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猫や犬にもやさしい運転音の掃除機! シャープ新型「RACTIVE Air」は中位機も“静か”

掃除機の運転音が気になるなら、2023年8月24日発売予定のシャープのコードレススティック掃除機「RACTIVE Air(ラクティブ エア)」シリーズに注目! 独自技術で運転音を低減した最上位グレード「RACTIVE Air POWER」の新モデル「EC-SR9」が登場したほか、2023年発売モデルは中位機「EC-PR9」「EC-AR9」にも低騒音化技術が採用されました。3機種すべて、人間よりも可聴域が広い猫や犬などにもストレスを与えにくい運転音ということで、ペットを飼っている人も要チェックです。

基本設計はそのままに防振材を調整し、さらに低騒音化

まず、どのくらい運転音が静かなのか最上位機「RACTIVE Air POWER EC-SR9」と低騒音化技術を搭載していない2021年発売モデル「EC-SR7」で比較してみましょう(下の動画参照)。「EC-SR9」の運転をオンにした状態から始まり、「EC-SR9」の運転を停止させた後に「EC-SR7」をオンにするという流れですが、どちらも「強」モードながら、「EC-SR9」の運転音のほうが圧倒的に小さく、不快音も少ないことがわかります。実感音(実際に聞こえる音の大きさ)は約37%低減しているそう。

運転音は約52〜60dBと、運転音を公表しているコードレススティック掃除機の中では小さいほう。さらに、騒音レベル(dB)を低減するだけでなく、不快に感じる耳障りな音(ピーク音)も抑えています

運転音は約52〜60dBと、運転音を公表しているコードレススティック掃除機の中では小さいほう。さらに、騒音レベル(dB)を低減するだけでなく、不快に感じる耳障りな音(ピーク音)も抑えています

このように低騒音化を実現できた主なポイントは、モーター部とヘッドにあります。モーターを遮音カバーで覆い、乱れた排気を集約して格子状の出口で整流することで、モーターの音・振動、排気音を低減。このモーター部に採用した「ファンネルサイレンサー」構造に加え、ヘッドのモーターや回転ブラシなどに振動吸収材を使用し、駆動音を低減する「ダンピングコントロール」を組み合わせたノイズリダクション設計により、強力な吸引力を保持したまま、運転音と不快音を抑えました。

「EC-SR9」のモーターはファンネル(円すい)形状のカバーで覆われています

「EC-SR9」のモーターはファンネル(円すい)形状のカバーで覆われています

ファンネル形状のカバーの出口には格子状のパーツが装備されており、このパーツを通ることで吸い込んだ空気の乱れが整えられ、騒音を抑制。さらに、吸音材を通過させて低音化させます

ファンネル形状のカバーの出口には格子状のパーツが装備されており、このパーツを通ることで吸い込んだ空気の乱れが整えられ、騒音を抑制。さらに、吸音材を通過させて低音化させます

低騒音化技術を搭載していない従来モデルと比較すると、モーターを包み込むカバーの形状の違いは明らか。気流を整えるためにはある程度距離が必要なため、入口から出口までは長くなっています

低騒音化技術を搭載していない従来モデルと比較すると、モーターを包み込むカバーの形状の違いは明らか。気流を整えるためにはある程度距離が必要なため、入口から出口までは長くなっています

ヘッド部に施された「ダンピングコントロール」は、ブラシを回転させるモーター、回転ブラシ、吸入口に防振材を配置し、振動を抑え、駆動音を低減します

ヘッド部に施された「ダンピングコントロール」は、ブラシを回転させるモーター、回転ブラシ、吸入口に防振材を配置し、振動を抑え、駆動音を低減します

このノイズリダクション設計は、2022年に発売された「RACTIVE Air POWER EC-SR8」で採用されたものと同じですが、新モデル「EC-SR9」はモーターを覆うカバーの外周に遮音性の高い防振材を新たに配置し、一部の防振材の硬度を見直すことで、実感音のさらなる低減を実現。前モデルに続き、「EC-SR9」も英国の騒音防止団体が発行する低騒音化技術を認める「QUIET MARK」を取得しています。

