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"今より入る"パターの探し方#2 合えば最強「センターシャフト」

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毎回"芯で打てれば"何物にも勝るパター

皆さんこんにちは。パター大好きオグさんです。前回は、スイングするクラブに比べ、パターには種類がたくさんあること、打ち方と使用しているパターが合っていないと結果に大きく左右することをお話ししました。今回は、パターの中でもかなり特殊な「センターシャフト」のお話をしたいと思います。

芯に向かって真っすぐシャフトが刺さっているのがセンターシャフト

芯に向かって真っすぐシャフトが刺さっているのがセンターシャフト

前回、パターはヘッドのどこにシャフトが刺さっていてもルール上OKだというお話をしました。スイングするクラブとルールが一番異なる部分といっても過言ではないと思っていますが、このルールを最大限? に生かして作られたのがこの「センターシャフト」のパターです。

最大の特徴は、ヘッドの真ん中、つまりスイートスポットに向かってシャフトが刺さっていること。以前「ゴルフクラブの特徴は、クラブを操作するために握るシャフト部分と打つフェースの芯がズレていること」と説明しました。握る部分の延長線上に「芯」がある、バットやラケットを例に挙げたのですが、「センターシャフト」はこのバットやラケットと同じく、握る部分の延長線上に芯がくるようにできているのです。

ラケットなどと同様、グリップの延長に「芯」があるのがセンターシャフトの大きな特徴

ラケットなどと同様、グリップの延長に「芯」があるのがセンターシャフトの大きな特徴

多くのパターはグリップの延長線上に「芯」がありません

多くのパターはグリップの延長線上に「芯」がありません

プロや上級者に使用者が少ない2つの理由

握る部分の延長線上に芯があるとどうなるか? まず、芯に当てやすくなります。皆さんが普段使用する長いもの、たとえば布団叩きやハンマーなどは特に意識しなくても叩きやすいですよね? これは、芯(=打点)が握る部分の延長線上にあるから。それと同じ効果が「センターシャフト」にはあるのです。次に、芯で打つ確率が高くなれば、それだけ転がりのいいボールを打てるわけですから、狙ったところに打ちやすくなります。

狙ったところに打ちやすい「センターシャフト」のパター。ここまで読むと誰でも使いやすそうなパターに聞こえますね。ですがプロや上級者も含めて「センターシャフト」のパターを使っているゴルファーは、あまり多くありません。その理由は大きく2つあります。

1つは「芯には当てやすいが、芯を外したときにヘッドが大きくブレやすい」ということ。センターシャフトのパターは、ヘッドを宙に浮かして平らな面に置いたとき、フェースが真上を向くいわゆるフェースバランス(説明はこちら)になっていることがほとんどです。フェースバランスのパターは、振り子のように重力にまかせてクラブを振ったときにフェース面の向きがほぼ変わりません。対してトゥバランスのパターはトゥ側が重いため、テークバック時にはフェースが開こうとし、ダウンからフォローにかけてはフェースが閉じようとします。ストローク中にフェース面が向きを変えずに動こうとするのであれば、正しく構えれば目標に打ち出しやすい。それは間違いありません。ですがそれは芯で打てれば、の話。

センターシャフトはヘッドの重心がシャフトの延長線上にあるため、芯を少しでも外せばヘッドがシャフトを軸に回転しやすくヘッドがブレやすいのです。芯よりトゥ寄りで打ってしまえば右に、ヒール寄りなら左にボールが出やすくなってしまい、つまりは左右どちらのミスも出やすくなってしまう可能性を秘めています。この"シビアさ"こそ、センターシャフトが普及しない理由の1つなのです。

トゥ寄りでヒットすれば(左)フェースが目標より右を向き、ボールも右に打ち出されます。ヒール寄りで打てば(右)その逆に。トゥバランスのパターは切り返しからフォローまでヘッドが閉じようとする動き、つまりパワーを持っているので、芯を外したときの当たり負けという点ではセンターシャフトのモデルに比べると強いのです

もう1つの理由は、「スイングするクラブと大きくかけ離れている」こと。ゴルフは、14本のクラブを使い分けてできるだけ少ない打数でプレーすることを競うスポーツです。そのためには、クラブ14本の振り心地や使い心地をできるだけそろえ、どんなシチュエーションでも気持ちよく打てるようにしておくことが大切です。そうしておくことで細かいミスを減らし、たとえミスをしてもその幅を減らすことができます。

だからプロや上級者はクラブにこだわるのですが、センターシャフトはスイングする他のクラブとはシャフトの刺さっている部分が違うため、全体の"振り心地の流れ"が保てない可能性が高くなります。この2つが、センターシャフトが万人向けではない、ポピュラーになれない理由です。

