無謀 or 英断? 36歳から始めるトライアスロン
第6回

プロに聞いた「ロードバイク」の正しい乗り方! ポイントは「体幹」だった

ついに念願のロードバイク初乗車!

ついに念願のロードバイク初乗車!

“鉄人レース”とも呼ばれるトライアスロンは、過酷なスポーツというイメージが強い。そんな競技に今、ひとりの男がチャレンジしようとしている。「価格.comマガジン」編集者、牧野(37歳)だ。トライアスロンを趣味にしているライターの私からその魅力について吹き込まれ、ちょっと興味があるそぶりをしていたら、いつの間にかチャレンジすることに……。準備期間は1年間。果たして、超初心者の牧野は完走し、トライアスロンの魅力と感動をお届けできるのか?

【連載バックナンバー】
第1回 トライアスロンとは?/ランニングシューズの選び方
第2回 ウェットスーツの選び方
第3回 ロードバイクの選び方
第4回 トライアスロンバイクの選び方
第5回 予算37万円でロードバイクを買う方法

ついにロードバイクを購入し、トライアスロン完走に向けて、大きな1歩を踏み出した牧野。しかし購入したからといって、すぐに乗り出せるほどロードバイクは簡単なものではない。事前のポジション調整や、ヘルメットやウェアの準備、正しい乗り方をマスターすればこそ、楽しく乗れるものなのだ! 前回に続いて、今回はロードバイクの購入から乗り方まで、「ジャイアントストア二子玉川」のスタッフ・福島康洋さんに解説してもらった。

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買えば乗れるものじゃないんですか!?

牧野が購入したジャイアント「PROPEL ADVANCED 2」。エアロダイナミクス効果を狙ったフレームやブレーキなどを採用し、トライアスロンにも最適なモデル。メーカー希望小売価格は、220,000円(税別/以下同)

牧野:さぁ、自転車も決まったことですし、乗りに行きましょう!

福島康洋さん(以下、福島):ところが……そうもいかないのです。ここからは保証や操作の説明などをさせていただきます。そのあとに乗りに行きましょう!

牧野:購入したらすぐに乗れるもんだと思っていました……。

福島:みなさん、そうおっしゃいます(笑)。でも安全にも関わることなので、ここをしっかりと押さえておかないと。30分くらいで終わりますので。

購入後すぐに乗れると思っていたが、まだまだやることはたくさん……。真剣にお話を聞く

購入後すぐに乗れると思っていたが、まだまだやることはたくさん……。真剣にお話を聞く

福島:まずはフレームに関しての説明です。ジャイアント製品のフレームは生涯保証です。事故などのトラブルの場合は保証されませんが、通常の使い方をしてフレームに欠損が出た場合は、永久に保証しています。

牧野:生涯保証! スゴいですね。

福島:事故や転倒によって壊れた場合は保証対象外になりますが、素材の不具合などによって起きるトラブルに関しては生涯を通じて保証されます。またフレーム以外の主要部品(消耗品類は対象外)に関しては1年間の保証が付きます。また防犯登録も必要です。防犯登録は期限が10年になりますので、ご注意ください。

〜このあと、「品質保証書」「自転車ルール・マナー確認書」「自転車保険」などの説明があったが、ここでは割愛〜

「ジャイアントストアカード」をゲット!

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福島:購入者にお渡しする「ジャイアントストアカード」をお持ちいただくと、全国のジャイアントの各店でサービスが受けられます。サービス内容ですが、いちばん使えるのは「ライトメンテナンス」だと思います。こちらは無料。自転車の初期メンテナンスをはじめ、ハンドルやサドル、ペダルなどのネジの増し締め、ブレーキや変速ワイヤーの調整、注油、空気圧の点検、タイヤのすり減りやチェーンの摩耗具合のチェックなどを行います。ただし、パーツなどの交換が必要な場合は、パーツ代は必要となります。