ファンネル形状のカバー外側の一部に防振材を追加。さらに、従来の構造にもあった防振材を硬度の低いものに変えることでモーターの振動音を抑制

ファンネル形状のカバー外側の一部に防振材を追加。さらに、従来の構造にもあった防振材を硬度の低いものに変えることでモーターの振動音を抑制

防振材を新たに配置すると重量が増してしまいますが、本体に使っている素材を調整することで前モデルと同じ1.7kgの重量をキープ。サイズも221(幅)×267(奧行)×1,030(高さ)mmと変わっていません。なお、「EC-SR9」はホワイト系とブラック系の2色展開で、市場想定価格は99,000円前後(税込)※重量とサイズはスティック時

防振材を新たに配置すると重量が増してしまいますが、本体に使っている素材を調整することで前モデルと同じ1.7kgの重量をキープ。サイズも221(幅)×267(奧行)×1,030(高さ)mmと変わっていません。なお、「EC-SR9」はホワイト系とブラック系の2色展開で、市場想定価格は99,000円前後(税込)
※重量とサイズはスティック時

そして、2023年発売モデルは低騒音化技術を中位機「EC-PR9」「EC-AR9」にも展開。最上位機「EC-SR9」に採用されているモーター部の遮音性を高め、気流を整えて排気音も抑える「ファンネルサイレンサー」構造にはなっていませんが、モーターをカバーで覆い、硬度の低い防振材でモーター音と振動を抑える「遮音防振構造」とし、ヘッドの駆動音を低減する「ダンピングコントロール」を採用することで、実感音は従来モデルと比べ「EC-PR9」は約13%、「EC-AR9」は約14%低減しました(下の動画参照)。

ヘッドの「ダンピングコントロール」は「EC-PR9」と「EC-AR9」で異なります。「EC-AR9」にもモーターは搭載されていますが、モーター部に振動吸収材は配置されていません

ヘッドの「ダンピングコントロール」は「EC-PR9」と「EC-AR9」で異なります。「EC-AR9」にもモーターは搭載されていますが、モーター部に振動吸収材は配置されていません

「EC-PR9」と「EC-AR9」の運転音は約57〜64dB。「EC-PR9」は最上位機「EC-SR9」と同じ軽量高出力モーターや、吸じん性を高めた「パワフルスリムヘッド」を搭載するなど、「EC-AR9」よりもパワフルで高性能なモデルとなります

「EC-PR9」と「EC-AR9」の運転音は約57〜64dB。「EC-PR9」は最上位機「EC-SR9」と同じ軽量高出力モーターや、吸じん性を高めた「パワフルスリムヘッド」を搭載するなど、「EC-AR9」よりもパワフルで高性能なモデルとなります

「EC-PR9」のサイズは221(幅)×250(奧行)×972(高さ)mmで、重量は1.6kg。ブラック系のみの1色展開で、市場想定価格は88,000円前後(税込)です。軽量がウリの「EC-AR9」のサイズは209(幅)×227(奧行)×957(高さ)mmで、重量は1.2kg。ホワイト系とブラック系の2色展開で、市場想定価格は73,000円前後(税込)※重量とサイズはスティック時

「EC-PR9」のサイズは221(幅)×250(奧行)×972(高さ)mmで、重量は1.6kg。ブラック系のみの1色展開で、市場想定価格は88,000円前後(税込)です。軽量がウリの「EC-AR9」のサイズは209(幅)×227(奧行)×957(高さ)mmで、重量は1.2kg。ホワイト系とブラック系の2色展開で、市場想定価格は73,000円前後(税込)
※重量とサイズはスティック時

騒音レベルの数値や上述の動画を見比べても、運転音が最も静かなのは最上位機「EC-SR9」となりますが、3機種すべて、犬や猫には聞こえるけれど人には聞こえない2万〜5万Hzの周波数帯でもピーク音をカットしており、ペットにストレスを与えにくいのも特徴。筆者の実家では猫を飼っていますが、掃除機の音がするとイヤがって逃げたり、緊張して硬直したりするので、同じ部屋にいるときには掃除機をかけるのがためらわれました。そんな問題が低騒音化技術を採用した「RACTIVE Air」シリーズで解消されるかもしれません。下のTwitterの動画は「EC-SR9」の前モデル「EC-SR8」を猫の側で使っている様子。普通、掃除機をかけると……というよりも掃除機を見ただけで警戒することも多いのに、「EC-SR8」で猫の近くを掃除してもまったく気にする様子はなく、最後にはゴロンと寝そべり、超リラックスしていることがわかります。新モデルはさらに低騒音化を実現しているので、Twitterの動画と同じような結果が得られそう。

