レビュー

楽して一品できあがり! 暑い夏こそ、ほったらかし調理家電で作る“ズボラ飯”が大正解!

自動調理器といえば、具材と調味料をセットして、ボタンひとつで加熱調理を行い、家事の負担を軽減してくれる便利な調理家電として大人気です。圧力を加えて時短料理するモデルや自動でかくはんするモデルなど、さまざまな種類があります。大きさは炊飯器くらいのサイズ感が一般的ですが、縦長でスリムなポットタイプがあるのをご存じでしょうか?

2023年2月にウィナーズより発売された「Auto Cooking Pot(自動調理ポット)」(以下、「自動調理ポット」)は、ポットのような見た目で食材を自動で刻んだり煮込んだりする自動調理器です。食材をセットして、ボタンを押すだけで手軽に調理ができるということで、今回実際に使って調理はもちろん、使いやすさやお手入れのしやすさなどもチェックしたので、ぜひ参考にしてください。

底面の4枚刃が食材を刻み内蔵ヒーターで加熱調理

「自動調理ポット」の詳しい機能の紹介の前に、「どんな風に調理するのか気になって仕方ない!」という方もいるかと思いますので、まずはこちらの動画をチェックしてみてください。

スリムな縦長でポットのような形状の「自動調理ポット」ですが、一般的な電気調理鍋などと同じく本体下部のヒーターで内部を加熱して調理を行う構造になっています。そしてもうひとつの特徴は、ポット内部の底面に4枚刃が内蔵されていること。一般的な電気調理鍋などは、食材の加熱やかくはんする調理は可能ですが、食材を刻む機能は搭載していないモデルがほとんどのため、適切な大きさに具材をカットして準備する必要があります。それが、「自動調理ポット」であれば、底面の4枚刃が自動で食材を刻み、内蔵ヒーターで加熱調理することができるのです。

調理モードは5種類あり、ポタージュなどを作る【POTAGE&PASTE】モード、スープやおかゆを作る【SOUP&OKAYU】モード、大豆から豆乳を作る【SOYMILK】モード、スムージーを作る【JUICE&CLEAN】モード、調理した後に保温する【WARM】モードと種類も豊富。簡単なボタン操作で、メニューに最適化された温度や加熱時間で自動調理してくれるので、料理が苦手な人でも安心です。

本体サイズは165(幅)×120(奥行)×233(高さ)mmで、重量は約970g。調理容量は600mLとなっており、1〜3人分くらいの調理が可能です

本体サイズは165(幅)×120(奥行)×233(高さ)mmで、重量は約970g。調理容量は600mLとなっており、1〜3人分くらいの調理が可能です

内側はセラミックコーティングされているので、焦げ付きや汚れなどがこびり付きにくく、お手入れも簡単

内側はセラミックコーティングされているので、焦げ付きや汚れなどがこびり付きにくく、お手入れも簡単

本体底部には、加熱用のヒーターと4枚刃を搭載しています。4枚刃で食材を刻むだけでなく、具材のかくはんも可能

本体底部には、加熱用のヒーターと4枚刃を搭載しています。4枚刃で食材を刻むだけでなく、具材のかくはんも可能

操作部は本体の取っ手部分にまとめられており、蓋を閉めた状態で「SELECT」ボタンを押すことでモードを選択することができます

操作部は本体の取っ手部分にまとめられており、蓋を閉めた状態で「SELECT」ボタンを押すことでモードを選択することができます

本体下部に電源プラグの挿入口にはカバーが付いているので、お手入れする際に水の侵入を防いだり、使わないときはホコリが溜まるのを防いだりと便利

本体下部に電源プラグの挿入口にはカバーが付いているので、お手入れする際に水の侵入を防いだり、使わないときはホコリが溜まるのを防いだりと便利

下ごしらえが面倒なキーマカレーがお手軽料理に早変わり!

ここからは付属のレシピブックに掲載されているメニューを実際に自動調理してみましたので、できあがりの味はもちろん、準備や調理工程などレポートしたいと思います。

まずは子どもも大人も大好きなキーマカレーを作ります。といっても用意するのは、挽肉、玉ねぎ、ごぼうと調味料だけ。通常であれば、玉ねぎなどの野菜をみじん切りにするなど下準備が面倒な印象ですが、「自動調理ポット」であれば、食材を一口大に切ったら準備完了です。あとは液体ややわらかい食材などから順にポットに入れ、調味料を入れて、蓋を閉めたら調理モードを選択するだけ。

実際に使ってみるとわかるのですが、とにかく下ごしらえが楽です。調理時間は約35分ですが、火加減や焦げ付きなどを考える必要もなく、ほったらかしたままにできるのはとにかく便利です。しかも夏場の台所は汗だくになるくらい熱気がこもりがちですが、火を使わずに調理ができるので、料理で汗だくになる心配もありません。カレーの味もばっちりで、玉ねぎもしっかりみじん切りになっているだけでなく、ごぼうもやわらかく食べやすい食感に仕上がっていました。

