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ラインアップは「#3」のみ!

芝の上からぶっ飛ばせ! ピン「G410 LST」FW試打

オグさんです。

今回はピン「G410」シリーズのLSTフェアウェイウッド(以下、FW)を試打させてもらいました。

G410 LST FWは3番のみ

G410のFWシリーズは、ドライバー同様、標準性能の「STD」、つかまり性能を高めた「SFT」、そして低スピン性能が特徴の「LST」がラインアップされていますが、それぞれの番手のバリエーションが異なります。

STDは#3、5、7、9、SFTは#3、5、7。今回試打させていただいたLSTは”#3のみ”となっています。FWは飛距離も重要ですが、“狙う”という性能もおろそかにできません。LSTの低スピン性能は飛距離に有効ですが、5番以降は決まった距離を狙うためのクラブになるため、飛距離重視のLSTに5番以降は必要ないということなのでしょう。

基本のテクノロジーは3タイプとも共通。ウェートをソールの最後方に配置し、重心を深くした打点のミスに強い設計。ミスの許容度を高めたうえで、重心位置をタイプ別に設計することで特徴を持たせています。フェースは高初速を実現するマレージングフェースを採用し、飛距離も追求。ネックには弾道調整機能を搭載しているのでロフト角やライ角調整ができ、細かなアジャストができるのも大きな特徴です。

デザインはSTDとほぼ共通。ウェートの位置もSTDと変わりませんが、LSTの刻印が入ったメッキパーツが追加されていますね。カラーリングは、STDには赤いグラデーションのラインが入っていますが、LSTにはなく、精悍(せいかん)な仕上がりになっています

ヘッド形状はSTDと同じやや角を持たせた三角形に近いフォルムを採用しています。ぱっと見はわかりませんが、比べてみると、LSTのほうが少し奥行きが狭く小ぶりになっています

フェース面は3タイプ共通のマレージング素材を使用。シャローな形状も共通です

フェース面は3タイプ共通のマレージング素材を使用。シャローな形状も共通です

こちらもSTDと共通の、後方に下がったシャローバックのフォルム。デザインとして入っているラインがSTDは赤ですがLSTは白いラインになっています

つかまりをかなり抑えている

構えてみると、フェース長に対して奥行きがやや浅めに感じました。小ぶりで操作性がよさそうな印象です。こりゃ手強そうなのでちょっと気合を入れないとダメかなと思いつつ打ってみると、拍子抜けするぐらいいい球が飛んでいきます。2〜3球芯を外しましたが飛距離ロスはそれほどなく、さすが、ミスに強いクラブを作るのが得意なピンだなと感心しました。

LSTは、スピン量を減らしつつ操作性をやや高めたモデルになっているだろうと予想していたのですが、実際はそうではなく、操作性はSTDとさほど変わりませんでした。最も違うと感じたのはつかまり性能。LSTはつかまりをかなり抑えている印象で、強振しても強いフックにはなりにくかったです。ナチュラルなドローを打ちに行くと普段より少し右に飛び出し、やや右に着弾して転がり狙ったところに戻ってくるといった感じ。ボールの上がりやすさはほかのモデルとの差をさほど感じませんでした。適正な高さで楽に打ち出せます。

適度な操作性を持ちつつつかまりを抑えたLSTは、ヘッドをコントロールできる人にとって弾道を制御しやすく感じるはず。特に右に逃がすのがたやすいので、置きに行くこともできる上級者にとってはやさしいモデルと言えます。右のミスを嫌がる方、もしくはボールをつかまえる技術に自信のない方は、STD、もしくはSFTのほうが使いやすいと思いますよ。

