イベントレポート
e-MTB普及のためにパナソニックが始めた企画を体験してきた!

白馬でe-MTBに乗ろう! 専用コースをガツガツ走るもよし、観光地巡りするもよし!!

長野県白馬村に、パナソニックのマウンテンバイクタイプの電動アシスト自転車「e-MTB」が楽しめるコースがオープン。2019年8月1、2日に開催されたメディア向け体験会に行ってきた!

本格的な走行が楽しめるマウンテンバイクコースを、がっつり堪能するとともに……

本格的な走行が楽しめるマウンテンバイクコースを、がっつり堪能するとともに……

気ままにぶらぶらと白馬村をe-MTBで観光してきた!

気ままにぶらぶらと白馬村をe-MTBで観光してきた!

初心者がマウンテンバイクを試すなら専用コースが最適!

マウンテンバイクの醍醐味は、やはりオフロード走行だ。しかし、自由にオフロードを走れる場所は限られる。たとえば、野山を走る場合。大半は私有地や公園で、自転車での走行は禁止されていたり、仮に走行が認められていたとしても、タイヤをすべらせない、雨が降った直後は走らないといったローカルルールやマナーが存在する。そして、こうした場所やルールなどは地図やガイドブックに載っておらず、経験豊富な人や自転車ショップに聞くしかない。さらに、アクセスするのも輪行(自動車や電車で自転車を運ぶこと)が必要だったりと、このようなわかりづらさやわずらわしさが、マウンテンバイクに乗ってみたいと思う初心者のハードルになっているのは間違いないだろう。

よさげなトレイルを見つけても、自転車走行が許可されていなければ走ることはできない

よさげなトレイルを見つけても、自転車走行が許可されていなければ走ることはできない

だが、木の根などのギャップを乗り越えたり、障害物を避けたり、すべりやすい路面のコーナーをクリアしたり、自転車をコントロールして走破するのは実に楽しい。舗装路を走る時とは別物の操作性、体に伝わってくる衝撃や浮遊感は、実際にマウンテンバイクでトレイルを走行してみるともう1度味わいたくなるほどハマるもの。つまり、マウンテンバイクの楽しさを知るには体験するのが1番なのだ。とはいえ、野山にあるトレイルは走行していいのかもわかりづらい。それ以前に、マウンテンバイクを持っていない人も多いだろう。そんな時に利用したいのが、マウンテンバイクで走るために作られた専用コースだ。ほとんどがレンタル(有料)も行っているので、マウンテンバイクを持っていなくても問題ない。ほかのライダーへの配慮は当然必要だが、登山者などとすれちがう心配もないので、思いっきり走ることができる。走り方やルールなど基本的なことも教えてもらえるので、初心者にもうってつけだ。

e-MTB「XM1」と「XM2」で走れるマウンテンバイクコースは山頂に!

今回、パナソニックのe-MTBで走れる専用コースがオープンしたのは、かつてのマウンテンバイクブームの際に聖地と呼ばれていた「白馬岩岳マウンテンリゾート」。冬期はスキー場、春から秋にかけてはいろいろなアクティビティが楽しめるようになっており、標高1,272mの山頂付近から標高差521mを駆け下りるダウンヒルコースや、森の中を気持ちよく走れるクロスカントリーコースなど、たくさんのマウンテンバイクコースも用意されている。その山頂付近に、パナソニックのe-MTB「XM1」と「XM2」で走れるコースができた。日本国内にはマウンテンバイクのコースが30〜40か所ほどあり、e-MTBのレンタルができるところもある。しかし、e-MTBだけの専用コースを用意しているのはめずらしい。

「XM1」と「XM2」で走れるコースは山頂にあるため、ゴンドラ(有料)を利用する。なお、今期、マウンテンバイクコースがオープンしている期間は4月27日(土)〜11月10日(日)。営業時間は8時30分〜16時となっている

山頂で「XM1」か「XM2」をレンタルできる。レンタル料金はコース利用料込みで1時間2,000円(税込)。ヘルメットは無料で借りられるが、プロテクターやグローブは用意されていないので持参しよう

ここで、レンタルできるe-MTBの特徴を軽く説明しておこう。普通のマウンテンバイクに乗っている人からすると、e-MTBはモーターやバッテリーにより重量が増すことや、ペダリングとアシストの間にタイムラグがあり、自転車のコントロール性能が悪くなるのではないかなど懸念される点も多い。しかし、実際に乗ってみると想像している以上に自分が思ったように操れる。もちろんモデルにもよるが、筆者が里山でパナソニック「XM1」「XM2」を試乗した所感では、不満なく楽しめた。タイトなカーブを攻めたい人には向かないかもしれないが、電動アシスト機能があるので、普通のマウンテンバイクではちゅうちょしてしまうような登り坂もスルスルと進める。気に入ったルートを気兼ねなく何往復もできるのだ。これまでとは違う遊び方もできるので、普通のマウンテンバイクに乗っている人にも一度はe-MTBを体験してほしい。

●「XM1」

2017年に登場した日本初のe-MTB「XM1」は、フロントのみにサスペンションを装備するハードテイル。フロントサスペンションは100mmトラベルのSR SUNTOUR製「RAIDON-XC RLR DS」で、リモートロック機構も付いている。2018年のモデルチェンジでハンドル幅が580mmから680mmへと広くなり、オフロードでの取り回し性が向上した。このコースを楽しむには十分なスペックだ。

27.5×2.2インチのMAXXIS製「IKON」のタイヤを前後に装備した「XM1」のサドルの高さは80〜97cmで、乗車適応身長は157〜183cm。重量は22.1kg

ドライブトレインはシマノ製「SLX」グレードの10段変速で、フロント側の変速は搭載しない。シマノ製「SLX」グレードの油圧ディスクブレーキを前後に搭載している

<関連記事>ハンドル幅は違うけれど乗り味の参考になる! 2017年に発売された「XM1」のレビューはこちら!

●「XM2」

基本的な車体の設計は「XM1」と同じだが、アシストユニットに内装2段変速を搭載した「マルチスピードドライブユニット」を採用したのが大きな特徴。変速段数が20段になったことでより軽いギアが選べるようになり、激しい登り坂も最適なギア比で挑める。脚力に自信がない人は「XM2」を選んだほうがいいかも。

サドルの高さは80.5〜97.5cmで、乗車適応身長は157〜183cm。フロントフォークのトラベルは「XM1」より長い130m。重量は24kgだ

モーターが配置された部分の厚みが増さず、自転車としてのバランスを保てるのも、アシストユニットに変速機構を内蔵したメリット

<関連記事>里山で「XM2」の実力を試してみた!

e-MTB「XM1」と「XM2」の専用コースは、下って、行き止まりで折り返して登ってくる内容となっている。コース幅は広く、細かいカーブもないので、初心者でも緊張せずに走れるだろう。逆に、マウンテンバイクに慣れている人なら、スピードを出してダウンヒルの爽快感を味わうこともできそうだ。

スタート地点から行き止まりまでの距離は約800mとそれほど長くはない。コース幅は広いが、下りと登りのルートは分かれていないので、対向車にぶつからないように注意は必要だ

オープンしたばかりのためか、路面はやや荒れた部分もあったが「XM1」と「XM2」はどちらもホイールベースがやや長めなので、安定感が高く、不安なく下ることができた。スピードを乗せて下っていくのは気持ちいい

コースを下りきったところは、なかなかの絶景ポイント。向こうの山や川などが見渡せて爽快だ!

コースを下りきったところは、なかなかの絶景ポイント。向こうの山や川などが見渡せて爽快だ!

折り返してからの道は、当然登りとなる。距離はそれほど長くないものの、それなりに勾配はあるので普通のマウンテンバイクだとかなりつらいかもしれないが、e-MTBはペダルを回してさえいればアシストの力でグングン進んでいく。マウンテンバイク初体験っぽい人たちも、急勾配を難なく走破していた

試しに、急勾配のところで電動アシスト機能をオフにしてみたところ、何度チャレンジしても登れず……。登り坂で疲れないので、何巡も走れるのがe-MTBの魅力でもある
※写真のe-MTBは、本来、山頂のレンタルでは用意されていない「XM-D2」ですが、山麓で借りて走行も可能(くわしくは後述)。なお、写真にはありませんが「XM1」と「XM2」でも試乗しており、同じ結果となりました

e-MTB専用コースは、それほど長いわけではなく、タイトなカーブや木の根が露出している部分もないので初心者でも走りやすい。細かく登ったり下ったりするシーンもないため、トレイルの魅力を味わい尽くせるわけではないが、きつい登りもあるのでe-MTBの実力を味わってみたいという人には最適なコースだろう。ちなみに、山頂にはe-MTB専用コースのほかに、岩岳山頂を1周する「山頂周遊コース」がある。このコースも「XM1」や「XM2」で走ってOKだ。

山頂付近にはレストランやカフェ、くつろげるスペースが用意されているので、マウンテンバイクに乗らない家族と訪れても楽しめるはず

e-MTB「XM-D2」をレンタルしてダウンヒルコースを走ろう!

もっとハードなコースが走りたいなら、フルサスタイプの「XM-D2」をレンタルしよう。前後とも160mmのトラベル量を確保したサスペンションが路面からのショックを吸収してくれるので、より激しい段差などに対応できる。さらに、タイヤは「XM1」や「XM2」よりも太い27.5×2.8インチのMAXXIS製「REKON+」を履き、フロントフォークはSR SUNTOUR製「AURON35-Boost RLRC-PCS DS」。ハンドル幅も740mmと広めなので、激しい下りで車体を押さえつけやすい。「XM1」や「XM2」でダウンヒルコースに挑むこともできるが、XM-D2のほうが性能的に適する。ちなみに、XM-D2のメーカー希望小売価格は60万円(税抜)。高価格のe-MTBを試せるチャンスでもある。

サドルの高さは90〜100cmで、乗車適応身長は163〜178cm。「XM2」と同じ「マルチスピードドライブユニット」を搭載しており、内装2段×外装10段の20段変速となっている。リアのドライブトレインは、シマノ製「SLX」グレードの外装10段変速

フレームの中央部にリアサスペンションを搭載。ショックを吸収するだけでなく、タイヤを路面に押し付ける働きも果たすので登坂力もアップしている。そんなXM-D2の登坂力は下の動画で確認してみてほしい。電動アシスト機能をオフにした状態ではまったく登れないほどの急勾配だが、オンにしておけばあっけなく登れてしまった

なお、「XM-D2」をレンタルする受付は山麓にある。山頂から山麓まで下るダウンヒルコースを走行し、そのまま返却できるのは便利。レンタル料金は1時間4,000円(税込)と1日10,000円(税込)が用意されており、ヘルメットとプロテクターは各1,000円、グローブは500円で貸し出している。

山頂に運ぶ際には、ゴンドラ(有料)を利用。e-MTB以外のマウンテンバイクも同様に運ぶことができる

山頂に運ぶ際には、ゴンドラ(有料)を利用。e-MTB以外のマウンテンバイクも同様に運ぶことができる

ダウンヒルコースは、中級者以上向けの「カミカゼダウンヒルコース」と、激しい段差がなく初心者でも挑みやすい「アルプスダウンヒルコース」がある。今回、筆者が挑戦するのは、もちろんアルプスダウンヒルコース! 実は、このコースは、傾斜に合わせて浮遊感が味わえる「フロートレイル」などと呼ばれる、日本国内ではめずらしい存在。カーブにはバンプと呼ばれる傾斜が付けられており、それに合わせて曲がっていけばまったくの初心者でなければ走破できる。さらに、絶妙な登り下りが設けられているので、ペダルを踏むことなく下っていくことも可能だ。

ゴンドラから見たアルプスダウンヒルコース。かなり曲がりくねっている

ゴンドラから見たアルプスダウンヒルコース。かなり曲がりくねっている

実際にコースに出てみると、整備が行き届いたキレイな路面に感心した。これは、走りやすそうだ

実際にコースに出てみると、整備が行き届いたキレイな路面に感心した。これは、走りやすそうだ

ほとんど下りだけのコースなので、電動アシスト機能を使うシーンはほとんどないが、マウンテンバイクとしての下り性能をたっぷりと感じられる。ゲレンデを左右に曲がりながら降りて行くところと、森の中に入って木の間を縫うように下っていくところがあり、どちらもバツグンに気持ちがいい。かなりタイトに曲がっているカーブもあるが、バンプに合わせて車体を傾けるとレールに乗っているかのように曲がっていくので、スピード感も味わえる。日本国内にはなかなかないフロートレイルとして、マウンテンバイク乗りには人気の高いスポットだと聞いていたが、爽快感は想像以上だ。

