ダイソンのコードレススティック掃除機「Dyson V12 Detect Slim」シリーズに、新しいクリーナーヘッドを搭載した「Dyson V12 Detect Slim Absolute(SV46 ABL)」が登場。光で照らし出すことで床上のホコリを可視化する機能を強化したほか、排気のクリーンさも向上しました。
光を照射する機能を備えた「Fluffy Opticクリーナーヘッド」装着時のサイズは250(幅)×234(奥行)×1,095(高さ)mmで、重量は2.2kg。公式オンラインストア価格は110,000円(税込)
従来の「Dyson V12 Detect Slim」シリーズも、床上の微細なホコリを緑色の光源で照らし出す機能を搭載したクリーナーヘッド(Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド)を備えていましたが、さらに見えるようにするため、新モデル「Dyson V12 Detect Slim Absolute」は光源をレーザーからLEDに変更。前方に届く光の範囲が20cmから30cmに拡大し、ホコリが2倍可視化できるようになりました。照射範囲の数値が「2倍」になったわけではないので「ホコリを2倍可視化できる」という部分との結びつきがわかりにくいですが、単純に照射範囲や輝度を2倍にしたのではなく、光源の仕組みや設計などにこだわり、さまざまな要素が複雑に組み合わさることで「肉眼で見えるホコリの量が2倍」になったそう。
「Dyson V12 Detect Slim Absolute」は、LED光を照射する「Fluffy Opticクリーナーヘッド」を採用
従来モデルと比較すると、新モデルのほうが床上のホコリが見やすく、先のほうまでホコリが浮き出ています
なお、従来モデルに搭載していたレーザー光(あらゆる条件で最も安全なクラス1のレーザー光)でもクラスを上げれば、新モデルと同じくらいの可視化はできるそうです。ただ、ダイソンは安全性を担保しつつ、よりホコリを可視化することを追求しているため、今回はLED光のほうが適したとのこと。もちろん、光は従来と変わらず下向きに照射されるので、光が直接人の目に入る心配はほぼありませんが、床上近くで過ごすことの多い赤ちゃんやペットにまで配慮してのことなのだといいます。
そして、LEDを配置する位置もこだわりのポイントです。上から光をただ当てているのではなく、床上のホコリが輪郭から浮き出るように、床上から7.3mmの高さ、下向き1.5度の角度で照射するようにLEDを配置。これは、従来モデルと変わらない部分です。
床上からの高さや照射角度は従来モデルと同じ。単純に光を出しているだけでなく、レンズで光を広げているので、新しい光源に合わせて設計は調整されています
ブラシの素材も従来と変わりません。静電気の発生を抑える「カーボンファイバーブラシ」が、フローリングの溝に入ったホコリまでしっかり取り除きます
肉眼では見えにくい床上のホコリを可視化することで取り残しが防げるだけでなく、掃除の達成感が得られるなど気持ちの面でもメリットがあります。さらに、吸引したゴミの量を液晶ディスプレイに表示する機能も引き続き搭載。吸気口付近に搭載されたピエゾセンサーが吸引したゴミを検知し、ゴミのサイズごとに分類して表示するので、どのような種類のゴミが多いかを確認できます。
本体上部にある液晶ディスプレイに、吸引したゴミの状況をリアルタイムで表示。運転できる残り時間や運転モード、メンテナンスに関するお知らせも表示されます
また、この機能を使った「オートモード」も搭載。ゴミの量が多いと検知すると自動で吸引力を高めるなど、状況に応じた運転をしてくれます。搭載されている運転モードは「エコモード」「中モード」「強モード」「オートモード」の4種類。「Fluffy Opticクリーナーヘッド」装着時の連続運転時間はエコモードで約50分、中モードで約30分、強モードで約5分です。
状況に応じて吸引パワーが変動するため、オートモードの連続運転時間はわかりませんが、バッテリーのムダな消費を抑えながら効率よく掃除したいならオートモードに設定しておくとよさそう
「Fluffy Opticクリーナーヘッド」のほか、ブラシに絡むペットの毛や人の髪の毛などをコーム型のブレードが防止する「Motorbarクリーナーヘッド」、毛がからみにくい円すい型の「毛絡み防止スクリューツール」、先端のブラシを出し引きできる「コンビネーションノズル」、狭い場所の掃除に役立つ「隙間ノズル」といったツールが付属するので、付け替えて部屋中を掃除できます。
