新製品レポート
新スパイクのコンセプトは「精密さ」

これからのナイキフットボールを支える新スパイク「ファントム ビジョン」の3つの秘密

ナイキは2018年8月2日、新しいスパイクシリーズ「ナイキ ファントム ビジョン」を発売する。

ファームグラウンド用サッカースパイクの新作「ナイキ ファントム ビジョン エリート DF(ダイナミック フィット) FG」。公式オンラインストア価格は29,700円(税込)

「ナイキ ファントム ビジョン エリート DF FG」の別カット

「ナイキ ファントム ビジョン エリート DF FG」の別カット

インドアフットサル用シューズの新作「ナイキ リアクト ファントム ビジョン PRO DF IC」。公式オンラインストア価格は15,120円(税込)。ターフ用の「ナイキ リアクト ファントム ビジョン PRO DF TF」もあり

「ナイキ リアクト ファントム ビジョン PRO DF IC」の別カット

「ナイキ リアクト ファントム ビジョン PRO DF IC」の別カット

ロシア大会で65%の選手が履いたナイキのスパイク

先日開催されたサッカーのワールドカップ大会では、ナイキのスパイクにも注目が集まった。

ロシアの地における、ナイキ製品の占有率

ロシアの地における、ナイキ製品の占有率

ロシアの地で最も履かれたスパイクは、ナイキ製品。8年前の南アフリカ大会は全選手の着用率が全体の50%を下回っていたが、前回大会で53%にシェアを拡大。ロシア大会は65%まで数字を伸ばした。

そして、ロシア大会ではナイキの契約アスリートの活躍が際立っていた。MVPに輝いたクロアチア代表のMFルカ・モドリッチ、シルバーボールのベルギー代表MFエデン・アザール、最優秀若手選手のフランス代表FWキリアン・ムバッペ、最優秀GKのベルギー代表ティボー・クルトワ、得点王のイングランド代表FWハリー・ケインと、ナイキの契約選手が個人賞を総なめした形だ。

そんなナイキは、早くも新作スパイクを発売。それが「ナイキ ファントム ビジョン」シリーズだ。

コンセプトは「精密さ」

ロシアの地で多く履かれたナイキのハイエンドスパイクは、「ナイキ マーキュリアル スーパーフライ 360 エリート」。アッパー全体にマイクロテクスチャード加工の「フライニット」を使用し、ソールのプレートは2分割と、いまだかつてない構成を採用。ハイスピードでも精度の高いボールタッチとボールコントロールを実現するモデルだ。

「ナイキ マーキュリアル スーパーフライ 360 エリート」のコンセプトは「スピード」だったが、今回発表された「ナイキ ファントム ビジョン」のコンセプトは「精密さ」。「精密さ」とは、ボールのタッチ、コントロール、フィニッシュの精密さのことで、これを高いレベルで実現するために、「ナイキ ファントム ビジョン」には、3つの新しい機能が搭載されている。それぞれ紹介していこう。

「ナイキ ファントム ビジョン」に搭載された3つの新機能

「ナイキ ファントム ビジョン」に搭載された3つの新機能

「ナイキ ファントム ビジョン」の分解図。アッパーは2層で構成されており、「フライニット アッパー」の下に「ゴーストレースシステム」を搭載した「クアッドフィット メッシュ」のインナーブーティーが隠されている

どんな足にもフィットする「クアッドフィット メッシュ」

ひとつめの新機能は、足を直接包み込むインナーブーティーに採用された新素材「クアッドフィット メッシュ」。4層に織られた同素材は、通常の織り素材に見られるような斜め方向の伸縮がなく、繊維が4方向に伸縮する素材。適度な強度を保ちつつ、プレイヤーのどんな足の形状にもぴったりとフィットする。

本体に内蔵されたインナーブーティーを取り出したもの。足の甲を「クアッドフィット メッシュ」が包み込む。また、足首部分には、やわらかくて伸縮性にすぐれたニット素材「ダイナミック フィット」を搭載。足首の自由な動きをサポートする

クリーンな打球面を演出する「ゴーストレースシステム」

2つめの新機能は、アッパーの下にシューレースを隠した「ゴーストレースシステム」。アッパーのタンをめくると、足との接触点を最低限に減らしたシューレースが現れ、1度ひもを引くことで前足部まで均等にひもの圧が分散するような構造に仕上がっている。また、結んだシューレースをアッパーの下に折り込むことで、クリーンで均等な打球面も実現している。

アッパーの下のインナーブーティーに搭載された「ゴーストレースシステム」

アッパーの下のインナーブーティーに搭載された「ゴーストレースシステム」

通常のシューレースのように、ここでひもを引っぱってから結ぶ

通常のシューレースのように、ここでひもを引っぱってから結ぶ

プレイ時は、シューレースをアッパーの下に隠せるので、足の甲に凹凸のない打球面を広く確保できる

プレイ時は、シューレースをアッパーの下に隠せるので、足の甲に凹凸のない打球面を広く確保できる

インサイドキックが正確になるグリップ付き「フライニット アッパー」

3つめの新機能は、ナイキの定番アッパー素材となった「フライニット」に隠されている。シューズ内側の側面には、凹凸のある大きな3角形のデザインが施されている。これは、かかとの骨、足の付け根にある距骨、親指につながる第一中足骨頭という足の3つの大きな骨の間を覆うように描かれている。ナイキいわく「ここは、ボールコントロールにとって重要エリア」であり、強めの凹凸によるザラザラとした加工によりグリップ力が増しており、最適な場所でインサイドキックが行えるという。