カーブにはすべてバンプが作られているので、曲がりきれずにコースアウトしてしまう心配もない

カーブにはすべてバンプが作られているので、曲がりきれずにコースアウトしてしまう心配もない

コースの途中に絶景ポイントもある。こういうところで休憩するのもOKだ

コースの途中に絶景ポイントもある。こういうところで休憩するのもOKだ

撮影しながら走ったにもかかわらず、思ったよりも早く山麓に到着。時間が許せばもう1本走りたかったほどおもしろかった

e-MTBで白馬観光を楽しむのもよし!

レンタルしたe-MTBで、白馬岩岳マウンテンリゾートのマウンテンバイクコース以外を走ってもいい。e-MTBで白馬村を散策するのもいいだろう。マウンテンバイクはロードバイクほど舗装路を軽快に走れないイメージがあるが、電動アシスト機能付きのe-MTBなら、長距離もラクに走れる。ということで、筆者もツーリングに出かけてみた。なお、盗難防止のための鍵は付いてこないので、持参したほうが安心だ。

ツーリングのお供に選んだのは、「XM-D2」。山麓で借りられるほうが便利という理由だけで選んだが、オンロードなので性能は気にしなくていい。バッテリーは12AV(36V)で、最長107kmのアシスト走行が可能

最初に訪れたのは、冬期は栂池高原スキー場として営業している場所にできたフランス生まれのアドベンチャー施設「Xtrem Aventures HAKUBA 白馬つがいけWOW!」だ。スキー場の中腹にあるので、e-MTBの電動アシスト機能が役立つ。

登り坂があっても、まったく苦にならないので、周囲の景色を堪能しながら目的地まで行ける

登り坂があっても、まったく苦にならないので、周囲の景色を堪能しながら目的地まで行ける

高さ12mのタワーからエアーバッグに乗って飛び出すアトラクション「トビダス」を体験。高所恐怖症の筆者にとっては、ダウンヒルの何倍も怖かった

1〜3Fの各フロアで趣の異なるアクティビティが楽しめるネット型アドベンチャー「アミダス」でも遊んでみた。各フロアにセーフティネットがあるので落ちても安全なのだが、高いところにあるフロアで飛んだり跳ねたりするのは筆者にはムリだ……

続いて訪れたのは、白馬八方尾根のうさぎ平テラスの屋上にできたビーチリゾートをイメージした「白馬マウンテンビーチ」というスポット。標高1,400mからの絶景を望みながらソファやハンモックに座ってくつろいだり、ジャグジーやサウナで癒されてみるのも最高だ。

白馬マウンテンビーチにはゴンドラに乗って行くので、XM-D2は自転車ラックにかけておく。こうした設備が整っているのは、ありがたい

うさぎ平テラスの屋上に着くと、ビーチとしか思えないような空間が出現! バーも併設されているので、大人に人気が出そうだ

水着着用で入れるジャグジーもある

水着着用で入れるジャグジーもある

オブジェだと思っていたゴンドラは、なんとサウナ!

オブジェだと思っていたゴンドラは、なんとサウナ!

ハンモックに寝そべって、ゆっくりするのもよさそう

ハンモックに寝そべって、ゆっくりするのもよさそう

このような白馬エリアをe-MTBで巡るガイドツアーも、今後開催される予定だという。この夏、ちょっと足を伸ばして、e-MTBでいろいろ楽しめる白馬に遊びに行ってみてはいかがだろうか。

増谷茂樹

増谷茂樹

カメラなどのデジタル・ガジェットと、クルマ・バイク・自転車などの乗り物を中心に、雑誌やWebで記事を執筆。EVなど電気で動く乗り物が好き。

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