レビュー
折りたたみもできる小径タイプの電動アシスト自転車

輪行にイイ! モバイルバッテリーで動く超軽量なe-Bike「ULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLY」


大容量バッテリーを採用し、長い航続距離を実現する電動アシスト自転車はたくさんあるが、今回紹介するGIC「ULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLY」は折りたたみできる小径自転車のメリットを強く打ち出したモデル。なんと、モバイルバッテリーで駆動させることで、自転車を気軽に持ち運びできるようにしたのだ。旅のお供として活躍してくれそうなULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLYの構造と走行性能をチェックしてみた。

バッテリーを小型化することで軽量を実現

折りたたみできる小径自転車は、バッグに入れて電車などに持ち込む「輪行」がしやすいのが大きな魅力。ただし、電動アシスト機能付きとなると、モーターやバッテリーなどで重量が重くなるため、ハードルは高くなってしまう。たとえば、6.6Ah(36V)という比較的小さめのバッテリーを搭載した車種(航続距離約50km)でも、16kgオーバー。電動アシスト機能のない普通の小径自転車(折りたたみできるタイプ)の重量は12kg未満なので、大きな差だ。そんなところに目を付けたのが、今回紹介する「ULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLY」。モバイルバッテリーを電力として使うことで、車重を11.9kg(14インチモデル)、12.9kg(16インチモデル)に抑えた。その分、航続距離は約10〜12kmと短いが、予備のモバイルバッテリーに交換すれば長距離走行もできるのがポイントだ。

今回は16インチに試乗する。16インチモデルのサイズは1,270(全長)×540(全幅)×870〜1,000(全高)mm。アルミ製のフレームに小型のアシストユニットを搭載した車重は12.9kgという軽さを実現した

試しにULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLYを持ち上げてみたところ、驚くほど軽い! 軽量をうたう電動アシスト自転車はたくさんあるが、ここまで軽いモデルはめずらしい

バッテリーはハンドルの中央部に装備。バッテリー容量は2.8Ah(24V)で、約10〜12kmアシスト走行が可能だ

バッテリーはハンドルの中央部に装備。バッテリー容量は2.8Ah(24V)で、約10〜12kmアシスト走行が可能だ

バッテリーはハンドル部のステーにマグネットで付く仕様となっており、着脱はカンタン! バッテリーの重量は約480gなので、予備を持ち歩くのもそれほど負担にはならないだろう。バッテリーの価格は2.8Ah(24V)タイプが15,000円(税別)。4Ah(24V)の大容量タイプも18,000円(税別)で発売されているが、こちらは重量が約640gになる

付属のサドルポーチに予備バッテリーを入れておくのもいいかも。ただし、防水仕様ではないので雨には気をつけよう

一般的なモバイルバッテリーのサイズなので、充電中もスペースをあまりとらない。バッテリー残量から満充電まで約2時間かかる。バッテリー寿命は約300回

車体の軽さを打ち出したモデルだといっても、走行性能が犠牲にされているわけではない。小径自転車(ミニベロ)は、タイヤの大きな自転車と同じくらいの距離をひと漕ぎで進めるように、一般的な自転車よりも大きなギアをフロント側に装備しているが、ULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLYも同様に、フロント側に大きめのギア(14インチは42T、16インチは48T)を備えており、それほど忙しくペダルを回さなくてもスピードが出せる。また、今回紹介する16インチタイプは、軽さを追求した14インチタイプが発売されたあとに追加された走行性能を重視したモデル。ホイールサイズが大きくなっただけでなく、14インチタイプには装備されていないシマノ製6段変速を備えている。

前後のホイールは16インチ。ブレーキはクロスバイクなどに使われるVブレーキを採用しており、ストッピングパワー(ブレーキの効き)も十分

変速はリア側のみの6段だが、前側のチェーンリングは48Tと大きめなものが装備されているので、ある程度のスピードを出すことも可能だ

車体中央にモーターユニットを搭載するセンターユニット方式となっており、前後のバランスがいい

車体中央にモーターユニットを搭載するセンターユニット方式となっており、前後のバランスがいい

変速はグリップを回すようにして操作する。初心者でもわかりやすく、壊れにくい方式だ

変速はグリップを回すようにして操作する。初心者でもわかりやすく、壊れにくい方式だ

予想以上に走る! 十分な走行性能を体感

ULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLY(16インチタイプ)は、バッテリー容量が少なく、クロスバイクなどに比べると選べるギアが少ないことから長距離走行には向かないかもしれないが、10km程度の走行であれば十分な性能を有していることが車体設計からもわかる。その走行性能を、街中で試乗してチェックしてみよう!