毎分最大125,000回転する「Dyson Hyperdymiumモーター」や、100,000Gの遠心力で吸い込んだ空気とゴミを分離するサイクロンテクノロジーなど、清掃性能に関する基本的なコアテクノロジーも従来の「Dyson V12 Detect Slim」シリーズと変わりません。ただし、「Dyson V12 Detect Slim Absolute」は5段階でゴミを捕集するシステムの最終にある「ポストモーターフィルター」をHEPAフィルターに変更したことで、0.3μまでの粒子を99.99%捕集だった捕集性能が、ウイルスなどが該当する0.1μまでの微細な粒子を99.99%捕集できるようになりました。この向上した捕集性能と密閉性の高い本体設計により、さらにキレイな排気を実現したのも新モデルの大きな進化点です。
掃除機に吸い込まれた空気とゴミはクリアビン内の気流で遠心分離され、無数の穴が開いた金属フィルター(シュラウド)で500μ以上の粒子を捕集。その後、11つのサイクロンが生み出す遠心力で10μの粒子を遠心分離し、静電気を帯びたプレモーターフィルターが0.5μの粒子をとらえ、最後にHEPAフィルターを採用したポストモーターフィルターが0.1μの粒子を捕集し、キレイな空気だけを排出します
排気のキレイさを実証する実演が会場で行われました。フローリングに撒いたベビーパウダーを「Dyson V12 Detect Slim Absolute」で吸引し、その最中に「Dyson V12 Detect Slim Absolute」の排気部の近くに空気中に漂う粉じんを測定するセンサーを設置。測定器の数値が大きくなれば、排気に汚れが含まれているということになりますが、スタート時の数値からまったく変わらなかったので、「Dyson V12 Detect Slim Absolute」は吸い込んだゴミを掃除機内でしっかり捕集していることが確認できました。
ペビーパウダーを吸い取っているときの排気の汚れを測定器でチェック。測定器の数値は変化しなかったので、5段階の捕集システムでキレイになった空気だけが排気されていることがわかりました
ちなみに、ペビーパウダーを仕込んだクッションを叩いてみると、測定器の数値はみるみる上昇。このことからも「Dyson V12 Detect Slim Absolute」の排気のキレイさが証明されました
「Dyson V12 Detect Slim Absolute」と同じ「Fluffy Opticクリーナーヘッド」を搭載した、軽量モデル「Dyson Micro Plus」シリーズも発売。重量1.5kgの「Dyson Micro Origin」をベースにしたモデルですが、新クリーナーヘッドを採用したことで重量は1.54kgにアップしています。毎分最大104,000回転する「Dyson Hyperdymiumモーター」や96,000Gの遠心力で分離するサイクロンテクノロジーといった基本的な構造は、従来モデルと同じ。従来モデルには付属しなかった、髪の毛やペットの毛がブラシにからむのを防ぎなら吸い取る「毛絡み防止スクリューツール」やテーブルの掃除に最適な「卓上ツール」、自立式の「専用充電ドック」が同梱されます。
「Dyson Micro Plus(SV33 FF PL)」のサイズは250(幅)×222(奥行)×1,091(高さ)mm。「Dyson V12 Detect Slim Absolute」とクリーナーヘッドは同じですが、本体がひとまわり小さい印象です(右写真)。公式オンラインストア価格は76,560円(税込)
「Dyson V12 Detect Slim Absolute」と同様にHEPAフィルターを搭載した公式オンラインストア限定モデル「Dyson Micro HEPA Plus(SV33 FF PL EX)」も発売。公式オンラインストア価格は「Dyson Micro Plus(SV33 FF PL)」と同じ76,560円(税込)なので、こちらを選ぶほうがお得かも!?
「Dyson Micro Plus」シリーズに搭載されている運転モードは「エコモード」と「強モード」の2種類。連続運転時間はエコモードで約25分、強いモードで約5分です。
モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいます。