南井正弘の「毎日走って、わかった!」
アシックス「ロードブラスト」の実力診断!

税込1万円切り! アシックスの最新シューズは跳ねるような走行感を追求

2020年2月27日にリリースされたアシックスのニューコンセプトモデル「NOVABLAST(ノヴァブラスト)」は、トランポリンから着想を得た、まったく新しい走行感を提供することで、ランナーから高い評価を得ることに成功した。税込で17,600円という高めの価格設定ながら良好なセールスを記録しており、従来のアシックスのユーザー層とは異なる新たなファン層の獲得にも大きく貢献しているという。

今回紹介する「ROADBLAST(ロードブラスト)」は、そんな「ノヴァブラスト」の機能的な特徴を一部ピックアップしたテイクダウンバージョン。税込で1万円を切るプライスも大きな魅力だ。

「ロードブラスト」の「PEACOAT/DIRECTOIRE BLUE」(品番:1011A818.400)。全4色で展開

「ロードブラスト」の「PEACOAT/DIRECTOIRE BLUE」(品番:1011A818.400)。全4色で展開

高価格帯ゾーンの人気作「ノヴァブラスト」の廉価モデル

アシックスは以前から、モデルチェンジの際に前モデルの大半の機能を継承させることで、同じシリーズを愛用し続けるランナーに配慮してきたブランド。このポリシーは、「ゲルカヤノ」や「ゲルニンバス」といったロングセラーモデルにおいても言えることだが、ここ1年ほどは新たな走行感の追求にもチャレンジしている。

2019年にリリースされた「メタライド」「グライドライド」は、着地から蹴り出しまでスムーズに転がるような効率のよい走行性を実現したことで大きな話題に。2020年2月7日には廉価モデルの「エボライド」も登場し、これら「ライド」シリーズは着実に売り上げを拡大している。

そして2020年2月27日、アシックスは「ライド」シリーズとも異なる新たなコンセプトのランニングシューズをリリース。それが「ノヴァブラスト」である。このシューズは、「いつもの道をはずませよう。」をキャッチコピーに、トランポリンから着想を得たアウトソールデザインと、軽量で反発性能にすぐれた新開発のミッドソール素材「フライトフォームブラスト」が跳ねるような走行感をランナーに与えることに成功。ランニングシューズマーケットの15,000円を超えるプライスゾーンにおいて、上位の売り上げ成績を収めることとなった。

そして4月に入り、この「ノヴァブラスト」の廉価モデルとなる「ロードブラスト」が発売された。

実際に履いて走って「ロードブラスト」の実力をチェック!

「ノヴァブラスト」の最大の魅力でもあった、反発性能の実力はいかに!?

「ノヴァブラスト」の最大の魅力でもあった、反発性能の実力はいかに!?

まずデザインをチェック。

ミッドソール表面の凹凸など、外観は「ノヴァブラスト」に一部似ているが、アッパーデザインなどはベーシックに仕上げられており、「ノヴァブラスト」のデザインの大きな特徴であったミッドソール後端の張り出しも、本モデルではそれほどではない。昔ながらのアシックスユーザーの中には、「ちょっとデザインが派手過ぎるなぁ……」と、「ノヴァブラスト」のデザインに否定的なユーザーも存在したが、「ロードブラスト」なら受け入れられるだろう。

アッパーは、上級モデル「ノヴァブラスト」が「モノフィラメントメッシュ」を採用しているのに対し、一般的なナイロンメッシュを使用しているが、通気性やフィット感は十分なレベルにある

トランポリン効果を得るために中央に凹みを設けたアウトソールデザインは、「ノヴァブラスト」に似通っているが、随所に違いが見られる。

前足部の中央に凹みを設けたアウトソールデザインが、トランポリンのような反発効果を生む

前足部の中央に凹みを設けたアウトソールデザインが、トランポリンのような反発効果を生む

足を入れてみてまず感じたのは、その軽量性。サンプルサイズ(27.0cm)で片足250gとのことだが、走行時にはその数値よりもかなり軽い印象で、1歩1歩を本当に軽快に刻むことができた。筆者のサイズ26.0cm(US8)の重量を実際に計測してみると、片足228g。これまでのアシックスの初心者対応モデルは、300gを超えるモデルも珍しくなかったことからすると、かなり軽量なモデルに部類される。

筆者のサイズ26.0cm(US8)で228gという軽量性も、このシューズの大きな魅力のひとつ

筆者のサイズ26.0cm(US8)で228gという軽量性も、このシューズの大きな魅力のひとつ

次にアウトソール。

ソールパターンの刻みは浅く、アスファルトやコンクリートといったオンロードにおいて高いレベルのグリップ性を発揮するタイプで、土や芝生といったオフロードは得意ではないだろう。

アウトソールパターンは、刻みの浅いタイプ。アスファルトやコンクリートといったオンロードにおいて最高のグリップ性を発揮する

いっぽうで、「ノヴァブラスト」のデビュー時に「いつもの道をはずませよう。」というキャッチコピーが使用されたように、その反発性能は弟分的な「ロードブラスト」にも期待されるところであり、実際に一般的なアシックスのランニングシューズと比較すると、十分に上回っていた。しかしながら、筆者は「ノヴァブラスト」の弾む感覚も体感しており、それは「ロードブラスト」よりもワンランク上であることも今回の3度のテストランで理解した。テストラン時のペースは、4分50秒〜6分30秒/km。どちらか言うと、速めのペースで走った時のほうが弾む感覚を提供してくれると思った。

また着地位置に関しては、かかと、フラット、前足部のいずれにも対応してくれるが、そのアウトソールの構造もあって、個人的には前足部着地で走っている時が最も軽快に走れた気がした。

軽量で反発性能にすぐれた「フライトフォームブラスト」をかかと部分に採用

軽量で反発性能にすぐれた「フライトフォームブラスト」をかかと部分に採用

【まとめ】日々のランを軽快に走りたいというランナーにピッタリ!

というわけで、「ロードブラスト」は税込1万円を切るプライスながら、今までのアシックスのランニングシューズとは異なったタイプの高い反発性能を発揮。その軽量性も考慮すると、日々のランを軽快に走りたいというランナーにピッタリな1足だと思う。

昨今、ランニングシューズの価格は上昇傾向にあるので、この価格帯において、ここまでランナーを楽しませてくれるランニングシューズはなかなか存在しない。いっぽうで、オーバープロネーションに対応したサポート機能などは装備していないので、足の保護性能を第1に考えるランナーは、アシックスのラインアップで言えば「GT-2000」や「ゲルカヤノ」のようなモデルをセレクトしたほうがいいし、反発よりも衝撃吸収を重視したいというランナーは「ゲルニンバス」や「ゲルキュムラス」が向く。また、トランポリンで跳ねるような反発性をより一層高いレベルで体感したい場合は、少々プライスは高くなるが、「ノヴァブラスト」をオススメする。

南井正弘

南井正弘

ランニングギアの雑誌・ウェブメディア「Runners Pulse」の編集長。「Running Style」などの他媒体にも寄稿する。「楽しく走る!」をモットーにほぼ毎日走るファンランナー。フルマラソンのベストタイムは3時間52分00秒。

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