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2019年の隠れた秀作!?

独特の“打感”に酔いしれた!! コブラ「KING F9」ドライバー試打

オグさんです。
今回はコブラの「KING F9 ドライバー」を試打させてもらいました。

コブラは1973年に設立された歴史あるゴルフメーカーです。G・ノーマンや、I・ポールターといった各時代の著名なプロと契約し、先進的な思想を具現化したクラブとともに独自の存在感を放ち続けています。

現在は、スポーツ総合メーカー「Puma」のグループに属しており、本国アメリカでは大人気の選手、リッキー・ファウラーやレキシー・トンプソンなどが契約、使用していることで多くのファンを抱えています。

コブラ契約選手、リッキー・ファウラー。おじいさんが日本人で、ユタカというミドルネームを持っています。上背はありませんが、鋭いスイングから繰り出すビッグドライブや、ピンを果敢に狙うファイトあふれるプレースタイルで大人気(写真提供:コブラプーマ)

実はやさしい、このクラブ

では、クラブを見ていきましょう。

イエローのカラーが鮮やかなデザイン。スポーティーで若々しいイメージがありますね。ソールについた脱着式のウェイトは前後入れ替えることで重心位置を調整することができます

黒いカラーで引き締まっては見えますが、投影面積は非常に大きく安心感があります。形状はトゥ側とソール後方側に頂点を持つ丸みを帯びた三角形フォルム

鍛造したチタンをCNCにより精密に削り出したフェースを採用。設計どおりの精密な仕上がりとさまざまな技術を具現化したハイテクなドライバーに仕上がっています

リーディングエッジやフェース上部に丸みを持たせることで空気抵抗を考えたデザインになっていてクラウンの突起もそのひとつ。横から見た形状は後方が下がったシャローバックになっていてボールが上がりやすそうなイメージが湧きますね

このF9ドライバーも弾道調整機能、いわゆる“カチャカチャ”を搭載しています。ロフト角を0.5度刻みで±1.5度の調整と、アップライト方向へのライ角調整が可能。ヘッド側に小窓がついていて現在ロフトが何度になっているかがひと目でわかるようになっています

一般的なゴルファーにコブラのクラブについて聞くと、アスリート向けの割とハードなクラブとの印象を持った方が多いのですが、実はそうではありません。もちろんアスリート向けのモデルやスペックをラインアップしてはいますが、基本的にはミスに強く直進性の高い、いわゆるやさしいモデルが多いんです。このF9ドライバーもそのひとつ。重心距離が長めで重心深度が深いので少々芯を外してもヘッドがブレにくい設計になっています。

ここ最近のクラブにはない打感!

打ってみると、少々芯を外しても許容してくれる直進性の高いモデルで、ボールもよく上がります。球質は、適度な低スピン。強振してもスピンが増えすぎることなく、ヘッドスピードを落としてもスピンが足りずにドロップするようなことはなく、安定して適切なスピンが入ります。スピンが少なめの方でもキャリーが出ないなんてことはないでしょう。

F9ドライバーを実際に打ってみます

F9ドライバーを実際に打ってみます

このヘッドの性能を生かすには、ヘッドスピードに合わせた打ち出し角を作れるかが重要になってきますね。気持ち、打ち出しが高いかな、ぐらいが効率よい弾道が得られやすいです。

そしてこのドライバーの最大の特徴は打感のやわらかさ! 感触が非常にソフトで、打っていて気持ちいいんです!! ここ最近のドライバーにはなかった感触ですね。フェースにくっつく感触がありながら、しっかりとボールを押してくれる感じ。この感触だけでもこのクラブを試打する価値がありますよ。

フェースに吸い付き、グイッと押し返してくれる柔らかな独特の打感。とても気持ちいいです!

フェースに吸い付き、グイッと押し返してくれる柔らかな独特の打感。とても気持ちいいです!

シャフトを換えて打ってみた

KING F9ドライバーにはシャフトが3種類用意されており、今回は2種類を試打することができました。

「Speeder EVOLUTION for COBRA」(上)と「ツアーAD VR-6」(下)の2本を用意

「Speeder EVOLUTION for COBRA」(上)と「ツアーAD VR-6」(下)の2本を用意

「Speeder EVOLUTION for COBRA」は、メーカーが「ストックモデル」と呼ぶ、いわゆる純正シャフト。メーカー純正らしくしなりが大きめで、タイミングの取りやすいシャフトです。キックポイントは中間からやや先端寄りにピークがある印象ですが、シャフト全体がしなるような挙動を示し、比較的どんなタイプのゴルファーでも打てるモデルに仕上がっていました。

「ツアーAD VR-6」はメーカー呼称でセミカスタムモデル。こちらも中間からやや先端寄りがしなるタイプのシャフトですが、かなりしっかりしています。強振してもスピンが増えにくいので、ミスに強い直進性の高いヘッドとの相性もよく、振り回していきたいゴルファーに合いますね。

重心深度”浅め”で好結果

ソールのウェイトを入れ替えると重心位置を調整できます。標準ではヘッド後方に重い、前方に軽いウェイトがついており、それを入れ替えることで重心を浅くすることができます。入れ替えて打ってみたら、ややスピンが減ってさらに強い弾道になりました。ただヘッドの基本性能がミスに強いだけあって、ドロップするような低スピンにはなりませんでしたね。個人的には、重いウェイトを前に持ってきて重心深度を浅めにしたほうが効率のいい弾道が打てました。

ウェイトを入れ替えた浅重心のセッティング。赤が10g、黒が2gです。個人的にはこの状態だとイメージどおりの弾道が打てました

シャフトやウェイトを入れ替えて打ったデータは下記のとおりです。

深重心設定のSpeeder:適度なスピン量と適切な打ち出し角で効率がいいですね。つかまりも適度。少々芯を外しても距離がそれほど落ちないセッティングでもあります

浅重心設定のSpeeder:上の標準仕様と大きくは変わっていませんが、打ち出しが低くなって飛距離が伸びています。若干ですが操作性も向上している印象を受けました。個人的にはこっちが好みです

深重心設定のVR-6:ちょっと力んで引っかけてます(笑)。スピンが大きく減り、強いライナー性の弾道が簡単に出ますが、私ではちょっとパワー不足でした。振れば振るほど飛ぶ仕様ですね

ミスへの強さはトップクラス

現在日本では、PINGやテーラーメイド、キャロウェイといった海外ブランドのクラブが人気ですが、コブラのドライバーはそれらと比べてもまったく遜色ない仕上がりでした。特にミスへの許容性は、現在発売されているドライバーの中でもトップクラスでしょう。欲を言えば、もう少し軽めのシャフトのバリエーションがあれば、もっと多くのゴルファーにこのヘッドのよさを体感してもらえるのにと思います。機会があったらぜひ試打してみてください。アスリートゴルファーだけのクラブではないことを体感いただけると思います。

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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