口腔洗浄器は水流の力で歯の表面はもちろん、歯ブラシやフロスだけでは届きにくい歯茎の隙間にたまった汚れなどを効果的に除去するオーラルケアアイテム。じっくり洗浄できる据え置きタイプや軽量で使いやすいコードレスタイプなど、さまざまな種類があります。そこで進化を遂げている口腔洗浄器のトレンドから製品選びのポイント、そして価格.comで人気の注目モデルを紹介します。
据え置きタイプの口腔洗浄器は、水を入れる大容量のタンクを備え、洗面台などの水回りに設置して使用します。大量の水で力強くじっくり口内を洗浄するのが特徴です。一般的に水タンクが大容量なものが多く、一度補充すれば長時間使用することができ、洗浄途中で水を補充する必要が少ないのもメリットです。
据え置きタイプはコンセントから給電するためパワフルなタイプも多いですが、コンセントが必須なため、設置場所や使用場所が限られます。またタンクが大きいと長時間使用できて便利ですが、サイズが大きくなると設置スペースも取ってしまうので注意が必要です。
据え置きタイプは本体のタンクに大量の水を準備できるので、使用中に水が不足したり、注ぎ足したりする面倒もなく、ゆっくり洗浄できるのもメリットのひとつ
コードレスタイプの口腔洗浄器は、据え置きタイプと比べるとコンパクトなので、狭い場所で使いやすく、使用後も場所を取らずに収納できるのが特徴です。また、防水性能が高いモデルでは、洗面台だけでなく風呂場でも使用できます。
コードレスなためノズルも水タンクも充電バッテリーもすべてが一体となっており、使用の際に重さを感じることがあります。また、据え置きタイプと比べると水流の力が弱いものもあり、タンクの容量が小さいため使用時間も短い傾向があります。
防水性能の高いモデルであれば、本体まるごと水洗いができたり、バスタイムに使用したりできます。ただし、すべての製品が防水対応ではないので、使用の際は、防水規格(IPX)などを必ず確認しましょう
これまでの口腔洗浄器は、歯や歯茎のケアに特化したものが主流でした。しかし、最近では、舌の表面の汚れを除去する舌磨き専用のノズルや、歯列矯正器具と歯の隙間を掃除するためのブラシなど、歯間洗浄だけでなく、口内を幅広くケアできるように用途にあわせてノズルが多様化しています。
また、外出先や旅先でも使える持ち運び可能なコンパクトサイズのコードレス口腔洗浄器も登場しています。このほかにコンパクトな据え置きタイプやパワーのあるコードレスタイプなど、これまで弱点だった部分を補う製品も登場しており、全体的に使い勝手が向上している傾向があります。
舌のクリーニング用(左)、歯間や歯茎の隙間に残った汚れ用(中央)、歯列矯正器具や歯並びの悪い歯の隙間用(右)など、さまざまなノズルが用意されており、歯だけでなく口内を幅広く洗浄する工夫がなされています
口腔洗浄器を選ぶ際に考慮すべき要素は、大きく分けて2点。それぞれ注意点も含めてチェックしていきます。
まずは、設置環境に合わせて適切なタイプを選びます。口腔洗浄器は主に洗面台や水回りで使用するため、据え置きタイプの場合は設置スペースと電源コンセントの確保が必要となります。そのため設置スペースが狭い場合は、コンパクトに収納できるコードレスタイプが便利です。また、電源コンセントの確保が難しい場合もコードレスタイプであれば、使用場所の以外で充電可能。電源不要の乾電池タイプもあります。
据え置きタイプとコードレスタイプでは本体の大きさや占有する幅もかなり変わってきます。横幅が長いタイプもあれば、奥行きのあるタイプなど形もさまざまなので、設置場所にスペースを確保できるか事前に確認しましょう
2つ目のポイントは、どのように使いたいか。じっくり口内を洗浄したい人やパワフルな水流を求めている人には据え置きタイプがおすすめです。タンクの容量が多いので、長い時間使用でき、力強い水流で歯間などの汚れを洗浄できます。
逆にさっと手軽に口腔ケアをした人や持ち運んで使用したい人には、コードレスタイプがピッタリでしょう。コンパクトなコードレスタイプはタンクの容量が少ないですが、短時間使用する場合は小容量で十分。防水機能を搭載したモデルであればバスタイムに使用できますし、コンパクトで携帯しやすいモデルであれば、外出先や旅先でも使用できます。ただし、一般的には据え置きタイプと比べるとパワーが弱いものが多いので、注意が必要です。
コードレスタイプの小型化が進み、小さいモデルは、折りたたみ傘や歯磨きケースと比べても大差ないサイズ感です。コードレスタイプ中には、旅先でも使いやすい電池式のモデルもあります
それではいよいよ、価格.com上で人気の口腔洗浄器の中から、注目の8製品を紹介していきます。据え置きタイプから4製品、コードレスタイプから4製品をピックアップしたので、設置環境や使用用途にあわせて参考にしてみてください。
パナソニックの口腔洗浄器は、独自技術の「超音波水流」によるパワフルな洗浄力が特徴です。この技術は「ジェットウォッシャー ドルツ EW-DJ55」でも採用されており、専用ノズルを使用して小さな気泡を生成させ、気泡が弾ける際の衝撃で汚れを剥がし飛ばしてくれます。タンク容量が約600mLと大容量なのもポイント。最大3分使用できるので、しっかりと口内を洗浄できます。このほか付属ノズルも豊富で、歯列矯正器具まわりの汚れをピンポイントで磨く「ポイント磨きノズル」や舌の表面の汚れを除去する「舌磨きノズル」など、幅広いオーラルケアが可能な1台です。
●「ジェットウォッシャー ドルツ EW-DJ75」のスペック
本体サイズ:300(幅)×125(奥行)×140(高さ)mm(舌磨きノズル含む)
重量:約998g(舌磨きノズル含む)
タイプ:据え置きタイプ
タンク容量:約600mL
連続稼働時間:10分
付属品:超音波水流ノズル、ポイント磨きノズル、舌磨きノズル、ノズルスタンド
アメリカの人気オーラルケアブランドWaterpikの「イオン WF-11J010-1」は、コンパクトな据え置きタイプながら、充電式というユニークな作りが特徴です。充電式のため本体はコードレスではありますが、最大100PSIの水圧(10段階で調節可能)で洗浄できるのでパワーは十分。1回の洗浄時間は約90秒ですが、大容量のタンクには約651mLの水が入るので、使用中に水を注ぎ足す手間もありません。ノズルも日々の歯間ケアに使う「ジェットチップ」(2本)と舌をクリーニングする「舌クリーナーチップ」(1本)が付属し、コンパクトな設計やパワーだけでなく、使いやすさにも配慮されています。
●「イオン WF-11J010-1」のスペック
本体サイズ:158(幅)×155(奥行)×193(高さ)mm(チップ装着時)
重量:約607g
タイプ:据え置きタイプ
タンク容量:約651mL
連続稼働時間:約90秒
付属品:ジェットチップ、舌クリーナーチップ
フィリップスの口腔洗浄器の特徴と言えば、ノズルからX型の4方向に広がる水流です。「ソニッケアー パワーフロッサー3000」にも搭載されているこの「X型水流」は歯垢を除去する力が強く、歯や歯茎の汚れをしっかり除去してくれます。洗浄モードは、標準の水圧で1分間洗浄する「クリーンモード」と、一定間隔で水圧の強弱が変化させて歯間移動をガイドしながら1分半洗浄する「ディープクリーンモード」の2つ。ノズルはジェット水流で洗浄する「スタンダードノズル」と、4方向に広がる水流で洗浄する「カドストリームノズル」の2種が付属します。
●「ソニッケアー パワーフロッサー3000 HX3711/22」のスペック
本体サイズ:135(幅)×90(奥行)×185(高さ)mm
重量:700g
タイプ:据え置きタイプ
タンク容量:約600mL
連続稼働時間:クリーンモード1分、ディープクリーンモード1分半
付属品:スタンダードノズル、カドストリームノズル
ブラウンの口腔洗浄器は、独自の技術で酸素を多く含んだマイクロバブルの水流で汚れを洗浄するのが特徴です。「オーラルB アクアジェット MD20」にももちろんこの技術が採用されており、強力なジェット水流で洗浄する「ピンポイント噴射」と回転しながら広範囲を洗浄する「スプリンクラー噴射」の切り替えが可能。タンク容量も600mLと大容量で、最大で15分間使用できるので、ゆっくり時間をかけて口腔ケアをしたい人にピッタリです。
●「オーラルB アクアジェット MD20」のスペック
本体サイズ:168(幅)×138(奥行)×175(高さ)mm
重量:1143g
タイプ:据え置きタイプ
タンク容量:600mL
連続稼働時間:15分
付属品:ジェットノズル4本、壁掛けホルダー、壁掛け用ネジ
パナソニックの「ジェットウォッシャー ドルツ EW-DJ55」は、価格.comの「プロダクトアワード2022」で金賞を受賞した人気の製品。その特徴は、軽量かつ防水設計です。本体重量は約275gと軽く、満水時でも約475gと500mLペットボトルより軽く、防水設計(IPX7)のおかげでバスタイムにオーラルケアをすることも可能。また、お手入れも簡単でタンクの中まで水洗いできるので、いつでも清潔に使用できるのもうれしいポイントです。一般的にパワーは控えめと言われるコードレスタイプですが、独自技術の「超音波水流」を採用しているので、洗浄力もバッチリ。タンク容量は約200mLで約1分間連続使用ができます。このように、手軽に口腔ケアができる点が、前年度の金賞受賞につながったと言えるでしょう。
●「ジェットウォッシャー ドルツ EW-DJ55」のスペック
本体サイズ:200(幅)×85(奥行)×131(高さ)mm(舌磨きノズル含む)
重量:約276g(舌磨きノズル含む)
タイプ:コードレスタイプ(充電式)
タンク容量:約200mL
連続稼働時間:約1分
付属品:超音波水流ノズル、ポイント磨きノズル、舌磨きノズル
「ジェットウォッシャー ドルツ EW-DJ11」もパナソニックのコードレスタイプなのですが、こちらは初めて口腔洗浄器を使う人や携帯用にピッタリな電池式のコンパクトモデル。収納時は高さ154mmとカバンにも収まりやすく、重量も約210gと持ち運びやすいサイズ感が魅力です。単3形電池2本で使用でき、充電ケーブルなども不要なので、旅先や外出先でも使いやすいでしょう。さらにIPX7の防水性能でバスタイムでの使用や本体をまるごと水洗いすることも可能と、とことん使いやすさにこだわったモデルなので、口腔洗浄器の入門機としても最適な1台です。
●「ジェットウォッシャー ドルツ EW-DJ11」のスペック
本体サイズ:300(幅)×125(奥行)×140(高さ)mm(舌磨きノズル含む)
重量:約210g
タイプ:コードレスタイプ(電池式)
タンク容量:約150mL
連続稼働時間:約35秒
付属品:ノズル1本
「ソニッケアー コードレスパワーフロッサー3000」もフィリップス特有の4方向に広がる「X型水流」を採用し、歯間や歯茎の間の汚れをしっかり除去するのが特徴です。またコードレスならではのポイントとして、ハンドル本体に防水加工が施されており、水場や浴室でも使用できます(故障の原因となるので水中での使用はできません)。さらに、タンク部分を取り外して洗うことができ、タンクを清潔に保てるのもうれしいポイント。洗浄モードは「クリーンモード」と「ディープクリーンモード」の2種を搭載し、ノズルも「スタンダードノズル」と「カドストリームノズル」の2種が付属するなど、使いやすさに配慮されたモデルです。
●「ソニッケアー コードレスパワーフロッサー3000 HX3806/31」のスペック
本体サイズ:68(幅)×68(奥行)×306(高さ)mm(舌磨きノズル含む)
重量:約290g
タイプ:コードレスタイプ(充電式)
タンク容量:約250mL
連続稼働時間:クリーンモード1分、ディープクリーンモード1分半
付属品:スタンダードノズル、カドストリームノズル
ドリテックのコードレス口腔洗浄器「ジェットクリーン FS-100WT」の特徴は、持ち手部分に見やすいディスプレイが搭載されていることです。「モード」「水温」「ミネラル濃度(PPM)」「電池残量」が表示され、使用状況が一目でわかるのがポイント。モードは用途に合わせて5つから選択でき、タンク容量も300mLあって、標準的なモード設定で1分以上使用できます。洗浄面では1分間に最大約290mLの吐出量があり、しっかり口内の汚れを落とします。さらに本体はIPX7の防水構造となっており、お風呂でも使用できます。価格も9,603円(2023年7月27日時点の価格.com最安価格)とお手ごろで、コスパのよいモデルと言えます。
●「ジェットクリーン FS-100WT」のスペック
本体サイズ:80(幅)×80(奥行)×314(高さ)mm(ノズルを含む)
重量:約 305g(ノズルを含む)
タイプ:コードレスタイプ(充電式)
タンク容量:約300mL
連続稼働時間:1回2分、STRONGモードで使用の場合
付属品:ノズル2個・USBケーブル(Type-C)
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