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GPS機能と光学式心拍センサーを搭載した最新モデルをチェック

バンド単体でも使える! ソニーの新スマートウォッチ「wena wrist active」ガチレビュー

ソニーが2016年から展開するウェアラブル端末シリーズ「wena wrist」から、GPS機能と光学式心拍センサーを搭載したフィットネスバンドタイプの「wena wrist active」が発売された。

3つの機能を搭載する「wena wrist active」本体。ソニーストアでの販売価格は32,270円(税込)

3つの機能を搭載する「wena wrist active」本体。ソニーストアでの販売価格は32,270円(税込)

そもそも「wena wrist」シリーズは、バンドに「電子マネー機能」「スマートフォンの新着通知機能」「活動ログ機能」の3つの機能を搭載したシンプルな設計が特徴。さらに、バンドにウェアラブル端末としての機能を集約しているので、時計のヘッド部を自由に付け替えられることがほかのスマートウォッチと大きく異なる。

新モデル「wena wrist active」は、こういったシリーズの魅力を踏襲しつつ、活動ログ機能を強化したフィットネスバンドタイプの製品。従来モデルでも計測できた歩数などの項目のほか、ルートマッピングの作成や心拍数の計測などが行えるようになった。そんな「wena wrist active」を1週間試用して、使い勝手をチェックした。

2WAYのシリコンラバーバンドに有機ELディスプレイを搭載

まずは、「wena wrist active」の本体であるバンドの仕様をチェックしていこう。

「wena wrist」シリーズの従来モデルは、バンド素材にステンレスかレザーを採用し、腕時計らしさを演出することに重点を置いていたが、「wena wrist active」はシリコンゴムと樹脂を一体化するインサート成型方式を採用。時計ヘッド部を日常的に付け替えても大丈夫な強度と、凹凸のない自然な装着感を同時に実現している。

バンド内側に刻まれた溝は、サイズ調節時のカッティングガイドとしてだけではなく、流れ出た汗でバンドが肌にはりつく不快さも防ぐ

また「wena wrist active」は、光学式心拍センサーが装着時に腕の正しい位置にくるように、ダブルバックル構造を採用している。

本機はフィットネスバンドでは珍しいダブルバックル構造を採用。バックル裏面中央には、光学式心拍センサーが搭載されている

ダブルバックルを締める時に、光学式心拍センサーが自然と中央にくるので、いちいちバンド本体をずらして位置を調整する必要がない。

バックルの外側には、小型の有機ELディスプレイを搭載。スマートフォンへの電話着信やメールなどの新着通知のほか、心拍数や歩数、電子マネーの残高が表示できる。なお、側面には操作用の物理ボタンを搭載する。

有機ELディスプレイに表示される画面は4パターン。ディスプレイの真上にあるボタンを押して切り替えられ、「日付/時刻」(左上)、「バッテリー残量/歩数/心拍数」(右上)、「Edy残高」(左下)、「新着通知」(右下)の順に表示される

「wena wrist active」本体のみの重量は40.9gと、GPS機能と光学式心拍センサーを搭載したほかのフィットネスバンドと比べると重めだが、1日中着けていても気にならない程度の重さで、運動時や睡眠時に装着するのもまったく問題なかった。なお同機は、日常生活での汗や洗顔のときの水滴、そして雨などに耐えられる3気圧防水に対応する。

いっぽうで、スーツやYシャツを着用する際は時計ヘッド部を取り付ければ、ビジネスシーンなどでも違和感のない腕時計として使える。

時計ヘッド部は、「wena wrist active」本体のバックルの反対側にある2つの穴に装着する。時計ヘッド部のエンドピースに搭載されたつまみを、穴に入れて回転させるだけで取り付けられる

時計ヘッド部は、「wena」シリーズからも多数ラインアップされている。写真は同シリーズのソーラームーブメント搭載モデル「WH-CS01/B」(47,390円/税込)。なお、ラグ幅が18/20/22mmであれば、他社製の時計ヘッドも装着できる

