選び方・特集
進化が著しいマウンテンバイクのトレンドを徹底解説&狙い目モデルを紹介

《2020年》MTBの今を知れば乗りたくなる! 幅広いスタイルで楽しめるマウンテンバイク最前線

昨今はロードバイクが自転車市場の花形だが、世界的に見ると、スポーツ自転車市場を牽引しているのはマウンテンバイク(MTB)! 日本では1980年代後半から1990年代前半にかけてマウンテンバイクの一大ブームが訪れたものの、さまざまな要因でブームは継続しなかった。だが、マウンテンバイクは進化の度合いが大きく、当時乗っていた人が今のマウンテンバイクを知れば再び乗りたくなるような変化を遂げている。そんなマウンテンバイクの最新情報と、選び方から注目モデルまでたっぷり紹介しよう。


【マウンテンバイクの今を知ろう1】走行スタイルの多様化にともないマウンテンバイクの種類も細分化

マウンテンバイクにかかわらず、スポーツタイプの自転車はレースを基準としたモデルが展開され、レースに出ているモデルがほぼそのまま手に入れられる。そのレースが数年前とは比べ物にならないほど多様化、過激化しているため、マウンテンバイク自体の進化はめざましく、ジャンルも細分化しているのだ。

たとえば、もっともポピュラーなレースであろう「ダウンヒル」や「クロスカントリー」は、年々過激になるコースにあわせ自転車の性能も進化している。激しい斜面を下るダウンヒルモデルは、凹凸のある路面をハイスピードで下れるように200mmを超えるストロークを持ち、剛性の高いサスペションや丈夫なフレームなど“下れないところはない”というくらいの性能を確保。いっぽう、少し長めの距離を走るクロスカントリーは、レースの下りのセクションがひと昔前のダウンヒルレースに匹敵するほどのハードさとなっているため、クロスカントリーモデルはそうしたセクションをこなせるだけの性能を持ちつつ、ペダルを踏んで登らなければならないシーンにも対応できる走破性を有するまでになっている。

徒歩で下るの苦労しそうなほどの斜面を信じられないような速度で下るダウンヒルレースで使われるマウンテンバイクは、下りに特化している(写真左)。クロスカントリーレースは、下りセクションはハード化しているものの基本的にペダルを漕いでタイムを競うため、クロスカントリー向けのマウンテンバイクはペダルを踏む区間でタイムが稼げる仕様(写真右)

そして、近年急速に人気が高まっているレースが「エンデューロ」だ。過去に日本国内で巻き起こったマウンテンバイクブームの頃のエンデューロといえば長距離を走る耐久レースのイメージが強かったが、今流行中のエンデューロレースは登りと下りのステージに分かれており、下りステージのみでタイムを競い、登りのステージは設定されたタイム内でこなせばいいという形式となっている。どんなステージもこなせる万能な性能が求められるエンデューロモデルは、現在のマウンテンバイク市場でもっとも人気が高い。

登りステージもあるものの基本的には下りで競われるエンデューロモデルは、下りも楽しめて登りもこなせるものが多い

ここまではレース向けモデルを紹介してきたが、それ以外のモデルも数多くある。登りも下りも楽しめる「オールマウンテン」、より下りの性能を高めることで岩山を下ることも可能にした「フリーライド」、日本ではもっとも親しみのある、山中を走る「トレイル」などが有名だ。とはいえ、コンセプトが“遊び”であるだけで基本的な部分はレース向けモデルと同じなため、性能が劣るワケではない。現に、オールマウンテンモデルでエンデューロレースに参戦している人もたくさんいる。また、別ジャンルのように見える、専用コースを走る「4X(フォークロス)」や「ダートジャンプ」、変速機を装備しない「SS(シングルスピード)」、荷物を積んで遠くへ旅するような「アドベンチャー」、太いタイヤで砂浜や雪の中を走れる「ファットバイク」といった自転車もマウンテンバイクに属する。

オールマウンテンモデルにプロライダーが乗れば、写真左のようなところも下れる! 写真右のファットバイクは、4インチや5インチの極太のタイヤを装着しているのが特徴(通常のマウンテンバイクは2インチ程度)。タイヤ内の空気がサスペンションのような働きをするので、フワフワした独特の乗り心地が味わえる

【マウンテンバイクの今を知ろう2】機能が向上し、よりラクに快適に走れるように!

マウンテンバイクのジャンルの幅が広がり、走れるシーンが劇的に増えたのは機能面の進化があればこそ。まず、近年大きく変化したのが、ホイールサイズだ。10年ほど前まではマウンテンバイクのタイヤは26インチがほとんどで、その後、走破性にすぐれ、スピードも乗せやすい29er(トゥーナイナー)と呼ばれる29インチのモデルがレースシーンを中心にトレンドとなった。そして、ここ数年は26インチと29インチの中間に当たる、両者のいいとこ取りをした27.5インチサイズが一気に主役の座に躍り出し、現行モデルのほとんどのジャンルが27.5インチを採用している。スピードが求められるレース向けなどでも29インチモデルが増加傾向にあり、26インチモデルは本当に選択肢が限られてきているのだ。狭い日本のトレイルでは小回りの効く26インチこそが扱いやすいという意見もあるが、基本的にこれからマウンテンバイクを購入するなら27.5インチが中心で、身長や用途によっては29インチを選ぶことになると考えたほうがいいだろう。

現在の主流である27.5インチ(左)と、選ぶことも可能な29インチ(右)。ひと昔前の26インチより大きくなるが、段差などを乗り越えやすい走破性の高さや、スピードの乗りのよさが得られるので、初心者でも乗りやすいだろう

実際に乗った時にもっとも進化を体感できるのは、サスペンションを始めとする足回りの高性能化だろう。以前は、サスペンションのストローク(沈み込む量)は80mmもあれば立派なものだったのが、今はストロークの少ないクロスカントリー向けモデルでさえも100mmが主流。下りもこなすオールマウンテンモデルは140〜180mm、ダウンヒルモデルでは200mmを超えるのが当たり前になっている。そして、サスペンションの構造も激変。金属製のスプリングの代わりにエアー圧を利用し、軽量で調整もしやすい機構を採用したものが大半だ。しかも、路面からのショックを吸収するだけでなく、路面にタイヤを押し付ける役割も果たし、荒れた路面でもタイヤが地面から離れない。さらに、路面からのショックはきちんと吸収するが、ライダーがペダルを踏んでも動かない構造になっており、登りでもサスペンションの性能を生かしてラクに進むことができる。

ペダルを踏んだ上からの力では動かず、下からの衝撃のみで動くサスペンションはリアにも装備されている(ハードテイルは除く)

エアー圧となったフロントサスペンションは軽くて動きがよく、豊富な調整機構も備える。また、大半のモデルが平坦な道ではサスペンションが動かないようにするロックアウト機構を搭載

フォークを支えるフレーム側のコラムと呼ばれる部分も、大径化によって剛性がアップしている。これにより、荒れた道でも正確なハンドリングが可能に

そして、ブレーキの主流も「Vブレーキ」から「ディスクブレーキ」へと変動している。Vブレーキはリムを挟み込む機構であるため、ホイールが濡れたり汚れたりすると効きが落ちてしまうが、ディスクブレーキではその心配がなく、状況を問わず安定した効きとコントロール性を発揮。また、エントリーモデルでも油圧式のディスクが採用されているので、少ない力で効かせ方をコントロールでき、急ブレーキによる前転のおそれも低減してくれる。

ブレーキの主流は油圧式のディスク。なお、最近はマウンテンバイクで進化した技術がロードバイクにもフィードバックされている

車輪を支える「アクスル」と呼ばれる部分も、以前は9mm径のクイックリリース方式だったが、現在は15mm径のスルーアクスル方式となり、剛性が格段に向上。正確な路面トレースが可能となった

このほか、軽量なカーボン製フレームを採用したモデルの登場や、変速機構の改良によって激しい下りでもチェーンが外れないようになるなど、進化点はきりがないほどある。その中から、筆者が思う「過去にマウンテンバイクに乗っていたことのある人が、現行モデルに触れたら驚くであろう」ポイントを最後に2つあげておきたい。

