者のデスク横に設置。一般的な家具サイズとの整合性を考慮して設計したというだけあって、オフィスで使っているデスクと高さが同じくらいでした

筆者のデスク横に設置。一般的な家具サイズとの整合性を考慮して設計したというだけあって、オフィスで使っているデスクと高さが同じくらいでした

「Chiiil」の収納性能をチェック

設置したあとは、電源プラグをコンセントに挿し、半日ほど庫内を冷却してから使用します。庫内の温度は「冷蔵(強め:約2℃、標準:約4℃、弱め:約6℃)」と「セラー(強め:約8℃、標準:約12℃、弱め:約16℃)」で選択でき、どちらも5段階で温度調節が可能。普通に冷やしたいときは「冷蔵」、冷やしすぎたくない飲料や冷暗所に保存したい食品は「セラー」を選択しましょう。なお、使用している途中で「冷蔵」と「セラー」を切り替えた場合、庫内が適温になるまで「冷蔵」→「セラー」では約3〜5時間、「セラー」→「冷蔵」では約2〜4時間かかります。

温度調節の表示は「弱め」「標準」「強め」の3つですが、「弱め」と「標準」のランプが2つ点灯するというように、5段階で温度設定できます

温度調節の表示は「弱め」「標準」「強め」の3つですが、「弱め」と「標準」のランプが2つ点灯するというように、5段階で温度設定できます

庫内奥の上部に、冷気の吹出口を配置。水分が多い食品や缶飲料を近くに置くと凍ったり、破裂したりするとおそれがあるので注意しましょう

庫内奥の上部に、冷気の吹出口を配置。水分が多い食品や缶飲料を近くに置くと凍ったり、破裂したりするとおそれがあるので注意しましょう

食品の入れやすさに関係する、庫内のレイアウトもチェックしておきましょう。「Chiiil」の庫内は3段に区切られ、上段と中段に棚を装備し、下段には透明なトレイを配置。上段の棚はセットする位置の高さを2段階で変更でき、中段の棚は手前側半分を取り外して奥側に重ねることで、下段の高さをさらに確保できます。

棚やトレイのサイズは、上段の棚が430(幅)×280(奥行)mm、中段の棚が430(幅)×230(奥行)mm、下段のトレイが470(幅)×110(奥行)mm。収納できる食品の重さの目安は、上段の棚が15kg、中段の棚が10.5kg、下段のトレイが11kgです

棚やトレイのサイズは、上段の棚が430(幅)×280(奥行)mm、中段の棚が430(幅)×230(奥行)mm、下段のトレイが470(幅)×110(奥行)mm。収納できる食品の重さの目安は、上段の棚が15kg、中段の棚が10.5kg、下段のトレイが11kgです

上段の棚を取り付ける位置を変更することで、上段と中段の高さが約8cm変動

上段の棚を取り付ける位置を変更することで、上段と中段の高さが約8cm変動

中段の棚は、手前側と奥側で半分に分離された仕様

中段の棚は、手前側と奥側で半分に分離された仕様

下段に高さのあるものを入れたいときには、中段の棚の手前側を取り外して奥側に重ねます

下段に高さのあるものを入れたいときには、中段の棚の手前側を取り外して奥側に重ねます

中段の棚の手前側を奥に重ねれば、上段の棚を下側の位置にセットしても下段は高さが約41cmになります

中段の棚の手前側を奥に重ねれば、上段の棚を下側の位置にセットしても下段は高さが約41cmになります

「Chiiil」がある日々を体験

オフィスにある筆者のデスク横に「Chiiil」を設置し、「冷蔵(標準)」設定で1週間ほど使ってみたのですが、まず、静音性の高さが気に入りました。耳を澄ましても聞こえないくらい小さく、仕事中に運転音が気になった場面は1度もありません。また、収納力が見た目以上にある印象。最初は、自分専用の冷蔵庫として使用していたのですが、筆者のお昼ごはんや小腹が空いたときに食べるもの、飲料を入れてもまだまだ余裕があるので、同僚が買ってきたものや、もともとオフィスにある共用の冷蔵庫に入りきらない食品を「Chiiil」に入れるなど、サブで使える共用冷蔵庫としても大活躍でした。

デスクと同じくらいの高さなので、冷蔵庫の中のものを取り出すのも楽ちん。椅子に座ったままパッと取り出せるって便利!

デスクと同じくらいの高さなので、冷蔵庫の中のものを取り出すのも楽ちん。椅子に座ったままパッと取り出せるって便利!

ドアハンドルは正面からは見えない位置に配置されていますが、手のかけやすさは上々。ストレスなく開け閉めできます

ドアハンドルは正面からは見えない位置に配置されていますが、手のかけやすさは上々。ストレスなく開け閉めできます

途中から、筆者だけでなくみんなで使う冷蔵庫になってしまったため、ほかのメンバーも使いやすいように設置場所をオフィスの中心部に移動。いったんコンセントを抜き、庫内の食品を取り出す必要はあるものの、本体の移動はラクに行えたので、部屋の模様替えの際にも家具と同じような感覚で動かせるでしょう。

「Chiiil」は部屋の雰囲気を損ないませんし、運転音も静かなので、来客から見える位置に設置しても問題なし!

「Chiiil」は部屋の雰囲気を損ないませんし、運転音も静かなので、来客から見える位置に設置しても問題なし!

ちなみに、「Chiiil」の天面(トップテーブル)の上には物を置くことができます (耐熱温度60℃、荷重25kgまで)。ただし、水がかかると故障の原因となるため、倒れた場合に液体がこぼれるような容器や倒れやすいものはトップテーブルに置かないようにしましょう。

トップテーブルにグラスや飲み物に入れるシロップなどを置いておけば、「Chiiil」から飲料を取りだしたあとにキッチンまで取りにいかなくていいので便利(液体がこぼれる恐れがあるので、「Chiiil」の上では注がないようにしましょう)。身長156cmの筆者の場合、腰より低い位置にトップテーブルがあるので、置いてあるものをスムーズに使用できました

トップテーブルにグラスや飲み物に入れるシロップなどを置いておけば、「Chiiil」から飲料を取りだしたあとにキッチンまで取りにいかなくていいので便利(液体がこぼれる恐れがあるので、「Chiiil」の上では注がないようにしましょう)。身長156cmの筆者の場合、腰より低い位置にトップテーブルがあるので、置いてあるものをスムーズに使用できました

このほか、ドアの閉め忘れを防ぐアラーム機能も搭載。1分以上開けたままにしていると、下の動画のように「ピー」という音が3回鳴り、2分以上で5回、3分以上経つと温度設定の操作パネルが点滅するとともに、ドアを閉めるまで連続で鳴り続けます

まとめ

デザイン性の高さが注目されがちですが、静粛性や使い勝手もよく、総合的な実力も高い製品だと思いました。運転音がまったくといっていいほど気にならなかったので、寝室にも置いても快適に使えるでしょう。冷却方式に「間冷式(ファン式)」を採用しているため、庫内に霜が付きにくく、棚やトレイはすべて取り外してお手入れできるので、清潔性も保ちやすそうです。

今回は1台で使用しましたが、「Chiiil」は2台を組み合わせて横置きや縦置きできるのもポイント。横に並べたり、縦に重ねたりしてもシンプルですっきりとした印象は変わらず、段差やムダなすき間はできないのでインテリア性も損なわれません。1台は「冷蔵庫」、もう1台は「セラー」といように使い分けたり、異なる色を組み合わせたりと、生活スタイルや自分の好みに合わせて選べるのも魅力です。これほどすっきりと設置でき、家具のようなデザインの小型冷蔵庫はなかなかないはず。インテリアの調和にこだわるなら、「Chiiil」は有力候補だと思います。

ここまで部屋に調和するデザインの製品は、一般的な小型冷蔵庫ではないのでは!? ちなみに、左写真が「トープ」で、右写真が「ダークグレー」です

ここまで部屋に調和するデザインの製品は、一般的な小型冷蔵庫ではないのでは!? ちなみに、左写真が「トープ」で、右写真が「ダークグレー」です

「Chiiil」は横に2台並べて設置可能。1台置きの場合、本体左右には5mm以上のすき間を空けて設置しますが、横置きをする場合は本体同士のすき間は15mm以上空ける必要があります

「Chiiil」は横に2台並べて設置可能。1台置きの場合、本体左右には5mm以上のすき間を空けて設置しますが、横置きをする場合は本体同士のすき間は15mm以上空ける必要があります

横置きする際は、右開きタイプ(R-MR7S)と左開きタイプ(R-MR7SL)で組み合わせるのがベスト

横置きする際は、右開きタイプ「R-MR7S」(写真右)と左開きタイプ「R-MR7SL」(写真左)で組み合わせるのがベスト

縦置きは2台まで設置できます。ドア下部にもドアハンドルが付いているので、上側の冷蔵庫の開閉もスムーズ。なお、縦置きする際には、専用パーツ(16,500円/税込)の購入と、据付業者による設置作業およびパーツ取付作業が必要です(設置作業やパーツ取付作業料金も別途必要)

縦置きは2台まで設置できます。ドア下部にもドアハンドルが付いているので、上側の冷蔵庫の開閉もスムーズ。なお、縦置きする際には、専用パーツ(16,500円/税込)の購入と、据付業者による設置作業およびパーツ取付作業が必要です(設置作業やパーツ取付作業料金も別途必要)

有賀 瞳

有賀 瞳

大阪府生まれ、埼玉県育ち。編集プロダクション「雪か企画」に所属し、持ち前の体力で月に50本以上の記事を制作しています。休日はカフェ巡りや散歩を楽しみ、1日15km以上歩くことも。

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