まず、平地を走ってみると、思った以上にスイスイと風を切って進む。ペダルを踏み込んだ瞬間にグイっと進むようなアシスト感ではないが、物足りなさはない。むしろ、シティサイクルタイプの電動アシスト自転車によくあるような、出だしのアシストが強すぎてとまどうようなことがないので、ちょうどいいくらいだ。タイヤの小ささもあり、速いスピードを維持するような走り方は得意ではないが、街中で普通に乗る分には不満はない。

車体の軽さもあるが、アシスト力も十分にあるので、想像以上に走行が軽い!

続いて登り坂にもチャレンジ! 電動アシストの力を借りない状態ではまず登りきれないような激坂(最大傾斜13°)を登ってみたところ……、下の動画のように坂の上まで登れてしまった! しかも、ペダルを漕ぐ足にはそれほど力を入れているわけではない。車体の軽さやトルクをかけやすい小さいホイールを採用していることも効いているのだろうが、バッテリーが小さいからといってアシストが必要以上に絞られているわけではないようだ。正直、登れないだろうと思っていたので、この結果には驚いた。

小径自転車は下り坂で不安定になってしまう車種もあるが、ULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLYの安定感は想像以上! これは、車体設計がきちんとしている証拠だといえる

車体が軽いので、階段があってもヒョイと持ち上げて歩いていける。この機動力は旅先で重宝するはずだ

車体が軽いので、階段があってもヒョイと持ち上げて歩いていける。この機動力は旅先で重宝するはずだ

輪行を体験!

街中での走行性はまったく問題なく、ある程度の坂も登れてしまう走破性を備えたULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLYは、安心して旅先に持って行けそうだ。最後に、そんなシーンを想定し、電車での輪行を体験してみた。なお、電車で輪行するには輪行バッグが必要。今回は、同社の「Mobilly キャスター付き3WAYバッグ」(18,000円/税別)を使用する。

輪行バッグに入れる時には、バッテリーとペダルは外しておいたほうがいい。ペダルの着脱には工具が必要だが、工具なしで着脱できる「wellgo クイックリリース脱着ペダル」(4,000円/税別)もオプションで用意されている

ハンドルやフレームを折りたたむ際には、工具は不要。サドルを下まで下げれば、折りたたみ作業は終了だ

折りたたんだサイズは730(幅)×450(奥行)×600(高さ)mm。輪行バッグに収めず、部屋に置いておく場合は、ペダルは付いたままでOK

あとは、「Mobilly キャスター付き3WAYバッグ」に入れたら準備完了!

あとは、「Mobilly キャスター付き3WAYバッグ」に入れたら準備完了!

工具や取り外したペダルも含め、写真のようにバッグに収納できた。肩にかけるスタイルで持ち運びできるが、ちょっと重さを感じる……

この輪行バッグは製品名にあるように3WAY仕様なので、肩にかけるほか、背負う、転がすと持ち方が選べる。バックパックのように背負ってみると、両肩に重みが分散されるためか、かなりラクに移動できるようになった

そして、キャスターが装備されているので、キャリーバッグのように転がして移動することも可能。まっすぐ転がすには少々慣れが必要だが、体にかかる負担は圧倒的に少ない

7分くらいの距離を歩き、駅に到着。ある程度の重さはあるが、電動アシスト自転車をこれほどラクに運べるのはうれしい限りだ。階段の上り下りや、電車の乗り換えも比較的スムーズに行えるだろう

なお、今回使用した「Mobilly キャスター付き3WAYバッグ」は、自転車に乗る際には写真のように折りたたんで背負えるのもいいところ

まとめ

モバイルバッテリーで走る電動アシスト自転車というコンセプトを聞いた時、「ちゃんと走るのか?」という疑問が真っ先に頭に浮かんだ。正直なところ、ギミック押しだろう思っていたのだが、実際に乗ってみると意外にきちんと設計されている! 走行テストで試した登り坂は、電動アシスト自転車でも登り切れない車種もあるほどの傾斜だったにもかかわらず、難なくクリアできてしまった。ネックとなるとすれば、航続距離が短いことだろうか。ぶっちゃけ、バッテリー容量が少なくてもアシストのパワーを抑えめにすれば航続距離は伸ばせるのだが、ULTRA LIGHT E-BIKE TRANS MOBILLYは適正なアシスト力を担保することをおろそかにせず、結果、航続距離約10〜12kmとしている。数値だけ見ると物足りなく感じるかもしれないが、街乗りや旅行先などで、さほど長い距離を走らないのであれば、このくらいの航続距離でも十分。不安なら、予備のバッテリーを持って行けばいいだけと、割り切っているところもユニークだし、旅先に持って行く自転車としてかなり有力だ。

増谷茂樹

増谷茂樹

カメラなどのデジタル・ガジェットと、クルマ・バイク・自転車などの乗り物を中心に、雑誌やWebで記事を執筆。EVなど電気で動く乗り物が好き。

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