牛島義之のアウトドアのススメ
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ダッチオーブン料理が“ほったらかし”でおいしく作れる不思議なケース「eMEAL」が超便利!

煮る・焼く・蒸す・揚げると、何でも作れることからアウトドア好きの間では人気の高い「ダッチオーブン」。通常の鍋と同じように使えるのはもちろん、鍋の上下から炭火で加熱すればオーブン料理も作れてしまいます。そんなダッチオーブンで“ほったらかし”調理ができる、不思議なケース「eMEAL(エミール) ST-920」(以下、eMEAL)をご存知でしょうか? 手間隙かけずにアウトドアでおいしい料理を食べたい方、必見のアイテムです!

eMEALって、どんなもの?

ただの収納ケースのように見えるeMEALですが、アツアツに熱したダッチオーブンを入れておけば、その余熱を利用して食材を加熱する「余熱調理」ができます。長時間火にかけずに済むので火の番もいらず、食材が焦げたり、煮崩れすることもありません。また、余熱でじわじわと加熱するため「火が通りすぎてお肉が硬くなっちゃった!」という事態も避けられます。同じように余熱調理できるアイテムに、サーモス「シャトルシェフ」バーミキュラ「ヒートキーパー」などがありますが、eMEALではこれらではできない「保冷調理」も可能。やり方についてはあとでくわしく説明しますが、冷蔵庫で冷やす手順が必要な料理をアウトドアでも作ることができるのです。なお、eMEALに炭火を入れて調理したり、無水調理をすることはできません。

見た目はケース。サイズは390(幅)×230(高さ)×360(奥行)mmとある程度大きさがありますが、ナイロン製カバーにはベルトやハンドルが付いているので持ち運びしやすいです。

内部は保温性だけでなく、耐熱性・耐油性にもすぐれる発泡ポリプロピレンでできています

内部は保温性だけでなく、耐熱性・耐油性にもすぐれる発泡ポリプロピレンでできています

ダッチオーブンの底が接する部分には、シリコンゴム製のオーブンベースを配置。高温になったダッチオーブンが触れても溶ける心配はありません。また、ダッチオーブンをテーブルに載せる際の鍋敷きとしても使えます

フタには、eMEAL内の温度を測れる温度計が装備。取り外せば、調理中の鍋の温度を計ることもできます

フタには、eMEAL内の温度を測れる温度計が装備。取り外せば、調理中の鍋の温度を計ることもできます

なおeMEALは、同社のダッチオーブン「ステンレスダッチオーブン10インチ」がピッタリ収まるように作られているため、同じ10インチであっても他社のダッチオーブンは入らない可能性があります。たとえ入れることができたとしても、保温が十分に効かず理想的な仕上がりにならないことも。また、鋳鉄製ダッチオーブンに長時間食材を入れておくと錆びてしまうおそれもあるので、ステンレス製の「ステンレスダッチオーブン10インチ」を使うのがベストです。

鋳鉄製のダッチオーブンは錆防止のために油を染み込ませておかねばなりませんが、「ステンレスダッチオーブン10インチ」であればその必要はなし! 油を入れたくない料理も気兼ねなく作れます

eMEAL の性能をフル活用したい人は、eMEALと「ステンレスダッチオーブン10インチ」、熱されたダッチオーブンのフタを持ち上げるための「リッドリフター」の3点セットを購入するのも手です。単体で買うよりもお値段がお得!

eMEAL、「ステンレスダッチオーブン10インチ」、「リッドリフター」の3点セットを価格.comでチェック!

eMEALの保温力をチェック!

さっそく調理に移りたいところですが、まず、実際にどれほど保温力があるのかを検証してみましょう。ダッチオーブンでお湯を沸かし、沸騰したところでeMEALに入れ、1時間後のお湯の温度変化を調べてみました。

沸騰させたお湯が冷めないように、早急にダッチオーブンをeMEALにセット。eMEALのフタを閉めて、放置します

沸騰させたお湯が冷めないように、早急にダッチオーブンをeMEALにセット。eMEALのフタを閉めて、放置します

10分後にeMEAL内の温度を示す温度計を見てみると、50℃強となっていました。きちんと保温できているのか不安です……

1時間後、同じようにeMEAL内の温度をチェックしてみると温度が少し上がり約60℃になっていました

1時間後、同じようにeMEAL内の温度をチェックしてみると温度が少し上がり約60℃になっていました

とはいえ、肝心なのはダッチオーブンの中の温度です。お湯の温度を測ってみると、約80℃! 1時間経ってもこの温度なら、食材にはしっかり火が通ります

余熱調理は移動中に行うのが得策!

上の検証で行ったお湯を食材に変えれば、ほったらかしで加熱ができてしまうのが余熱調理の魅力。キャンプ場など現地でイチから調理してもかまいませんが、自宅でダッチオーブンでの調理を済ませ、そのままeMEALに入れて出発すれば、目的地に到着した時には料理が完成! 時間が効率的に使えます。「移動中の振動で、ダッチオーブンの中身がこぼれないの?」という不安があるかもしれませんが、前述の「ステンレスダッチオーブン10インチ」であれば問題なし。このような使い方を想定し、ピタッとフィットする設計になっているので、気兼ねせずに自動車に積み込んでOKです。

「ステンレスダッチオーブン10インチ」はeMEALにピタリとはまるので、振動で動くこともありません。同社のサイズ違いや、他社のダッチオーブンでは安定性は望めないので注意

試しに、eMEALにめいっぱい水を入れたダッチオーブンを入れ、自動車の荷台に乗せて1時間走行してみました

試しに、eMEALにめいっぱい水を入れたダッチオーブンを入れ、自動車の荷台に乗せて1時間走行してみました

1時間走行したあと、恐る恐るダッチオーブンを持ち上げてみると……底にも、どこにも水は1滴もこぼれていません! これなら、安心して自動車で移動中に余熱調理できそうですね

それでも、こぼれるのが不安な人は、ダッチオーブンのフタの上に折りたたんだハンカチなどを乗せてからeMEALに収納すると、フタの浮き上がり防止になりそうです。とはいえ、絶対にこぼれないというわけではないので、乱暴な運転はしないようにしてください(笑)。

どんな料理ができるのか、実際に作ってみよう!

いよいよeMEALでのクッキングに挑戦します。最初に試すのは、余熱を利用した「ポトフ」。肉や野菜はほとんどカットせずにほぼ丸ごとの状態で煮込むという、アウトドア料理らしい一品です。ダッチオーブンにニンジン、タマネギ、セロリ、プチトマト、キャベツ、ジャガイモなどの野菜と水を入れ、コンソメで味付けして15分加熱。その後は、eMEALに入れて1時間放置しておくだけ!

ダッチオーブンで煮込む前に、肉にひと手間! 塩、コショウをしてひと晩冷蔵庫で寝かせた豚肩ロースのブロックの表面に、フライパンで焼き色をつけます

ダッチオーブンにコンソメスープと野菜を入れて、コンロで加熱。沸騰したら弱火で15分間煮込みます。これだけ大きなザク切りなら、普段料理をしない男性でもできそうですよね!

火からおろしたダッチオーブンに豚肉を入れ、eMEALで1時間保温します

火からおろしたダッチオーブンに豚肉を入れ、eMEALで1時間保温します

1時間後、完成です。写真ではわかりませんが、野菜も芯まで火が通っています

1時間後、完成です。写真ではわかりませんが、野菜も芯まで火が通っています

こんなふうにカットして盛りつければ、立派なメイン料理に! 煮崩れしていないので、スープも澄んでいてキレイです

丸ごと煮込んだにんじんも箸で簡単に切れるほどやわらかなので、野菜は豪快に大きくカットして盛りつけてOK。というより、アウトドアではこれぐらいダイナミックに食べてほしいですね。肝心の味は、直火にかけて作るポトフとはまたひと味違う感じ。野菜にはうまみが凝縮しており、箸が進みます

1時間余熱調理していたので、肉には野菜のうまみがたっぷり染み込んでいて甘い! 食感はプリプリと弾力があるのにとってもやわらか

このほか、ダッチオーブンを火にかけて沸騰させて5分煮込んだのち、eMEALで30分保温するだけで濃厚なカレーができたり、ダッチオーブンで沸騰後1分加熱、eMEALで30分保温すればごはんが炊けるなど、加熱時間からは考えられないようなメニューがほったらかしで作れます。

アウトドアで冷え冷え料理が楽しめる「保冷調理」

eMEALのもうひとつの調理方法、「保冷調理」にもチャレンジしてみましょう。この保冷調理にも必要なのがステンレス製のダッチオーブン。保温性が高いステンレスは一度温まるとなかなか冷めず、また、一度冷えるとなかなか温まらないという特徴があります。そんなステンレスの特性とeMEALを組み合わせれば、冷蔵庫に入れたような冷え冷えに! 電気も使わず野外で、手作りの冷たいデザートなんていかがでしょうか。今回は、フルーツポンチを作ってみます。

まずは、ダッチオーブンを冷やすことからスタート。ダッチオーブンの中やフタの上に保冷剤を敷き詰め、eMEALに入れて保冷します

30分後、eMEAL内の温度は約20℃にダウン。eMEALの中に入れておいたダッチオーブン内の温度を測ると、2℃と冷蔵庫並みに冷えていました

十分に冷えたダッチオーブンに、クーラーボックスなどに入れておいた果物や缶詰、そしてサイダーを入れれば冷たいフルーツポンチが完成。サイダーをワインに替えれば、大人向けになります

今回作ったフルーツポンチだと、eMEALを使わなくても果物などをクーラーボックスに入れておけばもとから冷えている状態で作れますが、eMEALに入れればより冷たくなり、さらに一度に食べ切れなくても冷えた状態をキープできます。また、ダッチオーブンを冷蔵庫のように使えるので、クリームブリュレやプリンといった冷たいデザート作りも可能。

まとめ

キャンプやBBQに出かけると、思いのほか調理に時間がかかります。もちろん、野外で調理するのは楽しいことでもあるのですが、火の番で子どもと遊ぶ時間や仲間との団らんが減ってしまうのは考えもの。限られた時間を有意義に利用したいなら、eMEALは役立つアイテムです。ただ、「布を巻いて、発泡スチロールに入れておいても同じことができるのでは?」と思われた方もいるのではないでしょうか。筆者もそう思ったことがありますが、熱々のダッチオーブンがセットできる耐熱性や保温・保冷性能はもちろん、ダッチオーブンに料理を入れて運べる安定性など、細かい部分の作り込みがレベル違い! なんでも開発に4年を費やした渾身のグッズだそうで、そのメリットの高さは一度使うともう手放せません。

また、筆者はeMEALを自宅でも利用しています。「ステンレスダッチオーブン10インチ」は家庭にあるガスコンロやIHクッキングヒーターにも対応しているので、普段の調理にも活用。5歳の娘を保育園へ迎えに行く前にeMEALにダッチオーブンをセットしておけば、外出中にも調理が進むので、夕飯の時間が遅くならずに済みます。ガス代の節約にもなるので、かなりお得!

調理中でも子どものめんどうを見たり、そのほかの家事ができてしまうeMEAL。アウトドアだけでなく、日ごろから使わないともったいないグッズです!

牛島義之

牛島義之

アウトドア雑誌の副編集長職を経てフリーランスとして独立。以降、アウトドアをはじめ、グッズ、クルマ、旅行などレジャー関連を中心に執筆している。

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