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AI設計のフェースが進化した!

スタンダードがいい感じ! 「MAVRIK」ドライバー3モデル比較試打

皆さんこんにちは。オグさんです。

今回は2020年2月に発表されたばかりのキャロウェイ「MAVRIK」(マーベリック)シリーズから、「MAVRIK ドライバー」(以下、本文中ではスタンダードと表記)、「MAVRIK MAX ドライバー」(同、MAXと表記)、「MAVRIK Sub Zero ドライバー」(同、サブゼロと表記)3本のインプレッションをお送りします。

左上から時計回りにMAVRIKドライバー、MAVRIK MAX ドライバー、MAVRIK Sub Zero ドライバー

左上から時計回りにMAVRIKドライバー、MAVRIK MAX ドライバー、MAVRIK Sub Zero ドライバー

モデル、番手ごとに異なるフェース設計がキモ

マーベリックの名前の由来は、「型破り」などといった意味を持つ英単語だそう。ドライバーのラインアップは3つあり、スタンダード、MAX、サブゼロいずれも、スライド式ウェイトといったわかりやすいギミックがなくなり、シンプルな構造になっています。

今作のテクノロジーのキモは、さらに進化したAI(人工知能)を使って設計した「フラッシュフェースSS20」と呼ばれるフェース構造。前作(EPIC FLASHシリーズ)開発時よりもAIはさらに情報量を増やし、細かく解析をすることで、打点のミスに強いフェースを作ることに成功したと言います。今回のマーベリックシリーズは何がすごいって、このフラッシュフェースSS20で、モデルごとはもちろんのこと、なんと番手別にフェースを専用設計していること。
ゴルフクラブにはそれぞれ役割がありますよね。ざっくり言えばドライバーは飛距離、アイアンは方向性、そういった役割を番手ごとに解析をし、さらにモデルごとに定められたターゲットゴルファーの求める性能や、ミスの傾向を踏まえて“1クラブずつ”フェースを設計しているわけです。かなり手が込んでいます。詳しい説明は発表会の模様をレポートしていますのでそちらをご覧ください。

発表会の模様はこちら
“AI解析”が向上! キャロウェイ「MAVRIK(マーベリック)」はさらにやさしくさらに飛ぶ

クラブ解説

■MAVRIKドライバー

スタンダードと呼ばれ、標準モデルとなるのがMAVRIKドライバー。3モデルの中では一番幅広いゴルファー層を担うモデルになります。

ネックの弾道調整機能は引き続き搭載されるものの、ヘッド自体はシンプルなデザイン。前作でも搭載されていた、ソールとクラウンを2本のバーでつなぎ、インパクト時のエネルギー伝達効率を高める技術「ジェイルブレイクテクノロジー」は引き続き採用されています

キャロウェイ伝統のやわらかい角を使ったヘッドシェイプ。芝の縁にオレンジのラインが輪郭を適度に目立たせ、構えやすさを演出しています

今回目玉のテクノロジーである「フラッシュフェースSS20」。モデル別、番手別それぞれに専用設計されています(表からは内部の詳細は見えません)

今作のもうひとつの注目テクノロジーである空力ボディ「サイクロンヘッドシェイプ」。スタンダードが一番顕著に表れていて、ハイバックな形状になっています。ヘッド後方を高く設計することで空気抵抗がかなり軽減できるんだとか

■MAVRIK MAX ドライバー

MAXはミスへの寛容性を重視したモデル。やや投影面積を高め、ヒール寄りにボリュームを持たせた形状になっていて、構えたときの印象からもつかまりやすそうなイメージが湧きやすくなっています。

スタンダードより重心が深く短くなっているようでつかまりもよく、打点の安定しないゴルファーでも安定したショットが期待できるモデルですね。そういったゴルファーを解析して設計されたフェースはどのように作用するのか、楽しみです。

デザインはシリーズでほぼ共通ですが、ヒール側にMAXと記載されているのと、同じくヒール側にウェイトが装着されているのがスタンダードとの相違点

投影面積はスタンダードと比べてやや大きく、ヒール側にボリュームがあります。見た目からもつかまりやすそうな印象を与えてくれます

フェースはMAXが対象とするゴルファーに合わせて専用に設計されています。対象は、スライス傾向のミスを持つ、打点の安定しないゴルファーといったところでしょうか

空力ボディを取り入れつつも、重心を深く低く設計することを考え、スタンダードほどハイバック形状にはなっていませんね

■MAVRIK Sub Zero ドライバー

「サブゼロ」はキャロウェイの製品ラインアップの中で、主にアスリート向けのモデルに使われるネーミング。今回もプロやアスリートに向けたクラブとして登場しました。もちろんフラッシュフェースSS20もそういったゴルファーに合わせて設計されています。アスリートゴルファーが好む弾道が出て、嫌がるミスが出にくく、打点のズレを起こしやすい打点位置で打ってもミスになりにくくなるような設計になっているようです。