ひとつは、ハンドルの幅。以前は600mm前後が多かったが、現行のモデルは780mmなど700mmを軽く超えるものが主流だ。ステムも短くて体に近いので、はじめはびっくりするかもしれないが、慣れてくるとハードなコースで車体を押さえつけて走るにはこれくらいの幅が適していると実感できるだろう。

ハンドル幅はエントリーモデルでも700mmを大きく超えるスペックが一般的。荒れた路面でも車体をコントロールしやすい

そして、もうひとつはシートを支えるポストを可動化させた「ドロッパーポスト」というパーツが登場したこと。マウンテンバイクは登りの際には高めのシート、下りでは低めのシートにするのが一般的だが、いちいち自転車から降りてシート位置を調整する必要があった。時間ロスにもつながるこの作業が、ドロッパーポストを装備していれば、乗車したままで変更できる。登りと下りが連続したコースでは、非常に重宝するはずだ。最近では完成品でドロッパーポストが搭載されているモデルも増えてきているが、アフターマーケットパーツとして購入も可能。ただし、2〜5万円程度かかるので、これからマウンテンバイクを買うならドロッパーポスト採用モデルを選ぶほうがお得かも。

ドロッパーポストの調整は、ハンドルに設置したレバーで行う。レバーを引いて体重をかければシートが下がり、シートを上げる時は腰を浮かせてレバーを引けばOK

【マウンテンバイクの今を知ろう3】世界的に急増中の「e-MTB」も注目!

海外ではずいぶん前から人気の高いカテゴリーだが、日本ではもともとマウンテンバイクの市場が小さく、海外とは規格も異なるため、なかなかリリースされずにいた。そんな中、2017年に初めて本格的なマウンテンバイクタイプの電動アシスト自転車「e-MTB」がイタリアンブランド「Benelli(ベネリ)」から登場し、その後、同年にパナソニックが国産初となるe-MTB「XM1」を発売。以降、多くのブランドが続き、日本国内のe-MTB市場は拡大していき、ここ数年の「サイクルモード」(スポーツ自転車の祭典)では国産から輸入ブランドまでe-MTBがもっともアツイ盛り上がりを見せている。

日本の規格に合わせて改良し、2017年にイタリアから上陸したBenelli「TAGETE(タジェーテ)27.5」

このように人気が高まっているe-MTBだが、登場した当初は、モーターやバッテリーといった電動アシスト機能の重さを懸念する声も聞かれた。たしかに普通のマウンテンバイクよりも車重は増してしまうが、電動アシスト機能で得られるメリットも大きい。それは、圧倒的な登坂能力だ。登りの多い山道を走るジャンルだけに、登りでほとんど体力を消耗せずに済むのはありがたい。さらに、軽量化や車体バランスが向上し、ただラクに登れるだけでなく、登りも下りも積極的に楽しめるモデルが続々と登場していることも、既存のマウンテンバイク乗りのe-MTBに対する評価を変えつつある。特に、近年リリースされ始めたフルサスモデル(前後にサスペンションを装備したタイプ)は、グリップの悪い路面でもタイヤを押し付けてくれるため登りの性能が格段にいい。高価ではあるが、ベテランライダーが山道を走っても満足できるだけの走行性能を有している。

パナソニック「XM-D2」

登りも下りもハードなセクションのある山道を、2019年3月に発売されたパナソニックのフルサスe-MTB「XM-D2」(100台限定発売)で走ってみたが、普通のマウンテンバイク以上に楽しめてしまった!

<関連記事>国内唯一のフルサスe-MTB「XM-D2」をガチのマウンテンバイク乗りが山でガチ検証!

マウンテンバイクはどうやって選べばいい?