かくはん機能のない電気調理鍋などは、カレーのルーなどは細かく刻まないと溶けない場合がありますが、「自動調理ポット」ならカレーのルーも小さく分けるだけで大丈夫

かくはん機能のない電気調理鍋などは、カレーのルーなどは細かく刻まないと溶けない場合がありますが、「自動調理ポット」ならカレーのルーも小さく分けるだけで大丈夫

35分ほどの加熱ですが、具材のごぼう食感は残しつつも、やわらかく食べやすく仕上がりました

35分ほどの加熱ですが、具材のごぼう食感は残しつつも、やわらかく食べやすく仕上がりました

調理後はポットに中性洗剤を薄めた水またはお湯などを入れて、【JUICE&CLEAN】モードで運転して内部を掃除します

調理後はポットに中性洗剤を薄めた水またはお湯などを入れて、【JUICE&CLEAN】モードで運転して内部を掃除します

内部のがんこな汚れには、お湯に重曹を溶かして付け置きしたり、付属のお手入れブラシなどで取り除くことができます

内部のがんこな汚れには、お湯に重曹を溶かして付け置きしたり、付属のお手入れブラシなどで取り除くことができます

コーンポタージュは滑らかでしっかりとろみの付いた仕上がり

続いては人気スープ料理のひとつ、コーンポタージュを作ってみます。作り慣れないとスープにとろみがつかずにシャバシャバになってしまったりするコーンポタージュ。「自動調理ポット」で作る際は、コーンをまるごと使うので、ちゃんと滑らかになるのか気になるところです。

とはいえ食材と調味料を準備したら、あとはポットに入れてモードを選択するだけ。約30分の調理時間ですが、仕上がりは想像以上。コーンはしっかりと刻まれて、かすかに食感が残るくらいの滑らかでとろみのある仕上がり。裏ごしをしてサラサラ! という口当たりとは違いますが、素材のおいしさを感じられる味わいで、家族も大満足な一品でした。

準備する食材もコーン、牛乳、バター、塩だけとシンプルですが、おいしいうえにボタンひとつで簡単に作れる手軽さが魅力です

準備する食材もコーン、牛乳、バター、塩だけとシンプルですが、おいしいうえにボタンひとつで簡単に作れる手軽さが魅力です

しっかりととろみのある仕上がりで、コーンの細かな粒がアクセントになっています

しっかりととろみのある仕上がりで、コーンの細かな粒がアクセントになっています

繊維っぽさ一切なし! 滑らかな口当たりでごくごく飲めるスムージー

カレー、スープときて、次は約3分で作れるスムージーを作ってみることに。短い時間で作れるのはポイントですが、食材を刻みきれずにダマができてしまったり、繊維が残ってしまったりしないかもチェックします。

実際に作ってみて感じたのは、忙しい朝にボタンひとつで食物繊維やビタミンなど、栄養豊富なスムージーを手軽に作れるのは本当に便利だなということです。グリーンスムージーで使用した小松菜なども、結構大きくザク切りで投入したのですが、しっかり刻まれて口当たりなど含めて、まったく気にならない仕上がりです。ベリージンジャースムージーでも、繊維がしっかりしたショウガを使っているのですが、こちらも繊維を一切感じず、フワッとショウガが香るおいしい仕上がりでした。

食材を準備して調理モードを選択したら、ほったらかしでも調理が完了するのが「自動調理ポット」の大きな魅力。忙しい朝でも栄養バランスのばっちりなグリーンスムージーが約3分で、このとおり

食材を準備して調理モードを選択したら、ほったらかしでも調理が完了するのが「自動調理ポット」の大きな魅力。忙しい朝でも栄養バランスのばっちりなグリーンスムージーが約3分で、このとおり

個人的にはいちばんよいなと思ったのが、このベリージンジャースムージー。繊維質のショウガも短い時間でちゃんと刻んで、飲みやすい仕上がりでした

個人的にはいちばんよいなと思ったのが、このベリージンジャースムージー。繊維質のショウガも短い時間でちゃんと刻んで、飲みやすい仕上がりでした

【まとめ】お手軽かつコンパクトで自動調理入門にうってつけな1台

実際に使用してみて、いちばん強く感じたことは、いろいろな意味で“お手軽”なので導入しやすい自動調理器だということです。個人的なポイントをあげさせていただくと、ひとつはキッチンに収まりやすいコンパクトなサイズ感があげられます。キッチン回りは炊飯器や電子レンジ、トースターに電気ケトルと家電が多く、なかなか置き場が見つからないのですが、「自動調理ポット」は縦型のスリムボディで、キッチンのわずかな隙間にもスッと収まってくれるのです。

次のポイントとなるのが、下準備が結構楽なところ。自動調理は意外と食材の下準備などに手間が掛かるのですが、「自動調理ポット」は4枚刃内蔵なので、結構ざっくり用意しても、しっかり食材を刻み調理してくれる安心感がありますし、ボタンひとつで自動調理してくれるので、普段料理をしない人にもうれしいでしょう。

逆に気になった点を上げるとすれば、ひとつは完成時間がわかりづらいこと。各モードの調理完了までの目安時間があり、自動調理中は取っ手部分のランプで進行具合を3段階で通知してくれるのですが、残り分数などはわからないので惜しいなと感じました。

もうひとつは、現在5つのモードを搭載していて、2023年6月30日現在で公式レシピは30種ありますが、それ以外の料理を作る場合は応用力が必要になることです。今後、「自動調理ポット」に対応するレシピが増えるとうれしいですが、さらにいろいろな料理を作りたいとなった場合は、もう少し大きめの電気調理鍋などを導入するのも一案かもしれません。

少し気になる点もありますが、とにかく手軽なので自動調理を試してみたいという人や、設置スペースがなくて自動調理器の導入を諦めていた人にちょうどいいのが大きな魅力と言えます。ほったらかしで調理してくれる手軽さは十分味わえる製品なので、悩んでいる方は価格.comのクチコミを参考にしたり、量販店などで実機をチェックしていただきたいです。

北島圭介(編集部)

北島圭介(編集部)

家電製品から文房具など、さまざまな商品を検証するモノ雑誌の編集経験を活かして、今日も気になる製品をレビューします。

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