薄いパンに具材を挟んだら、ギューッとプレスして焼くーー。
表面カリカリッの中ホワッホワなホットサンドは、最高においしいもんです。かじりついた端からマヨネーズのきいたタマゴサラダがハフハフと口いっぱいに広がったり、ベーコンと一緒に大量のチーズがトロトローッとあふれてきたり。想像しただけで「ウワー、食いてぇー!」って感じ。
焼きたてホットサンド、ウメェですよね……。でもカロリーがちょっと激しめなので……
ほかにも、ツナ・エビ・アボカドなんかはド鉄板だし、フルーツとクリームのスイーツ系もいい。のり佃煮やネギ味噌なんかの和風ホットサンドも意外な魅力があるし。
考えるだけでも食欲中枢が刺激されまくりですが、とはいえ普段から食っちゃ寝生活の自堕落王(ジダラキング)、欲望のおもむくままに食べていると、体重的なアレが困ったことになるのは確定です。
これ、どうするべきか。
正直な話をすると、やっぱりホットサンドはいろんな具材を食べたいんですよ。
タマゴサンドとベーコンチーズサンド、どちらを選ぶ?という無慈悲な選択肢を突きつけられて冷静でいられる人はいないはず。そりゃ、どっちも食いたいわ。
であれば、答えはひとつ。具材じゃなくてパンのほうを減らせばいいんじゃないですかね。
パン1枚でホットサンドが作れる、ラドンナ「Toffy ハーフホットサンドメーカー」
ホットサンドと言えば、薄切りのパン2枚で具材を挟んでプレスする、というのがこれまでの常識。ですが、ラドンナの「Toffy ハーフホットサンドメーカー」は、薄切りパン1枚で具材をクルンと包むようにプレスする=ハーフサイズのホットサンドが作れるというわけです。
本体を開くとこんな感じ。中央でパンと具材をプレスして焼きます
なんせ、8枚切りの食パンが2枚で224kcalのところ、このハーフサイズなら1枚分112kcalで済むんだから、もちろん具材のカロリーは加わるとしても、これはデカい。
そもそも112kcalと言えば、消費するのにウォーキング30分弱かかる量ですから、最初からそこをカットできるのはありがたすぎです。
インジケーター類は加熱状態を示すランプだけ。とてもシンプル
本体にスイッチ類はないので、使う際はただ電源コードを挿し込むだけで余熱がスタート。上部のライトがオレンジ(加熱中)から緑(待機)に変われば、余熱完了です。完全に冷えた状態からだと、余熱はだいたい3分ほどかかります。
パンは8〜12枚切りが使用可能。それより厚いものを使うと、故障の原因にもなるので注意です
本体は水平までは開かないので、パンは斜めにもたれかけるようにセットします
そうしたら、ハンドルを持ち上げるようにして本体を開き、パンをセット。さらに、パンの中央に具材をのせたら、あとはもうハンドルをグッと押し戻して先端をロックするだけ。約3〜4分ほど置いておけば、外カリ中ホワホワのハーフホットサンドが完成です。
まずは定番タマゴサラダで。ゆで卵とマヨネーズをコップに入れてフォークでかき回すと、簡単に作れます
具材ははみ出さないようにパンの中央にのせていきます。量が多すぎると本体が閉じられないので、欲張りすぎないこと
あとは本体をギューと閉じてプレス。3〜4分ほどで焼き上がります。慣れないうちは、途中で何度か開けて様子を見ると失敗しません
はい、焼き上がり!
だいぶ抑えたつもりだったけど、それでもタマゴサラダ入れすぎてました。中にミッチミチに詰まっています
サクッホワッでおいしい! 具材があふれず食べやすいし、つまんで食べられる手軽さも優秀です
次はベーコン&チーズ!
チーズがほどよく溶けて最高です
実は、実際に使う前は「サイズがコンパクトな分、加熱性能は弱いかも?」と予想していたんですが、その辺りは特に気になりませんでした。
3〜4分という焼き上がりタイムは、一般的な電気式ホットサンドメーカーの平均クラスで、速くも遅くもなし。ひとりで調理するのであれば、食べながら次々と焼いていけば、待たされる感はないと思います。
レシピはこれまでのホットサンドのものを丸々転用しても問題なし。「大体、何を挟んでも、焼けばウマい」というホットサンドの法則は、ハーフサイズになっても変わりありません。
ちょっと意外性を狙ったホットサンドにチャレンジ!
逆にハーフサイズならではと感じたのが、みっちり包み込むほうがウマく出来上がるということ。
たとえば、今回ふと思いついて試してみたオムライスサンド。パンの片面(包むときの内側)に軽く塩胡椒で味付けた溶き卵をしっかり吸わせたら、チキンライスをのせて包んでプレスします。
冷凍食品のチキンライスを解凍して、卵液の染みたパンにドンとのせます
指でつまめるスナック感覚のオムライスは、サクッとしたパン・オムレツ・チキンライスという多層構造で、なかなかにボリューミー。食べるときは、お好みでケチャップをちょいがけするのもありだと思います。
スナック感覚でサクサク食べられるオムライス、楽しいです。これを食べるときはカロリーを気にしていたら野暮なやつかも
もうひとつオススメしたいのが、疑似カツ系です。
カツと言えば、具材にパン粉をつけて揚げるものですが、薄いパンに包んでカリッと焼いちゃうのも方向性はだいたい似たような感じ。揚げてないだけ、むしろローカロリーになるという話です。
冷凍むきエビを軽く茹で、水気を切ってタルタルソースで和えてパンでプレスしたら……
思ったよりもエビカツっぽい! これは、完全におかずになるやつです
むきエビを使った疑似エビカツは、みっちり密度高めに詰まったプリプリのエビと、カリッと焼けたパンの香ばしさがベストマッチです。予想してた以上にエビカツ寄りの雰囲気なので、なんならこれをおかずに白米だったら食べられそうな気が。おつまみとしてのポテンシャルも十分でしょう。
調理後のケアは、濡らして絞ったキッチンペーパーでプレート部の汚れを拭き取るだけでだいたいOK。まだプレートに少し熱が残ってるぐらいのタイミングなら、こびりついた汚れもきれいに取れるはず(さすがに焼いた直後のアツアツ状態では拭かないこと。危険です)。
水気が跳ねると危ないので、キッチンペーパーはしっかりと絞ること。鉄板系ケアの鉄則です
本体外部も、同じく濡らして絞ったキッチンペーパーの拭き取りでOK。最後は、底部のコード台に電源コードを巻き付けてやれば、すっきり収納できるでしょう。
本体がコンパクトなので、ケーブルさえ巻いてしまえば収納は問題なさそう
機能的な話をすると、タイマーが付いていないのは確実にマイナスポイント。特に朝の忙しい時間帯だと、焼いている間に目を離せないのは使いづらさを感じる部分でしょう。とはいえ、スマートスピーカーなり、スマホなりでタイマーをかければ、焼き時間管理はさほど手間がかからないわけで……。個人的には「う〜ん、確かにタイマーは付いていたほうがいいかもだけど、なくても別にいいかな」ぐらいの感覚でした。
対して、パン1枚でハーフホットサンドが作れる、というほかにない機能はかなりプライオリティ高め! なによりパンの分のカロリーが半分になったことで、大胆にいろんな具材を食べても罪悪感薄めなのが最高です。ホットサンドの具材をあれこれ楽しみたい派なら、間違いなくこれを選ぶべき。オススメできます。
最新機能系から雑貨系おもちゃ文具まで、何でも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は大手文房具店の企画広報として企業ノベルティの提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。