さまざまな面が進化し、モデルも多様化していることは魅力だが、その半面、初心者からすると何を選べばいいかわかりにくくなっているともいえる。目的にあわせて選べばいいのだが、これから乗る人にとっては遊びたいスタイルを具体的に想像できないことも多いだろう。そこで提案したいのが、登りと下りの割合でモデルを決めるという方法だ。

1例をあげると、下の表のようになる。ほぼ登りのことは考慮されていないダウンヒルモデルの場合、「(下り)9:(登り)1」、あるいは「(下り)10: (登り)0」となるので、リフトやゴンドラで上がり、下りだけを楽しむようなスタイルに最適。少々自力で登りも行い、かつ下りも攻めたいならエンデューロモデルがいいだろう。登りと下りの割合がまだわからない、どちらもほどほどに使いそうなら、オールマウンテンモデル、クロスカントリーモデル、トレイルモデルから選べばいい。ただ、ダウンヒルモデルは別だが、その他モデルは登りも下りも対応するのでモデル選びはそれほど厳密でなくても困ることはないだろう。もちろん、走行する場所に適するサスペンションの長さなど細かい部分の選択肢はあるが、性能が劇的に向上したことにより、モデルの垣根を越えて走行できるシーンは広がっているため、明確な目的が決まっていない人は下の表をもとにモデルをざっくり選べばOKだ。

同メーカーのダウンヒルモデル、エンデューロモデル、オールマウンテンモデル、クロスカントリーモデルだが、フロントフォークの角度などが微妙に異なっているのがわかるだろうか? 基本的にはフォークやシートポストが寝ているほど下り寄りの設計

なお、トレイルモデルの「フルサス」と「ハードテイル」はサスペンションの装備位置の違いだ。前輪にだけサスペンションを配置した「ハードテイル」よりも、前後にサスペンションを装備した「フルサス」のほうが後輪にもショックの吸収やタイヤを路面に押し付けるチカラが働くので、登りも下りもフルサスのほうが快適。ただ、価格はフルサスのほうが高く、車重も重くなる。同レベル性能でフルサスとハードテイルを比べると10万円ほど差が出る場合もあるので、必要性をじっくり考えて選ぶようにしよう。たとえば、自転車ごと飛び降りるドロップオフと呼ばれるセクションを走りたいならフルサスを選ぶべきだが、未舗装の山道を走ってみたいというレベルならハードテイルでも十分だ。

ただし、同じモデルの中にもフレームの素材や装備されるパーツの違いでグレードが分かれており、価格が大きく異なる。フレーム素材も含めて上位グレードを望むと数十万円高くなることもあるが、パーツのみグレードの高いものが搭載されたマウンテンバイクを選べば2〜3万円高くなるだけで済むことも(高くてもプラス10万円程度)。パーツのグレードによって走れる場所が限られるワケではないが、操作性が格段に変わり、上位グレードほど乗り手をラクにしてくれるので、長い目で見るとそこそこの車体(ハードテイルなら10万円強、フルサスなら20万円程度)を選ぶのがいいだろう。たとえば、サスペンションの性能差によって上位グレードでは足を着かずにクリアできる個所が下位グレードでは足を着かなければならなくなるという具合だ。購入したあとにパーツのグレードを上げるのは費用もかかるので、後で高性能なものが欲しくなりそうであれば、初めからグレードの高いモデルを選んでおいたほうが結果的に安くすむ場合が多い。

変速機やブレーキなどを上位グレードにすれば、より正確な変速やブレーキングが可能となり、性能のよいサスペンションを搭載すれば、路面への追従性がさらに高くなる

注目のマウンテンバイクをピックアップ!

おおよそのことはわかったけれど数が多過ぎて選べないという方のために、これを選んでおけば安心! というモデルを選定してみたので参考にしてほしい。

エンデューロモデル、オールマウンテンモデル

登りも下りも高い走破性を持ち、「どこでも走れる」という感覚を味わえるのがエンデューロモデルとオールマウンテンモデル。ダウンヒルコースも“こなせる”というレベルではなく“攻める”ことができる性能を持ち、それでいて路面にタイヤを押し付けてくれるサスペンション性能で登りも快適に走ることができる。世界的に見てももっとも進化が著しいカテゴリーでもあり、マウンテンバイクの“今”を感じられるだろう。日本国内の里山などを走る場合、場所によってはオーバースペックに思うほど高性能だ。

・ジャイアント「REIGN 2(レイン 2)」

ハードな下りでもしっかりと路面をとらえられるように、「ブースト規格」と呼ばれるタイヤが太く剛性の高いホイール回りを採用。さらに独自構造のサスペンションは、登りでのペダリング効率を高め、下りではブレーキング時に安心感を与えてくれる。