人の可聴域は2万Hzまでですが、犬や猫は5万HZ〜8万Hzまでと広く、人よりも音に敏感。そんな人には聞こえない周波数帯のピーク音を「EC-SR9」「EC-PR9」「EC-AR9」はカットしています

人の可聴域は2万Hzまでですが、犬や猫は5万HZ〜8万Hzまでと広く、人よりも音に敏感。そんな人には聞こえない周波数帯のピーク音を「EC-SR9」「EC-PR9」「EC-AR9」はカットしています

なお、運転音が小さいと吸引力も弱い印象がありますが、「EC-SR9」は下の動画のように深い溝に溜まった疑似ゴミを1往復で吸い取れるほどパワフルです。1つ下のグレードの「EC-PR9」に搭載されているモーターとヘッドは最上位機と同じなので、「EC-PR9」でも同レベルの掃除力が期待できそう。

髪の毛などが絡みにくいサイクロン部やゴミが捨てやすいダストボックス、残運転時間を表示する機能を搭載しているのは最上位機「EC-SR9」のみ。角度を調整できる「はたきノズル」や布団やソファの掃除に使える「コンパクトふとん掃除ヘッド」も「EC-SR9」だけの付属品です

髪の毛などが絡みにくいサイクロン部やゴミが捨てやすいダストボックス、残運転時間を表示する機能を搭載しているのは最上位機「EC-SR9」のみ。角度を調整できる「はたきノズル」や布団やソファの掃除に使える「コンパクトふとん掃除ヘッド」も「EC-SR9」だけの付属品です

楽な掃除をサポートする特徴的な機能は継承

使い勝手に関連する機能は、前モデルと同じ。回転ブラシを右側に寄せて配置することで、壁際にヘッドを沿わせて動かせば際のゴミもブラシでかき取れる「端までブラシ」や、通常の床掃除をしている途中で腰をかがめることなくヘッドを取り外して隙間掃除したり、パイプを取り外してハンディスタイルに切り替えたりできる「新スグトル構造」などを引き続き採用しています。

回転ブラシを中央ではなく、右側に寄せて配置した「端までブラシ」を搭載。右端までブラシがあるので、ヘッドの前方を壁際に向けて何度も押し引きしなくても、壁に沿わせて走行すれば壁際のゴミを吸い取れます

回転ブラシを中央ではなく、右側に寄せて配置した「端までブラシ」を搭載。右端までブラシがあるので、ヘッドの前方を壁際に向けて何度も押し引きしなくても、壁に沿わせて走行すれば壁際のゴミを吸い取れます

「新スグトル構造」はパイプにあるレバーやボタンを引いたり、押したりしながら本体を上げると、ヘッドやパイプが外れて、隙間掃除するスタイルやハンディスタイルに切り替わるというもの。腰をかがめずに外せるだけでなく、接続部が立った状態でキープされるので、本体を差しこむだけで床掃除のスタイルに戻せます(下の動画参照)

「新スグトル構造」はパイプにあるレバーやボタンを引いたり、押したりしながら本体を上げると、ヘッドやパイプが外れて、隙間掃除するスタイルやハンディスタイルに切り替わるというもの。腰をかがめずに外せるだけでなく、接続部が立った状態でキープされるので、本体を差しこむだけで床掃除のスタイルに戻せます(下の動画参照)

基本的な構造は同じですが、スタンド台を改良。設置面積は現行品と比べ約8%コンパクトになり、アタッチメントも一緒に収納できるデザインに変わりました。

サイズは現行品が278(幅)×269(奧行)×355(高さ)mmで、新型が257(幅)×268(奧行)×269(高さ)mm

サイズは現行品が278(幅)×269(奧行)×355(高さ)mmで、新型が257(幅)×268(奧行)×269(高さ)mm

掃除機を立て掛ける部分が前に倒れているように見えますが、実際に立て掛けるとまっすぐ収納されます。新しいスタンドには付属のツールもまとめておけるので、設置面積がコンパクトになっただけでなく、すっきりとした収納も実現

掃除機を立て掛ける部分が前に倒れているように見えますが、実際に立て掛けるとまっすぐ収納されます。新しいスタンドには付属のツールもまとめておけるので、設置面積がコンパクトになっただけでなく、すっきりとした収納も実現

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいます。

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