横沢鉄平の「噂のバス釣りテクを教わってきた!」
バス釣り新連載第2回

《バス釣り新連載》コータローさんから話題の「スピナべサイト」を教わってきた![後編]

恥ずかしくて今さら人に聞けないテクニックや、人気ルアーのポテンシャルを最大限に引き出すテクニック、そしてこれから流行りそうなテクニック――。

本連載では、そんなバス釣りのテクニックと人気ルアーの魅力を、ライター・横沢鉄平がその道のエキスパートから教えてもらい、現場で実践レポートする。

テク001「スピナべサイト」後編
難易度★★★★☆

情報源:「ボトムアップ」代表・川村光大郎さん

情報源:「ボトムアップ」代表・川村光大郎さん

ボトムアップの代表、川村光大郎さんは、オカッパリの達人。本稿は、彼が最も得意とするテクニック「スピナベサイト」の解説後編となる。

前編はこちら

まずは、ハウツー6項目をおさらい。

(1)スモーク系のスピナーベイトを選んでトレーラーフックを付ける。
(2)タックルは、右投げなら左ハンドルのベイトリールを使う。
(3)「見えバス」を見つけたら、すぐに投げる。
(4)着水と同時にカーブスローロール開始。
(5)バスの目の前を45°の角度で通す。
(6)逆算して着水点を決める。

前編では、準備編とも言える(1)と(2)について解説した。右投げの人なら、左ハンドルのベイトタックルに12〜14ポンドのフロロラインを巻いて、スモーク系カラーのスピナーベイトにトレーラーフックを装着。おさらいすると、ざっとそんな感じになる。後編ではいよいよ、テクニックの核心に触れていこう!

今回使用したスピナーベイトは、ボトムアップの「ビーブル」。オリジナルパーツのスプリッターにより、ヘッドが横揺れするという画期的なアクションが自慢だ。強烈なアピール力とエサのようなナチュラルさをあわせ持ち、ブレードの回転レスポンスも極めて高いことから、スピナベサイトに最適なモデルと言える。写真のようにトレーラ―フックも必須

(3)見えバスを見つけたら、すぐに投げる

「基本的にはバスを見つけたら、1秒でも早くキャストします。遠くから投げるほうがバスからも警戒されにくいし、人間にとっても遠くのものを射抜いてバシッとかけるほうが気持ちいいですよね」(川村さん)

今回、実際に千葉県の三島湖で「スピナベサイト」を試したところ、最も大きな壁となったのが見えバスを探す作業だった。せっかく見つけても、至近距離だとさすがに逃げられることが多かった。

三島湖でのキャストシーン

三島湖でのキャストシーン

(4)着水と同時にカーブスローロール開始

このステップが、ひとつめの核心だ。

「小魚が水面でピチャンとジャンプして、それがピチャッと水面に入ってキュキュキュッと水中に入っていく。『スピナべサイト』はその演出なんです。それにバスがハッとするんですね」(川村さん)

この演出のために大事なのは、着水と同時に巻き始めて、ブレードを回して生かすこと。そして、ゆっくりと巻きながら、なだらかにフォールさせる。「カーブスローロール」と名付けられたこの引き方で、スピナーベイトを見えバスへと接近させていく。注意したいのは、垂直に落とす「フリーフォール」でもなければ、リールを巻かずにフォールさせる「カーブフォール」でもないということだ。

「『カーブフォール』ほど弱くありません。巻きながらフォールさせることが大事です」(川村さん)

着水と同時にブレードを回すことによって、水面で跳ねた小魚を演出

着水と同時にブレードを回すことによって、水面で跳ねた小魚を演出

ゆっくり巻きながら「カーブフォール」させる。これが「カーブスローロール」だ

ゆっくり巻きながら「カーブフォール」させる。これが「カーブスローロール」だ

(5)バスの目の前を45°の角度で通す

2つめの核心が、スピナーベイトを泳がせる角度だ。

「バスの目前をただストレートに通すだけでは、まずほぼ食わないんです。大事なのは、ボトムに追い込ませることなんですよ。これは厳密ではないんですが、斜め45°くらいの角度でバスの目の前を通すのがコツです」(川村さん)

通し方は、横から通しても、後ろ側から通してもバイト率に差はないようだ。強いてバイト率が低いコースをあげるとしたら、バスの正面へと向かっていくコースだ。

正面以外のコースで、とにかく45°という沈下角度を目指し、バスの目の前を通す。すると、バスはスピナーベイトを追いかけて食いつくのだ。スピナーベイトはボトム方向へと向かっているので、バスは小魚をボトムに追い詰められると錯覚するようなのだ。