ウェイトがソール後方と前方の2か所に搭載されているのがサブゼロの外観上の主な特徴

ウェイトがソール後方と前方の2か所に搭載されているのがサブゼロの外観上の主な特徴

スタンダードより丸みが強く、投影面積がやや小さくなっています

スタンダードより丸みが強く、投影面積がやや小さくなっています

フェース設計もアスリートに合わせ、打点の強いポイントなどを微妙に変えて設計されています

フェース設計もアスリートに合わせ、打点の強いポイントなどを微妙に変えて設計されています

サブゼロもMAX同様、空力を取り入れつつも最適な弾道を得るためにバランスを取った形状になっています

サブゼロもMAX同様、空力を取り入れつつも最適な弾道を得るためにバランスを取った形状になっています

見分け方はウェイトの位置

3モデルのデザインはほぼ共通で、ぱっと見では見分けがつきません。MAXとサブゼロは記載があるのですがやや小さいため、ウェイトの数と位置で見分けるのがいいですね。

ソール後方のひとつは共通で、スタンダードはそれだけ、MAXはソール後方とヒール側で計2つ、サブゼロはソール後方とソールの前方の計2つ、それぞれ搭載されています

試打レポート

[スタンダード]
スピン量少なめの高効率弾道が打てる

最初は特に意識せずに打ってみました。最初の感想は、打感がかなりやわらかくなったこと。前作は強いはじき感とともに、やや硬めの感触という印象を持っていたのですが、今作はフェースに乗っている時間が長く感じ、はじき感とやわらかさをあわせ持つような気持ちいい打感です。

お借りしたスペックは10.5°。高さは出しやすく、ちょっと少なめのバックスピン量で効率よい弾道が安定して打てました。つかまりも適度で、右に出したドローといった昔風(?)の弾道も打てましたし、自分で操作して打っていきたいゴルファーにもおすすめできる懐の広さを感じる仕上がりです。

肝心のミスへの寛容性ですが、確かに高い! ヒール、トゥ側にかなり外して打っても、ほかのドライバーと比べてミスにかなり強いです。ほかのクラブならドロップしたフックになるようなトゥ側ヒットでも、巻き込むような弾道にはなりませんし、強いスライスになりそうなヒール側ヒットでもスピンが増えた軽い弾道になりません。

これだけ打点のミスに強いと、インパクト時のフェース管理がとても重要になりますね。まっすぐ打ち出せないと、OBが増えちゃうかも。それぐらい打点のミスに強かったです。

しっかり右に打ち出せてボールをつかまえられる扱いやすさがスタンダードのいいところ。スピンも適度に少なく、高さも出て、ミスに強い。個人的に使うならこれですね!

[MAX]
スライサーが使うと飛距離が伸びそう

こちらも、最初は特に意識せず打ってみました。飛び出した弾道はやや強めのドロー。フェード気味のイメージで打つと、軽めのドロー。結構スライス気味に打ってもストレートか、少しだけ逃げるフェードといった感じ。

MAXのいいところは、安定してボールをつかまえてくれる点ですね。つかまり補正の強いクラブはトゥ側で打つと強いフックになってドロップしてしまうことが多いのですが、MAXはフックにはなりますが、しっかりボールを上げてくれるため、飛距離ロスが少なくてすみます。

狙ったのと反対の球筋も出にくいですし、スライス系のミスが多い方が使うと平均飛距離がドカンと伸びそうな仕上がりになっています。

強めのフックでも高さと適度なスピンを持たせてくれて、安定した距離が出せるMAX。スライス系のミスがお悩みなら期待できそうなヘッドですよ

[サブゼロ]
典型的なアスリートモデル

特に意識せずに打つと狙った方向に打ち出しやすいのですが、思ったよりボールがつかまらず、ストレートにぶっ飛んでいく弾道が出ました。

次に、軽いドローを意識して打ってみました。ドローはかかるのですが、思ったより戻ってこないという、典型的なアスリート向け仕様だなという印象。下記のデータは結構頑張って振った弾道なのですが、「ヤベ! フックした」くらいの感じだったのが、ちょっと強めのドローくらいで済んでいます。

このへんは前作のサブゼロと似ていて、あえて変えていないのかなと感じました。前作と違うのはやはりミスへの強さ。打点のズレに対する飛距離ロスが少なく、曲がりも少なかったです。特にヒール寄り。少々ヒールに外してもスピンが増えることなく、芯で打った弾道との差が少ないです。強振できる安心感が高まりました!

いわゆる“マン振り”のデータで、ややトゥ側の打点でフックした!といった具合の感触だったのですが、ちょっと強めのドローになっていて、この安心感は大きいです。強振を身上とするアスリートゴルファーにオススメですね!

選び方〜まずはスタンダードを試すべき

「芯を外しても飛ぶ〜」という広告コピーを使うだけあって、どのモデルも確かに打点のミスに強かったです。それでいて、ちゃんとターゲットゴルファーに合わせてチューニングがなされているので、自分に合ったモデルを選べばかなりミスを軽減できるでしょう。

しかし言い換えると、自分に合っていないと狙っていない方向に飛んでしまう、おっかないクラブになる可能性もあります。まずはスタンダードを試して、右のミスが多いようならMAX、左のミスが多いようならサブゼロを試してみてください。できればシャフトもいろいろなモデルを試してみることをおすすめします。

スタンダードのバランスのよさはかなりもの。多くの人が結果を出せるヘッド特性だと思います。シャフトをきちんと選んで使いたいですね

写真:野村知也

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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