3角形の凹凸デザインは、ボールコントロールの重要エリアが直感的にわかるように、赤く染め上げられている

3角形の凹凸デザインは、ボールコントロールの重要エリアが直感的にわかるように、赤く染め上げられている

3角形の凹凸デザインを近くで見ると、テトラポッドのような3本足デザインの出っぱりが敷き詰められているのがわかる

アッパーの前足部は、インステップキック、インフロントキック、アウトサイドキックにおいてボールが当たる部分の織り方や加工を変えている

フットサルシューズには「ナイキ リアクト」を搭載

インドアフットサル用シューズの新作「ナイキ リアクト ファントム ビジョン PRO DF IC」は、アッパー周りは以上で紹介した3つの機能を搭載しつつ、ミッドソールにはナイキの新素材「ナイキ リアクト」を採用している。

フットボールシューズに初めて「ナイキ リアクト」を搭載

フットボールシューズに初めて「ナイキ リアクト」を搭載

「ナイキ リアクト」は、2018年2月に発売されたランニングシューズ「ナイキ エピック リアクト フライニット」に搭載された新感覚のクッションソール。「クッション性」と「反発性」、「軽量性」と「耐久性」という対極の性質をひとつの素材で実現している。着地時の足への衝撃を吸収するにもかかわらず、蹴り出すときにはしっかりと地面から反発してくれるため、プレイ時のアジリティの向上にひと役買いそうだ。

【「ナイキ リアクト」の詳細についてはこちら】
フワ、軽、パイーンな厚底ランニングシューズ「ナイキ エピック リアクト フライニット」
27km走って体感! ランニングシューズ新導入の「ナイキ リアクト」

実際に履いてサッカーをしてみた!

コンクリート床の室内で「ナイキ リアクト ファントム ビジョン PRO DF IC」を着用

コンクリート床の室内で「ナイキ リアクト ファントム ビジョン PRO DF IC」を着用

シュートやトラップ、ドリブルを行って、性能をチェック

シュートやトラップ、ドリブルを行って、性能をチェック

「ナイキ ファントム ビジョン エリート DF FG」は、人工芝の上で試着

「ナイキ ファントム ビジョン エリート DF FG」は、人工芝の上で試着

5人対5人のフットサル形式の実戦(5分の試合3本+8分の試合1本)で、性能をチェックした

5人対5人のフットサル形式の実戦(5分の試合3本+8分の試合1本)で、性能をチェックした

両モデルとも試着して1番印象的だったのは、フィット感。初めて履いたのに、自分の足全体に完璧にぴったりとフィットしているのが感じられた。まるで使い慣れたシューズを履いているよう。筆者はおろし立てのシューズを履くと、足の形状から土踏まずや小指側側面のでっぱりがプレイ中に痛くなることがあったが、今回は快適に4試合をプレイすることができた。

いっぽうで、かなりのフィット感なので、シューズの口も狭く、最初は足が簡単に入らず、履くのに少々手間取った。しかし、グッと力を入れて足をねじ込み、かかとがストンとシューズ内に収まったときは、誰もがこの上ない快感とフィット感を味わえるだろう。

そして、もちろん両モデルとも超軽い。フットサル用シューズ「ナイキ リアクト ファントム ビジョン PRO DF IC」は軽量素材「ナイキ リアクト」を採用しているし、サッカースパイク「ナイキ ファントム ビジョン エリート DF FG」はフルレングスの超軽量プレートにスタッズを配している。その軽さと高いフィット感のおかげで、何も履いていない裸足感覚が味わえた。いつもより足の動きが軽かったのは言うまでもない。

そしてこれは個人差があるだろうが、トラップとパスの精度がいつもより上がった気がした。これは筆者の感覚でしかないのだが、インサイドでトラップしたときは思うようにボールが足下に収まり、パスはカチッと味方の足下へ転がっていく。アッパーの三角形のグリップが、ボールの動きを制御するひと役を買っているのは間違いないだろう。

【おまけ動画】壁当てトラップ

動画は、ナイキのスタッフによるデモンストレーション。かなり跳ねるタイプの5号サイズのボールを使っていたが、(スタッフのスキルももちろん影響しているが)インサイドのトラップでしっかりとボールが足下に収まっているのがわかる。

牧野裕幸(編集部)

牧野裕幸(編集部)

月刊アイテム情報誌の編集者を経て価格.comマガジンへ。家電のほか、ホビーやフード、文房具、スポーツアパレル、ゲーム(アナログも含む)へのアンテナは常に張り巡らしています。映画が好きで、どのジャンルもまんべんなく鑑賞するタイプです。

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