打点のミスに強い“やさしさ”は、G410共通の特徴。どのモデルも飛距離ロスは少なめです

打点のミスに強い“やさしさ”は、G410共通の特徴。どのモデルも飛距離ロスは少なめです

低スピンが売りのLST。地面から直接打つモデルとしては最も飛距離が期待できるタイプですね

低スピンが売りのLST。地面から直接打つモデルとしては最も飛距離が期待できるタイプですね

前作のG400まではロフト角の調整が5ポジションだけでしたが、G410からライ角もフラット調整することが可能になり、合計8ポジションを選択することが可能になりました。残念なのが旧スリーブとの互換性がないこと。G400シリーズまでのスリーブはG410には装着ができないので注意が必要です。

従来のモデルと形状が変わり調整幅も増えた新しいスリーブ。旧スリーブはG410 シリーズには流用できない(装着できない)のが残念なところですが、進化するためには致し方ないですね

シャフト3種類を比較試打

今回は3種類のシャフトを打ち比べさせていただきました。ピンは標準で選べるシャフトの種類が多く、純正シャフトにも力を入れて開発しています。ピンオリジナルで開発している純正シャフト「ALTA J CB RED」「TOUR173-65」の2本はフレックスに応じてキックポイントを変えるという手の込んだ作りになっていて、同社の契約しているプロもそのまま使うほどの完成度の高いシャフトです。そして話題の三菱ケミカル「TENSEI CK Pro Orange」は、タイガー・ウッズが使って優勝したことで注目され、その完成度の高さから高い人気を誇るアスリート向けのシャフトです

今回試打したALTA J CB RED、TOUR173-65、TENSEI CK Pro Orangeの3本です。フレックスはすべてSで統一しました

【1】ALTA J CB RED

3本の中では一番つかまり性能が高く、ボールの打ち出し角を稼ぎやすいALTAシャフト。低スピンでつかまりを抑えたLSTで打つと適度なつかまり感があり、右のミスも軽減してくれそうな組み合わせですね。ただ、安定感は高いのですがスピンが思ったより減らず、一発の距離はほかのシャフトのほうがよさそうです。

右に打ち出し、狙った方向に止まった地点でピッタリに返ってくる、理想とも言えるドローボールですね。もう少しスピンが減らせれば飛距離ももう少し出たでしょう

【2】TOUR173-65

純正シャフトでありながら、シャキッとした振り味でシャープに振れるように設計されたモデル。LSTとの相性も良好です。弾道はALTAと似たきれいなドローボールですが、スピン量がかなり減っており、ボール初速が低いにもかかわらずほぼ同じ飛距離を記録しています。ヘッドの性能を引き出していると言えますね。

こちらもきれいなドローボール。スピンが減ったためにボール初速が低くても距離は伸びています

こちらもきれいなドローボール。スピンが減ったためにボール初速が低くても距離は伸びています

【3】TENSEI CK Pro Orange

つかまりを抑えた粘る挙動で、上級者が嫌う左のミスが出にくいモデル。カウンターバランスになっており、シャープに振りやすいのが特徴です。あのタイガー・ウッズも一時愛用していました。インパクトでロフトが立って当たりやすいので、スピンを抑えたLSTとの組み合わせは、ある程度パワーがないとボールが上がりにくくなります。なおかつ、つかまりがかなり抑えられるので左のミスを嫌がる方にはピッタリですが、つかまえる技術がない方が使うとかなりハードに感じてしまうでしょう。

「しっかりつかまえないと」という意識が強すぎてややつかまりすぎてしまいましたが、びっくりするぐらい飛距離が出ました。左を怖がらず強振するには最高の組み合わせですね

左のミスを避けたい人にもいい

「FWは#3だけ」というラインアップからもわかるとおり、このLSTは芝から飛距離を出す前提で設計されたモデル。低スピンによる飛距離性能はもとより、強振しても左のミスになりにくい挙動、打点のミスへの強さなど、安心して飛ばせる仕上がりに感じました。

ただ誰でも飛ばせるモデルとは言えないですね。ある程度ボールをつかまえる技術が必要だと感じました。ただ、飛距離にはこだわらず、安定したフェードを打ちたい、左のミスを絶対に打ちたくないといった方にもいいヘッドだと思います。

写真:野村知也

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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