ジャイアント「REIGN 2」

エンデューロモデル。サスペンションストローク(フロント/リア)は170mm/148mmで、ドロッパーポスト装備

・スペシャライズド「ENDURO COMP CARBON 29」

フロント側の変速機構を省き、操作を簡略化することで、よりライディングに集中できる1×11速の変速システムを装備。軽さとバランスのよさを兼ね備えた「X-Wingレイアウト」と呼ばれるフレームを採用するとともに、下り志向の車体設計で、地面に吸い付くようなグリップを感じられる。

スペシャライズド「ENDURO COMP CARBON 29」

エンデューロモデル。サスペンションストローク(フロント/リア)は170mm/170mmで、ドロッパーポスト装備

・GT「FORCE COMP(フォース コンプ)」

ペダルの軸がサスペンションの動きから独立したサスペンションシステム「iドライブ」により、ロスのないペダリングが可能。剛性の高いフレームと強力なブレーキで、シーンを選ばずに高い走行性能を発揮する。

GT「FORCE COMP」

オールマウンテンモデル。サスペンションストローク(フロント/リア):160mm/150mmで、ドロッパーポスト装備

クロスカントリーモデル

ペダリングでタイムを稼ぐクロスカントリーレース向けに作られた車体は、長い登りでも難なくこなすことができる。登りと下りを同等に楽しみたい人や、家から山まで自走でアクセスするのに適したモデル。ツーリングのような長距離走行や、街乗りにも向いている。

・ジャイアント「ANTHEM ADVANCED 29er 1」

カーボンフレームに29インチホイールを装備し、ペダルを踏んでもグングン進む走破性と夏場のゲレンデを下るダウンヒルもこなせそうな走破性を持つ。価格は45万円と高価だが、パーツのグレードを落とした下位モデルは25万円から購入できる。違いはコンポーネントくらいなので、レースでタイムを競うのでなければ下位グレードでも十分。

ジャイアント「ANTHEM ADVANCED 29er 1」

サスペンションストローク(フロント/リア)は100mm/90mm

・スペシャライズド「FUSE COMP CARBON 27.5+」

カーボンフレームを採用している点はジャイアント「ANTHEM ADVANCED 29er 1」と同じだが、タイヤが27.5×3.0インチの27.5+規格となっているのが特徴。このタイヤは外径は29インチタイヤと同じだが、エアボリュームが大きいので乗り心地がよく、グリップ性も高い。高い走破性と安定した走りが望めるだろう。

スペシャライズド「FUSE COMP CARBON 27.5+」

サスペンションストローク(フロント)は120mmで、変速は1×12速

トレイルモデル

日本の山をステージと考えた場合、もっとも適合しているのはトレイルモデルだろう。フルサスとハードテイルがラインアップされているので、予算や走るコースに合わせて選べる範囲が広いのも魅力だ。

・ジャイアント「TRANCE3」

日本のトレイルに完全適合させたとうたう「TRANCE」シリーズにおいても、もっとも安い価格で手に入れられるのが「TRANCE3」。登りでも路面にタイヤを押し付けるサスペンションシステム「マエストロ」と150mmトラベルのフォーク、ドロッパーポストなど、隙のない装備となっている。

ジャイアント「TRANCE3」

サスペンションストローク(フロント/リア)は150mm/148mmで、ドロッパーポスト装備

・GT「SENSOR SPORT(センサー スポーツ)」

140mmトラベルのフロントフォークと路面にタイヤを押し付けてくれる「iドライブ」システムが搭載されており、国内の里山ならほぼどこでも走れる性能を実現。このクラスにしては求めやすい23万弱という価格も魅力のひとつだ。

GT「SENSOR SPORT」

サスペンションストローク(フロント/リア)は130mm/130mm

・ジャイアント「FHATHOM 2(ファゾム ツー)」

軽量なアルミフレームを採用したハードテイルモデル。フロントフォークがやや寝た角度(67°)で、下りもしっかりと楽しめる設計となっている。1×10速のワイドなギア比やドロッパーポスト、2.6インチ幅の太めのタイヤなど、近年のトレンドを押さえたパーツを装備。