「ストレートタイプ」の打ち方に合う可能性が高い

センターシャフトを使いやすいと感じる可能性がある方は、まず打ち方がストレートタイプ(説明はこちら)であること。これは必須です。アークタイプだと打ち方とヘッドの動こうとする特性がマッチしないため、芯で打てる確率が下がってしまいがち。「芯で打ちやすい」というセンターシャフトのメリットがスポイルされてしまっては、使う意味がほとんどなくなってしまいます。

フェース面の向きがテークバックやフォローでもあまり変わらず、ヘッドの軌道がストレートに動くのがストレートタイプ。この打ち方は、センターシャフトをはじめとするフェースバランスのパターと好相性

フェース面がテークバックまでは開き、切り返しからフォローまでは閉じる動きを持ち、ヘッド自体の軌道が弧を描くのがアークタイプの打ち方。これはトゥバランスのパターとよく合います

次に、実際に打ってみて違和感がないかどうか。特にアイアンやウェッジなど、実際のラウンドでパターを使う前に打つ可能性があるクラブを振った後でボールを打ってみることをオススメします。特に違和感がないようでしたら、ぜひセンターシャフトを使ってみてください。合う合わないがハッキリするぶん、合う方にはとてもやさしく感じる、最強のパターになるはずです。

私のメインパターもセンターシャフトです

余談ですが私はセンターシャフトをメインのパターとして使っています。もともとパットが苦手だったのもあり、いろいろパターを試しているうちにセンターシャフトに行きつきました。いまだに“パター研究”という理由をつけては、買っては試し、買っては試しと楽しんでおりますが、最後必ずセンターシャフトに戻ります。

全部自前のパターです…

全部自前のパターです。センターシャフト以外も何本かありますが…

スクエアに構えやすいモデル

スクエアに構えやすいモデル

ブレードタイプでやや重みのあるタイプ

ブレードタイプでやや重みのあるタイプ

大型マレットのセンターシャフト

大型マレットのセンターシャフト

軽量でパチンと打っていけるモデル…とさまざまなセンターシャフトパターを所有しています。半分は趣味です(笑)

軽量でパチンと打っていけるモデル…とさまざまなセンターシャフトパターを所有しています。半分は趣味です(笑)

私が愛用する理由としては、打ち方がセンターシャフトとマッチするストレートタイプであることと、ショットとパットをまったくの別物と捉え、クラブの流れが途切れても問題ないと考えているからです。

スイングするクラブとは違う握り方、たとえば左右の手を上下逆にする「クロスハンドグリップ」などもセンターシャフトとの相性はいいです。ですが、ショットとパットの握り方をここまで変えるとフィーリングを強制的に切り離すことにもなるので、現在通常のポジションで握っている方はあえてクロスハンドにする必要はありません。

カップ側の手(右打ちなら左手)を下に握るクロスハンドグリップ。英語では「レフトハンドロー(右打ちの場合、左手が低くなるから)」とも呼ばれ、パッティングだけに使われる握り方です

あくまで個人の考え方ですが、私自身はセンターシャフトにしてからパッティングの精度が非常に高まりました(「入る」とはいっていません…)。

センターシャフトのおすすめパター4モデル

数は多くありませんが、各メーカーからセンターシャフトパターが発売されており、今回オススメできる4モデルをピックアップしました。どれもセンターシャフトでありながら、それぞれのメーカーの技術で芯を外したときのヘッドのブレを抑えたモデルです。後は打感や顔の好みなどで選んでみてください。

■おすすめ1■
ピン シグマG キンロックC

ブレードタイプのセンターシャフトでありながら奥行きがあり、後方が弓なりに弧を描いた形状をしています。この弧が描く曲線とサイトライン(目標に構えやすくするためにヘッド上部に削られた線)とブレードが描く直線の組み合わせにより、とても目標に構えやすくなっています。フェース面のインサートも凝っており、ミスヒットに強い仕上がりです。

■おすすめ2■
スコッティ・キャメロン フューチュラ 5S

直線を多く使ったデザインの大型マレット。スクエア感が出しやすくこちらも目標に構えやすい形状をしています。大型マレットだけに重心が深く、ミスヒットには強いセンターシャフトに仕上がっています。質感やブランドイメージが高く、所有する喜びもあるパターです。

■おすすめ3■
オデッセイ オー・ワークス ブラック#2M CS

小さなブレードタイプのセンターシャフトから後方にフランジだけを伸ばしたようなデザインを採用していて構えやすさと操作性を両立した1本。投影面積はそれなりに大きいのですが、操作性はブレードタイプに近く、瞬間的なアジャストはしやすいモデルです。

■おすすめ4■
プロギア シルバーブレード BB-04CS

柔らかい楕円形のセンターシャフトで見た目より重心が深く、ミスに強いモデルです。フェースもアルミを採用し、柔らかくもしっかりした打感を演出しています。あまり大きいヘッドは好きじゃないけど、できるだけやさしいモデルが欲しいなんて人にピッタリ。

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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2017.12.10 更新
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