  • WH-CS01/B

  • 参考価格 -

  • 2018年7月7日 0:31 現在

時計ヘッド部を外して有機ELディスプレイ側を手の甲側に持ってくれば、フィットネスバンドとして(左)、時計ヘッド部を装着して有機ELディスプレイ側を手のひら側に持ってくれば、腕時計として使用できる(右)

GPS機能と光学式心拍センサーにより活動量計測を強化

「wena wrist active」のもうひとつの魅力は、強化された活動ログ機能だ。従来モデルでも加速度センサーは搭載しており、歩数、消費カロリー、移動距離は計測できたが、「wena wrist active」はバンド内部にGPS機能と光学式心拍センサーを新たに搭載したことで、歩数、消費カロリー、移動距離をより正確に計測できるうえに、移動平均速度やルートマッピング、心拍数、睡眠状態などが測れるようになった。

本機で記録したデータは、従来モデルと同じく専用アプリ「wena」から詳細を確認できる。

アプリ「wena」のホーム画面「Dashboard」では、その日の計測結果が一覧できる。写真左が「Dashboard」の上部で、右が下部

心拍数の変動をグラフ化

新しく追加された項目をチェックしていこう。

まず、光学式心拍センサー搭載によって計測できるようになったのが心拍変動だ。本機を腕に装着しているだけで、1日の心拍数の変動が計測でき、それを折れ線グラフで確認できる。

アプリ「wena」内の「HeartRate」で、15秒ごとの心拍数をグラフ化。グラフが途中で切れているのは、本機を充電するために腕から外したため

心拍数の計測は、「アクティブモード時のみ」(後述)か「常時計測」から選択できる。これにより、本機の連続動作時間に違いが出てくるので、選ぶときには注意したい。

「アクティブモード」でルートマッピング

「wena wrist active」は、GPS機能オフの「通常モード」と、GPS機能オンの「アクティブモード」を、ボタンひとつで切り替えることが可能。「アクティブモード」時は、移動ルート、移動距離、計測時間、平均速度、消費カロリーなど、ランニングやサイクリングといったスポーツで活用できるデータが計測できる。

「アクティビティモード」の計測結果を表示する「Exercise」ページ。ページ上部(写真左)にトラッキングしたルートマップや移動距離、消費カロリーなどを、下部(写真右)に心拍数の変動グラフを表示する

試しに「アクティビティモード」をオンにして、会社の周りを1周ウォーキングしてみたが、ほぼズレがなくルートマッピングが成功していた。

モノクロの「Googleマップ」にルートマッピングが表示される。マップのピンチイン/アウトも可能だ。実際に写真左の「原町公園」で「アクティブモード」をオンにして、写真左上の「ファミリーマート」でオフにしたので、トラッキングが途切れることもなく、ほぼ間違いない結果が得られたことになる

「アクティビティモード」をオンにするとGPSの測位が始まり、測位が完了次第、諸々の計測がスタートする。上のウォーキングでは上空がひらけた公園でオンにしたため、測位完了までの時間は4〜5秒ほどととても短かったが、別の日に駅周辺の繁華街や自宅周辺の住宅街で「アクティビティモード」を作動させた際は、GPSの測位はなかなか成功しなかった。ランニングなどを計測したい人は、高い建物が周囲にない公園や広場などをスタート地点に選ぶのが無難であろう。

「アクティビティモード」はオンすると、自動的にGPSによる測位が始まる

「アクティビティモード」はオンすると、自動的にGPSによる測位が始まる

無事に測位が完了して「アクティブモード」に移行すると、心拍数と移動速度が表示される。なお、「アクティブモード」中のみ、本機を顔のほうに持ち上げるだけで、ディスプレイが自動表示される。この機能、「通常モード」でも欲しかった……

深い眠りと浅い眠りの割合を表示!