ジャイアント「FHATHOM 2」

サスペンションストローク(フロント)は120mmで、ドロッパーポスト装備

ダウンヒルモデル

激しい凹凸のある下りをいかに速く走れるかに特化したダウンヒルモデルは、「ダブルクラウン」と呼ばれるゴツいフロントフォークや、下りの安定性を重視したジオメトリーが最大の特徴。ジャンプするようなシーンも含めて下りの性能は抜群だが、フレームやサスペンションなどは重く、ペダリングで登るシーンはほぼ想定されていないに等しい。

・ジャイアント「GLORY ADVANCED 1」

カーボン製のフレームは非常に軽量ながらも、レースチームと共同開発されたものだけに剛性は高く、激しいギャップを高速で通過しても音を上げない丈夫さもあわせ持つ。ワールドカップの現場で鍛えられた、世界標準のダウンヒルレーシングバイクだ。

ジャイアント「GLORY ADVANCED 1」

サスペンションストローク(フロント/リア)は203mm/150mm

・GT「FURY TEAM(フューリーチーム)」

見るからに剛性の高そうなダブルクラウンのフロントフォークに、GTが誇るリアサスペンション機構を現代の技術でリファインした「LTS」を採用。高速ダウンヒルでも路面をつかんで離さない特性が体感できる。また、「LTS」にはペダリングしやすい車高に調整できる機構も搭載されているので、下りだけでなく山道をペダルを漕いで駆けまわることも可能。

GT「FURY TEAM」

サスペンションストローク(フロント/リア)は190mm/200mm

マウンテンバイクタイプの電動アシスト自転車「e-MTB」

自動車で輪行できない人にはありがたい電動アシストを搭載した「e-MTB」を最後に紹介しておこう。登りはアシストで快適にこなし、下りを楽しむというスタイルが支持されており、日本国内では、パナソニック、ヤマハ、BESVといったメーカーを筆頭に、今後も新たな参入が見込まれる注目のカテゴリーだ。

・ヤマハ「YPJ-XC」

ヤマハのe-Bike向けフラッグシップドライブユニット「PW-X」を搭載したハードテイルモデル。踏み込んだ瞬間にアシストが立ち上がり、ペダルを止めると瞬時にアシストもゼロになるというようにレスポンスが非常によく、凸凹を乗り越える際に瞬間的にパワーをかけ、乗り越えたところでトラクションを抜くといった走り方ができる。電動アシスト機能を使って山道を楽しむのに、最適なドライブユニットといえる完成度だ。

ヤマハ「YPJ-XC」

サイズ(S/M/L)は1,810/1,835/1,865(全長)×740(全幅)mmで、重量は21.2(S、M)/21.3(L)kg。容量13.3Ah(36V)のバッテリーを搭載しており、最大225kmアシスト可能となっている。変速機構は1×11速

<関連記事>パークでガチ試乗! 「YPJ-XC」(2019年モデル)の実力をチェック!

・トレック「Rail 9.7」

カーボンフレームに前160mm、後150mmストロークのサスペンションを装備し、アシストユニットはBOSCH製「Performance Line CX」を搭載するなど、最新スペックで構成されたフルサスモデル。フルサスのe-MTBとしては21.83kg(Mサイズ)と軽量で、パワフルなアシストと相まって登りも下りもガンガン振り回して楽しめる。バッテリーをフレーム内に納めるインチューブ式を採用しており、一見電動アシスト機能が付いているように見えないのも◎。

トレック「Rail 9.7」

S、M、L、XLの4サイズを用意。サイズは1,970(全長)×800(全幅)mmで、重量は21.83kg(ともにMサイズ)。容量500Whのバッテリーを搭載しており、最大140kmアシスト可能となっている。変速機構は1×12速

【取材協力】
鳴木屋輪店(東京都世田谷区上北沢5-8-1)

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増谷茂樹

増谷茂樹

カメラなどのデジタル・ガジェットと、クルマ・バイク・自転車などの乗り物を中心に、雑誌やWebで記事を執筆。EVなど電気で動く乗り物が好き。

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