初期点検は、乗り始めて1か月くらいで行うのがよいと思います。自転車のワイヤーなどは1か月くらいでなじんでいきますから。

牧野:いや〜、こんなにサービスが充実していると安心ですね。正直30分は長いと思いましたが、安心感につながります。

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より快適にロードバイクに乗るために

福島:ロードバイクは身体ひとつで乗れるものではありますが、ヘルメットは着用してください。モーターサイクルのように着用は義務ではないのですが、ロードバイクはママチャリなどと異なりスピードがかなり出る乗り物です。転倒時のダメージを考えると、必ず着用していただきたいですね。

牧野:もちろんです。スタイル的にもかっこいいですよね。これ実際にかぶってみるとかなり軽いですね。

福島:長時間乗っていても重さで首が疲れないとか、妙な着用感がないようにメーカーが改良を重ねて今のような形状になりました。表面に大きな穴が空いているんですが、前方から空気を取り込んで、熱気を後方に排出するように計算されているんです。

牧野:おお! そうなんですね。これ、涼しそうでもありますね。

福島:ヘルメット以外にも自転車用のウェアもあります。これらも準備しておくと自転車に乗るのがさらに快適になりますよ。

当然ながらヘルメットにはサイズがあり、さらにアジア人特有の頭の形状に合わせた「アジアンフィット」形状モデルも展開されている。サイズを合わせたあとは、後頭部に装着されたダイヤルでフィット感を微調整。写真はジャイアント「REV ASIA MIPS」(17,000円)

寒さ対策のほか、転倒した際に手を守るグローブは必須のアイテム。ヘルメットと同時にそろえておきたい。写真はジャイアント「ILLUME CHILL LF GLOVE」(4,000円)

福島:秋冬の時期だと、サイクルジャケットも必要になります。自転車用ジャケットの特徴としては、風が当たってもバタつかないタイトなシルエットと前傾姿勢になっても背中が出ないデザインにあります。

薄手で防風効果が高いジャケットは、オールシーズン使用できる使い勝手のいいアイテム。写真は「PROSHIELD RAIN JACKET」(16,000円)

福島:秋口からはタイツが活躍しますが、長距離のライドでもお尻が痛くならないようにパッドが入っているモデルがあります。パッドは硬めのスポンジのような素材でできていますが、吸汗速乾性があり、長時間ライドでもスレないようなやわらかい素材を使用。サイズも、足を動かしてもじゃまにならないようなサイズ設計になっています。

サイクル用タイツは、お尻にパッドが入っているのが特徴。写真は「PODIUM THERMAL TIGHTS」(11,000円)

サイクル用タイツは、お尻にパッドが入っているのが特徴。写真は「PODIUM THERMAL TIGHTS」(11,000円)

福島:シューズも専用だとさらに乗りやすくなります。普通のランニングシューズは、走りやすいようにつま先が屈曲するようにデザインされていますが、自転車用シューズは屈曲しないように設計されています。これにより、ペダルに効率的に体重が乗せられるようになるわけです。ペダルとシューズを固定する「ビンディングシューズ」というものもありますが、慣れないうちは危険ですので、ラバーソールのシューズにしたほうがベターです。

自転車用シューズは、フラット形状のソールを採用しており、ペダルを踏み込みやすい。写真はジャイアント「PRIME」(10,000円)

頭の先からつま先まで全身コーディネート完了。ようやく“マイバイク”に乗車!

頭の先からつま先まで全身コーディネート完了。ようやく“マイバイク”に乗車!

ついに、ロードバイクに初めてRIDE ON!

初心者はいきなり公道に出ないで、まずは人通りの少ないサイクリングロードなどで練習すること

初心者はいきなり公道に出ないで、まずは人通りの少ないサイクリングロードなどで練習すること

福島:最初に覚えてもらいたいのは、ハンドルの握り方です。ロードバイクのドロップハンドルは少し変わった形状なので、持ち方に少しコツが必要です。

基本的な握り方としては、親指と人差し指の間のふくらみがある部分がハンドルに当たるように手を置きます。

牧野:こういう形でOKですか?