「wena wrist active」は、アプリ「wena」上で睡眠開始/終了時間を設定すると、その時間帯のみ睡眠の深さを計測できる。その結果は「Dashboard」の「Sleep」において、棒/円グラフで確認可能だ。また、眠りの浅い時間に目覚めさせてくれるスマートアラーム機能も搭載する。

時間を0:00〜8:30に設定して計測した、ある1日の睡眠のトラッキング結果。濃い紫色で「深い眠り」を、薄い紫色で「浅い眠り」を表現しており、円グラフでは2つの割合も表示している。表示期間は、1週間/1か月/1年間ごとに切り替え可能で、各項目の平均値も確認できる

なお、本機の睡眠計測機能では、指定した期間のみでしか睡眠状態の検出ができない。説明書によると、本機は指定期間の「身体の動き」に基づいて眠りを検出しているからだという。つまり、指定しない限り突然の昼寝などは計測できないわけだ。また、たとえば睡眠中に寝苦しくて体動が多い場合や、飲酒後で体動が極端に少ない場合、さらに睡眠時間が短い場合などは眠りが検出されないこともあるらしい。加えて、目が覚めても長時間動かずにいると、誤って睡眠中と認識されてしまうこともあるそうだ。とはいえ、今回のレビューではそのような不具合は見受けられなかった。

なお、「電子マネー機能」や「スマートフォンの新着通知機能」は、従来モデルと同じなので、詳細は下記記事を参照いただきたい。

【関連記事】ソニーのスマートウォッチ「wena wrist pro」とシチズン製機械式時計は優秀コンビ

最後にバッテリー性能について。「wena wrist active」は、約1.5時間のフル充電で約1週間の連続使用が可能。これは、光学式心拍センサーを「アクティブモード時のみ」作動する設定にした場合だ。今回のレビューでは、「常時計測」に設定したが、それでもだいたい3日間程度はバッテリーが持ってくれた印象だ。

充電は、専用充電コネクターとUSBケーブルを接続して行う

充電は、専用充電コネクターとUSBケーブルを接続して行う

【まとめ】ビジネスでもスポーツでも使える1台2役のフィットネスバンド

「wena wrist」シリーズの従来モデルは、いわゆる“腕時計”らしさを追求したデザインだったが、「wena wrist active」はその名の通り、アクティビティの計測機能が強化されており、デザイン的にも活動量計やフィットネスバンドに近い。とはいえ、時計ヘッド部が取り付けられるので、1本でビジネスシーンでもスポーツシーンでも活躍できるのが大きな魅力だ。

また、バンド内部に電子マネー機能を搭載するので、ランニング時に財布を持ち歩く必要がなく、小銭の出し入れの手間もない。この点において、フィットネスバンドとしては他社製品よりも1歩リードしていると言ってよいだろう。

気になったのは、4点。ひとつは、アプリ「wena」の同期の遅さだ。「wena wrist active」で計測したデータをアプリに同期する時間は、だいたい平均1分30秒かかった。数秒で同期できるFitbitの製品などと比べてしまうと、少しストレスを感じてしまった。

もうひとつは、「通常モード」の際、有機ELディスプレイの表示を見るためには、物理ボタンをわざわざ押さなければならないこと。近年のフィットネスバンドは、腕を持ち上げれば自動でディスプレイがオンになるモデルがほとんどだ。「wena wrist active」も「アクティブモード」時では自動でオンになるが、「通常モード」でも採用してほしかったところ。実は、運動時よりも日常生活のほうが、片手がふさがっていることが多かったりするからだ。

3つめは、「アクティブモード」で移動速度の平均値しか計測できないこと。特にランニングをする人たちは、同機を使えば感覚的な心拍トレーニングは行えるが、移動速度と心拍の変動の関連性が確認できないので、運動強度の上げ下げができず、心拍トレーニングを効率的に行えないのだ。

4つめは、「wena wrist」シリーズ全般に言えることだが、「Suica」などの交通系電子マネーに非対応であること。今後のアップデートに期待したい。

牧野裕幸(編集部)

牧野裕幸(編集部)

月刊アイテム情報誌の編集者を経て価格.comマガジンへ。家電のほか、ホビーやフード、文房具、スポーツアパレル、ゲーム(アナログも含む)へのアンテナは常に張り巡らしています。映画が好きで、どのジャンルもまんべんなく鑑賞するタイプです。

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  • WH-CS01/B

  • 参考価格 -

  • 2018年7月7日 0:31 現在

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