バスの口元に、45°の角度で通す

バスの口元に、45°の角度で通す

(6)逆算して着水点を決める

順番は違うが、あえて最後にこの項目を紹介。ここまで説明した通り、「スピナベサイト」は着水と同時に巻き始めて、「カーブスローロール」でバスに近づき、斜め45°の角度で口元を通す。この一連の流れを成功させるには、見えバスを見つけたら瞬時に逆算をして、スピナーベイトの着水点を決めなければならない。

「着水点が遠すぎると、しばらく巻いて近づけてからフォールさせることになる。でもそれだと、バスがしらけちゃうんです。全然食わなくなる。でもこの釣り方は、個人的には『トップウォーター』より面白いと思います!」(川村さん)

見えバスのいる位置、水深、向いている方向を確認して、ベストな着水点を瞬時に割り出す。これが「スピナベサイト」最大のキモだ

実践してみた!

ボトムアップ本社に川村さんを訪ねて、「スピナベサイト」のキモを伝授してもらった筆者。早速、解説用の写真を撮影しに千葉県の三島湖へと出かけたが、水がややにごり気味で、肝心の見えバスがなかなか見つからなかった。ボトムアップのソフトルアー「ハリーシュリンプ」や「M.P.S」ではグッドサイズが釣れたものの、肝心の「スピナベサイト」は体感できなかった。

そこで、「スピナベサイト」をマスターするために、神奈川県の相模湖へ。ところが、普段はクリアなはずの相模湖が、ロケの日に限ってまたしてもにごり気味……。やっと見えバスに遭遇しても、かなり近づかないと発見できず、ルアーを投げる前に逃げられてばかりいた。

「スピナベサイト」を頭の中では理解したけれど、マスターするのは決して簡単ではない。だいたい見えバスがいないと成立しないのだ。いっぽうで見えバスがいたとしても、オーバーハングの最奥に浮いていたりすると、45°の角度で口元を通すなんて芸当は、俺には不可能だ。

このままだとボウズで終わる……と、追い詰められた筆者は方針を変えた。水がにごっている以上、「スピナベサイト」で釣れないのは仕方がない。でもたとえ見えなくても、バスがいると想定できる場所に「ビーブル」を通せば釣れるのではないか? もちろん、着水直後から「カーブスローロール」するという鉄則は守る。魚は見えないけれど、気分は「スピナベサイト」。むしろ、“心眼で見抜いた魚”を釣るのだから、より高度な技かもしれない。思い切って、スピナーベイトも最強とされるガンメタ系のスモーキンシャッドから白系のワカサギに変更した。

すると、見えバスの反応も明らかに変わった。目の前を通すと、てきめんに追ってくる! ひょっとして色のせいか? そういえば、相模湖や津久井湖では、昔から白系のスピナーベイトが強いとされているのだ。

「ビーブル」の振動が強烈な引きに変わった。バスだ! こうして手中にしたのが、下の写真の42cm。正直に言うと、このバスは見えないところで食ってきた。でも、心眼で見抜いたバスを、「ビーブル」の「カーブスローロール」で釣ったのは事実なので、ミッション達成ということにしておこう。バスがいそうなところにルアーを通す心眼釣法……。それって、普通のバス釣りのことなんだけどね。

苦肉の策で使用した「ビーブル ワカサギカラー」(ボトムアップ)が功を奏す

苦肉の策で使用した「ビーブル ワカサギカラー」(ボトムアップ)が功を奏す

最後に川村さんからの熱いメッセージをお届けする。

「大切なのは、正確な着水点に投げること、着水の瞬間に『カーブスローロール』を始めること、そして45°の角度で口元を通すことですね。本当にスゴい釣り方なので、皆さんに味わってもらいたい!」(川村さん)

協力していただいたお店

「ともゑ釣り船店」(三島湖)
房総屈指のビッグバスレイク「三島湖」の老舗レンタルボート店。レンタルエレキなどのサービスも万全で、食事や宿泊も可能だ

「日相園」(相模湖)
神奈川県相模湖の上流域に位置する名門レンタルボート店。さまざまなタイプのボートがそろえられているうえに、エレキなどのレンタル品も充実している。併設されたコテージでは、BBQなども楽しめる

横沢鉄平

横沢鉄平

バス歴40年、ライター歴22年のベテランライターにしてプロアングラー。雑誌「ルアーマガジン」で連載企画「ドラマチックハンター」などに出演中。その割に腕は普通なので、それを逆手に取った“素人目線”のレビューに定評がある。

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