福島:指がブレーキにも届いていますし(写真矢印)、きちんとレバーが操作できればOKです。

次に大切なのが、走り出しです。ロードバイクは一般的な自転車に比べて、サドルを高くしているので、足が地面に着きにくくなっています。そのため走り出しの際には、サドルからお尻を下した状態で漕ぎ出して、スピードが出たらお尻をサドルに乗せます。

反対に止まるときは、ブレーキをかけてスピードが落ちてきたら、サドルからお尻を下ろしつつ、地面に足を着けるという順番になります。

まずは左足を着けた状態から、右足でペダルを踏み込む

まずは左足を着けた状態から、右足でペダルを踏み込む

右足を踏み込んである程度スピードに乗ったら、左足を地面から離す

右足を踏み込んである程度スピードに乗ったら、左足を地面から離す

最後にサドルにお尻を乗せる

最後にサドルにお尻を乗せる

牧野:最初はちょっとふらつきますが、ストップ&ゴーを数回繰り返したら、スムーズにできるようになりました。

福島:走り出すときは左足を着いて、止まるときも左足を着くのは、日本のクルマが左側通行だからです。車道を走る自転車の右側にはクルマが通っているので、右側に倒れないように左足から着くようにしましょう!

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疲れにくい走りのためには“体幹”が必要

牧野:ストップ&ゴーは理解しましたが、走っている途中に気をつけることはありますか?

福島:ライディングフォームは重要です。ハンドルに寄りかかり過ぎると、手に荷重がかかり過ぎて、路面からの振動をダイレクトに身体で受けることになります。短時間なら耐えられますが、長時間乗ると手だけではなく、肩や首、さらには身体全体に疲労が蓄積することになるのです。

ヒジをやわらかく曲げて、腕に寄りかからず乗ることが大切

ヒジをやわらかく曲げて、腕に寄りかからず乗ることが大切

牧野:トライアスロンだと、バイクのあとにランニングが待ち構えているんですよね……。

福島:だから疲労を蓄積しないためにも、体幹で自転車に乗る必要があります。

牧野:体幹ですか?

体幹が使えずに手に荷重がかかり過ぎると、路面からの振動が肩や首、腰などへの痛みとなって現れる

体幹が使えずに手に荷重がかかり過ぎると、路面からの振動が肩や首、腰などへの痛みとなって現れる

福島:腹筋や背筋などの体幹を使って、上体を支えるように乗れるようになると、手にあまり荷重をかけずに乗れるようになります。

しっかり体幹で支えられるようになると、写真の福島さんのように両手放しでも自転車に乗れるようになる(※危険なのでマネしないようにお願いします)

牧野:おお、スゴい! そんなことができるんですね。

福島:ここまでしないまでも、お腹と背中に力を入れて乗ることで、次第に自転車に必要な体幹がついていきます。トライアスロンのレースまでには、できるようになるといいですね。

【写真左/BEFORE】福島さんの指導を受ける前の牧野。腕に荷重して上半身が力みがち【写真右/AFTER】体幹で身体が支えられるようになって、上体がリラックスしている。その結果、ヒジが曲がって、路面からの振動をサスペンションのように吸収できるようになった

福島:かなりよくなりましたよ!

牧野:肩周りがリラックスできたせいか、初めよりも窮屈な感じが少ない気がします。

福島:その調子で乗り込んでいきましょう! なかなかセンスありますよ!

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【まとめ】

ロードバイクは、買ってすぐ乗れるものではないことを身に染みて学んだ牧野。自転車乗りの間では「ロードバイク選びはお店選び」という言葉があるほどで、“いいショップ”を見つけられると、自転車選びから簡単な乗り方のアドバイスまでしてもらえる。住んでいる地域にもよるが、今後もできるなら自転車はプロショップで購入したほうがいいな、と思った牧野であった。

【取材協力】
「ジャイアントストア二子玉川」

【店舗情報】住所:東京都世田谷区玉川1-10-7営業時間:11:00〜20:00定休日:火曜日

【店舗情報】
住所:東京都世田谷区玉川1-10-7
営業時間:11:00〜20:00
定休日:火曜日

今 雄飛

今 雄飛

ミラソル デポルテ代表。自転車、トライアスロン、アウトドア関連のライターとしても活動中。趣味はロングディスタンスのトライアスロン。

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